ハハッ……アタシもヤキが回ったよね〜…
こんな事は人生計画の予定に入ってなかったんだけど。
でも、もうダメそう……
あ〜……
ハヤテに会いたい…
え……
ハヤテに……?
ハヤテ……に…
……本当に…?
愛憎・8
あれから一週間の時が流れていた。
その間、は任務を休んでいた。
おおよその事態を把握していたのか、火影は文句を言わず。
そしてハヤテに言われる儘に、あの激しい情事の後の疲れきった身体を癒していた。
(本当は薬の後遺症とかが心配されていたのだが…)
少ない時で半日、多い時は一日中ハヤテは傍に居てくれて。
甲斐甲斐しく身の回りの世話をしてくれる。
時たま抱き合って。
その度に何度も何度も繰り返される言葉。
「……愛してます」
その言葉を初めて聞いた時は酷く驚き戸惑ったが、今ではすっかり慣れてしまっていて。
そう。
「アタシもよ、ハヤテ」と、返せる位には……
でも……
でもね?
どうしてだろう……
何かが…
何かが頭のナカで引っ掛かってる気がするの。
とても重要なコトなのに、何でか考えられないの。
考えようとする度にハヤテの声に遮られて。
優しく回される腕に思考を奪われて。
それでもその『引っ掛かり』はその瞬間だけ居なくなるダケで、少しの時が経てばまたその存在を主張する。
コレって……
ナンなんだろう…ネ……
そして更に一週間、時が経って。
完全に回復したアタシは久しぶりに火影様から任務を頂いた。
その内容は隣国の長へと巻物を届けると云うモノで。
復活したばかりの上忍には相応しいBクラスの任務だった。
その夜、任務の準備をする為に久しぶりに自分の家に帰る。
おおよそ必要のモノをリュックの中に詰め込むと、その足でハヤテの元へと向かった。
そして任務で2・3日居なくなる、と彼に言って。
心底心配そうなハヤテに笑って大丈夫だと言い残し。
任務へと出掛けた。
その後、自分の身に降りかかる事等微塵も気付かずに……