あなたは賞味期限と言うものを知っていますか・・・?

 

   賞味期限/1話

 

(困った・・・。)

 

私は。1年4組36番。

部活は行ってないけどとりあえず陸上。

血液型はO型で誕生日は――・・・じゃなくて私は今、とても困っている。

 

その原因がこれ。

同じクラスとかじゃなくてただ同じ学校に通う同じ学年のオトコノコ。

私はこの人のこと知らなくて・・・でも今、目の前に居て・・・。

そうなのだ。私はこの男の子。上原雅紀に告白をされている。

 

朝、私が朝部に行こうとしたら靴箱に手紙が有って、それに放課後1−7の教室に来てくださいって書いてあったから怪しいなって思って・・・友達にも相談したけど誰も一緒には来てくれなくて・・・。部活とか忙しいらしくて。皆偉いなぁ〜・・・とか思ってて・・・。

そりゃあ手紙にはちゃぁんと名前が書いてあったよ?

でも小学校も違うただ同じ学年の男子なんていちいち顔覚えてないって!

 

でも、イキナリ顔も知らない名前も初耳の男の子に呼び出されて、すっぽかしちゃ、カワイそうだと思って来てみたのが大失敗。

この雅紀って言う男子は何かもてるらしいけど私の好みじゃない。

って言うかはっきり言って嫌いなタイプ。

 

?」

 

うわっ!しゃべった!!!声は―・・・なかなか好きな声。

でも私はその辺にいる女の子と違っていくら相手が好みでもそいつの気持ちなんか考えられない。

物事ははっきり言う。

 

「上原雅紀君?ごめん。私あなたの事全然全く知らないしイキナリ好きって言われても困る。」

隠す必要なんかないし別に相手がどう思っただろうが気にしない。私ははっきり断った。

「そっか。ごめん。イキナリ迷惑だったね。バイバイ。」

 

なんかそうやって軽く言われるとムカツク・・・。

私のこと好きなんじゃなかったの?もう少し粘ってみるとかしないの?

「っ・・・ちょっと待って!」

 

私は思わず声をかけてしまった。上原雅紀を引き止めても言う事なんかないのに・・・。

「あなたは私の事好きなんだよね?もう少し粘ってみるとかしてみないの?」

私は何故かそんなことを言ってしまった。

「粘ってどうにかなる?」

 

 

ごもっとも。

ココは漫画の世界じゃないはっきりした現実。

1度ふられてしまった人間が粘って相手の気持ちを変えられることなんか出来ない。そんなん無理。

もし出来るようなものならそんなの皆とっくのとうにやってる。

 

 

 

「じゃあ粘ってみてよ。」

またしてもそんな事思っていないのに勝手に口がそう言ってしまった。

人間誰しもこういうことは有るはず。

 

1−7の教室から出ようとして引き止められた雅紀は私の言葉に反応したのかこっちに近づいてくる。

その目が何か嫌で、私はその場から動く事が出来なかった。まさか雅紀はメデゥーサ・・・。

そんなアホらしいな考えをしてたら目の前で雅紀がこんな事を言い出した。

「ご馳走様でしたv」

 

やけにうれしそう・・・。何?今何が起こったの?

私はボーとしていて分からない。たった今起こった出来事が思い出せない。

しょうがないから聞いてみる。

「あのさー何がご馳走様なの?何か食べたの?」

「食べた。のキスv」

 

「!!!!!!!!!!!!」

 

声も出ない。私はいい子では無いけれど悪い子でもない。でもキスなんかホイホイしてるような子でも無い。

つまり中1でファーストキスを奪われてしまったという事・・・。

今目の前で嬉しそうに微笑んでいる上原雅紀に―・・・。

 

 

正直ショック。もう家に帰りたい・・・。

「粘ってみたけどどう?の気持ちは俺に振り向いてくれた?」

何かくさい事言ってる。もう何も聞こえない。聞きたくない。

 

私は初めて恋する女の子の気持ちが分かったような気がした。

「あほーーーーーーーーーー!ばか!お前なんか死ね!顔も見たくない!どっか行け〜〜〜〜!」

と、今までのは前の私の心の意見。今は、

「上原雅紀。私にそこまでするような奴はじめて見た!気に入ったよ!付き合お!」

だ。

 

自分で言うのもなんだけど私は結構もてると思う。

中学入ってから3回告られたし。もちろんその男子のレベルは結構上の方。

普通の女子だったらOKを出してしまうと思う。でも私は断った。

 

 

こんな普通の人たちと付き合ったって面白くない。

やってらんない。私は小学生の頃からいつも思ってた。毎日がつまらない。

もっと遊び(冒険)たい。でも覚せい剤とかは嫌。そこまではしたくない。って――・・・。

 

でもこいつに会って。イキナリキスされて。ご馳走様とか言われて―・・・。

こんな面白い人はじめて会った!最高!

 

 

「まぁこれからよろしくv雅紀!」

「あっよろしく。じゃあ!バイバイ」

「バイバイv」

?普通付き合うことになった女の子置いて行かないだろう。とか思ったけど私は笑顔でわかれた。

 

 

「さ〜て。帰ろ。」

明日水穂(←友達)とかに言ったらビックリするだろうなぁーあ〜楽しみv

私は靴箱に行こうと階段を降りようとした。すると、

 

「・・・・・・・・――――――――。」

「!!!!!――〜〜・・・。」

なんか話し声が聞こえる。2人?何かよく聞こえないなぁ・・・こういうのって絶対聞きたい!!

私はそう思って耳をたてた。

 

「返事はOKだそうだ。」

「マジで?お前本当にあいつに告って本当にOK貰ったのかよ?」

「本当も本当。俺だって信じらんねぇよ。ただの罰ゲームであんな奴に告らされて、しかもOKだぜ?まぁ顔とかは好みだったけど。」

 

「くそ〜〜罰ゲームが『1番に勝った奴の好きな女子にビリが告ってくる』なんてゲーム参加しなきゃよかった!おかげで俺は失恋かよ!」

「まぁそんな事言うなっての。俺あいつ好きじゃないし。適当に遊んでからふるからよ〜。」

「雅紀―・・・仮にも俺の好きな女の子をそんな風に言うなよ・・・。」

 

雅紀?!何か聞いてて内容的に雅紀っぽかったけど本当に雅紀だった―・・・って事は今の全部私の事だよね?

 

―最悪―まさか私が利用されるなんて。屈辱!サイテー。

私は初めて付き合う事になった男の子に適当に遊ばれてふられる運命だったなんて・・・。もう泣きたくなってきた。

「あはは!ゴメンゴメン。で・・・俺にふられたを優しく慰めて告れば一発OKだぜ!」

「本当だろうなぁ?雅紀。でもとりあえず信じてやるよ。じゃあな。」

「おうっまたな!圭吾!」

圭吾?圭吾ってあの圭吾?私と小学校から同じクラスで家も近いあの神山圭吾?

 

ん?足音?やばっ!圭吾だ!こっちに来る!どーしよどーしよ!

とりあえず私は近くの1−5の教室に隠れた。

 

しかし隠れてからある事を思い出す―・・・。

「圭吾5組じゃん!!!!!!!」

心の中で叫んだがもう遅い・・・。

 

 

「あれ?じゃん!なんでこんな所に居るんだよ?」

 

「えっあっ・・・と、友達を待ってるの・・・。」

「ふ〜ん。じゃあな。」

そう言って圭吾は出て行ってしまった。

「はふ〜〜・・・ギリギリセェーフ。」

私はそんな事を呟きながらズルズルと床に腰を降ろした。

そこで考えるのはやはり今の雅紀と圭吾の会話。思い出すだけで腹が立つ。

何より雅紀が嫌。私面白い人は好きだけどタラシは嫌い。大っ嫌い!

 

私はいろいろ考えた結果、こんな所で考えるよりも家で考えよう。うん。それが良い!なんて現実逃避のような結論を出した。

 

しかし帰り道でも頭に浮かぶのはあの2人の事ばかり―・・・。

「ただいま。」

「お帰り。ご飯食べる?」

「いらない。部屋に居るから来ないでね。」

「はいはい。」

お母さんはにっこり微笑んでそう言ってくれた。とにかく今は1人で考えたい。あの事を・・・。

 

「は〜駄目だぁ!らちがあかない!」

私は溜息とともにベットに飛び込んだ。

「悪いのは雅紀なのになんで私がこんなに悩まなきゃいけないの!!!」

だんだん怒りが込み上げてきた。

 

 

「こっちから別れてやる!」

はそう言うと学年名簿で雅紀の電話番号を捜した。

 

プルルルル―・・・。

 

「はい。上原ですけど。」

ですけど。」

「うそっ!!?何何?何かあったの?」

そんな嬉しそうな声しても今更遅い。

「気が変わった。別れよ。バイバイ。」

 

ガチャッ!

 

乱暴に受話器を置く。

そっけなく―・・・理由も曖昧では雅紀に別れを告げた。

 

「あーーーすっきり!雅紀のアホ〜〜!!」

天井を見ながらハハハと笑ってそう言った。

 

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始めてちゃんと書いた小説です。

もうボロボロ・・・。

読んで下さったさん、どうも有難うございました♪

なんかヒロイン(というか主人公。)えらいことになってますね・・・。

そんなこんなですけど最後までお付き合いいただけたら嬉しいですv

て事で続きます!!!

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02/10/12

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