222 :名無しさん@ピンキー:2013/09/23(月) 02:39:58.80 ID:pMo1Jd+3
「いつも、こんな...?」
「そうね、相手は選ぶけど」
ブラインドから漏れる日中の光が空中に舞う小さな埃を反射させる。
女が脱いだ衣服を床に放ると、反射の数が増えた。
色素の薄い乳白色の肌、すうっとに伸びた手足をつなぐ控えめなボディライン。
骨から細くできているに違いない、性格の骨は太いのに。
男がそう考えながら女の薄いウエストを引き寄せた所で制止がかかった。
「脱いでよ、あなたも」
「...ああ」

ギシ、とベットを軋ませ、女がマウントを取る。
額、まぶた、頬、と這った舌は唇をスルーして喉仏へ。
眼鏡を外し、もっと鼻を擦り寄せたいのは山々だったがそうしてしまっては元も子もない。

男は掌ちょうどに収まった乳房を乱暴に揉みしだき、空いた左手でなめらかな腰骨の感触を捉える。
女は男の上を譲ろうとはせず、執拗に攻めたてた。

223 :名無しさん@ピンキー:2013/09/23(月) 02:41:21.97 ID:pMo1Jd+3
既に彼女の片手で扱かれていた陰茎は硬く隆起していた。
女は男の両足の間に移動し、そのモノを頬張り、吸いつき、粘液を舐めとる。
男が半身を起こし、女の頭部に手を添えて体勢を入れ替える意思を見せるが、女はそれを無視した。
そして、すぼめた口を上下させる速度を早めた。
「ああ...っ、はっ.....待っ.....くっ......あぁ」
「っ...ふぁ...やぁよ」
ふたりが裸になってから初めて交わされる会話だった。
押し寄せる快楽に精一杯の自制を見せる彼を、眼鏡の奥の瞳がひたと見据えた。

程なくして口内に吐き出された白濁の体液を、笑みと共に飲み下し、口元を拭う。
髪をかきあげて満足気に女は言った。
「あは、ごちそうさま」
「...酷いな」
ため息とともに言葉を返す。

2回戦を挑まねばならなくなった。
男は時計を気にしながら彼女の肩を押し込みむ。
そのままベッドに押し倒し腕の中に囲おうとしたが、ひらりと身をかわされてしまった。
眼鏡の淵をクイ、と指で押し上げて女は言った。
「もういいわ。欲しいわけじゃない」
「え?」
「私、ただ、あなたがどんな顔してイくのか見たかっただけなの」
「......余計に酷いな」

224 :名無しさん@ピンキー:2013/09/23(月) 02:44:10.62 ID:pMo1Jd+3
「想像よりはるかにセクシーだったわ」
クスクスと笑ってベッドを降り、身体を隠そうともせず衣服を拾う。
前かがみになった彼女の細く、まるで子供のような太ももの隙間。
目で追いながら安堵を隠そうともせず男は言った。
「それは君の趣味、か?」
「趣味?まさか。惚れた男の顔を覚えていたいだけのセンチメンタリズムよ」
衣服を身につけ、肩をすくめる。
「でも、どんな顔して女を抱くのかは知りたくないの、妬けるから」
だからもういいの、と言葉を続けて微笑んだ。

「それに、あの酒場の代金、彼女のツケにして来たのよ、これ以上借りを作るのは気が引けるわ」
「...ああ」
「ちゃんと抱いてあげなさいよ、見ていられないわ、彼女」
「余計なお世話だ、心配されなくてもやることはやってる」
「そう?」
「ああ」
「へぇ...」
しばしの沈黙の後、一転して軽やかな口調で女は話す。
「あの酒場で、酔った彼女を酒場中の男が見ていたのよ?潰れるための酒量も、いかに欲求不満かって事もバレバレになっちゃって」
「............えっ」
「あなた、少しは焦ったほうがいいと思うわよ」
ククッと笑いながら、女は部屋を出て行った。




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