夜も深まった丑三つ時。
そんな時間にアタシは船の甲板でキッチンから頂いてきた酒を呑む。
サンジくんもアタシになら喜んでお酒をくれるので。
そのご好意に甘えて頂いちゃってるんだけど、最近ゾロの視線が痛い……。
そんなに大酒呑みじゃないんだから、寝る前にちょいと呑むくらい許してほしいモンだ…。
夜更け
暑くも無く、寒くも無く。
丁度良い気候の処を移動しているのか、深夜にも係わらず気持ちの良い風が吹いている。
そんな中、アタシは一人甲板でキッチンからくすねてきたツマミを食みながら美味い酒を喉に流し込んでいた。
何時もは賑やかなクルー達が走り回ってるいる甲板も、今は静けさで一杯で。
まるで違う船の中に居るような錯覚を覚える。
そんな中で船体にぶつかる小波の音をBGMにして素敵なひと時を過ごしていたのだが。
ちょっとダケ気になる事があった。
此処暫く島に寄っていない所為で、そろそろお酒のストックを気にしなきゃいけない時期なのだ。
それでも夜中に呑むと云う行為が習慣付いてしまったアタシには、それはちょっと辛いモノがあって。
今日はこれ以上、呑むのはやめようかなぁ……なんて考えていた時に。
ふ、と思い出してしまったのだ。
此処暫く島に寄っていない、と云う事は。
その儘暫くヤっていないと云うのと同義語だ。
同じ船のクルーに手を出す、って云うのは反則っぽいし。
何より犯罪者にはなりたくない。
だってこの船に居るクルーって皆、アタシよりも年下で。
幾らオスであろうとも、6つも下の男の子なんて相手にしたくない。
お子ちゃまなんてお呼びじゃないし。
今迄もそうしてきたし、これからもそうするつもりだ。
けど気付いてしまったこの欲求……。
どうしてくれようか………
んー………
おっ、そうだ
この手があるじゃん
アタシには立派な両手が付いてるし
ま、一人でしちゃイケナイって訳じゃないしね
そんなこんなでアタシは自分の胸へと手を伸ばす。
服の上からなぞって行くと、頂きのトコに指先が当たった途端。
痺れるような快感がアタシを襲ってきた。
あぁ……
この感覚、久し振り
何度か胸の先端辺りを擦ると自然とソコが立ち上がってきて。
呼吸が乱れていく。
段々とその刺激だけでは足らなくなって。
着ている服を乱雑に乱して胸を外へと出して、直接触ってみた。
流石に外気温とのギャップに寒いと訴えた先端が、刺激だけではない固さを帯びて。
それを誤魔化すかのように指先を使って捏ねてみる。
気持ちいいけど、それだけでは全然物足らない。
アタシは開いている方の手をお酒の残るグラスへと浸してぴちゃりと濡らす。
そしてその指を口へと持って行って舌先で舐め取った。
ゆっくりと濡らしたその手を下着の中へと突っ込んで。
自分が最も感じるスポットへと滑らせた。
お酒と自分の唾液で塗れた指先を何度か前後させるとソコから伝わる快感に思わず声が漏れる。
「……んっ、…ぁっ…」
たったあれだけの刺激でも、思ったより濡れてるソコに苦笑いを零しながら。
押し潰すようにして更に刺激を与えていると。
思ったより下着が邪魔に感じて半分だけ脱いでみる。
此処が何処だか忘れた訳じゃないけれど。
何時、誰かに見つかるんじゃないかと云う不安もあるのに。
それすら興奮へと繋がるのか。
益々溢れてくる己のソコに、こんなにもヤりたかったのか、と頭の片隅が思うが。
それも感じる刺激に流される。
「はっ……ぁっんっ…、んんぅ…」
目を閉じて、耳をすまして、下肢から聞こえてくる音に興奮して。
指を入れて掻き回して、胸の先端を捏ねて摘まんで引っ張って。
いい感じに感じてきて、もう少しすればイける、って思ったその時。
突然、現れた人影。
「…………何……、やってんだ?………」
聞こえた声の持ち主は、…………よりによって『ゾロ』だった……。
「っふ………何って…見りゃ分かる、でしょ?」
現れたのがゾロだったって云うのはラッキーだったのか、それともアンラッキーだったのか……。
でも一旦、火の点いた身体が突然の訪問者が来たからと云って早々収まるワケもなく。
アタシは指を止められずに、微妙に上擦った声で答えた。
その痴態とも云える行為に、通り掛かったゾロは完全に動きを止められていて。
痛い程の視線をアタシへと向けてきた。
………見ら、れてる……
それだけでも感じちゃう……っ
「ぁっ……んんっ…」
何て云ったらいいんだろう
まるで食入るように見つめられて
視姦されているかのような錯覚を覚える程に、強い、その視線で見られて
あぁ……っ興奮する…
もっと……見てっ…
ずっとシテなかった身体は簡単に絶頂まで駆け上って。
大きく開いた足に力を入れてその感覚を味わって。
短い呼吸を繰り返してソコから手を離してゾロへと視線を向けると。
その瞬間を、イク瞬間のアタシの顔を、アソコを凝視していたゾロが居て。
未だに何かを求めて収縮を繰り返すソコを痛い程見続けていた。
熱の籠もった、本当に野獣のようなその目に。
その視線だけで、さっきとは違う快感がゾクリとアタシの背筋を駆け上っていく。
無意識に伸びる手。
もう年が離れてるとか、年下だとか犯罪だとか。
あんなにも気にしてた事なんて頭の中から消え去っていた。
「ね……、ゾロ…来て…、手ぇ……貸して?」
伸ばされたアタシの手に、多少の戸惑いがあるのだろう。
ゾロは恐る恐るコッチへと歩いて来て。
早く来て、って急かそうかと思える位に。
普段の彼からは想像できない位のその態度に自然と笑みが零れ。
彼を促すかのようにもっと手を伸ばして。
伸ばされた手にゾロの手が触れて。
「っ……」
触れた途端にちょっぴりゾロは手を引っ込めるかのような仕草をする。
あぁ、アタシが弄くってた時に付いた滑りのある液体が気になっちゃったのねん
そんなの気にしてたらこれからしようとしてる行為に鼻血吹いちゃうんじゃない?
やっぱ若いのねぇ……
けど、折角捕まえた獲物なんだもん
逃がさないわよ?
「ねぇ……、もっとコッチ来て?」
軽く掴んだ手を引っ張って。
アタシの乱れた服の隙間から見える胸の先端やら、ずり下がった下着。
捲れ上がった布切れから見える下肢のライン。
それ等を見る彼の目ったら……。
「……触って?」
彼の手を、イったばかりのソコに触らせる。
導いたのはアタシ。
けど触れた感触は自分以外の手で。
男らしい、女の手ではない指先がぬるりとした媚肉をなぞっていく感覚が堪らなく甘美な快感になって。
はっ、とアタシの口から溜息のような空気が漏れていく。
ゾロの手を使って、好き勝手に動かして。
充血した芽を掠るようにすれば、縋るモノが欲しくて。
彼のシャツへ空いた手を伸ばしてゾロの身体事引き寄せる。
筋肉質で、固くて厚くて男らしい身体つき。
香ってくるのはオスの匂い。
シャツを掴んでいた手を彼の首に巻き付けて。
彼の耳元で乱れた息遣いを聞かせて。
「ゾ…ロ、……気持、ち……いい…」
「っ…………」
お互いの興奮を煽るような言葉を紡いで、耳朶に柔らかく歯を立てた。
「あっ…あぁっ……」
その行為の所為で火が点いたのか。
ゾロはアタシに掴まれた手を自分の意思で動かして。
たっぷりと蜜を含んだその中へと指を侵入させた。
「たまんねぇな……オイ…」
全く濡らしていないゾロの指でも簡単に飲み込んでしまうソコは。
彼の指を嬉しそうに食んで、咥えて、引き込んで。
アタシの内側を探るように動かされる指先に。
さっきよりも大きな快感が身体を走って。
温かい、大きな身体に縋り付く。
「いぃっ……はぁっ…はっ…ぁん……」
シャツで擦れる胸の先端も、ゾロの荒くなる息遣いも、彼の指先の動きも。
遠慮がなくなったようにアタシの中で蠢くその感触が。
ちょっと前に感じた絶頂なんてホンの戯れとも思える程に大きな波を持ってきて。
自分でも早いと思うけど、それでもまた来る波に逆らえず。
また、逆らう気もなかったけど。
その感触を、快感を貪るように感じて。
腰を擦り付けるようにして、もっとと強請って。
前後に動かされる指が増やされて。
圧迫感が強くなって、水音が大きくなって、痺れるような快楽が背筋を走って。
「んっ、んっ、ゾロォ…そこっ…、そこも弄っ、てっ…」
「ココか?」
ゾロの指を飲み込んでいる蜜壷の直ぐ上にある芽もシテと導けば。
二本の指を入れた儘、器用に親指でソコを押し潰すように捏ねられると信じられないくらいの快感がアタシを襲ってきた。
「あぁっ、あっ、す、ごっ…」
剥き出し状態の無防備な芽をこれでもか、と云う位に弄られて。
耐え切れないくらいの、快感が身体中を支配して駆け抜けて。
「いっ…イっちゃうっ…ゾロっ」
二度目の絶頂を迎えるその瞬間。
流石に声が抑えきれないと拙いと云う判断する余裕がまだ残っていたのか。
アタシは縋る手でゾロの顔を此方へと向けて唇を押し付けた。
締め付けるソコの具合でアタシがイク寸前だってのが分かったのか、彼もなされる儘に唇を合わせてきて。
アタシの上げる嬌声を飲み込んでくれる。
「んんっ…んふっぅ…ぅんっ……」
ナカにあるゾロの指をぎゅうぎゅう締め付けて。
その形が分かる程にその存在を感じて、イって、口付けて。
背筋に残る落ちていく快楽の残りを、舌を出してキスで落ち着かせようと思って。
軽く舌を絡ませる程度に押さえておこうとしたのに。
したのに何でっ?!
「ぁ……っふ……」
こんなにも熱っぽいキスされたんじゃ、二回もイった後のクールダウン、出来ないじゃない。
ずるり、と云う感触と共にゾロの指が引き抜かれて。
その感覚だけでも、まだ感じる。
多分、反応したのが分かってるのだろう。
そのキスはもっと深いモノへと変わっていって。
僅かに耳が拾った金属音に、やっと分かった。
しまった
アタシばっかりイってて、ゾロってば一回もイってないっ
しかも奉仕させてるダケで何もシテあげてないじゃん……
流石にそれは可哀相かと思い。
アタシは聞こえてきた金属音のお手伝いをしようと手を伸ばす。
寛げられた彼のベルト、そして下ろされたジッパー。
僅かに感じられた熱の元に触れると。
一瞬、嫌な予感がした。
この儘、トンズラしてやろうかとも思ったが。
ココまで奉仕させといて今更、オアズケを喰らわせて黙っているような男でもない。
やっぱりアンラッキーだったのか、何て嘆いても後の祭り。
「オイ……入れんぞ…」
僅かに離された唇から発せられたのは最後通達。
てか、もうヤル気まんまんなのね……
座った儘のアタシの腰を抱き上げて自分のソレの真上へと動かして。
掴まれた腰の感触は逃がさないとでも言いたそうで。
未だに溢れているアタシの蜜を自分のソレへ擦り付けて。
先端がアタシに触れた途端に確信した。
コイツ、やっぱでかいっ
「ゾロっ…ちょっと待っ」
「待てねぇ」
グイっと押し込まれる感触がしたと思ったら。
微妙に痛みを伴う挿入が無理矢理始まって。
「っぁあ!…あっ、ぁ…」
押し広げられる感覚が半端じゃないっ
マジででかいっ
「やっ、むりぃ、はい、らないっ…て」
「うるせえ、こんだけ濡れてりゃ入る」
入るんじゃなくて入れるんでしょ?!
って、痛いっ
ウソッ、初めてでも何でもないアタシが何でこんな痛み感じなくちゃなんないのよ!
「ぅぁっ、ぁあっ…」
文句を言いたいのにアタシの口から漏れるのは喘ぐ声だけで。
確実に押し広げられるソコから感じられる大きさが否応なしにアタシを侵食していって。
ずるずる、と押し入ってくる感触が。
目一杯、ギリギリの大きさが余すトコなくアタシの内側を刺激して。
すっごいイイっ
「あっ、ぁあ……はっ…」
背筋に走る快感に耐えながら、ゾロの首にしがみ付くようにして。
その衝撃的な挿入の快楽に対抗するも。
彼の口から発せられる乱れた息遣いに更に興奮して。
全部を飲み込み終わる頃には、ゾロと云う男が齎してくれる快楽に酔いまくっていた。
子宮の入り口まで簡単に届いてしまう彼のソレに、もうダメだと思った。
絡まるゴツイ手の感触が、彼の声が、息遣いが、視線が、全てがアタシを狂わせるっ…
立て膝で、腰を使い始めたのはアタシで。
擦れる引っ掛かりが気持ち良くて。
奥迄突かれる感覚に、苦しいような快感に、全てが流されて。
「はぁっ、あっ、すごっ、い…、イイっ、ンっ」
思った事が直結で口から漏れて。
より、快感を得る為に擦り付けるようにして腰を動かせば。
ゾロの眉間に皺が寄って、彼も気持ち良いんだって分かって。
快楽に飢えていた身体が、二度の絶頂を感じてた筈なのに。
それでももう止められなくて。
アタシはゾロの上で踊りまくって。
あられもない声を上げて、縋って、求めて、強請って、もっともっとと腰を動かして。
年上だとか、年下だとか関係無しに。
この男が齎してくれる心底酔いまくって。
三度目の波がアタシを襲い。
流石に彼も久し振りだったのだろう。
荒い息を吐きながら動きを早めて、アタシの子宮口目指して何度も強く差し込んだ。
ガッチリ、押さえ込まれた腰が彼の動きを受け止めざるを得ない状態にしてくれて。
余すトコなくその衝撃をアタシに受け止めさせて。
もう耐え切れない程の快感を貰って。
内股が攣るくらいに力の入った内側がダイレクトに刺激したのか。
くぐもった声を口の中で押し殺しながら。
ゾロは音がしそうなくらいに乱暴にアタシのナカからソレを引き抜いてあっついミルクを吐き出した。
立て続けに三度もイけば、流石にもういいやと身体が満足したのか。
イった直後のゾロのソレをお腹の辺りに感じながらも、彼の身体にぴったりと摺り寄せていって。
お互いの熱を感じ合って乱れた呼吸を整えて。
乾きを訴える喉を潤す為に傍らにあったグラスに残ったお酒を呑もうとしたら。
グラスを掴んだアタシの手事ゾロに掴まれて中身を飲み干された。
「ちょっ…ゾロ?! 」
非難の声を上げれば。
「ホントはコレを目当てに来たんだけどな」
と、上唇を舌を出して舐め上げて。
「コッチの方が目当てになりそうだ」
そう、……云った…。
ちょっと待て……
て事は、アタシは酒も身体もコイツに呑まれて喰われるんかいっ
「イヤ、それは今回だけで…」
こんなのはこれっきりだ、と云いたかったのに。
「冗談じゃねぇ、オレに美味い酒とお前を諦めろってか?」
ニヤリ、と意地の悪気な笑みを浮かべて再度アタシの腰を掴んで身体を密着させて。
ソレの標準を酷使されたアタシの蜜壷に合わせて。
若い証拠なのか、早々に復活したおっきいソレをまた捻じ込み始めて。
「うあっ…マジ待っ…あぅっ…」
快楽が引ききっていない身体は否応無くその挿入に感じて。
「はっ…気持ちイイんだろ?」
耳元で囁かれた声に理性が喰われていく。
「あっ、あぁっ、あっ、んっ」
直ぐに早い出し入れが始まって。
「もっと、欲しがれよ、さっき、みたいにっ」
「やぁっ、あっ、ゾ、ロっ…」
本格的にこの男に捕まったのを、認めざるを得ない……状況へと導かれて。
挙句、事の最中に『お前はオレのモンだ』と私物化されて。
『オレ以外の男が居る前であんな真似すんじゃねぇぞ』と脅された………。
快楽で濁った頭でマトモな答えが出せなくてもソレは強要されて。
結局アタシはゾロのモノだって烙印を身体に教え込まれてしまって。
え……?
コレってマジっすか……???