アーカードxインテグラ先生 -依頼編-


エスプリは低い排気音を響かせながら高層マンションの地下駐車場にすべりこんだ。
「アーカード、降りろ」
インテグラは短くそう言って座席のすぐ下にある地面に降り立つ。
そのまますたすたとエレベーターホールに向かって歩き出した。
アーカードも慣れた様子でその後をついて行く。
口元には相変わらず楽しそうな笑みが浮かんでいる。

エレベーターに乗ると、インテグラは30階まであるボタンは押さず
下のカバーを開けてその中にカードを差し込んだ。
すると表示板の上に目立たぬよう配置されたランプが点灯し、
エレベーターはするすると31階にまで登っていく。
このマンションは彼女の所有であり、最上階の31階と32階がインテグラの住処だ。

エレベーターを降りるとホールがあり、重厚なスチールの扉がある。
さらにそれをくぐるとマンションとは思えない広さの玄関があり、
黒と白でまとめたシックで現代的なリビングがあり、
二階へ続く螺旋階段があり、その奥に彼女の寝室はある。

たっぷりとしたキングサイズのペットには純白のシーツがかけられ、
大きなサイズの羽根枕がいくつも並べられていた。
「こんなベットじゃ一人で寝るのは寂しいよなあ、インテグラ」
インテグラを後ろから抱きしめながらアーカードはささやく。
「私は寝相が悪い。それだけだ」
「俺にはとてもそうは思えないがね」
アーカードはそう言いながら彼女のスーツを脱がしにかかる。
「自分で脱ぐぞ。お前がやるとしわが付く」

インテグラはその手を振り払って言ったとおり自分で上着を脱ぎ、ハンガーにかけた。
次にブラウスをするりと落とす。ブラジャー姿のまま無造作に拾い上げてソファに放る。
それからいつも生徒達がその下を妄想している、タイトスカートのサイドファスナーを降ろした。
スカートも床に落ちる。インテグラはしわがよらないように広げてソファにかけた。
最後にガーターベルトを外し、ストッキングをくるくる丸めながら脱ぐ。
黒いレースの下着姿となったインテグラは、無造作にストッキングとガーターも放り投げた。
アーカードはベットの上に座って、その様子をニヤニヤ笑いながら見学している。

「なんだお前は脱がないのか?」
振り向いたインテグラはアーカードのその様子を見て聞いた。
「インテグラ先生が一人の女になっていくのを見るのも楽しみのうちさ」
フンとインテグラは鼻で笑った。
「さっさと脱げ。私は仕事は手早くと済ませる主義なんだ」
「シャワーはいいのかね?」
「お前は浴びない方が好きなんだろう」

インテグラはベットに腰掛け、眼鏡を外してサイドテーブルに置いた。
アーカードもシャツを脱ぎ捨て、制服のズボンをおろす。下着も脱ぐ。
獣のように四つん這いでベッドの上を這って、反対側に座っていたインテグラを引き倒した。
「楽しもうぜ、先生」
「勝手に楽しめ。不良生徒」
ベットの上に広がった金髪の中央で、インテグラはいつもどおりの冷たい瞳で答える。
「なんだ、まだ先生モードか」
つまらなさそうにアーカードはつぶやいた。
「じゃあ自分で下着も脱いで欲しいね、先生」
「フン」

インテグラは再び起きあがるとライトスタンドの前でブラジャーのホックに手を回した。
上質のレースはするりと肌から離れる。そしてショーツにも手をかけた。
キュッと上を向き引き締まった尻がゆっくりとあらわになる。
それをアーカードは存分に鑑賞していた。
ショーツを足から引き抜く時、前屈みになった尻の隙間から淡い金の繁みが見える。
「その思い切りの良さがとてもセクシーだぜ、インテグラ」
アーカードのからかうような言葉に、インテグラはさすがに少し赤くなった。
といっても背中を向けているのでアーカードには見えない。それでも彼は知っていた。
もう長い付き合いだ。

外した下着をやはり無造作に拾ってソファに投げ、インテグラはベットに向き直った。
一糸まとわぬ裸体でしなやかにベットの上に体を投げ出す。
その上にアーカードは覆い被さった。まず、唇ではなく首筋に強く口づけする。
「そんな所にアザを付けられると、あとでファンデーションで消すのが面倒なんだがな」
「授業を聞きながら、そこに俺のマークがあるって考えるのが楽しみなのさ」
そう言いながら大きすぎも小さすぎもしない彼女の胸をさわる。
乳首はもうとっくに堅くなっていた。
「あんたはすぐ濡れるから好きだぜ、インテグラ」
赤くなって睨みつけるインテグラの顔を楽しんだ。
「女生徒だと手順を踏むのが面倒でね」
眉をひそめ何か言いたげな口を唇でふさぐ。
「野暮な説教はなしにしようぜ、先生」
そういいながら、一気に彼女の足を割った。思ったとおり、そこはすでに濡れていた。
アーカードは自分のものをあてがうと一気に貫く。
「んっ」
顔をしかめてこらえている姿を楽しみながら、挿入を繰り返した。
「んっ、、、くっ、、ぁ、、、」
なるべく声を抑えようとしているが、体は素直だった。
インテグラは自ら足でアーカードの腰を挟み込んでその動きに合わせている。
「本当は好きなくせになあ。変な重荷は捨てちまえよ、インテグラ」
アーカードもかすれた声でささやく。
彼女の中は熱くて適度に堅く、そして柔らかい。
なんど抱いても飽きることはない、極上の女だった。

「はぁ、、、ぁぁ、、んんっ、、、、、、ああっっっ」
インテグラが登り詰めるのにあわせて腰の動きを早くし、アーカードは精を放った。
彼の汗が髪の毛を伝って彼女の顔の上に落ちる。

「どうだ、インテグラ?」
インテグラは目の周りを紅潮させ、とろんとした目つきでアーカードを見上げた。
もうすでに鉄の女教師の顔ではない。一人の女の顔だった。
「アーカード…」
はあはあと息を弾ませながら何か言おうとする。
「もう一回やってもいいか? インテグラ、先・生」
「だ、めだ」
感情を振り払うかのように声を出す。
「続きは、お前が仕事を果たしてから、だ」
言葉は教師のものだったが、声音は女のままだった。
実は続けて欲しい。そんな気持ちのはっきり伝わる声だった。
「じゃああんたが続きを楽しめるように頑張ることにするよ」
アーカードとしても続けたい気持ちは大きかったが、時には我慢することが次の官能を高める。
彼はすでにそれを知っていた。インテグラが教えたのだ。

そっと彼女の体の中から自分のものを取り出した。
「シャワーを借りるぜ、先生」
ベットを降りて振り返ると、インテグラはまだベットの上で上向きに寝そべった姿勢のまま、
無防備な姿をさらして快楽の余韻に浸っていた。
アーカードはニヤッと笑ってシャワールームへと姿を消した。

シャワーを浴びて出てくると、インテグラはさすがにローブをまとった姿になっていた。
けだるそうにソファに座って煙草をふかしている。アーカードはかがみ込んで口づけした。
煙草の味が彼の口の中にも広がった。
「ちゃんと仕事はしろよ、アーカード」
顔を離す前に濡れた髪の毛をつかまれてそう言われる。
「わかっているよ。先生のためにも頑張るさ」
含みをもった口調にまたインテグラの顔が赤くなった。
「だから、仕事を果たしたら、今度はもっと激しいことやらしてくれよな」
「フン」
インテグラは赤い顔のままそっぽを向く。
了解の合図と受け取って、アーカードは床に放り出した自分の制服を身につける。
「帰りは送ってくれなくていいぜ、今の先生だと運転もできなさそうだしな」
ニヤニヤ笑うアーカードにインテグラはそっぽを向いたまま呟いた。
「バカ」



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