- 238 :拘束:2008/04/26(土) 14:02:31 ID:s/WaOlpL
『なにやってんだろ
アタシは……』
狭っ苦しいバスに併設されたトイレに腰掛けながら、少しだけ残った冷静な部分が問い掛けた
「ホラ、もうちょっと足を開いて」
レヴィの葛藤とは裏腹に、呑気に作業に没頭するロック
その手には先日ベニーから買ったとか言うビデオカメラが構えられていた
「いいよレヴィ
出しちゃって」
『何が「いいよ」だ』
勝手な言い草に呆れながらも、身体は従順に反応した
股間の力を入れるような抜くような、何時も考えもせずしている行為を、妙に意識して行う
ショ〜〜〜……
ジョボジョボ……
今まで気にしたこともない排泄音が、やけに大きく感じた
恥辱に顔を赤らめ、真っ赤な顔を俯けるレヴィ
しかし……
「こっち向いて、レヴィ」
平然とロックは要求した
キッ!
レヴィは、せめてもの抵抗を見せるかのように、鋭く睨みつける
だが、決して逆らえない自分に気付いていなかった
「アハッ
怒った顔もレヴィらしくて可愛いよ
オシッコの姿とアンバランスで面白いし」
ロックの言葉に逆らう気力も失い、ふて腐れるようにソッポを向く
調子にのったロックが股間に近付き、ドアップの接写に切り替えた辺りで、やっと排泄は止まった
カラカラ……
「……今度は何するつもりだよ」
わかりきっていることを、敢えて確かめる
「その格好じゃ自分で拭けないだろ」
ホルダーからペーパーを巻き取り、股間に手を伸ばす
「テメエのコーディネートだろうが」
レヴィは、吐き捨てるように言った
服自体は、何時ものタンクトップとカットジーンズだ
ただし無理やり引き下ろし、大きな胸をさらけ出したまま、二の腕を拘束している
趣味の悪いことに、ガンベルトを付けたまま
レヴィの代名詞たる二丁のガンもそのまま
下も完全には剥いでいない
- 239 :拘束:2008/04/26(土) 14:08:20 ID:s/WaOlpL
- ずり下げたパンツを足首に纏わせ、自由を奪っている
レヴィの服でない物は一つだけ
ロックのネクタイ
それがレヴィの手首に絡まり、後ろ手に拘束していた
とはいえ、解けないような縛り方ではない
輪のまま緩めたネクタイを、そのまま絞っただけ
引けば簡単に緩む
他の拘束も、纏わり付いているだけだ
むしろ、解けないよう気を使っている
結局の所、捕われているのは身体ではないのだ
拘束のもと、レヴィはロックに従うことが出来る
ロックはレヴィを、思う存分自由に出来る
不器用な二人の、言わば暗黙のルールだった
カサッ
几帳面に折り畳まれたペーパーで、丁寧にレヴィの股間を拭う
いつものSEXの後の行為と同じ筈だが、何となく違う気分
レヴィはつい漏れそうになった声を必死に抑えた
「綺麗になったかな?」
そんな様子を、ロックは目敏く見抜く
「なっ、何を……」
ペロッ
止める間もなく、舌が這わされた
「やっ、止めろバカ
キタネェ!!」
「気にしない」
「ふざけんな
バカヤロウ!」
必死で足を閉じようとするが、執拗な舌の動きに翻弄され力が出せない
逃げようとする腰を、いつの間にか廻されていた腕が押さえた
「ヤッ、ヤメろ
ヤメろよぉ……」
腰を引くことも出来ないまま、その部分を排泄器から性器に変えられていく
いつの間にか、別の液体が溢れ出してきた
ジュル……
ロックは、わざと大きな音をたて、啜るように責め立てる
慣れきった愛撫に耐えられず、レヴィの抵抗が止まっていった
制止の声も、意味をなさない淫声に変わる
「アアッ、そんなの
そんなの……」
「おかしいなぁ
拭いても拭いても零れてくる」
カアッ
卑俗なからかいに、レヴィは瞬時に全身を紅潮させた
飛びかけた理性が、羞恥に我に返る
- 240 :拘束:2008/04/26(土) 14:13:12 ID:s/WaOlpL
- 完全に落ちる前に、次の責めに移行
目覚め始めたロックの、常套手段だった
「お尻の方までグショグショだよ、まったく!」
「ゴ、ゴメン」
なじるような口調に釣られ、つい子供のように謝ってしまうレヴィ
「ホラ、拭いてあげるからお尻をあげて」
ロックは、当たり前の口調で酷い命令を出した
フラフラと覚束ない腰つきで立ち上がり、魅入られたように従ってしまう
冷たいタイルに膝を落とし、便器に上体を突っ伏し、尻を捧げるように突き上げた
引き締まった細い腰から、しっかりと張った尻のラインが強調される
「いい格好だね、レヴィ」
再度、撮影を始めながら、ロックは白磁のような肌に手を伸ばした
「ヒャンッ」
触れるか触れないか、ギリギリのところを滑らした掌に、レヴィは激しく反応した
「どうしたの、レヴィ?」
他人事のように、平然と尋ねる
ロックは、ユルユルと愛撫ともつかない接触を続けながら、一部始終をカメラに収めていった
「クッ、フウッ」
ジンジンと弱火で熔かされていくような快感の波に襲われながらも、決して達することの出来ないようコントールされる
狂いそうな焦燥感に、レヴィはモゾモゾと腰をうごめかした
「欲しくなっちゃったかな?」
「…………」
プライドを保つ為か、恥辱に耐える為か、息も絶え絶えになりながらも応えようとしないレヴィ
それとてロックには、楽しみが長引くだけであった
「フーン
口を閉じちゃったか
でも……」
ツプッ
「ひぃゃあっ!」
「こっちの口は何か言いたそうだよ」
レヴィが思わずあげた悲鳴にも、一切かまわず指をうごめかす
「そっ、そっち……
違っ……」
「違わないよ
ヒクヒク動いて誘ってたじゃないか」
ロックの指は、引き締まったレヴィのアナルに埋め込まれていた
- 241 :拘束:2008/04/26(土) 14:19:25 ID:s/WaOlpL
- 「イヤだ、ヤだよぅ」
譫言のように、拒絶を繰り返す
しかしその声の中にも、隠しきれない媚態がまじり始めていた
「痛くはないよね
ちょうど零れたジュースでビチャビチャだったし」
ロックも無理はしない
だが、埋め込んだ指を常に微妙にうごめかし、責めたてることを止めなかった
「どうする?
本当に嫌なら止めるよ」
「嫌に決まっ……」
「レヴィが嫌がるなら、金輪際、二度としないから
俺は」
ロックは譲歩を装った脅迫で、レヴィの答を遮る
レヴィとて、アブノーマルなプレイには、羞恥の気持ちから抵抗感は大きい
とはいえ、『二度としない』とまで宣言されると、やはり躊躇してしまう
ロックに二度と『してもらえない』事がある
それ以上に、ロックに二度と『させて上げられない』事が出来るのが耐え難かった
「レヴィ?」
レヴィの葛藤を知らぬ顔で無視して、返答を迫るロック
「……じゃない」
「ん?」
「嫌じゃないっていってんだろ!
お前がしたいなら、好きにしろよ!!」
レヴィは、ヤケ気味に叫んだ
チュポッ
「ウッ」
差し込まれていたロックの指が、引き抜かれる
「ど、どうして?」
突然の開放に、レヴィは戸惑った
あんなに嫌だったのに
あんなに強烈な違和感を感じていたのに
今では、大事なものを失くしたような寂寥感さえ感じた
カチッ
ライターをつける音
ロックは背後から離れて、煙草を燻らしている
「ロ、ロック……」
意図が掴めず、レヴィは恐る恐る声をかけた
「ん?」
「何してんだよ」
「煙草吸ってる」
ロックは、当たり前のように応えた
「何言って……」
「好きにしてるんだよ
それともレヴィ、何かして欲しいことでも?」
ロックの企みを知り、愕然とするレヴィ
『コイツは、アタシの最後の一欠けらのプライドまで奪う気だ』
- 242 :拘束:2008/04/26(土) 14:24:45 ID:s/WaOlpL
- ロックの余りの悪辣さに、眩暈を感じた
ふと、今だ両脇に下げられた、物言わぬ相棒に気が向く
『もう、いいや』
内なるレヴィの囁き
コレさえ使えば、全て終わる
グダグダつまらない事で悩まずにすむ
後は、ゴスロリにでも電話するだけ
無敵のレヴィ様の復活だ
また、穏やかなクソだめ生活に戻る
昼飯に何を喰うか決めたような気軽さで、下らない関係に終止符を打つ事を選択した
シュル……
「!」
しかし、選んだ筈の決断は、呆気なくひっくり返される
手首のネクタイが、解けそうになったから
レヴィは、瞬時に動きを止めた
「……レヴィ」
「ちっ、違うんだ、ロック
これは……」
本気の怒りを滲ませたロックの低い恫喝に、レヴィは慌てて言い訳する
ギリッ
「アウッ!」
苦痛の呻き声を漏らすレヴィに、一切聞く耳持たず腕を捩り上げ、ギチギチに縛り上げた
言い訳の為の緩やかな拘束
何時でも解くことの出来る自由
『嘘っぱちだ』
偶然でも、レヴィを手離すことなど出来ない
例え、コイツの意志や自由を無視しても……
パァン
「ヒャウッ!」
パンパンパン……
レヴィの白い尻に、狂ったように打擲を与え続けるロック
「アアッ!」
レヴィの悲鳴と乾いた炸裂音が響く
痛みを通り越して熱を感じはじめた頃、不意に打擲が止んだ
ハァハァッ……
二人のつく荒い息だけが、狭いバスの中を支配する
ガバッ
苦痛から解放されヘタリ込んでいたレヴィは、不意に新たな拘束を受けた
突き出した腰にしがみつかれている
押し付けられた肌が、熱を持った尻にヒンヤリと気持ち良かった
「……ゴメンな」
ゾクゾクッ
力無いロックの一言
それだけで、痺れるほどの喜びに魂が揺さぶられる
『これだよ……』
今までの、苦痛も屈辱も一切忘れ去られた
- 243 :拘束:2008/04/26(土) 14:39:17 ID:s/WaOlpL
- 『アホか、アタシゃぁ……』
外からみれば、そんな自分に呆れ果てるのだろう
ロックが性格破綻者であることは分かっていた
常日頃の穏やかな表情に隠された、非常時の狂気
そんな異常者だからこそ、この街の実力者達に、妙な信用を得ているのだ
そして、それは女に対しても向けられていた
異常なまでに犯しぬき、あらゆる慮辱を重ね、徹底的に支配する
その反面、そんな自分を嫌悪し、許しを求め縋り付く
女を食い物にするダニどもの常套手段だが、ロックは天然でこなしている
『問題は、わかっていてハマっちまうアタシのほうか……』
腰に縋り付き、グジグジと詫び続けるロックが、堪らなく愛しい
「ヒャンッ!」
しかし当人は、しおらしく詫びてると思えば、性懲りもなく吸い付いてきた
朱く腫れた尻たぶを撫で廻しながら、舌先でアナルのシワをなぞるように舐め解す
指をヴァギナに突っ込み、ユルユルと掻き回す
「おっ、おい!ロック」
「ホントにゴメン
ガマン出来なくて……」
謝りながらも手は止めない
指を湿らせた蜜を、今度はアナルに塗り込む
「だから、なんでそっちなんだよ」
執拗に尻に執着するロックに、自分の身体に飽きてきたのかと不安になった
「レヴィの全てが欲しいんだ」
ロックの支配欲の強さにもまた、強烈に惹かれている事を自覚している
レヴィは、その白い尻をいっそう高く突き上げていった
「いいよ、ロック……
アタシのアスを使ってくれ」
ズブッ
「アアッ!」
間髪いれず、ロックのものが突き込まれる
余裕があるそぶりなど、結局ポーズだ
ロックとて据え膳前に、焦らされきっていた
解されていたとはいえ、ロックの猛烈な勢いに、レヴィは悲鳴をあげる
「ロック、ロッ……ク
お……願い
も、もう少……しだけ、ゆっくり……」
息も絶え絶えのなかレヴィは哀訴した
- 244 :拘束:2008/04/26(土) 14:52:49 ID:s/WaOlpL
- 「ゴ……、ゴメン」
微かに残ったロックの理性が反応し、レヴィを気遣うため勢いを緩める
少しの間だけ……
ほんのチョッぴり生じた余裕が、レヴィの失言を呼び込んでしまったのだ
「こっちは初めてなんだからな」
キレた
レヴィの悲鳴も一切無視し、ロックは削岩機のような勢いで腰を振り続けた……
二人重なったまま、ぐったり突っ伏す
一度も抜かないまま、二度、三度と出し続けたロックのものも、やっと半勃ち程度に治まった
それでもそれは、レヴィの中にしっかりと埋め込まれたままだった
ロックをくわえ込んだアナルは朱く腫れ、隙間からとトロトロと白い精液が零れ出していた
息も絶え絶えの中、ロックがようやく抱擁をとこうとする
「イヤッ!」
レヴィは全身で拒絶した
「離さないで……」
懇願に近い口調で求める
ロックは、慌てて抱き直しながら説得を試みた
「あっ、あのね、レヴィ
このままじゃ風邪ひいちゃうし……」
「ロックが暖めて」
素直なレヴィに、性懲りもなく倅が反応しかける
流石に、これ以上は生命の危機を感じたロックは、話題を下世話な方に持っていった
「ほら、俺も小便したいんだ
レヴィがそこに居たんじゃ出来ないし、ベッドの方に移って……」
「ロック」
抗弁も途中で遮られる
「そのまま、アタシを便所にして……」
イッてしまった女と狂った男は、更なる深淵に臨んでいった
終