デス・トラップ

柴田昌弘氏によるコミック作品。
2014年に電子書籍版が発売されたため、手に入れやすくなりました。
命賭けの非合法カーレースを題材とした2つの短編作品が収録されております。
ここで紹介するのは、2つめの作品、「ケービングラリー'96」。

近未来、命知らずの若者たちの間で、特殊な装備を施した改造車で岩山などの悪路を走るモータースポーツが流行。
とある事情から真っ暗な巨大洞窟で行われる非合法レースに参加することになった青年マッキィとそのパートナーのレミイ。
旧式の車で洞窟を進む二人ですが、爆弾で吹き飛ばされた車の残骸を発見し、このレースが想像していたのより遥かに危険な殺人レースであったと判明します。

脱出しようにも引き返す道はすでに失われてしまったため、奥へと進んでいく二人。
しかし、ライバルの妨害により装備を破壊され、地下水流に流されてしまいます。

なんとか一命を取り留めた二人は、発光性の生物により明るく照らされている神秘的な地底湖に到達。
乗ってきた車を点検している二人の背後に、巨大なサンショウウオのようなモンスターが出現。
巨大な舌に巻き付かれたレミイは、悲鳴を上げながら丸呑みにされてしまいます。

マッキィは車に駆け寄ると、アンカーを射出。
丸呑みモンスターはアンカーにより首を切断されて絶命。
マッキィはモンスターの腹をナイフで裂き、中からレミイを引きずり出します。

その後、レミイの全身に付着した胃液を地底湖で洗い流し、レミイは服は完全に溶かされてしまったものの、なんとか無事に救出されます。
最後は二人で洞窟を脱出する、というところで物語は終了します。

丸呑み関連シーンは以下の3ページ。

少年向け短編漫画としては、しっかりとまとまっていて読みやすい印象です。
1980年代の作品なので、今となっては絵柄が古臭く感じられるか。

丸呑みシーンとしては、丸呑みにされる過程のみで、体内描写はなし。
疑似的な体内描写として半透明の身体を透過して食道を運ばれていく描写あり。
短めなシーンながら、舌に巻かれる、口元から片足だけがはみ出す、など丸呑みとしての見どころもあるので、絵柄が受け入れられるならば手に取ってみるのもありかと。