闇の鬼ごっこ・・・。

 

今スタートです。

 

   賞味期限/3話

 

太字は中心人物

−逃げる側−

2−4 

2−4 西口水穂(にしぐちみずほ)

−鬼−

2−1 笠井弘文(かさいひろふみ)

2−2 元成梢(もとなりしょう)

2−3 上原雅紀(うえはらまさき)

2−5 神山圭吾(かみやまけいご)

2−6 伊田貴司(いだたかし)

2−8 松原鷹(まつはらたか)

 

2人はとりあえず2−8の教室に逃げ込んだ。

8組は『松原鷹』のクラスなのだが、は最初から自分のクラスには来ないだろう(私達を見つけるために)と言う考えがあっての行動だった。

 

「水穂・・・ほんとにごめんね・・・。あんたは私の身を犠牲にしてでも守るから―・・・学校から出してあげるから・・・。」

鬼に見つからないように教室の電気はつける事が出来なかったが、水穂にはの頬の涙がしっかり見えた。

 

私に心配させないようにしてるんだ・・・。人の心配なんかしてる場合じゃないのに・・・。

ちゃん!そんなうじうじしてるちゃんはいつものちゃんじゃない!私の親友の『』は何でも前向きで素敵な女の子なんだから!ほらっ!」

水穂はそう言うとスクッと立ち上がりに手をのばした。

「水穂・・・。」

 

 

―本当にごめん水穂。あんたはまきこまれただけなのに今では私を励ましてくれてる・・・。

「あは・・・。いつもと立場が逆だね・・・。」

私は涙を拭きながら水穂の手を取り立ち上がった。

「ひっど〜い!私そんなにめそめそしないもん!」

「そうだっけ?」

2人は静かに微笑みあった。

 

「ねぇちゃん。私思ったんだけど窓とかから逃げたりしたらブザー鳴るって言ってたよね?」

「うん。言ってたね。」

「あれってさ、逃げて家に帰っちゃえば良いんじゃないの?」

「ナイスアイデア!って言いたいけど多分無理だね。雅紀の事だからそんな事したら何が何でも罰ゲーム受けさせられちゃうよ。その罰ゲームって言うのも悪い予感するし・・・。」

「そっかぁ〜でもそんなに凄い人なの?雅紀って人・・・。」

「んー・・・分かんないけど何となくそう思う。水穂もなんか他の男の子と違うなぁって思わなかった?」

「かなり思った・・・。」

「でしょ?だから私たちはもう逃げられない。ゲームをクリアして学校から出るしか出来ないんだよ。」

「クリアって?」

「・・・!!!!そうじゃん!私たちってクリアできないじゃん!!鬼ごっこって逃げる側が鬼に捕まったら終了だし・・・。どうしよう・・・。」

そんな時1つの放送が流れた。

 

、水穂ちゃんよく聞けよ?お前らは俺たちのクラスの教室に有るボールを6個全部集めたらクリアだ。学校から出してやる。全部集めたら2−4に来い。それで教室の明かりをつけろ。分かったな?じゃあ改めてゲームスタートだ。」

雅紀の声だ。この最悪なゲームの首謀者はやっぱ雅紀だったんだ―・・・。

「だってさ・・・ちゃん。どうせなら楽しんじゃおうよ!このゲーム!6個のボール見つけたらクリアできるんだもん!面白いじゃん、ゲームの中に居るみたいでvね?」

 

私は水穂の方がよっぽど前向きな女の子だと思った。

 

「だね!よし頑張ろう!まずは1つGETだしねv」

そうだ。達がいるのは2年8組。つまり松原鷹のボールがある。

さっそくそのボールを取り2人は教室を移動する事にした。

 

「くそっ何処に逃げやがったんだ―・・・あいつら・・・。」

一方鬼は達を懸命に探している。自分の欲望のために・・・。

こちらも電気を付けると居場所が分かってしまうのでつける事が出来ない。いつのまにか2−4の電気も消えてしまっている。

 

鬼達は暗い学校の中を闇雲に探した。

「ったく雅紀は何を考えてるんだよ!俺たちにも無断でルール追加だって?ふざけんな!」

 

 

そんな事を言いながら廊下を歩いているのはもうボールを取られてしまった鷹だった。

鷹は念には念をと思って2−8の教室(自分の教室)にまだボールが有るか確かめに来たのだ。しかし8組のボールはすでに達の手の中に有る。

「なっ!無いじゃねぇか!まずい!ヤる前にクリアされたら最悪だ。」

鷹はそう言って、さっきよりも懸命に達を探し始めた。

 

「水穂。ここで分かれよう。2手に分かれたほうがボールが奪いやすいしね。」

「うん♪じゃあ私は1、2、3組のボール奪うから後よろしくね!」

「OK!今度会うときはボール3つもって2−4で!あっ清い体でね!」

「あはははは。じゃあね!」

「うん。」

 

―逃げる側ボール1つGET―

 

私はいきなりクラスに行ってボールを奪うよりも私が担当してるクラスの(5、6、8組)鬼を見つけて様子をうかがいながらボールを奪う方法を取った。そう思っていたら・・・。

 

居た!伊田貴司だ!私はあいつが階段を降りていくのを見つけた。

目も暗闇に慣れてきていたので間違いないと思う。心臓の音が聞こえそう・・・。それぐらい私の心はドクドク言っていた。

『見つかったら最後。力じゃ負ける・・・。』

そういうマイナスな考えしか出てこなかった―・・・。

 

その時。

「ひゃ!!」

誰かが後ろから私の肩をつかんだ。

「見ーつけたvさぁ俺と一緒に8組に行こうか♪」

鷹だ!しまった・・・。もう駄目だ。私はこのまま・・・。

「おっ何だ。それもしかして俺のボール?」

「はっ!はい!」

私は怯えながら答えた。怖い怖い怖い怖い怖い怖い――――・・・。

「じゃあさーこうしようよ♪そのボール返して?そしたら逃がしてあげるぜ?」

「うっうん!」

神様が私に微笑んでくれた!私は鷹にすぐボールを返した。

 

―逃げる側ボール0個―

 

「はい、サンキュウー♪でも2度目は無いから!じゃあ30秒数えるよ?」

「え?」

鷹は30秒のカウントを始めた。

そんなの聞いてないぃいぃぃいい!そう思ったがそんな暇ではない。これでも陸上部なんだよ!30秒有れば・・・。

はそんな事を考えながら鷹から逃げる為、一生懸命走った。

「はぁはぁ・・・。ここまで・・・これば・・へい・・きかな・・。」

私は呼吸を整えながらとりあえず理科室に逃げ込んだ。

パタパタ・・・

誰だろう・・・。足音が聞こえる。

ガラッ!

え?私が隠れている理科室のドアが一斉に開けられた。

もう今度こそ駄目・・・。心臓は今にも飛び出しそうなくらいだ・・・。

だんだんこっちに近ずいてくる・・・。私はギュッと目をつむった。

 

めっけ〜♪」

私はとうとう見つかってしまった。誰だろうとそおっと目を開けてみると・・・。

そこには雅紀が居た―・・・。

私はこれから何をされるのだろう―・・・。遠のく意識の中で私はそう思った。

 

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なんか・・・いつもよりも、さらに楽しんで書いてしまいました・・・。

もうノリノリ(笑)な状態で(ーー;

さてっ!これからさんはどうなってしまうのでしょう〜?

では。次で会いまショウ★

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