カカシの家から意外と近いハヤテの家。

取り敢えずハヤテはシーツ一枚だけを羽織るを自分の家へと連れて行った。






愛憎・7






そして今だ放心した儘のに語りかける。

「……、大丈夫ですか?…ゴホッ」

しかし彼女は何処を見ているのか分からない眼差しで、微動だにしない。

「………?」

ベッドの上に座らせたはイイが、座った儘何の反応も返さないのだ。

、…

軽く肩を揺するとシーツがハラリと落ちて隠れていた乳房が露わになる。


ソコにはカカシとの情事の跡が色濃く残されており。


ハヤテにはその様がどうにも許せなくて。
再びを抱き上げると風呂へと向かう。

己も全てを脱ぎ捨てて、の纏うシーツを取り払う。

洗い場まで行くとシャワーのコックを勢い良く捻った。


二人して熱いお湯を頭から被る。
だが彼女の瞳は変わらず宙を彷徨っていて。

どんどん濡れていく髪が、唇がイヤに艶を放っている。



明らかに様子がおかしい事に、気付く。



それでも目に焼き付いてしまったカカシとの情交の跡。



ハヤテはの身体を横から支えるように片手で抱いた。
もう片方の手にはシャワーのノズルを握って。




そして……




「……綺麗に…しましょうね…」




彼女の秘部にシャワーをあてるようにして指を突っ込み、ナカに残る白液をかき掻き出し始めた。

「あっ!!ああっ、んっ…ひぁっ……」

最初はイヤがるかと思われたその行為に彼女は殊更拒否を示さず、只背中を丸めるようにして甘受している。

自身もソレが残っているのがイヤだったのか?
等とバカな事を思いもしたが、次第にそうでは無い事が分かり始める。

湯が侵入し、白液と粘液でごちゃ混ぜになったソコに何度も何度も指を突き入れ掻き出せば。

「あうっ、あっ…もっと、もっとしてぇ……っ」

絶え間なく嬌声が上がり、その反応が尋常でない事を知る。

「………?」

指を抜けば、縋るように腕を回され懇願される。

「イヤッ!!ヤめないで、ヤめちゃイヤ!!」

顔を掴まれ押し付けるように唇を重ねて。


そして気付く。





「……ま…さか……」





カカシがに何をしたのかを……





理性を残さず、快楽のみを追い続けるこの症状。





対、くの一用に新開発された媚薬!!




まさかとは思った……

幾らあのカカシでも、一年も続いたと云う彼女にならそこ迄はしないだろうと。
紅とアンコのあの言い方からしてカカシが本気なのは窺えて。

だから大丈夫だろうと、タカをくくっていた。





……そんな訳はないのに。

だって己の目で見ただろう…?




彼女の上の跨って、首を絞めるその姿を!!!




カカシに対する怒りが更に膨らんでいく、そんな中。

ハヤテは否が応にも現実へと引き戻される。




腕の中に抱いていたが何を思ったのか、屈んでハヤテ自身を口に含んだからだ。




カラン……

シャワーのノズルが落ちる。





「っ………!?」

潤んだ瞳でうっとりとハヤテを愛撫する。

温かく、柔らかい口内に咥えて舌で下から上へと舐め上げられれば。
それだけでもハヤテのモノは質量を増し。

はソレを嬉しそうに手で支え、何度も何度も繰り返す。

「ダメッ…です……、っ…」

全ての意識が中心へと集まりつつあるハヤテの先の窪みに舌先を差し込むようにされれば。

「っく……」

ハヤテの口から切なそうな吐息が漏れる。
するとと今度は先端を回すように舐め始め。
そしてぱっくりと口内に迎え入れて上下に動かせばハヤテの手がの髪へと触れる。

「それっ…以上は、ダメです……」

その手で彼女の肩を掴んで引き離そうとする。

「貴方の……意志ではないのでしょう?」

ハヤテの顔が快楽以外のモノで歪む。

「そんな貴方とは、できません」

苦渋に満ちたハヤテの声にもは耳を貸さず、ひたすらハヤテのモノを愛撫し続ける。

!!」

焦れたハヤテが彼女の口から自身を引き抜いた。




アプローチは違えども、ハヤテも真実彼女を愛していて。




それはカカシとは正反対の愛し方だったが……




「あ……」

ソレを取られて呆けたような

もの足りないような表情が愁いを含んでいて。

「ダメです。さ、早くお風呂に入って今夜は寝ましょう」

へたり込んでしまったように座り込んでいる彼女の腕を取り、湯船へと連れて行く。

未だ火照った身体に熱いお湯がピリピリと沁みて。
彼女の身体を抱くように浸かれば、お湯がジャバジャバと流れていく。

ハヤテが一つ溜息のようなモノを付くと、が身体をずらして首に腕を絡めてくる。
そしてジャレ付くには少し荒めのキス。

「んっ………っ…」

「イヤ…さっきみたいにしてよ……ねぇ…」

熱に魘されたように囁かれたのは……





――――カカシ……





先程迄彼女を抱いていた人物の名で。






ハヤテの頭に一気に血が上る。






「私はハヤテです!!しっかりなさい!!!」





ほんの僅かだけ、の目の焦点が合った気がした。





少しの間が空き。





「……ハ、ヤテ…?………ハヤテなの…?」

確かめるような口調で尋ねられた。





「ええ…、そうです」





もう貴方を抱いているのはカカシさんではないのですよ?

……





濡れたの手がハヤテの顔を触る。

「…ハヤ、テ……ホントに、ハヤテだぁ…」

ふ、と安心したかのように彼女はハヤテの肩口に顔を埋める。

「やっと…、正気に戻りましたか…」

ハヤテは天囲を見上げるように溜息を吐いた。
縋りつくように甘える彼女の頭を優しく優しく撫でてやる。

するとはビクッと身体を強張らせて。

「や……ダメ…、まだ身体が…熱い、の…」

何度も繰り返されたカカシとの情交と、時間の経過のおかげで効力は幾らか抜けてきているものの。



未だに残る欲情の熱。



それは少しでも気を抜けば、また強請ってしまいそうな程に……

「…ね、…ダメかなぁ…」

上目使いで様子を窺うようにハヤテを見れば。
彼は困ったような顔をしていて。

「…できれば」

その後に続く『遠慮したい』の意味を理解はするが、は微妙な笑みを浮かべて。

「そっか……」



……でもね



はハヤテの上に向かい合うように座り込んだ。

そしてハヤテ自身に手を伸ばすと優しく揉みしだく。

「っ!?……?」

慌ててるハヤテにはそっと口付けて。

「アタシ、ハヤテ以外とスルのもうヤなの」

真っ黒な瞳を見詰めながらキッパリと言った。

「だから…」


アナタがどうにかしてよ……


チュッと軽く触れたわせるフレンチキス。

そして唇をくっつけた儘で育ち始めたハヤテの雄に自分を女を擦り付けた。

触れ合わせた唇からハヤテが感じたのが分かる。

「………」

反響する声が、低い熱の籠もり始めたハヤテの声に自分も感じて。

「…そう、思わせたんだから……責任取ってよ…」

言ってまた口付ける。

舌同士を絡み合わせて。
それは二人の照れ隠しのようなモノで。


一方は言った所為。

一方は言われた所為。


告白のようなそのセリフに、ハヤテのキスに情熱が籠もり始め曖昧に抱いていた腕に力が入る。

それが僅かに苦しかったのか、が身体を捩るようにすれば触れ合っていた性器同士が擦れ合って二人して感じあう。

視線が絡み合うとどちらからともなく笑い合い。


望む儘に。
望まれる儘に。


はハヤテを飲み込んでいく。

「あっ、ああっ…は…はぁっ……」

ゆっくりとゆっくりと腰を下ろして。
少しずつ押し広げられた中心部分からエモイワレヌ快感が襲ってくる。

その心地良い快感に心も身体も委ねきって。
最後までハヤテを咥えこんで。

「……全部…入っちゃいましたネ…」

「はぁっ…はっ…ハヤ、テ……気持ち…イイ…?」

がゆらりと腰を動かす。

「っ……ええ…とても」

ハヤテの手に背筋を下から上へと撫で上げられて。

「あんっ…あ……良かっ…たぁ」

腕をハヤテの首に回してソレを出し入れさせる。

出る度に行かせまいと女の部分が締め上げて。
入る度に小さな突起を擦られて。
そして奥の方迄ハヤテの雄を感じて。
とにかく気持ちよくて気持ちよくて目が眩みそうだった。

だんだんと腰の動きが早まると共にバシャバシャとお湯が波立って。

限られたこの空間に中で反響する己の喘ぐ声と揺れるお湯の音。
たまに漏れるハヤテの声にたまらない幸せを感じる。


何もかもが……幸せなSEXだった…





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