移転しますた。
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小説メインでつ。
お気に入りいれてる方は変えといてください。
…いないとは思うけど。
では。
お前もいい夢見ろよ〜
佐藤 鼎
[ 君と僕の最小公倍数 ]
まだ掴めない。
「…貴意!…どうしたんだよ?!」
どんどんと玄関の戸を叩く音に起こされ、伊織は扉を開けると、
そこには大雨が降っている為に、ずぶ濡れになっている、
伊織の友達、というよりも親友の貴意が泣きながら立っていた。
「…俺…もう…やだ…」貴意は悲痛に似た、震えた声でそう呟くように言う。
「何がだよ?!とにかく入れって馬鹿!!」
「伊織ぃ〜……」伊織の服をぎゅっ、と貴意は濡れた手で掴む。
伊織が名前を何度呼んでも、貴意は掴んだまま離す気配を見せなかった。
掴めないまま、終わる。
見つからないまま、終わる。
「何があったんだよ?」
無理矢理、伊織は貴意を部屋に引き入れ座らせる。
そして伊織が最も得意としているコーヒーを貴意に渡し、バスタオルを被せた。
まだしゃっくりはしているが、貴意はどうやら落ち着いたようだった。
その様子を見た伊織は、そう質問した。
「…なんかもう、嫌になったんだよ。」
「さっきと言ってること変わってないし、意味わかんねぇよ。」
「………あのさあ、恋愛に最小公倍数あるって知ってる?」
貴意のその言葉に、はぁ?、と伊織は思わず大きな声を上げる。
最小公倍数って、と半ば馬鹿にしたような口調で伊織は貴意に訊く。
「別に最大公倍数でもいいんだよ。とにかく、あるんだよ。」
「だから…それは一体、何?」
続く。つーか誰も見てないからいいや。下書きです、スマソ。