近付いて来る気配には覚えがあった。

何故アイツが俺の家に来るのかなんてまるで分からず。
任務でも持ってきたのか位にしか思っていなかった。

それにあーゆう男だから事の真っ最中だと知ったら絶対に入って来ない筈だと。

まぁ、予想は大いに当たったりしたのだが、如何せんその反応が妙だった。


上がるの擦れた嬌声に何故か酷く驚いて、固まったように動かなくなるなんて……



しかし強くなる締め付けに意識を戻されて、何度目かの絶頂を同時に迎えたその瞬間










――――ハヤ、テぇっ…!!









彼女は他の男の名を呼んだ……











愛憎・6










ねぇ……
酷いよ、……

今、お前を抱いているのは『俺』なんだよ?



なのに…
ナンで……








違う男の名前なんて……っ!!








カカシの中のナニかが音を立てて崩れていく。


一瞬、離れようとした気配が止まった事にも気付かずに。


乱暴に自身を引き抜き、彼女の身体を仰向けにして跨って。







――――バシッ!!






「きゃあっ!!」

の、彼女の女らしい悲鳴なんて聞いたのは何時振りだったっけ?


止まった気配が彼女の悲鳴を聞いて飛ぶように帰ってくる。






好きなのに……

まだこんなにも好きなのにっ……


他の男に渡す位だったら、いっそ!!





まったく力の入らない





その虚ろな瞳は誰を見ているの?





細い首に両手を掛けて、全体重を一気にかける。





外の人物は張り廻らされてる結界に阻まれて。





もう……
その瞳で俺を見てくれる事はないの…?





苦しそうなの顔。
でも抵抗は一切されず。




『丑・申・寅・亥・辰・酉……』

『…破っ!!』




外に居た男が力ずくで結界を破り、侵入してくる。
そして一瞬にして現れた姿。

その男、ハヤテは目の前の光景に息を飲み、そして……






―――ガッ!!!






渾身の力を込めてカカシを殴り飛ばした。





「あ…なたはっ……何をやっているんですか!!」

この男にしては珍しい怒声。
ベッドの下迄飛ばされたカカシは片膝を付いた儘こちらを見ようともしない。

「自分は山程浮気して、彼女が浮気すれば殺してしまうんですか!!?」






ああ……
やっぱり…お前も……





「一体…何様のつもりなんですか!!」





俺から…
離れていってしまうんだね……





一向に返事もせず、動きもしないカカシに見切ったような一瞥をくれ、
ハヤテは放心したへと向き直る。

そしてその様を見ると眉間に深く皺を寄せた。

「………」




汗に塗れた身体に鏤(ちりば)められた紅い跡。
そして秘部からは自身の粘液とカカシのモノであろう白液が溢れ出ていて。

首には先程絞められた跡がクッキリと残っていた。


ハヤテはベッドのシーツの端を外すと、その儘を包み込んだ。




「…帰りましょう」




静かな、けれども怒りを押し殺した声。



カカシは矢張り何の反応も見せず。

は放心した儘。



ハヤテのみが意志を持って動き、シーツの包んだを優しく抱き上げて。
彼にしては荒々しい足取りで家を出て行った……




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