『――…問おう。貴女が私のマスターか?』
――蒼銀の少女の下に、紅い海の英霊がやってきた。
【新世紀エヴァンゲリオン ――永遠の恋人(サーヴァント)】
赤と黒を身に纏い、鴉の頭蓋を被った男
『私は【アンジェルス】のサーヴァント。貴女の名は?』
絆を望む、儚き蒼銀の少女
「………綾波、レイ…」
イレギュラーな、二人の出会い
『(成る程、彼女の絆を求める心が召喚の触媒に……世界も意地の悪い事を…)貴女は、魔術師ではないのか?』
「魔術……それは何?」
誓い
『――私は貴女の盾と為り、剣と為り、共に在る事を誓う』
「……それは、絆なの…?」
『絆は何処にでもある物だ、綾波様』
姦計、主への思い
『(君を護り、幸せにする為――もう過ちは繰り返さない)……綾波様を護る為、一芝居打とう』
「……芝居?」
『私の役名は―――そうだな、【人類の敵】とでも言おうか』
内罰に打ちひしがれる少年、謎の男(笑)
「あの……あなたは誰ですか」
『私はシン――そう、シン・サヴァンだ。君を迎えに来た者だよ、碇シンジ君』
復讐に狂う女、嫉妬に狂う女、番外の使徒(笑)
「使徒が…もう一体!?」
「文書には無い存在……一体何者なの?」
『脆弱なるリリンよ、吾の邪魔をするな』
圧倒的な力の差
『宝具【嵐の長槍】――真名開放…【サキエル】!!』
「使徒が、一瞬で……」
熱血なる男
「有難うございます!! 妹を助けてもらってもうて、ホンマに有難うございます!!」
『解ったから土下座は止めてくれ(汗)』
野望を持つ小心者、影薄き老人
「……碇、これもシナリオの範疇なのか?」
「……問題ありません、冬月先生」
与えられた、二つの名。
「……【unknown】。あの使徒のコードネーム?」
「ええ。【未知数】……あの使徒にピッタリじゃなくて」
「……私も、これからあなたの事をシンと呼ぶわ」
『…有難う』
「も、問題無いわ……(///)」
激戦に次ぐ激戦
「――キャアアァァァァァァァッ!?」
『―――綾波!? 宝具【自由の枷】――展開ッ!!』
「――ATフィールド! 使徒が……レイを庇ったっていうの!?」
「(リリス因子に反応しているのかしら)……興味深いわね」
赤の姫、襲来
「ハァイ、あなたがファースト・チルドレン? 私はエースパイロットの惣流・アスカ・ラングレーよ!」
「……よろしく。セカンド・チルドレン」
「…僕も居るんだけど(泣)」
衝撃の告白
『私――僕は、平行未来世界の碇シンジと言う存在』
「そう」
『……驚かないのか?』
「驚いたわ。……けど、別に関係無いもの。あなたがなんであろうと、私にとってあなたは――大切な存在だから」
『……君の前では、もうこの仮面は要らないな』
「(クスッ…)……そうね」
『やはり、君には笑顔の方が良く似合うよ』
「……馬鹿言わないで(///)」
銀の詩人
「君は――何者なんだい?」
『サーヴァント……主に仕える、ヒトの想いの残りカスの塊………それが私さ』
「君にとって、死と生はドンナモノなんだい?」
『……どちらも辛いであり、どちらも喜びと悲しみを生む。しかし、もし私の主に死の危険が襲い掛かるのならば、全力を以って
それを排しよう』
「繊細なんだね、君は。…最後に君と話せて良かったよ。――さあ、殺してくれ」
『(再び君を手にかける事になるとは……)……ああ、サラバだ。親友に為り得たかもしれない存在よ』
最後のタタカイ
「そんな……シンさんが、シンさんが使徒だったなんて! 裏切ったんだな!! 父さんやカヲル君と同じで、僕の気持ちを裏切ったんだ!!」
『嘘を裏切りと言うのなら、それで間違いは無いだろう。――邪魔をするのなら、エヴァシリーズ共々無へと還そう』
「一体、何が目的なのよ!!?」
『惣流か。……簡単に言うならば、世界に再び命を―――そして、幸せを…』
『全“S2機関”出力最大――固有結界【紅い記憶】発動』
そして……
「……消えないで、お願いだから」
『…流石にそれは無理だ。膨大な量の力を注ぎ込まなければ、世界の要である【黒の大樹】は枯れてしまう。――私の体にある十と八のS2機関を代償にすれば済む事だ。ヒト、ケモノ、クサキ――生きとし生けるもの全てに、安息と平穏が戻る』
「……あなたがいなくなったら、私は幸せじゃない……!」
『……綾波様?』
「私はあなたが居ないと笑えない――あなたの隣じゃないと、笑えないの…!!」
『……………』
「だから、お願い……」
『……僕の為に、泣いてくれるの?』
終焉と再生。
全てを殺した英雄と、母なる魂の欠片を宿した少女の記録。
残酷なる運命、天使と英霊の闘い、矛盾なるテーゼ。
全ては――此処に。
――今からあなたに三つの命令を下すわ
――何です?
1 敬語は止めて
2 私の事は名前で呼んで
3 ……………(///)
――……………3番目は?
――………ずっと、ずっと私の……
私の傍に居て