326 :「尻か?」から妄想:2007/09/05(水) 19:14:41 ID:ZCrnrNk3
「では、頼んだぞ」
「はあ…」
「…割の良い仕事だろう?命の取り合いをする訳でもなくこれだけの報酬だ」
「はあ…」
バラライカさんは俺を置き去りに、部屋を後にした。

確かにいつもラグーンで請け負ってる「仕事」に比べると簡単な事この上無い。この仕事はほんの少し「そういう事」にタフであれば良かった。
デスクワークが前職だったせいか、椅子に何時間も座り、パソコンをいじるのもそれほど苦にはならない。だが…

「あっ…あああっ!」
「こ、この部分は危ないな…しまった!余計な所まで…」
ディスプレイに映し出されるのは裸と…行為。ヘッドフォンからは延々と、悲鳴、怒号が流れて否が応でも脳を刺激する。
正直保ちそうに無く、今回一度切りの仕事にしようと決意した。

ホテル・モスクワに報酬の受け取りに行った時の事。以前にも見たことがあった、その時丁度バラライカさんの「修正」に遭遇した。
酷く憂鬱な顔で俺を見た時、背筋に悪寒が走ったのは間違いじゃなかったらしい。
「ロック、丁度良いところに来た」
提示されたのは1ヶ月分の飲み代を払ってもお釣りが来るほどの金額。
なによりバラライカさんの正気離れした目に圧されて…この状況だ。
帰り際の足取りが軽く見えたのは気のせいでは無かっただろう。


映像だけでも当然キツいが、一部市場には音声規制も入れなければならないせいで、消音での映像編集が許されない。

「いゃああっ!」
「今度は強姦モノか…」
耳に様々な女の声が残っていく。


327 :名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 19:16:51 ID:ZCrnrNk3

世界は広いとしか言えなかった。いや、日本の規制が厳しいのか。おそらく何本かは「本物」も混じっている。

明らかに対象年齢外の女の子。小麦色の肌の、この辺りの島々の女の子だろうか。他に写ってるのが白人の所を見ると、売られたか拉致されたかのどちらかだと思う。
最初から破れかけていた衣服からは膨らみ始めの乳房が覗いていた。よく見ると衣服が透けている。男達が用意した衣装かも知れない。
「服ごしにしちゃ…まずいかな…」
一応、下半身に小さなモザイクをかけておいた。
「…逆にいやらしいような…」

その後の展開を見ると予想どおり、女の子は処女だった。
少々の罪悪感を覚えながら修正を終えて、次に取り掛かる。
山積みの修正待ちのビデオを見るとため息が出た。

次はスタイリッシュな女性だった。年は…二十代前後だろうか。肌の色は白く、手足が長く、北欧の女性のイメージに近い。
バスト以外はレヴィに勝っている。
今度は演出だと見て取れた。カメラアングルの切り替えが何度も行われていた。
「これくらいなら自分達で修正出来たんじゃ…」

いわゆるシチュエーション重視の映像だ。女性の声もなんとなく、演技だと納得できた。
その分大胆な映像な仕上がっていて、女性の露わになった、普通なら修正されている部分が目に残った。

気づくと、俺の男が反応していた。どうも仕事と割り切れていない。
…バラライカさんの言葉を思い出した。

「ここには誰も入れさせないから、いたしても構わんぞ?」

俺は冗談と思っていたが確かに、男にとっては苦痛だろう。
本当にゴミ箱と紙が用意してあるのを見て何とも情けなくなる。
「…仕方…無いか」

仕事を効率的に進める為に、作業に取り掛かった。
その矢先。

ノック音。俺の返事を待たずに扉が開く。

「ロックー?エラく時間が掛かってるって聞いたからわざわざアタシが…」

目が合った瞬間、お互いに固まった。


400 :700:2007/09/16(日) 03:21:49 ID:k4atWiQe

「だぁっはっはっは!」
「笑うな!」
「くっくっくっ…我慢が足りねぇなあ?」
どこまで意地が悪いのか。一応の事情を説明しても反応を変えずに、こらえた感じの笑みを零す。
…我ながら情けない。

「まあ、ココで編集してるヤツは変態御用達のどぎついヤツだからな。どう考えてもお前には刺激が強いさ」
「レヴィも引き受けた事があったのか?」
「小遣い稼ぎにはなった」
「へえ…」
レヴィがパソコンに向かってる姿は想像しづらい。とは言っても、バラライカさんですらこういう仕事をしてるのを考えると許容は出来る。
それより不思議なのは…
「その…レヴィはさ?」
「あん?」
「変な気分にならなかったのか?」
「んー…まぁな」
「どうやって?」
「映像は映像だ。リアルには勝てねぇだろ?それにアタシの一番気持ちいい事は…」
背中の方からカトラスを取り出す。
「これで蜂の巣を作ってやる事だ」
流石に異常者の考えている事は違う。だが今置かれている状況からすると、羨ましくも思えた。
少なくとも俺は「自分の」コントロールが上手くない。
「…うらやましいよ」
「女だからってのもあるんじゃねぇか?女の欲求の方が強かったら逆レイプなんかが増えるだろ。お前みたいなのは格好の標的だ」
俺が女だったとしたら。
間違い無く最初にレヴィに犯されているだろう。

「さあてと…ロック?」
明らかに声色が変わっていた。何か事を起こすつもりなのが、目に見える。
「…」
「夜はアタシと飲むんだ。そのために仕事は早く終わらせないとな?」
「…ああ。確かに早く済ませたい」
「手伝ってやろうか?煩悩が付きまとわない様に、だ。侘びしい思いをせずに済む…」
カトラスが机の上に置かれた。乗り出してくる様に迫ってくる。
「お手伝い。な?」

401 :2/5:2007/09/16(日) 03:24:12 ID:k4atWiQe
「さっきの分、まだ治まってねぇだろ?」
「ああ…」
「まずは…手順だけ踏んどくか」
俺の膝の上に座って向かい合った瞬間、強引に唇が押し付けられた。
柔らかで触れる前から瑞々しかった唇。微かに漂うアルコールの匂いでやっと気付く。
「飲んでたのか?」
「ん…ふ…」
唇が緩んだ感覚からすると当たりの様だ。
「やる事が無かったんだよ…お前はもう出てたしな…」
「だからって暇つぶしとは違う…」
頭に酸素が回らなくなって、会話を止めた。少しの間レヴィの自由にさせておかないと、俺に自由は戻らない。

レヴィの視線が横に逸れた。先に映像の止まっていない、ディスプレイ。
「ロック、あっちは激しいな…」
「本職の人だからね」
「…へっ。男と女に玄人も素人も無いんだよ」
毒づいてるのを見ると決して浅い酔いでは無い感じがした。視線はディスプレイから離れていない。
「…そうだ。ロック」
「うん?」
「コレ…やって見るか?」


「大尉も業が深い…」
「良いでは無いか。私にもこういう楽しみが必要だ」
「…理解しかねます」
「人の秘密を握る事ほど楽しい事は無い…とは言え、今回のはただの趣向だがな。ココでは名の知れた二人だ。ローワン辺りに渡せば良い値になるだろう」
「そこまで読んで?」
「あくまでただの趣向だ。これほど早く事が起きるとは思わなかったが…面白い結果になった」
「はぁ…」


「お前は座ったままで良いぜ?アタシが勝手にやる」
俺の股の間に座った所を見ると、何をしようとしているのか想像がつく。
股間に手応え。軽い金属音と一緒にチャックが下げられた。
「リアルの良さを教えてやる」


402 :3/5:2007/09/16(日) 03:25:47 ID:k4atWiQe
予想外の感触がした。快感には違いないが、少なくとも「何か」の中に入れられた風じゃない。
とても柔らかい何かがあたっていた。
「お前には刺激が強すぎるか?」
「れ、レヴィ、それって…」
俺の分身に強く押し付けられている、巨大なバスト。弾力と肌の柔らかさが相まってあらゆる意味で、凄い。
「アタシの胸なんてそうそう味わえねえぞ?」
「確かに凄い…けど」
「?」
「あ、あんまり長く保たなくても文句言うなよ…」
「…どうせ一発で撃ちきる様なタマじゃねえだろ?」
レヴィがほんの少し動くだけで、俺の分身は限界を感じた。
乳圧…レヴィのサイズなら間違いなくあるだろう。それもかなり強い、快感を与えるのに充分な圧力だ。
それがレヴィの元々の肌の柔らかさのせいで、包み込む様に吸いつく。

「口も使ってやろうか?」
「えっ!…それはちょっと」
「何でだ?」
「…キスが出来ない」
「…可愛いヤツだなお前」

「って事は胸にぶちまけるんだな?」
「えっ!ええっ!」
「テメェもド変態だったんだな?ロック様よ?」


「大尉、アレは胸ですか?」
「ああ、胸だ。羨ましいか?」
「いいえ。しかし…」
「なんだ?」
「あの大きさ…大尉以上ですなぁ」

…チュン…

「軽口は許さん。軍曹」

「り…了解」
「それに我々ロシア人の美しさは肢体の長さ、肌の美しさにある。東洋人など尻がデカいだけだ」
「…申し訳ありませんでした…」
「今度しっかり教育してやろう」


「本当にぶちまけやがった…」
豊かな膨らみの上に飛び散った俺の欲望。それを見て起きたのはほんの少しの罪悪感と、大きな…興奮。
「…アタシのコレ見てエロいなとか思ったろ?」
レヴィの上目使いも効いている。なかなか無いアングルだ。
「…ごめん。抱かせて下さい」
「ま、下の方のお前が可哀相だしな…折角椅子に座ってんだ。そのままでやるか」
「…そのまま?」
「こういう体位があったよな…」
膝の上に引き締まった太ももが乗る。

403 :4/5:2007/09/16(日) 03:27:17 ID:k4atWiQe

「…若いな」
「大尉にあのような経験は?」
「私は専ら責め専門だ。乗る形しか許さん」
「合点が行きます。それでこそ大尉です」
「…もっとも、挿れさせてやるとは言ってないがな?」
「…それは」
「同士よ。新世界を覗かないか?」


「ふ、深いっ…」
「や、やっぱりキツいんじゃ…」
「そんなヤワなアタシじゃ…ねぇよ。黙って支えてな」
苦しそうな表情を見せているだけあって、俺にも深い感覚が伝わる。中の体温の心地よさが、理性を飛ばしそうになるのを何とか堪えた。
「ほら、こうやって向かい合えば…お前の大好きな乳も触れるって訳だ」
目の前にある大きな膨らみ。自由にしても良いと言われればそうせざるを得ない。
「汚したのはテメェだろ?舐めとってみせろよ?」
「…うん」
「…あ…本当にやるのか…」
「ここ敏感なのに自分から誘うから…」
今までの経験から胸は弱点だと解っている。少し舌をあてていくだけでレヴィの音色が聞こえた。
「ん…う…」
「俺も下の方が…限界」
微妙に震わせる体が、そのまま下半身への衝撃になっていく。
「レヴィ、保たない…」
「と、とりあえず一回スッキリしな…」


「若さとは早さだ。違うか?軍曹」
「…確かに早かった様に思います」
「だが有り余る体力は次を求める」
「若さとは素晴らしさでもあります」
「そうだ。そしてそこで経験を積み次のステップへ進む…とは言え学習は生涯出来るのだ…貴様にも教えやろうと言っているのだが…?」
「(ry」


「こ、この態勢はもう止めよう…また今度ゆっくり…」
「同感…だ」
レヴィにスッキリさせて貰って、俺もレヴィも体力を使ってしまった後で、俺は久しぶりに自分の状況を思い出す。
「…仕事どうしよう」
「…手伝ってやるよ。人手が足りなかったらエダだって呼んでやる」
「う…ん」
もう一度椅子に座り直して、マウスを握った。

404 :5/5:2007/09/16(日) 03:28:27 ID:k4atWiQe
その仕事を終えて、小金を貰って数日後。

「…」
「…レクチャービデオだあ?」
俺の右手に持たされた紙袋。さっきローワンさんの所で渡された物だった。あのニヤニヤ顔は忘れられない。
俺は早速それをプレーヤーの中に入れ込んだ。
「パッケージは?」
「見ない方が良いと思う…」
再生までの時間を、レヴィは苛立ちながら待っていた。本当にただのレクチャービデオなら良い。俺達に関係無ければ。
…それから、オープニングが終わった時点で。
画面を撃ち抜かれたテレビ…粗大ゴミが出来上がっていた。

冷静に考えれば俺達のせいもあった。画面に我慢が出来なくなって、それに影響を受けた「事」を繰り返した事。
回数はよく覚えていないが簡単に言えば、見本になる程の種類をこなしていたらしい。
それは見事に、初心者用のレクチャービデオと言う形にされていた。俺達への攻撃としての意味が大だろうが。
「いつ誰が撮ったなんて…言わなくても解るよ…」
「姉御相手じゃ文句も言えねえ…」
「原盤はローワンさんの所にあるらしいけどね…」
「…それを早く言え。売りにだされる前に叩くぞ」


「大尉」
「む?」
「ローワンの所に原盤を渡して来ましたが…」
「ご苦労」
「はい。ですが…」
「なんだ?」
「完全な原盤にする以前にダビングした痕跡がありまして…心当たりは無いでしょうか?」
「…暴力教会だ」
「え?」
「個人で楽しみたいと言った奴がいてな」
「はあ…」





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