あは…
あははははは……
もう笑うしかないよネ
だって幾ら女の子同士の相談だからって
ナンで彼女にソレの仕方なんかを教えなくちゃなんないのよーっ!!!
オネガイ 3
「だ〜いじょうぶだって!! 只、口開けてサンジ君のソレをパクッ、てしてあげればイイんだからサ!!」
捨て鉢気味に叫ぶように言ってみれば、は潤んだ目を更に困ったように細めて。
「だって……本当にソレで気持ち良くなってくれるんですか?」
「平気だって!! 上手くなくたって、シテあげようって気持ちが嬉しいんだから」
「…?そんなモノなんですか?」
「そう!そんなモンなの!!」
取り敢えず、丸め込んでみようと適当に建前を言ってみる。
が、やっぱりそんなのには引っ掛かってくれなくて。
「でも……やっぱり上手いのに越した事は無いですよね…」
「イヤ、そりゃそうなんだけどサ……」
「それにさんだってゾロさんにシテあげてるんでしょう?」
「んなっ!!? なんでアタシがゾロのなんて舐めなきゃイケナイのよ!!」
「え?だってお二人って……」
「あ〜!! どうしてサンジ君のを舐める話からゾロの話になっちゃうの!!?」
の方が強かったのか、それともサンジ君を思う気持ちが強かったのか。
アタシは詰め寄ってくるに後退さりしながらも……
「……〜〜〜っ!! 分かったわよ、教えるわよ!教えればイイんでしょ〜〜〜っ!!!」
負かされていた……。
その頃のGM号、甲板付近では。
サンジとルフィ、ウソップが相談……もとい、言い合いをしていた。
「だーかーらー、ダメだっていってんだろう!!?
このクソゴムがぁっ!!!」
「だって気になるじゃねえか!ココんとこってば暗かったしさー」
「そうだぜ、サンジ。幾らがサンジの彼女だからって、俺達も心配なんだからさー」
「イヤ、それはホント嬉しいんだけどさ」
「だったら中に入れろよ、様子見てくるから!!」
「だからそれはダメだって言ってんだろ!!」
「イイじゃねーか、入れてくれよ」
「ちゃんがダメっつったんだからダメなんに決まってんだろー!!」
不毛な言い合いの途中に、ふと、ウソップが口を開く。
「なあ、サンジ」
「ああっ!!? だからダメって」
「いや、そうじゃなくて」
「あ?何だよ」
「ルフィもちょっと落ち着けって」
「何だ?ウソップ」
「はさー、俺達に入って来るなって言ったんだよな」
「ああ、そうだぜ?」
「うん、そうだな」
素朴な疑問ではないが。
ホントにソレは灯台下暗しって感じで。
「だったらゾロを行かせたらイイんじゃねえのか?」
「はあ?」
「何でクソ腹巻きなんかを」
「だっては『俺達』に来るなって言ったんだろ?だったらソレの中に『ゾロ』は含まれてないじゃないか」
「お前なー、そりゃ詭弁ってモンでな」
「おおっ!ウソップ、お前、頭イイなー!!」
「ちょっと待て、この長っ鼻!! 女の子二人っきりの所にあのむっつりスケベを送り込むなんて無謀の極みだぞ!!
絶対反対!!!」
「大丈夫だろ?第一、はゾロの彼女なワケだしさー」
「そうだな、そう言われてみりゃ」
「だろ?それにちゃんには興味無いみたいだしさ」
ウソップの提案にグラつきかけるが、そこで負けてはは自称ラブコックさんの名が廃るとばかりに、口を開こうとすると。
「もしかしたらの悩み……」
ウソップの言葉に言い掛けた言葉が喉に詰まる。
「……聞けるかもしれないぜ?」
所、戻って倉庫の女の子二人組。
「だーから、ココでこう……」
「ん、……こんな感じですか?」
「そうそう、大分上手くなったわよ?」
「そうですか?」
「うん、それでココをこんな風に……こうすればもっとイイと思うよ」
「はい……でもちょっと分かり辛いかも……」
「ん〜…、そうよねー。第一、こんなに細くないしね〜」
「あ……さんっ!!」
「あはは!! だってホントの事でしょ〜?」
狭くて暗い倉庫の空間にピチャリと何かを舐める音が響き渡る。
そこへ近付く、底の厚めのブーツの音。
想像に容易いと思うが、その人物はあの後サンジ、ルフィ、ウソップに叩き起こされたゾロだった。
頼むから二人の様子を見てきてくれ、と。
出来れば二人の会話を盗み聞きをしてきてくれ、と。
無理に起こされ、機嫌の良くないゾロにそんな事を引き受けてくれと頼み込むのがそもそもの間違いなのに。
それでも彼女達が気になる三人に詰め寄られ。
(この時のサンジの顔とウソップのドアップがホントは怖かったのだが)
今晩の晩酌の酒の質とツマミで仕方が無いので引き受けた。
「きゃん、…ナンか……さんてば…」
「ナニよー、がシテって言ったんでしょう?」
「でも……」
「あは☆ってばカ〜ワイイ!! 感じちゃったの?」
後、数歩と云う所まできたゾロの耳に突然飛び込んできた、この会話。
いかに鈍感なゾロとはいえ。
ココの所が悩んでいたのはウルサイ周りから聞いていて知っていたワケで。
まさか……
の悩みって
「あ……さん…」
「ふふっ、感じやすいのね、って…」
「いや、……さんの意地悪…」
「そういう事、言ってるともっとしちゃうぞ〜♪」
「あっ、ちょっ…さんっ…」
……に…女に惚れたとか云うなよ!!!?
「てめえ等、ナニやってんだあ!!!?」
バンッ!!! と大きな音をさせて、ゾロは倉庫に乱入して行った。
そこで彼が目にしたのは……
お互いの指を舐めあいっこしている二人の姿だった……
「……ゾロ?……ど…どしたの?」
の手を握ったままでが尋ねる。
ちょっと、ゾロの勢いにビビり気味。
「どうしたじゃねえ!お前ナニやってんだよ!!」
「ナニって……の指、舐めてる」
「なっ…!何で、んな事やってんだあっ!!」
「ウルサイわね〜、怒鳴らなくても聞こえるわよ」
「んだとっ!!?」
「あ〜、うるさ……あ、でもゾロってばイイ時に来てくれたわっVvv」
何かを思いついたのか、さっきまでの不機嫌な顔は瞬く間に消え失せ。
代わりにニッコリと笑った。
ゾロはその笑みを見て……
やっぱり来るんじゃなかったかも……
そう思ってしまった。
「ね、そんなトコに居ないで扉閉めてこっちに来てよ」
「あ、ああ」
言われるままに扉を閉め、取り敢えず達の傍に座る。
「ねえねえ、ゾロだって好きな女に舐められたら嬉しいし気持ちイイよね?」
「は……はあっ!!!?」
「ナニよ〜、そんなに驚く事ないじゃん」
「おまっ……女二人でそんな話してたのかよ!!」
「そうよ、悪い?」
驚いて聞き返すゾロに、は何でもない事のように聞き返す。
「……悪かねえけどよ…」
「で?どう?嬉しいでしょ?」
畳み掛けるように問い掛ける彼女にゾロは半ばヤケっぱちのように答える。
「ああ、嬉しいよ」
「でしょでしょ!! だから、大丈夫だって!!」
突然自分へとふられたはゾロの手前、真っ赤な顔を下に向けてしまっていて。
「ってば、この際だから男の身体の事、ゾロに聞いちゃえば?」
「んなっ!!!?」
「はぁっ!!!?」
の爆弾宣言に、二人は同時に叫んでいた……。
「だってアタシ等オンナの子だもん、男の発情の仕方なんて分かんないわよ」
「はっ……発情っ!!?」
「て…てめえはなんつー事ほざきやがんだっ!!!」
「え〜、だってゾロってば突然押し倒したりするじゃん」
「だあっ!! そりゃそうだけどなあーっ!!」
青筋を立てながら怒鳴り散らすゾロには、ふふっ、と笑って細いキャミソールの肩紐をスルリとずらした。
「じゃあ野獣って言われてるゾロも、こ〜んな感じでクラりときちゃう?」
「〜〜〜〜っ!!!」
「あははっ、ゾロってば何て顔してんのよ!!」
この時までは全然何でもなかったのに。
そりゃあ、こんなお話して『の指を舐める』なんてアクシデントみたいな出来事はあったけれども。
まさか……ねえ…
ゾロがそんな事言い出すとは……
思わなかったわよ〜……
「………分かった……」
「ははははっ……って、はい?」
「分かったっつってんだよ」
「え?……ナニが…?」
えーっと……
ゾロさん?
額に青筋が……
浮かんでるんですけど…
「男、誘うんだろ?」
「う、うん」
「に教えてやんだろ?」
「そう…ね」
「だったらお前が俺を誘ってみろよ」
「………は、……はいっ!!?」
「ゾっ…ゾロさん!!?」
なっ…!!
ナニを言い出すんだ、この男は―――っ!!!?
「口であれこれ言うよりも実地でヤッた方が早いつってんだよ」
「実地って、アンタねーっ!!」
「その方が覚えが早いだろ?」
「って、アンタ、の前でソレをヤレっつーの!!?」
「ああ、ヤレ」
プッツーン……
「ヤレってねぇ……、アンタ何様よ!! 何でアンタのなんて舐めなきゃイケナイの!?
それもの前で!!」
「”なんか”で悪かったな!ソレのオカゲで何時もひぃこら鳴いてんのは誰だよ!!」
「んなっ…、アンタこそなんつー事言うのよっ!!」
「本当の事だろーが!!」
「あ、……あのー………」
「ナニさっ!出すなっつってるのにヒトの口ん中に出したバカのくせにっ!!」
「別にイイだろーが!ナカに出した訳じゃねえーんだから!!」
「出されてたまるか―――っ!!!」
「もしもしー……」
「ナニっ(なんだっ)!!!」
二人して殺気立った目線でに振り向いた。
「えっ……と、……あの…」
「ああ?」
「はい、威嚇しない!」
自分が怒鳴った事は棚に上げて。
ゴイン、とゾロの頭を拳で一つ殴って、黙らせて。
「で?どうしたの、」
「はい……」
「ん?ナニ?この猛獣は怖くないから大丈夫よ?」
「誰が猛獣だ!!」
「アンタ以外に誰がいんのよ!!」
「やかましいわ!!」
「あのっ!出すって何を出すんですかっ!!!?」
再び、言い争いを始めたアタシ達を止める為に声を大きくして言ったのだとは思うが……
そのセリフは二人の動きを止めるには充分で。
言った本人は何の事だか分からないからキョトンとしていて。
言われたアタシ達は真っ赤になって、固まって。
「……ナニって、ねえ…」
「お、おう」
あははは、と二人で意味も無く笑いあって。
ふ、と止まって。
アタシはにズイっ、と詰め寄った。
「……」
「は、はい」
「アンタ、サンジ君とシタって言ったわよね」
「え……は、はい」
ゾロの方をチラリと見ながらもは頷いて。
「だったら見た事位ないの?」
「はい?見る???」
の頭の上に、クエスチョンマークが回っているのが……
見えたような気がした…
「だってアンタ、最後迄シタんでしょ!? サンジ君、ちゃんとイッたんでしょ!?
それともイかなかったの!!?」
「ええっ!!? イ……いく?」
「そうよ!! アンタのナカに突っ込んだモンから白いヤツが出てこなかったの!!?」
「おいおいおい」
後ろでゾロが引きながらも突っ込んでくるが、アタシは止まらなくて。
「男はイクと精液っつって性器から白い液体出すのよ!!」
ゾロは手を額にあてて言葉も出ないようだ。
そしては……
ナニ言ってるの?
みたいな顔をしていた……