【Section Index】
- キャラクター構築例 -
※各流派名はdiablo ii.net内Paladin Forumでの呼称を参照しています。
ジールパラ(Zealot)
敬虔なザカラム教徒であるパラディンに相応しく「狂信者」と名づけられた流派で、
基本戦法は他ならぬファナティシズム
+ ジールのベーシックコンボ。
後者がスキルポイントを殆ど必要としない(スキル紹介参照)ため、一口にジールパラと言っても
非常に多彩な構築スタイルがある。
ただしパラは近接戦闘系クラスとして見ると「ライフ上昇スキルを持たない」という欠点があるため、
それを踏まえてなお近接戦闘をメインとするからには、武器・防具ともに一級品を揃えてやる必要がある。
また近接戦闘系クラスの常として、Hellに登場する物理攻撃無効モンスター対策が必須となる。
これはパラにとっては意外と得意分野であり、高い属性ダメージを持つ武器と
コンヴィクションを併用してジール、もしくは
ヴェンジャンスをある程度強力な武器で運用すれば問題無い。
これでもまだ充分スキルポイントにはゆとりがあるので、片手武器と盾ならばホーリー・シールドを取得し、
他にもパーティの役に立つホーリー・フリーズ ・ メディティション ・ サルヴェイジョンなどの有効補助オーラ、
もしくは攻撃にヴァリエーションを持たせるためチャージ等にスキルポイントを割くのも良い。
パラの面白さはこの多彩さから直結しているので、キャラを作る前に十分計画を練っておこう。
計画と言えば、より重要なことがある。単刀直入に言ってジールは
速けりゃ速い程良い。片手武器装備時の最高速度は4フレームであり、翻せば4フレーム未満の
ジールで満足すべからず。これを達成するためには、自分の目指す最終装備を予め熟知し、
武器の速度・防具に付加された攻撃速度上昇効果・更にそれらを補強するルーン・ジュエルについて事前の綿密な計画を要す。
計算のためには以下の手順を踏むと良い。
1:Spirea's Diablo II Resourceで計画する最終武器のベース速度を確認
2:予定装備からファナティズムのスキルLVを予測し、擬似スキルツリーで速度修正値を確認
3:その上で鉄人氏によるlie swindler by 鉄人を利用して4フレームを目指すべし。
現在、このビルドにとって最終装備と言われる武器があるので紹介する。
Schaefer's Hammer シェイファーズ・ハンマー
レジェンダリー・マレット |
要求値(REQ) LV 79 必要筋力 189
|
ダメージ: (102-117) - (126-340)
+100-130% 強化ダメージ
+2- 最大ダメージ上昇 (キャラクターレベルに比例)
+50-200 の稲妻ダメージを追加
150% のダメージをアンデットに与える
20% の確率で、命中時にLv 10 スタテック・フィールド投射
20% 攻撃スピード強化
+8- 攻撃値上昇 (キャラクターレベルに比例)
稲妻耐性 +75%
+50 、ライフ上昇
+1 照明範囲を拡大
破壊不能 |
史上最強の片手武器。超高ダメージ・稲妻レジスト・ライフに加え
攻撃時にスタティック・フィールドを投射し敵集団のライフを奪う。
この武器を入手すると「ジールに対する先入観が打ち砕かれる」と言われている。
敵集団からライフ25%を奪うスタティック・フィールド投射性能とジールの高速連射の相性が
余りに良く、物理ダメージ自体も桁違いに高く、
且つ片手武器なのでパラの得意とする盾も失わない。
しかし当然欠点もある、要求筋力とLVが非常に高いため、確実に別の繋ぎ武器が必要。
そしてベースアイテムであるレジェンダリー・マレットの攻撃スピードがやや遅く、
4フレームジール達成のためには、ほぼこれ専用の全身装備が必要になるだろう。
シェイファーズ・ハンマー自体の値段と相まって相当な出費を覚悟しなければならない。
より早期から最終装備としても使える武器としては以下のような物がある。
Lightsabre ライトセイバー
フェイズ・ブレイド |
要求値(REQ) LV 58 必要筋力 25 必要敏捷性 136
|
ダメージ: (90-106) - (120-138)
+150-200% 強化ダメージ
+10-30 のダメージを追加
+60-120 の魔法ダメージを追加
+1-200 の稲妻ダメージを追加
5-7% のマナを一撃ごとに奪う
5% の確率で、命中時にLv(8-16) チェイン・ライトニング投射
20% 、攻撃スピード強化
敵の防御力を無視
稲妻ダメージを吸収 25%
破壊不能
+7 、照明範囲を拡大
|
脅威の速度を誇る剣。直接ダメージはやや低いが、有効効果の塊。
高い要求敏捷性も、盾ブロック率MAXを保つなら問題無いはず。
ライトセーバーの利点は何と言っても速度。
ファナティズムだけで4フレーム達成も容易なため、防具には相当の選択余地がある。
更に無属性及び稲妻属性の追加ダメージがあるため、このままでも物理無効モンスターにそこそこ対処できる。
またジールの天敵となる稲妻効果(Lightning Enchanted)対策を想定してか、
稲妻ダメージ吸収効果までついている。おまけにベースがフェイズブレードのため壊れない。
トレード相場的にも、無一文からスタートしても十分稼げる値段で入手可能。
Baranar's Star バラナーズ・スター
デヴィル・スター |
要求値(REQ) LV 65 必要筋力 153 必要敏捷性 44
|
ダメージ: 132-162
200% のボーナス攻撃値
+200% 強化ダメージ
+15 、敏捷性上昇
+15 、筋力上昇
150% のダメージをアンデットに与える
50% 攻撃スピード強化
+1-200 の火炎ダメージを追加
+1-200 の稲妻ダメージを追加
+1-200 の冷気ダメージを追加
50% 攻撃スピード強化
|
ドルイドやバーバリアンのページにも度々顔を出す汎用強力武器。
これが安く手に入るなんて幸せな時代だ。
バラナーズ・スターの利点は3属性ダメージ。
コンヴィクションを併用すればジールのまま
物理無効モンスターに対処できる程の汎用性を誇り、スキル配分上ヴェンジャンスに割く
ポイントが無い場合には打ってつけだ。勿論物理攻撃に使っても十分強く、
ライトセイバー程ではないにせよ速度もある。そして何より重要なのは、
エリート武器としては破格の安価という初心者垂涎のポイントだ。無一文から始めたその日のうちに入手することさえ可能だろう。
スキル構築例としては
ジール・・・LV1〜4(5HITすれば良い)
ヴェンジャンス・・・1〜MAX
ホーリー・シールド・・・MAX
ファナティシズム・・・MAX
コンヴィクション・・・10〜MAX
リデンプション・・・1 + アイテムブースト
あくまでも一例。既に文中で繰り返している通り、自分の好みでここから抜く物、加える物を色々検討してみるのが面白いだろう。
ステータス配分例としては
筋力・・・計画した最終装備の要求値
敏捷性・・・盾ブロック率MAXの要求値
バイタリティ・・・残り全部
エネルギー・・・基本的に初期値
折角ブロック率に恵まれているパラなので、高LVになってもMAXの75%以上を確保したいのならば敏捷性も相応に必要となる。ただし育成段階でライフをおろそかにして良い程ゆとりのあるクラスではない。
バランス良くステータスを配分する必要があるという意味でも、パラの構築には「まず計画ありき」である。
チャージパラ(Charger)
文字通りチャージをメインとするスタイル。彼の行く所、必ず敵集団がホーリー・フリーズで凍りつく所から、diablo ii.netではフロスト・クルセイダー(Frost Crusader)というカッチョエエ流派名も使われている。
基本戦法は、まず広範囲のホーリー・フリーズで敵集団をスロー化し、効果発動後ファナティズムに切り替えて超威力チャージをガンガンお見舞いする。少々遠距離の敵にはヴィガーを併用して高速接近し、スロー化が解けるようなことがあれば手順開始から繰り返し。
アクトボス等はノックバックしてくれないため、チャージの欠点である「密着して使用すると通常攻撃に化ける」性質の所為でやや特殊な動きが必要。即ちチャージ → 少し歩いて離れる → 繰り返し・・・という操作で、高速で行うためには要練習。
ジールやヴェンジャンスに比べてチャージの利点は「攻撃速度問題と無縁」「高威力」など諸説あるが、何と言っても後衛の敵や逃げる敵の所までわざわざ走っていく必要が無い点に尽きると筆者は思う。実際アクト1のフォルーンやアクト3のフレイヤーなどは密着&クリック型スキルの使い手には鬱陶しいことこの上ない。チャージならば1クリックで問題無く彼等を捕捉・粉砕できる。
ただしヴァンパイアのような「ピンチになると逃げるタイプの敵」は、クリック後に彼等が逃げ出した場合どこまでも追跡してしまうという漢らしい欠点があるので要注意。ついでに突進中に氷属性の攻撃を食らった時もまた非常にとろーい動きになって戴けない(てゆうかピンチである)。
ここで、この流派を志すなら一度は手にしたい大型両手武器を紹介する。
The Cranium Basher ザ・クラニウム・バッシャー
サンダー・モール |
要求値(REQ) LV 87 必要筋力 253
|
ダメージ: (113-125) - (563-635)
+200-240% 強化ダメージ
+20-20 のダメージ追加
150% のダメージをアンデットに与える
75% 壊滅打のチャンス
4% の確率で、命中時にLv 4 アンプリファイ・ダメージ投射
20% 攻撃スピード強化
全耐性 +25
+25 筋力上昇
破壊不能
|
凄まじい要求LV・筋力を誇るモゥスト・アグレッシヴ鈍器。
アンプリファイ・ダメージ投射と壊滅打が脅威の破壊力を更に倍化。
ザ・クラニウム・バッシャーは速度を無視して攻撃力だけを見れば確かに最強クラスの得物で、
まさしくチャージパラ向けな逸品。ただし上記の通り要求LVと筋力が物凄く高いため、
装備可能までの繋ぎ武器やステータス配分計画などかなりの下準備を要する。
他にこのビルドに適した武器としては残酷なウォーパイク(Cruel War Pike)を始めとする
スピア系が挙げられる。これらは耐久力が無い代わりに一撃の威力は最大級で、
しかもレンジが長いためチャージの攻撃モーション(突進終了後)時の敵との間合いが広くなり、
反撃を受けにくいという利点もある。
スキル構築例としては
チャージ・・・MAX
ジール・・・1〜4(5HITすれば良い)
ファナティズム・・・MAX
ホーリー・フリーズ・・・10〜MAX
コンヴィクション・・・10〜MAX
ヴィガー・・・1 + アイテムブースト
リデンプション・・・1 + アイテムブースト
物理無効対策としてコンヴィクション + バラナーズ・スターによるジールを想定した構築例。勿論、定番のヴェンジャンスでも可。ジールはライフが低く数が多いザコ集団掃除に役立つが、この例ではホーリー・シールドのLVを伸ばしておらず、飽くまでメインはチャージ。
なお、ホーリー・フリーズは傭兵に使ってもらう算段も可能だが、これは貧弱なくせに無闇にアグレッシヴなアクト2傭兵を強固に育てる自信がある場合に限られる。
ステータス配分例としては
筋力・・・計画した最終装備の要求値
敏捷性・・・44(バラナーズ・スター合わせ)以上
バイタリティ・・・残り全部
エネルギー・・・基本的に初期値
ザ・クラニウム・バッシャーを目指すなら凄まじい筋力を要求されるので、
配分は慎重を要する。他の装備による筋力ブーストや、事によってはヘル(Hel) Runeを投入して
要求筋力を202まで下げることも視野に入るだろう。とは言えチャージパラはスキルよりも
武器のダメージが焦点で、とにかく他を凌駕する絶大なダメージを叩き出せなければこの流派を志す意味自体が失われるので、
そこは妥協無く追求したい。
また、この例は両手武器前提なので盾のことに触れていない。それ故に敏捷性に殆ど配分していないのだが、
その分攻撃値はスキルのみを頼っている。もし不足ならチャームで補うのが得策だろう。
スマイター(Smiter)
diablo ii.netではヴィンディケイター(Vindicator/制裁者)
とも呼ばれる、スマイトによる単体攻撃をメインとするビルド。
ちなみに"The Vindicator"というと副題が"Frankenstein '88"、邦題は「悪魔の改造人間」というアメリカ製映画のことなんだが、
何か関係あるんでしょかね。
このビルドを志すにあたり注意しなければならないことは、スキル配分に余り余裕が無いこと
である。他のスタイルでは主砲がメインオーラ + メイン攻撃スキルの2種から成るのに対し、
このビルドは入門した時点でスマイト・ホーリー・シールド・ファナティズムの3スキルが
LV MAX必須となるからだ。
エリートのパラ専用盾の一つであるセイクリッド・タージを例に見てみると、
LV20ホーリー・シールド使用時のダメージ値は79 - 130となり、並の片手武器に追いつく。
ここでスマイトをLV20にすると316 - 520になり、
LV20ファナティズムを展開すると1004.9になる。D2XにおいてスキルLV20は通過点に過ぎず、
このダメージは更に伸びることが明白と言える。
また、クラス専用アイテムには修飾語として付加されたマジック効果の他に、
自動的に採択される自動接続詞付加(Auto Mods)という効果がある。
パラ専用盾にはこの自動接続詞付加が2パターンあり、一方は + XX% 全耐性で、
他方は + XX% 強化ダメージ & + XX 攻撃値となっている。
スマイターにとっては、後者の自動接続詞付加が高い数値で付加された専用盾がお宝になるわけだ。
Priest's Sacred Targe 聖職者のセイクリッド・タージ
セイクリッド・タージ |
要求値(REQ) LV 47 必要筋力 86
|
防御力: 126 - 158
+2 パラディンのスキル
+55% 強化ダメージ
+110 攻撃値
|
店で買えない分非常にレアだが、こんなのも有り得る。
接尾辞に良い効果がつけば理想的。
要するにスマイターにとって盾とは「ブロックの道具」や
「レジスト稼ぎ」ではなく「武器」である。翻せば、
逆の手に持っている武器の方に防御的役割を求めるとバランスが取れるだろう。
例えば +75% 全体性を持つウィザード・スパイクや、
それに加えてベース次第では攻撃力も発揮できる、ルーンワードのサイレンスなどだ。
ただし、スマイトの攻撃速度やレンジは装備中の武器に依存するため、
その辺をかなぐり捨てて防御的効果だけを優先すると失敗する。要注意。
このビルドには「良質の専用盾を発見・装備できる段階でようやく戦える」「スマイトは
ライフ・マナ吸収効果、属性ダメージ追加効果を継承できない」などの問題がまだ残っている。
スキル配分の難しさもあり、非常に根気が要るはずだ。それだけに完成した時の達成感もまた相応と言えよう。
稲妻効果(Lightning Enchanted)のユニークモンスターが得意の電撃も出せずスタンしっぱなしだとか、
強大なボスモンスターを壁際に押しつけて一方的に粉砕するなどの芸当は、このビルドの完遂者だけに与えられた特権である。
スキル構築例としては
スマイト・・・MAX
ジール・・・1 + アイテムブースト
ホーリー・シールド・・・MAX
ファナティズム・・・MAX
コンヴィクション・・・10〜MAX
リデンプション・・・1 + アイテムブースト
チャージャーと同じくコンヴィクション +
バラナーズ・スターによるジールを
物理無効対策にしている。スキルポイントに余裕が無いため、できればジールは
1ポイントに留めたい。また、必須の3スキルに加えてLVを伸ばしたいのは、
物理無効対策時に必須となるコンヴィクションか、
殴りに行く時最初の一手として有力なホーリー・フリーズの択一。
両者に数ポイントずつ程割いて攻撃のオーラのスキル上昇効果を持つグランドチャームを満載し実戦レベルまで強化するのが
一つの理想とも言える。一団との戦闘後にはリデンプションを使い、
吸収が発生しない分を補いたい。
ステータス配分例としては
筋力・・・計画した最終装備の要求値
敏捷性・・・盾ブロック率MAXの要求値
バイタリティ・・・残り全部
エネルギー・・・基本的に初期値
結局Palのステータス配分は殆ど毎回この文面になっているが、「重要なのは最終装備の計画である」ことが反映された結果と言える。
文面は同じだが、流派ごとに欲しい最終装備が全く違うため実際の数値も全然違うことに要注意。
装備に言及した所で一つ注意を。スマイトは壊滅打を継承できないため、
装備構築例のコーナーで紹介する汎用パラ向けアイテムのハイローズ・ラス(護符)及び
ゴア・ライダー(ウォー・ブーツ)が本来の有用性を発揮しない。
このビルドでは該当部位に他のアイテムを選ぶ必要がある。
アヴェンジャー(Avenger)
「報復者」の名を冠するこのビルドは、文字通りヴェンジャンスをメインとするスタイル。
パラディンの注意点で例として挙げたコンヴィクション → 効果発生後ファナティズムに切り替え → ヴェンジャンスという動きがそのまんまこのビルドのメインコンボになっている。
スキル紹介で解説した通り、ヴェンジャンスで発生する炎・冷気・稲妻のダメージは
装備中の武器のダメージを基準とし、スキル欄に表示された修正率分の炎ダメージ・冷気ダメージ・稲妻ダメージをそれぞれ加えるため、
実は表記ダメージの上ではチャージ並の高威力になる。
ただし、Hellに登場する敵の殆どはいずれかの属性が無効のため、追加ダメージ部分の3分の1は効いていないことになる。
それを鑑みてもなおこのスキルが持つジール・チャージには無い利点は
単体対象に集中的に高速・高ダメージの攻撃を行える点。
つまり大群との戦闘でジールの攻撃が5体に分散してしまうことが不便で、
一体ずつ着実に殺して行きたいと思うプレイヤーに向く。
高威力ということで、チャージャーと同じく両手武器の大ダメージを利用するのも手ではあるが、
ヴェンジャンスはチャージ
と違って密着&クリック型の単体スキル。敵集団と密着戦を行う以上、パラというクラスの性質上からもやはり盾が欲しい。
つまり、大ダメ−ジを誇る片手武器がこのビルドの目標となる。
となれば筆頭はジールパラの項で最終装備として紹介した
シェイファーズ・ハンマーではあるが、ヴェンジャンスは
あのような豪華な効果が無くとも、ダメージ値さえ高ければそれに3属性の高ダメージを追加してくれるスキル。
例えば店に残酷なバーサーカーアックス(Cruel Berserker Axe)なんて得物が置いてあれば、
それを使えばかなり戦えるようになったりするのが良い所だ。
またこのビルドは、近接戦闘系ビルドに必須の「物理無効対策」を改めて立てる必要が無い点が嬉しい。
ただしヴェンジャンスは通常使用する分にはライフ・マナ吸収が発生するが、
売りである物理無効モンスターへの対処として使った場合には無論ながら吸収は発生しないので、
如何に得意とは言っても調子に乗って長時間戦闘を繰り返せば資本が尽きる。
既に御馴染みのリデンプションによるライフ・マナ回収もこまめに行おう。
マナコスト問題さえクリアすれば怖い物が無いという点では、
例えば敵を倒すごとに+X マナを得る(+X Mana after Each Kill)効果や、
+X% 損害をマナに変換(+X% Damage Taken goes to Mana)効果との相性はかなり良い。
これらの効果はジュエルで付加できるので、ダメージとの並存も可能だ。
またENEにポイントを割かずに総マナ量を増やす手段も、既に知らぬ人は居らぬであろう
ヨルダンの石(Stone of Jordan)を始め様々。
これらの要素と攻撃速度を同期的に追求したいという贅沢なビルドであり、育成計画を楽しめる人にはかなりお奨めだ。
スキル構築例としては
ジール・・・1 + アイテムブースト
ヴェンジャンス・・・MAX
ホーリー・シールド・・・MAX
コンヴィクション・・・10〜MAX
ファナティズム・・・MAX
リデンプション・・・1 + アイテムブースト
片手武器での構築例。勿論、盾をかなぐり捨てて両手武器による大ダメージヴェンジャンスを
志すのも一つの道である。ジールは、
低ライフながら数が多いザコを掃除する時にストレスを感じないために使うのだが、
実はこの配分でジールパラをやっていけるので、
アヴェンジャーのポリシーを尊重するならショートカットに登録しない方が良い。
またホーリー・フリーズの「あったら嬉しい」度はこれまでのビルドと同様なので、
上手く配分を変えて導入するか、傭兵を鍛えるかするのも良策。
ステータス配分例としては
筋力・・・計画した最終装備の要求値
敏捷性・・・盾ブロック率MAXの要求値
バイタリティ・・・残り全部
エネルギー・・・ヴェンジャンスの連続使用に耐えられる分
(初期値でも問題無い)
例によって例の如くパラの基本分配ではあるが、マナがすぐ無くなってしまうように感じたら、
エネルギーを少し伸ばしても良い。しかし筆者個人的には、エネルギー分配以外の方法で総マナ量を増やす方向で検討する方が
好ましいと思う。
レンジャー(Ranger)
その名の通り弓を使う特殊なスタイル、言わば弓パラ。しかしD2Xにおいて弓のユニークは驚異的な性能を誇っており、
別にアマゾン以外が使っても十分強く、それを体現するのがこのビルドである。一度に矢(ボルト)を一発しか発射できない
アマゾン以外のクラスでも、貫通能力のある弓があれば直線的とは言え複数の敵を攻撃することができる。
そして貫通能力を筆頭に様々な高性能接続詞を持つ弓と言えば既に御馴染みのブリザード・キャノンだ。
Buriza-do Kyanon
ブリザード・キャノン
バリスタ |
要求値(REQ) LV 41 必要筋力 110 必要敏捷性 90
|
ダメージ (85-102) - (142-415)
80% 攻撃スピード強化
貫通攻撃(100) +150-200% 強化ダメージ
+2.5-247.5 、最大ダメージ上昇(キャラクターレベルに比例) + 32-196 の冷気ダメージを追加
ターゲットを凍結 +3 +75-150 防御力 +35 敏捷性上昇
|
エリートでなくエクセプショナルでありながら異常な能力を誇るクロスボウ。
Blizzard社の社名を冠したこの能力はまさに一級品だ。
レンジャーは完全にそれしかやらないスタイルとしては厳しい局面も多いかもしれないが、
これまでに紹介したスタイルが裏武器にブリザード・キャノンを仕込んで使用する場合、
とてもイロモノとは呼べない程の戦闘力を発揮できる。ファナティズムと弓の相性が
非常に良いからだ。
このタッチ・ローグ(Touch Ranger)とも言うべき構築スタイルは、
ファナティズムをLV MAXで運用するスタイルなら全て適応可能という汎用性の高さを見せる。
実際、近接戦闘系クラスの修羅場となる混沌の聖域(アクト4ラスト)などは、他のどのビルドよりも安全に立ちまわることが可能だ。
また、ホーリー・ショックをLV MAXで運用し、ショットに稲妻ダメージを付加するのも良い。
ブリザード・キャノンの場合は攻撃速度が遅いため
ファナティズムが欠落すると使いにくいかもしれないが、
一ビルドとしてのレンジャーを志すならば、
全身の装備で攻撃速度上昇効果を稼ぐのも悪くない。
スキル構築例としては
ホーリー・フリーズ・・・MAX
ホーリー・ショック・・・MAX
コンヴィクション・・・MAX
ファナティズム・・・MAX
リデンプション・・・1 + アイテムブースト
もし本当に弓のみをメインとするなら、スキル構築はこのように「オーラの専門家」とも言うべき硬派さになるだろう。
他のビルドが裏に弓を仕込む場合は各ビルドの項を参照のこと。
ステータス配分例としては
筋力・・・110(ブリザード・キャノン合わせ)〜他の装備の要求値
敏捷性・・・80(ブリザード・キャノン合わせ)〜他の装備の要求値
バイタリティ・・・残りを敏捷性と分配
エネルギー・・・基本的に初期値
弓オンリーならば敏捷性を伸ばして威力を追求するのが王道。しかしアマゾンと違ってパラには
ワルキューレ・デコイに相当する囮兼足止めスキルが無い。
ホーリー・フリーズで行動力を奪うのは当然としても、やはり厳しいだろう。
他ビルドが裏に弓を仕込む場合は、当然ながら表装備の要求値に合わせる。
ハンマーディン(Hammer-Din)
D2Cで全盛を誇り、D2Xではこれまで何度も書いた通り弱体化してしまったスタイル。
戦略の基本は、コンセントレーションとブレスト・ハンマーの元・黄金コンボ。
旧来はこれ以外に何か近接戦闘系スキルを使うことも多かったが、
D2Xにおけるハンマーディンは殆どソーサレスのようなスキルLV重視の装備に身を包んでいるため、
例え武器切り替え(Weapon Swap)で武器と盾を入れかえられると言っても、そのまま近距離戦を挑むのはかなり危険を伴う。
翻せば、それくらい徹底したスキル重視装備が必須なのである。
ブレスト・ハンマーは独特の軌道を持つため、射出に際してはコツが居る。
画面を地図の東西南北に見たてると、射出直後のハンマーはパラ本体の北西の位置に出現する。
ここから時計回りに螺旋軌道で旋回するため、翻すと真東〜南東の辺りは死角になっている。
また、アクト2にある蛆虫の穴のような狭い場所が非常に苦手なのも宿命か。
D2Cでもそうだったが、D2Xでは以前より更にスキルLVと詠唱速度上昇(Cast Rate)を重視する必要がある。
例えば以下のようなセプターはこのビルドの至宝となるわけだ。
Priest's War Scepter of the Magus 聖職者のウォー・セプター(司祭)
ウォー・セプター |
要求値(REQ) LV 42 必要筋力 55
|
ダメージ: 10 - 17
+2 パラディンのスキル
20% より早い呪文の詠唱
+3 コンセントレーション
+3 ブレスト・ハンマー
|
ここでは必要最低限の効果を持つマジックアイテムだが、
これらを含むレアアイテムなら更に強力。
御覧の通り他の近接戦闘系スキルをこの武器で使うことは考えられない。
他にもソーサレスが喜んで使うようなスキルと詠唱速度上昇を併存するアイテムは率先して採用し、
且つパラ向けなスキルLV上昇グランドチャームを大量に導入する。
スキル構築例としては
ブレスト・ハンマー・・・MAX
コンセントレーション・・・MAX
リデンプション・・・1 + アイテムブースト
専門家として根幹を成すのはこれらのスキル。前述の通り、他の近接戦闘系スキルとの併用が難しいため、
思いきって前項のレンジャー要素を裏に組み込むのも悪くない。
死角のフォロー・残党狩り・何より遠距離からマナを回収できればベストだ。
ステータス配分例としては
筋力・・・計画した最終装備の要求値
敏捷性・・・盾のブロック率MAXを確保
バイタリティ・・・残り全部
エネルギー・・・ブレスト・ハンマーの
連続使用に耐えられる分(初期値でも問題無い)
魔法使いと言う程に遠距離から攻撃するビルドではないので、バイタリティは割りと必要になる。
ステータスポイントはなるべく切り詰めて運用しよう。
- 装備構築例 -
何度も繰り返している通り、パラを一級品にするためには装備収集に金の糸目をつけない覚悟が必要だ。
とは言え、既に市場に出まわりすぎて暴落している逸品も数多く存在する。
それぞれのビルドにおける有力最終武器は紹介しながら進んできたので、主に防具を見て行こう。
■武器
Hand of Blessed Light
ハンド・オヴ・ブレスト・ライト
ディバイン・セプター |
要求値(REQ) LV 42 必要筋力 102
|
ダメージ (59 - 64) - (134 -146)
+130-160% ダメージ強化
+20-45 のダメージを追加
150% のダメージをアンデッドに与える
+2 パラディンのスキルレベル
100% のボーナス攻撃値
マナ回復力 +15%
+50 防御力
5% の確率で、命中時に Lv 4 フィスト・オブ・ヘブン投射
+2 フィスト・オブ・ザ・ヘブン (パラディンのみ)
+4 ホーリーボルト (パラディンのみ)
+4 照明範囲を拡大
|
安価に入手できるエクセプショナルセプターながら、MAXダメージ・スキル共に良好。
敏捷性無用で装備できるのも繋ぎとして最適さをアピールする。
■シールド
Sacred Targe
セイクリッド・タージ
セイクリット・タージ(4) |
要求値(REQ) LV 47 必要筋力 86
|
防御力: 126 - 158
+40 全体性 ソケット (4) |
全レジストの自動接続詞を持つパラ専用盾は繋ぎに最適だ。
ソケットを4つ空けられるため、完全なダイヤ4個で超高レジストに。
Herald of Zakarum ヘラルド・オブ・ザカラム
ギルデッド・シールド |
要求値(REQ) LV 42 必要筋力 89
|
防御力: 362 - 507
+150-200% 防御力強化
30% ブロック成功率強化
30% より素早いブロック
20% のボーナス攻撃値
+20 、筋力上昇
+20 、バイタリティー上昇
全耐性 +50
+2 パラディンのスキルレベル
+2 戦闘のスキル (パラディンのみ)
全耐性 +25-35%
|
「ザカラムの伝令」と名づけられたパラ専用盾ユニーク。
スキル・ステータスの何を取っても理想。値も差ほどは張らない。
■兜
Rockstopper ロックストッパー
サレット |
要求値(REQ) LV 31 必要筋力 43
|
防御力: 138 - 202
+160-220% 防御力強化
ダメージ低減: 10%
30% より速いヒットリカバリー
冷気耐性 +20-40%
火炎耐性 +20-50%
稲妻耐性 +20-40%
+15 、バイタリティー上昇
全耐性 +25-35%
|
物理レジストと属性レジストを併せ持つ稀有な存在。
可変値が曲者とは言え、不当に過小評価を受けている逸品だ。
Stealskull
スティール・スカル
カスク |
要求値(REQ) LV 35 必要筋力 59
|
防御力: 192 - 248
+200-240% 防御力強化
10% 攻撃スピード強化
10% より速いヒットリカバリー
5% のライフを一撃ごとに奪う
5% のマナを一撃ごとに奪う
30-50% マジックアイテム入手率上昇
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両吸いに攻撃速度上昇と旧来近接戦闘クラスが好んだ接続詞の塊。
評価はアイテム発見率値に偏っているので、不問なら安価。
■アーマー
Guardian Angel
ガーディアン・エンジェル
聖堂騎士のアーマー |
要求値(REQ) LV 45 必要筋力 118
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防御力: 708 - 825
+180-200% 防御力強化
+20% ブロック成功率強化
+30%より素早いブロック
+2.5- 対デーモン攻撃値強化 (キャラクターのレベルに比例)
パラディンのスキルレベル +1
+4 照明範囲を拡大
+15%、最大毒耐性を強化
+15%、最大冷気耐性を強化
+15%、最大稲妻耐性を強化
+15%、最大火炎耐性を強化
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まさにパラの為の鎧。装備するとレジストの最大値が90になる。
ただし実レジスト値は一切ついていない点に注意。それゆえに安価か。
Shaftstop
シャフトストップ
メッシュアーマー |
要求値(REQ) LV 38 必要筋力 92
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防御力: 517 - 684
+160-220% 防御力強化
ダメージ低減: 30%
+250 対遠隔防御力
+60 、ライフ上昇
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既に王道の地位を確立した物理レジスト鎧。
ソケットでレジスト等を補強したい所。
■ベルト
String of Ears ストリング・オブ・ イヤーズ
魔獣の皮のサッシュ |
要求値(REQ) LV 29 必要筋力 20
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防御力: 90 - 113 +150-180% 防御力強化
+15 防御力 6-8% のライフを一撃ごとに奪う ダメージ低減: 10-15% 魔法ダメージ低減: 10-15
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今はこのアイテムが安価に入手できるという点で恵まれた時代である。
勿論、可変値の良い物は相応に値が張る。
Nosferatu's Coil
ノスフェラトゥズ・ コイル
ヴァンパイア・ファング・ベルト |
要求値(REQ) LV 51 必要筋力 50
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防御力: 56 - 63
敵の速度低下 10%
+2 のマナを一人倒すごとに得る
5% のライフを一撃ごとに奪う
+15 、筋力上昇
10% 攻撃スピード強化
-3 照明範囲を拡大
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エリートの割には地味なアイテムと呼ばれているベルト。
しかしライフ吸収と筋力ブースト、何より攻撃速度上昇を持つのは侮れない。
■グローブ
Laying of Hands レイイング・オヴ・ハンズ
ブランブル・ミッツ |
要求値(REQ) LV 63 必要筋力 50
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ザ・ディシブル
(上級セットアイテム)
防御力: 79 - 87
+25 防御力
20% 攻撃スピード強化
350% のダメージをデーモンに与える
火炎耐性 +50%
10% の確率で、攻撃時に Lv 3 ホーリー・ボルトを発射 |
(Complete Bonus)
+150 防御力
+4 の毒ダメージを追加
+10 、筋力上昇
全スキルレベル +2
全耐性 +50
+100 マナ上昇
ザ・ディシブルセットの篭手。デーモン系への強烈なダメージ上昇で人気。
安価に20%攻撃速度上昇篭手を入手しようと思ったらまずこれだ。
■ブーツ
Gore Rider ゴア・ライダー
ウォー ブーツ |
要求値(REQ) LV 47 必要筋力 93
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防御力: 114-162
+160-200% 防御力強化
30% より速い移動
10% 敵の傷が開く可能性
15% 致命打
15% 壊滅打
必要ステータス -25%
+20 最大スタミナ上昇
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パラはスキルによる壊滅打(Critical Hit)発生チャンスを持たないため、
この靴は非常に有用。それ程値が張る訳でもないので是非入手したい。
■護符
The Eye of Etlich エトリッチの目
護符 |
要求値(REQ) LV 15
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+1-5 照明範囲が拡大
全スキルレベル: +1 3-7% のライフを一撃ごとに奪う
(1-2) -(3-5) 冷気ダメージを追加 +10-40 対遠隔防御力 |
スキルLVが上がり、ライフ吸収を持つ。
極端な話、最終装備の要求LVまでこれで繋いで問題無い。
Highlord's Wrath ハイローズ・ラス
護符 |
要求値(REQ) LV 65
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全スキルレベル +1
20% 攻撃スピード強化
+0.375-37.125 % 致命打 (キャラクターレベルに比例)
稲妻耐性 +35%
1-30 の稲妻ダメージを追加
攻撃者に与える稲妻ダメージ: 15
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攻撃速度上昇とLV比例致命打(Deadly Strike=ダメージ2倍)率を持つ強力な護符。
速度重視のパラにとってこのアイテムの恩恵はドルイド以上に高い。
■リング
Raven Frost レイヴン・フロスト
リング |
要求値(REQ) LV 45
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+150-250 攻撃値上昇 +15-45 の冷気ダメージを追加
+15-20 、敏捷性上昇 +40 、マナ上昇 冷気吸収 20% 凍結されない |
同じく性能不問なら安価に入手できる最終装備の一つ。
速射キャラは凍結無効の恩恵が大きく、最低15の敏捷性上昇も美味しい。
Bul-Katho's Wedding Band バルカソス・ ウェディング・バンド
リング |
要求値(REQ) LV 58
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全スキルレベル +1
3-5% のライフを一撃ごとに奪う +50 、最大スタミナ上昇
+0.5-49.5 、ライフ上昇 |
ライフが増え、スキルLVが上がり、ライフ吸収をも併せ持つ。
レジストさえ間に合っているのなら最終装備として問題無いだろう。