警告!!
この物語はフィクションであり、現実に存在する全ての人物・団体・事件・民族・理念・思想・学問等とは一切関係ありません。
現実と虚構の区別がつかない人は、以下の文を読まずに直ちに撤退して下さい。
この物語は 十八歳未満の読者には不適切な表現が含まれています。何かの間違いでこの文を読んでいる十八歳未満の方は、直ちに撤退してください。
なお、エロス描写に関して峯田はど素人です。未熟拙劣をお許しください。
ジャンル的には 現代・ファンタジー・アイテム・鬼畜・近親・ロリ・洗脳・孕ませ・ハーレム ものではないかと思われます
作品中に 読者に不快感を与える要素が含まれておりますが、峯田作品の仕様であります。ご注意ください。
作品中に 所々寒いギャグが含まれておりますが、峯田作品の仕様であります。ご勘弁ください。
この物語は T.C様 【ラグナロック】様 難でも家様 きのとはじめ氏 のご支援ご協力を受けて完成いたしました。感謝いたします。
『ソウルブリーダー 〜無免許版〜 その5』
俺の名は与渡大輔。17歳。
ごく普通 ‥とはいい難くなってきたかな、と最近考え始めるようになった高校二年生だ。
まだまだ日の高い土曜日の午後。照りつける太陽の下、住宅街を歩く高校生。
これはごく普通だろう。
で、家のすぐ近くで先に帰宅しているだろう妹に電話を掛ける兄。
これはちょっと普通ではないかもしれん。
電話の内容は更に普通じゃない。
妹に、家に帰ってきた兄を玄関まで迎えて欲しい と頼む電話だからだ。
しかも迎えて欲しいその理由が、玄関で「おかえりなさい」のキスをして欲しい ‥とゆうものだからな。
俺と俺の妹、由香はそうゆう関係なのだ。
妹は恥ずかしがっていたが、俺が説得とゆうかおねだりを続けるうちに乗り気になってくれた。
家のドアを開けて玄関に入った俺の耳に、由香が階段を下りる楽しげな足音が届く。
やれやれ‥ 階段でスキップなんぞしてたら転げ落ちるぞ妹よって、本当に落ちましたよ!
俺は土足のまま、廊下のどん詰まりまで突っ走る。
‥い、いまなんか、ぐきっ とかゆう嫌な音がしなかったか?
しっ しっかりしろ由香!
だが、由香の‥俺の妹の首は明らかにおかしな角度で曲がっていた。
正確に言おう。
由香の首の骨は、折れている。
階段の下で、廊下の壁に頭から激突した俺の妹の頚骨はへし折れて、口からは血が細い筋となって流れ出していた。
2
そのときは何時間にも感じたが、倒れている由香の傍に跪いた俺が、なんとかしなければ と気を取り直すまで、多分十秒ぐらい掛かったと思う。
時計は見てないが多分正しい。
なぜなら、由香が後でそう言ったからだ。
ええ。結論から言いますと、由香は生きてます。
俺の妹は俺の目の前で、自分で自分の首を嵌め直して蘇生いたしました。
どうやら由香の頚骨は折れていたのではなく、壁に激突した瞬間に首関節が外れてダメージを最小限に抑えたようだ。
俺と妹が、相思相愛の恋人関係になったきっかけの一つが、魔界アイテム『妹コントローラー』だ。
これは妹の能力や行動指針などの要素を、妹が許容あるいは賛同する範囲でのみ変更できるとゆうアイテムなのだが‥
俺は『妹コントローラー』を使って、由香の健康や運など防御力や回復力に関係するパラメータを上げれる限界まで上げているのだ。
人間誰だって健康になりたいものだから、由香の無意識はコントローラーの‥つまり俺の魔力を受け入れ、自分の魔力と合わせて各パラメータを実際に押し上げたんだな、これが。
その結果、妹はとんでもなく頑丈な中学二年生になりました。
サタえもん‥俺にコントローラーを渡した悪魔‥の話だと、今の由香は乗用車ぐらいなら撥ねられても轢かれてもかすり傷で済むそうです。
とゆうか、もしこの瞬間に俺の家がガス爆発か何かで吹き飛んでも、由香だけは軽い火傷ぐらいで助かるんじゃないかと思う。
なんだか妹を化物にしてしまったような気もするが、丈夫で健康なのは良いことだ。
多分良いことなんだ。うん。
ただ、気をつけないといけない事もある。
妹の防御力は、他者からの攻撃や外的要因による事故に対してはかなり有効なのだが‥
自分自身からの攻撃に対しては、それほどの効果はないのだ。
早い話 由香は居眠り運転の車に撥ねられてもかすり傷で済むが、階段で足を滑らせたり料理の最中にうっかり包丁で指を切ったりすると、流血沙汰は免れん訳だ。
由香の無意識は 自分が異様に頑丈になってしまったことについて、不自然だと思わないように記憶を調整しているらしい。
まあ、由香の健康はMAXのままだし、当然その数値は精神的な健康も含んだものなのだろうから、理屈は解る。
口から出ていた血は、頭をぶつけたときに歯で舌を切った傷から出たものらしい。
その傷は、俺が見ているうちにふさがってしまったがな。
いまはもう、舌にピンクの傷跡が残っているだけだ。あと数分もすれば痕跡すら残らないだろう。
凄まじい回復力だ。
今思ったんだが‥ これなら由香を縛ろうが吊るそうが、誰にもばれないんじゃなかろうか。
日単位の時間を掛けて治る傷が分とか秒の単位で治るなら、縄の痕を気にする必要はないからな。
まぁ 俺は縛りにはそれほど興味ないからどうでもいいけど。
「ひどいよ〜 優しく助け起こしてくれたっていいじゃない〜」
すまんすまん。あまりにも凄い倒れっぷりだったもんでな。
俺は正気に返った妹の頭を撫でてやる。そーれ、痛いの痛いの飛んでけ〜。
廊下の血は既に薬局で貰ったティッシュで拭きとっているし、妹の顔や口の中の血は「ただいま」のキスにかこつけて舐めたり吸ったりして取っている。
由香の記憶に、混乱は殆ど残らないだろう。
気を取り直した妹に、改めて「おかえりなさい」のキスをしてもらう。
あー やっぱりキスはええのう‥
俺はキス魔とゆうか、口付けに拘りがあるのだ。
両親が玄関先で「いってらっしゃい」やら「おかえりなさい」やらの口付けを交わしているのを見て育ったのだから、無理ないけどな。
妹の唇や舌や唾液を心ゆくまで味わってから、俺は妹を抱っこして階段を上がる。
と、その前に 靴を脱いでおかねば。‥玄関まで持っていくのも面倒くさいので薬局の袋に入れて俺の部屋まで持っていくことにする。
察してくれ。今の俺は玄関まで往復する十数秒の時間さえ惜しいんだ。
由香を抱っこしたまま俺のベッドまで一直線。それしか選択肢はないんじゃよ。
由香は 俺に抱っこされるのが大好きだ。
四年前のごっこ遊びのときも、由香は抱っこして運ばれるのが好きだった。
由香の部屋から俺の部屋(ごっこ遊びの中では魔王の城)まででは短すぎるとゆうので、抱っこしたまま家の中を何回も廻ってから俺の部屋にたどり着くこともあった。
秘密の遊びでなければ、抱っこしたまんま町内一周を要求されていたかもしれん。
勿論、俺も由香を抱っこするのは大好きじゃよ?
妹はこの四年で随分と成長してその分重くなりはしたが、俺の筋力は更に成長している。
むははは 『怪力腕輪』を使うまでもない。羽根布団より軽いわい。
そんなわけで、俺は妹を抱っこしたまま鼻息も荒く自分の部屋に入ったのですが‥ 案の定、俺の部屋ではホームメイドのエロ映画が上映されておりました。
3
実を言うと、俺のマシンのハードディスク内部には未だに両親のハメ撮り画像が入ったままなんじゃよ。
まあ、父さんの動画は殆ど残っていないわけじゃしのう‥ 消すには忍びない。俺はともかく、妹はまだ見ていないものが殆どだしな。
とはいえ 親の絡みを見て興奮する趣味のない俺にとっては幸いなことなんじゃが、いま再生されている動画は両親が映っているものではない。
字幕の文字と数字が正しいなら、10‥いや11年前のパリ近郊で撮影したものだな。長たらしいフランス語のタイトルが付いている。
辞書片手に訳してみたが、どうやら「ご主人様と四人のメイドでペットな奴隷娘シリーズ/妊娠レース編」とかなんとか、そんな感じの意味らしい。
いや、ひょっとしたら誤訳かもしれんがの。
英語すら怪しい俺の語学力では、フランス語の正確な翻訳は無理だ。
同じシリーズの三本目らしいんじゃが、内容はとゆうと‥ タイトルの通り、まずは四人の娘さんが出てくる。
舞台はどこかのお屋敷‥貴族の別荘と言っても通りそうな豪邸の寝室だ。
黒髪のスリムでちょっとお澄まし顔なメイドさん(字幕によれば17歳)と、亜麻色の髪で童顔でちょっとふくよかなメイドさん(こちらは16歳)の二人組と
銀髪のちょっとボーイッシュな娘さん(14歳)と、金髪のちょっと幼すぎはせんかと思ってしまう娘さん(13歳)の二人組が、それぞれ下着姿に猫耳と猫尻尾を付けた姿で『ご主人様』に挨拶するシーンから始まるんじゃよ。
黒髪と亜麻色の髪の二人は、猫耳の他にメイドさんの飾りを付けている。
よく見ると金髪の娘は猫耳じゃなくて、熊耳と熊さん尻尾を付けておるな。
銀髪の娘は、フランス語と日本語しか喋ってないが、名前からするとドイツ系らしい。
喋っている言葉は、日本語とフランス語が3:7ぐらいの割合じゃな。
『ご主人様』ははっきりとした姿は映らないのだが、どうも日本人らしい。
とゆうか、このおっさん‥ ひょっとして豊三郎伯父さんなんじゃあるまいか?
声が若い頃の伯父さんに似ているし、確か伯父さんの秘書兼通訳に銀髪のドイツ美人がいたような気がする。
2〜3年前に大学を卒業したとかゆう話じゃから、年齢的にもぴったりじゃよ。
だとしたら、豊三郎伯父さんは少なくとも四人の娘さんを奴隷にしていたことになるな。
爺さんがサタえもんから巻き上げた魔界アイテムを、ほんの一部でも伯父さんが受け継いでいるとしたら、充分に有りえる話じゃのう。
この奴隷四人娘のシリーズは七本ほど有るのだが‥
後の方の作品では、四人が妊娠してお腹が大きくなっていく様子を写したものもある。
出産シーンはないが、産後半年程度の時期に撮ったと思われる絡みもある。
四人が産んだ‥『ご主人様』への奉仕の合間に、あるいは同時に母乳を与えている赤ん坊たちは、どうみても東洋系とのハーフだ。
さて、動画の中で 四人の娘さんたちは『ご主人様』の命じるままに、嬉々として奉仕している。
『ご主人様』が部屋の隅に手毬を投げると、奴隷娘たちは犬のように四つんばいで争って取りに行く。
手毬を咥えて帰ってきたのは亜麻色の髪の娘だ。彼女は、ご褒美として一番に『ご主人様』のものを咥えさせて貰うことになる。
残りの三人はベッドに三人で輪になって座り、両手で隣に座る奴隷仲間二人をそれぞれ愛撫している。
金髪、銀髪、黒髪の三人のうち、他の二人を逝かせることができた奴隷娘は、勝利の証として『ご主人様』に貫いて貰える。
口で奉仕を続ける亜麻色の髪の奴隷娘は、主人の精が欲しければ三人の逝かせあいが終わる前に出して貰えるように頑張らなくてはならない とゆうわけだ。
この日の勝負は 銀髪の娘が逝かせあいに勝ち残るんじゃが、僅かな差で亜麻色の髪の奴隷娘が逃げ切って、口に出してもらうんじゃよ。
亜麻色の髪の娘さんは欲張りではないらしく‥あるいはただ単にレズの気があるのかもしれないが、他の三人に口移しで精液を分けてやっている。
そして 第二ラウンドは四人仲良く『ご主人様』に奉仕を始めるのだ。
俺に抱っこされたまま、俺のベッドの上で動画を見ている由香は
「お兄ちゃんも、あんな風にしてみたい?」
と訊いてきた。
うーむ、確かに四人掛かりで奉仕されるとゆうのは、なかなかに気持ち良さそうではあるが‥
い、いや待て、俺は由香一筋だぞ。
うん、浮気なんかしないからな。本当だぞ。
「無理しなくてもいいよ、お兄ちゃん。 ハーレム欲しいんでしょ?」
欲しくないと言えば嘘になる‥ と、ちょっと待て。まさかこれは誘導尋問ですか妹よ。
「いっぱい子供欲しいんでしょ? 由香一人じゃ、70人も産めないもんね。他の人にも手伝って貰わなきゃ」
いやその、お前にギネス記録の69人を破らせたいとゆうのは、あくまでも冗談であってだな‥ 聞いてるか?
「でもね、お兄ちゃん。お嫁さんは由香と沙希ちゃんだけだからね。由香と沙希ちゃんで相談して、お兄ちゃんのハーレムに入れる人を決めるから、お兄ちゃん一人で勝手に決めちゃダメだよ?」
おいおい、俺じゃなくてお前が俺用のハーレム造るのかよ。
それと、正妻公認とかはまだ良いとしても、沙希ねぇがお前の造るハーレムに入るのは決定済みなのか? デフォ設定なのか? 自動的に付いてくるのか?
「だって約束してるもん。由香と沙希ちゃんは、一緒にお兄ちゃんのお嫁さんになるって」
そりゃー お前が幼稚園児の頃のおままごとだろうが。
「由香は本当にお兄ちゃんのお嫁さんになったもん。沙希ちゃんもきっとお嫁さんになってくれるよ」
‥えーと 確かに幼い頃の約束どおり妹と結ばれてしまった俺としては、とてつもなく反論しにくい論理展開だな、これは。
何を言っても自爆しそうだ。
それに沙希ねぇと結婚したくないのかと言われれば、そりゃ勿論したい。しかしそうなると‥
「お兄ちゃんの造る国では、兄妹姉弟婚だけじゃなくて重婚もできるようにしないといけないね」
やっぱりそうなりますか。
いや、ちょっと待ってくれないか妹よ。俺らはあくまでも婚約中なのであって、実際には結ばれていないじゃないか。
「‥え? だってお兄ちゃんは由香のことが一番好きなんでしょ? 沙希ちゃんよりも他の誰よりも好きなんでしょ?」
ああ、そうだとも。
「由香もお兄ちゃんの事大好きだよ。ずっとずっと前から、由香はお兄ちゃんのお嫁さんなんだよ」
ああ、俺がそのことに気付いてなかっただけで、由香はずっと前から‥えっちな遊びを始めるよりずっと前から、俺のものだったんだよな。
「うん」
でもな、由香。心や運命だけじゃなくて、身体も結ばれてこそ真の夫婦だと俺は思うんだ。
「そ、それって‥」
うん。今日、いまから俺はお前を抱くよ。
お前の純潔を奪って、本当の意味で妻にしてしまうよ。由香、お前が残しているもの全部、俺にくれるかい?
「いいよ‥由香の全部あげちゃう。そのかわりに、由香にお兄ちゃんを頂戴ね」
ああ。由香の中に、幾らでも俺を注いでやるからな。
4
さて、と。予定を何日か繰り上げての初夜とゆうかまだ昼間なんだが、それだけに勢い任せな行動は慎まねば。
なにせ、俺も由香も未だに童貞とゆうか‥ 若葉マークじゃからのう。
あせって手痛い失敗はしたくない。ここは遠慮なく魔界アイテムの力に頼ろうと思う。
とゆうわけで 俺はコタツ台の上に手持ちの魔界アイテムを並べて、どれを使うべきか思案中なのだ。
ちなみに妹は一階へ下りて、風呂に入っている。あとで乱入してやろう。
しかし、改めて並べてみると使えないアイテムばかりだなあ‥性能そのものは決して悪くないんじゃが、今の状況には合わんのじゃよ。
例えば『敏感軟膏』。
クリーム状の塗り薬なんじゃが、皮膚や粘膜に塗りこむと塗りこんだ部分の感度を数倍に上げてくれるとゆう代物じゃよ。
しかし‥ 痛覚も数倍に上がるとゆう欠点があるんじゃよ。
まぁ、快感と痛みは紙一重とゆうか元々同じものじゃしのー。
こんなものを使った初体験は拷問と変わらん。由香に快楽だけを与えられるようになるまで封印しておこう。
他のアイテムもこれといったものがない。唯一使えるとゆうか、役に立ちそうなものは『避妊指輪』ぐらいだな。呪われているけど。
『避妊指輪』は、スータス異常『妊娠』を防いでくれるアイテムだ。
とゆうのも、妊娠とゆうのは詰まるところ「体内で自分の細胞と自分以外の細胞の遺伝子が融合して新しい生物が発生すること」だろ?
この避妊リングは、装備した者の体内で遺伝子の融合が起きないようにしてくれるアイテムであり、妊娠だけでなくある種の寄生または融合・同化系の攻撃を防ぐことができるのだ。
サタえもんの話によると、魔界には患者に触ると伝染して人面創(じんめんそう)が生えてくる病気とか、近くを通るだけで妊娠させられてしまう樹木とか、色々と物騒なものが在るんじゃと。
だからこの『避妊指輪』のようにステータス異常を防いでくれるアイテムは、旅の必需品なのだそうな。
呪われている とゆうのは、文字通り呪いがかかっているのだ。
この指輪は呪われている。といってもたいした呪いではない。一度付けたら外せない‥とゆうか外しても『装備中』扱いになってしまうアイテムなのだ。
付け外しは出来なくなるが、アイテムの効果はちゃんと働いている。
たいした呪いではないが、考えようによっては厄介な呪いだ。
サタえもんのアイテム‥とゆうか魔界アイテムは、頭・首・胴・腰・足・右腕・左腕・そして左右の手に持てる物と 合計9箇所に一つずつしか装備できない。
俺はいま左手首に『怪力腕輪』を装備しているのだが、左腕にもう1個『怪力腕輪』を付けても効果は重複しない。
違う種類の腕輪を付けたり、左手の指に何か魔界アイテムの指輪を装備しても、効果はない。
既に装備している箇所に同じ部位用のアイテムを身につけても、効果はどれか一つ分しか発揮されないのだ。
つまり、俺の左腕に装備できるアイテムは一つだけなんだ。
『外せなくなる呪い』がついたアイテムを装備してしまうと、装備の変更に融通が利かなくなる。
装備変更の融通が利かなくなるとゆうことは、一瞬の油断が命取りになるような現場ではとても厄介だ。
魔界の軍隊ではこの手の呪われたアイテムに引っ掛かってしまい、なまじ致命的な呪いではない分「基地に帰ってから外せばいいや」とか甘く見て、結果として命を落とす新兵が年に何人も出るのだそうな。
と、まあ魔界の兵隊や捜査官が誤って装備すると早めに外さなくてはならないアイテムなのだが、サタえもんのように只の魔界の住人なら、一個や二個の呪われたアイテムを装備していても特に問題はないのだそうだ。
なんといっても、呪われたアイテムは安い。
安物買いの銭失い とは言うが、あまりの安さとゆうものは時にそれだけで商品価値を持つことがあるんじゃよ。
‥いやまあ、これは死んだ爺さんの受け売りじゃがな。
この『避妊指輪』は何年か前に六個一組1ソウルで買って、サタえもんの旅行セットに入れっぱなしになっていた物なのだそうな。
1ソウルってのは魔界の通貨単位で、地上の物価だと菓子パン一個分ぐらいだとか。
他のアイテムは使えないっぽいが、案外とその方が良いのかもしれん。
例えばこれだ。『内臓成熟薬』。
この薬は、人間の内側を約15年分成熟させることができる。早い話が若返り薬の反対だ。
『内臓成熟薬』を飲ませれば、幼稚園児どころか幼稚園に入る前のよちよち歩きの幼児ですら、子作りできるようになる。
妊娠も出産も、年齢ゆえの危険はなくなるのだ。
欠点は、外見も中身の半分程度だが成熟してしまうことだ。
早い話、由香にこの薬を飲ませたら‥ 我が妹は中身は20代の終わり、外見は20代の初めな中学生になってしまうのだ。
流石にそれは拙い。当然使う気はない。
だが、もしも『内臓成熟薬』の効果がお手頃なものだったら?
もしもこの薬の効果が 内臓を六年、外見を三年程度成熟させるものだったら‥
俺はこの薬を、手に入れたその日のうちに、由香に飲ませていたかもしれない。
そのことを考えれば『避妊指輪』が呪われていて、一度装備すると外すのが大変な事は、かえって良いことなのだろう。
一時の気の迷いで、妹を妊娠させてしまわずに済む。
正直に言おう。俺は由香を妊娠させてしまいたい。
だが、ただ孕ませれば良いわけじゃない。
由香が孕み、産み、育ててくれるだろう俺との子供は、親子ともに安全でなければならない。
俺は ありとあらゆる意味で、由香とその子供が安心して暮らせるようにしなくてはいけないのだ。
肉体的にも精神的にも道徳的にも社会的にも経済的にも、何一つ不自由させない。
させてはいけない。俺は俺の妹と子供に、何一つ後ろ指さされることなき人生を与えてやりたいのだ。
由香が二十歳になるまでの六年間は、その為の準備期間だ。悪魔の力を借りても、それぐらいの時間がかかると踏んでいる。
ハーレムなんぞ、その後で充分だ。
俺はまず由香を‥妹を守らなくてはならない。兄として、そして男としてな。
何? 最初から手を出さないことが、妹を守る最低条件ではないのか とな?
俺らが普通の兄妹なら、そうかもしれん。
10年前ならなんとでもなった。5年前でもなんとかなったかもしれん。
だが、今の俺らは もうどうにもならん所まで来てしまったのだ。
俺と由香は、もう別れることも諦めることも出来ないのだ。
だって、もう結ばれてしもうたからのー。少なくとも精神的には。
最早俺ら二人には、死をもって愛を貫くバッドエンドかあるいは幸せな家庭を得るグッドエンドしかないんじゃよ。
そしてグッドエンドに持ち込むには、無理を通して道理が引っ込む新たな世界を創るしかないんじゃよ。
たとえば南の島を買い取って独立国でっちあげて、その国では兄妹婚を認めさせるとか そうゆうことをしなくてはならんのじゃよ。
今日、いまから妹を抱くことが、心だけでなく身体でも結ばれることが、妹の心身を喜びで満たしてやることが‥
結局は俺の妹を、由香を守ることになるんだ。
俺たちの絆をより一層深めるために、抱くんだからな。
良し、自己洗脳完了。
これで躊躇うことなく、由香を抱ける。
初めては痛がるそうじゃからのー。ここまで覚悟を決めんと、ヘタレの俺は絶対に萎える。
由香が痛がって泣きでもしたら、その場で挫けてしまう自信がある。
情けないが、断言できる。
5
さて、自分なりの覚悟も済ませたところで、風呂に入るか。
考えてみれば、由香と一緒に風呂に入るのも久しぶりだな。
と、嬉しさ満タン気分で着替えを持って風呂場に行くと‥妹はもう風呂から上がっておりました。
いかんな、五分遅かったか。
誘ってみたが「そんなに入ってたらふやけちゃうよ〜」と、一緒にお風呂は断られてしまった。
うむむむむ。
まぁ前菜(オードブル)で満腹になってしまっては主菜(メイン)が入らなくなるからな。
風呂は又の機会にしておこう。
どうせあと三十分もすれば、由香の剥きたてゆで卵のよーな裸身を拝めるのだ。焦ることはない。
俺の家の風呂は、家の規模と比べてもかなり大き目だ。
大人でも7〜8人は一度に入れると思う。
こんな風呂を一々沸かすのも面倒くさい ‥と考えたのか、我が家の風呂は温泉を引いてある。
日本は火山国じゃからのー。理論上、どこでも掘れば必ず温泉が出るんじゃよ。
その証拠に全国で一番温泉が多い地域は、火山もなければ面積もさほど広くはない東京都なのだ。
人口即ち需要。掘れば必ず温泉が湧くから、日本一の需要に応じようと堀りまくって供給も日本一になったわけだな。
爺さん‥与渡一族本家は、この家を建てるのとほぼ同時に銭湯を開店している。
その銭湯も同じ泉源を使っているんじゃよ。
水質は単純泉なので、熱燗状態のミネラルウォーターとたいして変わらないけどな。
温泉を引いてるのに、何故か我が家にはソーラーパネルもあれば石油ボイラーもある。
シャワーとかは水道水を夏場はソーラー、冬場は温泉かボイラーで温めて使うんだ。
どうも父さん‥この家の設計者‥は、完璧主義とゆうよりは心配性だったのかもしれんな。
我が家は 電気・ガス・水道‥と全てのライフライン(生活線)が二重三重またはそれ以上に用意されているのだ。
具体的には 電気は電線と発電機、ガスは都市ガスとプロパン+カセットコンロ、水に至っては水道と井戸水と温泉と雨水の4系統だ。
我が家の屋根に降る雨は、雨樋で集められてタンクに溜められるようになっていて、打ち水とかに使う水は溜めた雨水を使っておるんじゃよ。
加えて我が家の倉庫には、かなりの量の非常用物資が蓄えられている。
まぁこれは、災害時に備えてのことじゃがの。
万が一本家が災害で崩壊炎上したとしても、我が家が無事なら焼け出された人たちを受け入れることができる。
少なくとも三日や四日で食料が尽きてしまう なんてことはない。
そー言えば、豊三郎伯父さんが太陽電池パネル(家の外壁に貼り付けるやつな)と風力発電機(小さな風車型のやつだ)を家に付けないかと言ってきたことがあったな。
千回だか一万回だか充電しても蓄電量があんまし目減りしないとゆう新型バッテリーと一緒に。
母さんは断ってしまったが。
母さんは この家をあまり変えたくないんだ。
父さんとの思い出が詰まった家だからな。
なにせ、今でも父さんの服を手入れしているぐらいだ。
父さんが不意に帰ってきて「母さん、直ぐに商談で出るから背広用意してくれないか」とかなんとか言い出しても良いように、毎日手入れを欠かさないんだ。
もう二度と、父さんは帰ってこないのにな。
このままでは拙い ‥とは思うんだが、どうすれば良いのか分からない。
母さんに父さんのことを忘れろと言っても無駄だし、俺も由香も『新しい父親』が欲しいわけじゃないから、再婚を勧めることもできない。
やれやれ、どうしたもんかいのう‥
などと考え事していたら、結構な時間が経ってしまった。ふやける前に風呂から上がるとしよう。
長風呂したとはいえ、まだ四時にはなってない筈だ。母さんが帰ってくるまで、あと2時間はある。
6
風呂から出て更衣室に入ると、何故か妹が居やがりました。
待っていた‥とゆうよりは、待ち構えてたとゆう感じだな。
何をしているのかな? 妹よ。
「お兄ちゃんを待ってたの」
いやそれは見れば分かるんじゃが‥ 俺、服着るから出てくれんかのう。
「嫌」
嫌ってお前ね‥
「お兄ちゃんの着替え、見たいから」
なんですと!?
「いいじゃない。由香の着替えは見せてあげたでしょ? お兄ちゃんの着替えもわたしに見せて欲しいな」
ううっ‥ 確かに俺は一昨日からもう二回も妹の着替えシーンを見させて貰っているし‥
更に 今後は妹に新しい服や下着を買ってやる度に、買ったものを使って俺の部屋で二人っきりのファッションショウをしてくれることになっている。
いや、妹が自腹で買ってきた場合でも、俺から頼めば見せてくれるとは思うけどな。
平等の精神からすれば、俺だけ見て、由香には見せないとゆうわけにもいかんよなぁ‥
よし分かった。俺の着替えでもなんでも、好きなだけ見るがいい。
といっても、バスタオルで身体を拭いてトランクス穿いてTシャツ着るだけだがな。
「‥詰まんない」
そりゃそーだろう。男の着替えに色気なんぞないわい。
で、風呂から上がればいよいよ由香との初体験ですよ!
しかも場所は由香の部屋ですよ!
妹は、初めては自分のベッドで と決めていたそうです。
妹の部屋は 間取りは俺の部屋と同じなんだが、部屋の雰囲気は大違いです。
なんかこうファンシーとゆうか、可愛いなぁ‥
実を言うと、俺は縫いぐるみの愛らしさを理解出来る男だったりする。
自分用に買うのは流石に気恥ずかしいので、妹や従姉妹たちへのプレゼントとして買っているけどな。
去年のクリスマスに買った海豚の勇くんも、今年の桃の節句に買ったセンジュナマコの利三くんも、仲良く妹の部屋で縫いぐるみ専用の網棚に乗っている。
念のために言っておくと縫いぐるみたちの名前は妹が付けたのであり、俺の関与するところではない。本当だ。
しかし、何故にコンポが鳴っているのですか妹よ。
「BGMだよ」
要らんわそんなもの。
せっかくの可愛い声が聞き取り辛くなってしまうわい。
俺は流れている音楽を止めた。我が家の防音はそれなりにしっかりしているのだ。
少なくとも同じ階か階段にいて耳を澄ませでもしない限り、由香がどんな声を上げようと人の耳には入らない筈だ。
ふむ。何やら妹の様子が変だ。何かを隠しているような‥
隠す?
誰から? まぁ 俺だろうなあ。
何を隠している? 音楽で誤魔化せるもの‥ 音だな。
しかし、何の音を誤魔化したいのだろう?
俺は妹の部屋をぐるりと見渡す。さぁて、何を隠そうとしているのかな妹よ。
発見しました。
由香が俺から隠そうとしていたものは、縫いぐるみの下に隠してあったビデオカメラでした。
7
さてと。
いきなし盗撮とはまた業の深いことやらかしてくれましたな、妹よ。
「だって‥」
うんうん 訳があるならにいちゃんに話してみなさい。
「わたし‥お兄ちゃんとの思い出を形にして残したかったの」
ふむ。確かに俺は初体験のハメ撮りなんぞ残すつもりはないからなぁ‥映像を残すには盗撮でもするしかないと考えたのか。
そんなに作りたいのか? ホームメイドのエロ映画。
「うん。お父さんとお母さんみたいに、お兄ちゃんと由香もえっちな動画作ろうよ」
断固拒否します。
「えー? 何で?」
何でもなにも、お前は俺のものなんだろ?
「うん。由香はお兄ちゃんのものだよ」
だったら分かるだろうが、お前を他の男になんぞ見させてやる理由はない。
そりゃあな、俺以外の男にも海水浴場の砂浜でお前の水着姿を拝ませてやるぐらいのことは良いさ。
何ならお前の全裸を妄想して寂しい夜のオカズにすることだって、黙認してやっても良い。
「え、えと‥ それはちょっと嫌かな‥」
だがな由香。俺はお前との初夜を‥
「まだ明るいよ?」
混ぜっ返すんじゃありません。とにかくお前との初めてを記録に残す気はないんだよ。
「で、でもお兄ちゃん。 将来、二人で見て思い出にひたるなんて素敵だと思わない?」
駄目だ。
いいか、由香。お前は俺のもので、俺はお前のものなんだよ。お前の処女は俺のもので、お前が感じるもの全て、痛みも喜びも全部俺の‥俺だけのものなんだ。
俺はこれからお前を抱くけど、その一部始終は 俺だけが見て、俺だけが聞いて、俺だけが感じて、俺だけが憶えていれば‥ 俺とお前の記憶だけに残っていればそれで良いんだ。
俺とお前の記憶にだけ残っていて、他の誰にも触れさせはしないんだ。
分かるか? 俺はお前を独占しておきたいんだ。お前を独り占めしたいんだよ。
「もう‥ そんなことしなくても、由香はお兄ちゃんのものなことに変わりはないのにー」
そうであっても、俺が実感できなきゃ意味がない。
「はいはい分かりました。お兄ちゃんはホントにわがままなご主人様だね」
おう。俺はわがままな‥ ご主人様?
「由香はお兄ちゃんの奴隷なんだもの。だからお兄ちゃんはご主人様なの」
えーと 確かにその昔奴隷契約はしたが、あれはあくまでもプレイの一環としてだなぁ
‥て、何故にベッドの下を探ってるんだ?
ちゃんと座って、にいちゃんの顔を見て話を聞きなさい 妹よ。
「ほら。誓約書も残してあるよ」
由香はベッドの下から 小学校の卒業証書が入った筒を取り出してきた。
中から奉書紙(厚手の和紙)に毛筆で書いた‥由香は書道二級なのだ、ただし字は上手いが国語の成績は悪い‥誓約書を出して、俺の目の前で広げてみせる。
この誓約書は、『奴隷ごっこ』の小道具として由香が作ったものだ。
当然ながら文は全て由香が考えた。
まあいくらマセていたとはいえ小学生が書いたものだから、そう凄いことは書いてない。 「どれいせいやくしょ: 由香はお兄ちゃんのどれいになります。一生けんめいおつかえしますので、すえながく可愛がってくださいませ」 ‥いや 今から見ても、充分凄いか。
ああ、誓約書の日付見て思い出した。
この日は思わず外が暗くなるまで可愛がっちゃったんだよなぁ。初夏なのに。
こんなもの 今まで取っておいたのか。
「うん。これは由香がお兄ちゃんの奴隷だってことの証拠だもん。‥お兄ちゃんも、由香の首輪を大事にしてくれてるもんね」
ぐはぁっっ 何故それを知っているんだよ!?
「カマかけてみただけ〜♪ 本当に由香の首輪、大事に残しておいてくれたんだね。嬉しいよぅ‥」
由香は目尻に涙を滲ませて、俺の胸板に擦りついてきた。
む、むう。見事な引っ掛けだ。我が妹ながら恐ろしい奴よ。
由香の首輪とは、俺が作った犬の首輪風の玩具で、奴隷ごっこに使っていたものなんだ。
四年前のごっこ遊びの中で 妹が奴隷になることを誓うと、俺は誓約書を受け取り、引き換えに首輪を由香に付けてやることになっていた。
最初はペットショップで買った首輪を使ってみたが、これは大失敗だった。
犬用の首輪は革が硬すぎて、由香の首がカブレてしまったからな。
結局、由香用の首輪は俺が手作りで作ることにしたんじゃよ。
革は合成皮革で黒くて柔らかいやつを選んで、直接肌に触れる部分には目の細かいスポンジを貼り付けて怪我しないように工夫してみた。
首輪に吊り下げたドッグタグには、人種・性別・生年月日・血液型・名前・連絡先住所・飼い主の名前が刻印してある。
もちろん名前は由香、住所はこの家、飼い主は俺だ。
内容が内容だけに店に注文するわけにもいかないので、無記入のタグを買ってきて鏨で字を打ち込んだ。
二回目の奴隷ごっこで、この雑な作りの首輪を付けてやったとき、由香は本当に嬉しそうじゃったのう。
思えば妹にマゾの気があることを確信したのがあの時からだなあ‥ もっとも、マゾといっても痛いのやミジメなのは好きではないようなんだがな。
結局、妹は撮影を諦めてくれました。
妹曰く、奴隷は主人に絶対服従するのが基本なので 諦めるそうだ。
ただ 主人は奴隷を保護して守る義務があるので、由香が折れた分、俺は由香を可愛がってやらねばならないらしい。
もしも俺が主人でなければ、当然由香は奴隷ではないわけで‥ 由香は撮影を諦める理由はなくなるわけだ。
ううむ。
相手になるべく不快感を与えず、既成事実を積み重ねて自分の目的を確実に達成するこの手腕‥ 末恐ろしい中学生じゃわい。
なにせ、俺は由香を奴隷にすることが本心から嫌なわけではないからなぁ。
あまり強く反対する気分になれんのじゃよ。
と ゆうわけで。
由香は俺の妹であると同時に、恋人で婚約者で奴隷になりました。
‥‥日本全国捜せば、妹を恋人にしてしまった兄や、夫婦同然に暮らしている兄妹は幾らでも居るだろう。
仮に10校に一組、5年に一度の割合で兄妹カップルが生まれるとする。
すると 日本には夏の甲子園に参加するだけでも四千以上の学校があるから、全国には二十代だけでも千組近い兄妹カップルか元カップルが存在することになる訳だ。
でも 流石に妹を奴隷にしてしまった‥ しかも妹自ら志願して奴隷になってくれた果報者の兄は俺ぐらいなものではなかろうか。
8
ううむ。なんか緊張してきたな。
心臓がどくどく言っとるわい。
由香はとゆうと‥落ち着いてるなあ。やはりこうゆう時は女の方が肝がすわるのだろーか。
いかんいかん。覚悟を決めた筈だろうが、俺よ。
俺から積極的に動かねば。とゆうわけで 妹のワンピースを脱がして、表れた体育用ブラとショーツも剥ぎ取る。
ん? 穿いていたのは人参模様入りのウサギさんパンツか。色は薄めのピンク地にオレンジの小さな人参がプリントされている。
‥‥このウサギさんパンツが、由香的には勝負下着なのだろうか?
「お兄ちゃん‥ こーゆー下着、嫌い?」
嫌いじゃないし似合うとは思うが、こればっかりだと飽きるな。
今度いろいろな下着買ってやるから、着て見せてくれ。
素っ裸にした由香をベッドに寝かせ、俺は素早く下着を脱いで妹が待つフカフカ地帯へ上がりこむ。
なんかもう、俺のベッドが缶入りの軍用乾パンなら由香のベッドは焼きたてのシフォンケーキじゃのう。
フカフカのプニプニで良い香りがするわい。
後で知ったことだが、由香の枕やベッドの上を住処にしている縫いぐるみには、蕎麦殻の代わりに乾燥香草(ハーブ)を細かく切ったものを詰め込んでいるらしい。
手製の匂い袋を枕にしているから、由香の髪は良い匂いがするのだ。
俺は、期待を込めて見上げる妹の手を取って握り締める。
由香。俺、今からお前を抱くからな。
痛がっても、泣いても止めないからな。
途中でお前が「止めて」と言っても、絶対止めないからな。
由香は俺の鬼畜な言葉を、嬉しそうに微笑んで受け止めてくれた。
「絶対に、最後までしてね。途中で止めちゃやだよ」
そして俺と妹は 本日何回目になるのか分からないキスをした。
おっと、忘れていた。
避妊しとかなきゃーな。
俺は由香の枕の下に手を入れ、ある筈がない『避妊指輪』を探る。
すると、俺の手の中に味も素っ気もないデザインの純金製指輪が現れた。
サタえもんから巻き上げた魔界アイテムは、普段は不可視で非実体の存在として俺の周りの空間を漂っているが、俺がアイテムを出そうと思って「アイテムがある筈もない空間を探る」と出てくるのだ。
無くしたり盗まれたりしないように、取り出し方式をそうゆう設定にしてある。
つまり手が使えないと道具が出せない訳だが、仕方ないだろう。
あと眠っている間や意識が朦朧としているときは、出せないように設定してある。
魔界アイテムを寝ぼけて使うと危険すぎるからな。
で、只今出した魔界アイテム『避妊指輪』の効果については、説明した通り。これさえあれば、妊娠の心配なしに由香とえっちのし放題だ。
早速、妹の左手を取り、薬指につけてやる。
「お兄ちゃん‥ これ」
うむ。順序が逆だが結婚指輪‥の代わりだ。
婚約指輪も結婚指輪も、本当に結婚するときにはこんなのよりずっと良い指輪買ってやるから、今はこれで我慢してくれ。
無言で頷く由香の表情に、俺の小さな良心が疼く。
そんなに嬉しそうにしないでくれ。
実はな、妹よ。その指輪は只で貰ったとゆうか巻き上げたもので、しかも原価は駄菓子屋で売っているイカの佃煮並なんじゃよ。
うーむ‥ しかしいきなり指輪出して「つけなさい」では情緒もへったくれもないし‥
まあいい。これからのことに比べれば些細なことよ。
俺は仰向けに寝ている妹の腰を浮かせて、尻の下にクッションを入れた。
これで由香は腰枕状態になったわけだ。
腰枕とゆうのは、この場合は入りやすくするための道具だ。
詳しくは自分で調べてくれ。俺にはもう長々と解説する余裕はない。
そのまま、由香の股を広げさせM字開脚の姿勢に持っていく。
「お、おにいちゃん‥」
あんまりな姿勢に、妹は赤面して股を閉じようとするが、『怪力腕輪』を発動中の俺はヘビー級レスラーでも滅多にいない怪力さんなのだ。閉じるわけがない。
すまん、由香。
もっとムードたっぷりに前戯を加え、お前の心と身体を蕩かしてやるべきなのだろう。
だが、今の俺にはその余裕がない。
今の俺は、お前の中に入ることしか
お前の中を俺で充満させることしか
お前の小さな子宮に俺の精液を注ぎ込むことしか 考えられないんだ。
9
はぁはぁと 浅く忙しない息をつく妹の膣口を俺の舌が舐りあげ、その次は唇でピンクの花びら‥小陰唇を優しく咥えてやる。左右の手はそれぞれ陰核と肛門周辺をマッサージ中だ。
俺はさっきから 由香の股間を執拗に責め立てている。
由香はもう二回は逝っている筈だ。我が妹は本当に感じやすい身体をしている。
もう何をどうしようと犯されてしまう ‥とゆう状況が由香のマゾ心に火を付けたのかもしれん。
よし、これだけ濡れれば大丈夫だろう。
もう本当に限界だ。自分を抑えていられない。
我慢できない。
由香のこの可愛らしい膣口に俺のものをねじ込んで、この綺麗な処女膜を突き破ってしまいたい。
そして妹の感触をたっぷり味わったあとで、まだ熟しきってない小さな子宮に俺の精液を一滴残らず注いでやるのだ。
俺は三回目の絶頂を迎えた妹の股間から顔を上げて、俺の涎と妹の愛液でベタベタになってしまった顔を拭う。
妹の余韻が冷めたことを確認してから、同じく濡れまくっている妹の股間を拭いてやる。
女の子が逝った直後は敏感になり過ぎているので、下手に触ると逝きすぎてしまうのだ。
逝った後の愛撫は、上手にしてあげないと快楽による拷問じみたことになってしまう。
気持ち良過ぎるのは かえって辛いらしい。
それを知らない頃‥早い話が由香が逝くことを覚えた頃に、一度逝った妹に触ると些細な愛撫で何度でも続けて逝くので、面白がって連続十回ほど逝かせてしまったことがある。
‥後で妹にしこたま殴られたけどな。しかもスリッパで。
顔の腫れが引くまで三日かかった。
と、よく見ると拭っていた布切れはハンカチじゃなくて、ウサギさんパンツでした。
やはり興奮で視野が狭くなっているようだな、俺。
さて いよいよ挿入だ。
由香の入り口に俺の分身をあてがい、一気に腰を‥ て、ちょっと、入りませんよ。
入れようとしても逸れてしまう。
‥‥今更だが、挿入には激しく物理的に無理があるような気がしてきたな。
物の本によれば女性器‥膣とはチクワのよーな構造をしているらしい。
そう、あの冷蔵庫に入ってるチクワだ。
そしてそのチクワ構造の器官に入るべき男性器は、言うまでもなく棒状物体。
つまり性交渉とは、純粋に物理面だけを言えば、チクワのなかにウィンナーをねじ込む行為と喩えることができる訳だ。
では 入れるものがウィンナソーセージなら良いが、フランクフルトソーセージだったら?
そんなもの入るわけがない。
無理に入れようとしたらチクワかソーセージのどちらか、あるいは両方が千切れてしまうだろう。
で、由香がチクワとするならば、俺は魚肉ソーセージ(90グラム)ぐらいのサイズなわけで‥ そう簡単には入らんな、これは。
しかしここまで来て諦める気はない。
なんでも医学上から見れば、8歳児でも成人男性との性交自体は可能だとゆう話だ。
少々発育が遅れ気味とはいえ、中学生の由香とできないこともあるまい。
入り難いときのことも、指南書を参考にして考えてある。
作戦その一 とにかく濡らす。
こんなときのために、昼に駅前の薬屋でベビーローションを買っておいたのだ。
潤滑剤を俺の肉棒に塗りたくっておく。これで多少は滑りが良くなる筈だ。妹の方はもう充分潤っているから特に必要ないな。
作戦その二 緊張をほぐす。
妹の身体から少しでも固さを取るために、俺に出来うる限り優しく抱きしめて、もう一度口付けをする。
何も心配要らないからな。にいちゃんに任せておくれ。
作戦その三 由香に協力してもらう。
どうも挿入しようとしたときに、膣口の周りの肉を巻き込んでしまっているらしい。これでは入りにくいし、妹に余計な痛みを与えてしまう。
かといって、由香の谷間を開けることに両手を使ってしまうと、由香の腰が動かないように押さえておくことが出来なくなる。
解決策は簡単だ。手を四本使えば良い。
由香に自分の性器を自分の手で広げて貰えば‥ ほら、入っていくよ。
きつい‥ とゆうか濡れきっているはずなのに、痛いくらいの締め付けだ。
男の俺が痛いくらいなのだから、由香の苦痛はどれほどのものだろうか。
妹の苦痛に満ちた表情に一瞬怯んでしまったが、由香はそんな俺の腰を脚で挟み、精一杯の笑顔を浮かべて
「つづけて‥」
と言うのだった。
由香は、今俺が組み伏せて串刺しにしているこの可愛らしい生き物は、その未熟な子宮に俺の精を受け入れる為に、俺が与えている耐え難い苦痛に耐えてくれているのだ。
もう少し、もう少しの間、我慢していてくれ妹よ。
頑なな肉の扉をこじ開けて、俺は妹の中に入っていく。途中にあった抵抗線を容赦なく突破して、さらに奥を目指す。
さっきの ぷつっ とゆう感じが処女膜なんだろうな。
いまの俺は由香の、由香自身も触れたことのない領域を犯しているんだ。
そして 遂に俺は終点までたどり着いた。肉棒の先が行き止まりに当たる。
俺は妹の上にのしかかった姿勢で、妹を貫いたまま抱きしめていた。
明らかに愛液ではない、熱いものが由香の中から滲み出しているのが感触で分かる。
やはりサイズ的に無理があったようだ。
しかし、これで一応は済んだのだ。こんな苦痛は、もう二度と与えずに済むのだ。
由香の呼吸が落ち着くまで、俺はじっと抱きしめて‥ いるつもりだったが、途中で我慢しきれなくなった。
妹の額に、目蓋に、鼻に、頬に、顔中思いつく限りの場所にキスをする。当然最後は唇だ。
舌を絡め、唾液を交換しあう濃厚な口付けを交わす。
不思議だよなー。キスって何度やっても飽きないよなー。
「おにいちゃん‥ わたしのなか、どう?」
しばらくすると痛みが引いてきたのだろう。妹は俺を見上げながらそんな質問をするくらいの余裕が出てきた。
もの凄くいいぞ。熱くてきつきつで、絶え間なく俺のを締め付けていて‥良過ぎて表現が追いつかないぐらいだ。
と言うと 由香は融けそうなくらいに幸せな顔になった。
なにせ嘘の一欠けらも入ってない本音の発言だからな。説得力抜群なのだろう。
「‥ね 由香にお兄ちゃんを頂戴」
ん? ‥ああ、お前の中に出せとゆうことか。
「うん。 お兄ちゃんの熱くて濃いせーえき、はやく欲しいよぅ‥」
ううむ。ちょっと待ってくれまいか妹よ。
いや、これは俺のわがままなんだが‥
俺はできることなら、お前の初めてをじっくり味わってみたいんだ。
お前の肉と心を余すところなく味わって、我慢の限界まできたら そこで射精したいんだ。
「わかったよ、お兄ちゃん。由香でいっぱい気持ち良くなってね」
妹はそう言うと、俺の首に手を回して抱きしめてくれるのだった。
嗚呼、もう堪らないよ。こんなに健気でいじらしい娘を恋人にしている男なんて、そうは居ないよな。
10
俺がさっき妹に言ったことは、半分は正しくない。
正直に言います。
今の俺は動かないんじゃなくて、気持ち良すぎて動けないだけです。
只でさえ愛しの恋人とようやく結ばれた ‥とゆう状況で興奮して敏感になっているのに加え、受けている刺激は強烈そのもの。
そしておれは逃げも隠れもできない若葉マークなのだ。
今動いたら、30秒ともたない。間違いなく。
いや別に早漏が恥ずかしいわけじゃない。普段ならともかく、この状況だとな。
ただ あっとゆう間に終わってしまったのでは、楽しめないじゃないか。
うむ。
さっき由香に言ったことの半分は正しいのだ。本当じゃよ?
そして、今動かない理由はもう一つある。
俺としては 初めてでも俺との性交を由香に楽しんで欲しいんだ。
男はともかく 初めての女の子が気持ち良くなるのは、まず不可能だろう。
普通ならな。
しかし俺には不可能を可能とする切札、魔界アイテムがある!
『妹コントローラー』で由香の回復力は常人の数百倍から数千倍になっている。今こうしている瞬間にも粘膜の傷はふさがり、筋繊維の断裂が修復中なのだ。
もうしばらく待ってから再度刺激を与え、その後の回復期間を置いて‥それを繰り返す。三十分もすれば、妹は破瓜の痛みを殆ど感じなくなるだろう。
良し決めた。
今日、そして今夜は全部由香の中で出そう。
妹の子宮が俺の精液で充満して、溢れ出すまで何度でも。
お前が「もう嫌」と言い出すまで出してやるから、覚悟しろよ 由香。
11
と、まあ 威勢が良かったのもごく僅かな時間だけでした。
今はちょっぴり窮地に置かれております。
だって、気持ちいいのに出せないんだよ。
まいったね こりゃ。
抱きしめたままじっとしていて、時折思い出したように腰をグラインドすると 由香はその度に痛がっていたが‥
30分もしないうちにすっかり慣れてしまった。
傷もすっかり塞がったらしく、妹と俺の結合部から漏れ出す液体の色はどんどん薄まっていき、今ではすっかり透明になっている。
俺の分身が膣壁をこすりたて、子宮を突付く度に妹は小さく呻き、喘ぎ、溜息を洩らす。どうやら俺が動くたびに微かな苦痛と、その数倍の快楽を得ているらしい。
良くなってきたのかな、妹よ?
「うん‥ 痛いけど、気持ちいいの‥ 痛いのは最初だけだって聞いてたけど、本当なんだね」
と喜んでいる妹に「いや、それはお前だけだ」と突っ込めるわけもなく‥ 当分の間、由香は初体験について誤解したままになりそうだ。
由香が喜んでくれると、俺の方もより一層気持ち良くなってくる。
きつ過ぎるぐらいだった妹の肉も幾分か柔らかくなって、俺をより奥まで受け入れてくれるようになったし、柔らか味を増した妹の肉は俺のものに纏わり付いて、俺を更に気持ち良くしてくれている。
滾滾と湧き出る愛液のおかげで滑りも良くなった。
まぁ この愛液は粘膜保護の為に出ているサラサラとしたタイプの液で、本当に感じてくれている訳ではないけどな。
じゃあ何が問題なのか、と言えば‥ そろそろ出したいのに出せないんだ。
おかしい。
今にも暴発しそうなのに、気持ち良過ぎるぐらいに良いのに、もう出したくってしょうがないのに、何故か出ない。
喩えるなら、引き金を引いてるのに弾が出ない感覚だ。
ええい、こうなれば最後の手段だ。
由香、これから思いっきり動くからな。
俺は妹の返事も聞かないうちに、猛然と腰を動かし始めた。妹の中で、俺の分身が暴れまわる。
「ひゃん! ‥あぅっ‥つっぅ あぁっ‥ お、おひぃちゃん‥ 」
ああ畜生、俺ってやっぱり鬼畜で外道な兄貴だ。
妹の甘い悲鳴が、苦痛混じりの嬌声がこんなに心地よく感じるなんて‥ ごめんな由香、変態な兄貴でごめんな。
でも、もう止まらないよ。
俺は 父さんの死を契機に、由香とのえっちな遊びを止めた。当時はそれが妹を守ることだと考えていたし、実際その考えは正しかった。
だが、頭では、理性では分かっていても、欲望は留めようがなく‥ ときに妹の淫夢を見てしまうこともあった。
そうだ。夢の中で俺は由香を犯していたんだ、由香の中に注ぎまくっていたんだ。
腰のあたり、尾骨の付け根から熱いものがこみ上げてくるのが分かる。
いよいよだよ、由香。
俺が四年もの間、溜め込んできた思いの丈を受け取っておくれ。
「あ‥んっ おにひ‥ゃん はゃくぅ‥」
喘ぎながら大股広げて待ってくれている妹の一番奥に、俺の肉棒を突き入れる。
健気な妹は 限界まで押し広げられた膣肉をひくひくと痙攣させながら、俺を待っていてくれているんだ。
そして俺は妹を一番奥まで貫いた状態で動きを止め、抱きしめた。
抱き返してくる妹の子宮口にぴったり合わさった俺の鈴口から、白い粘液が迸り出て子宮の中へと入っていく。
「あうぅっ! ぁぁぁ‥っ ‥」
俺は今、妹の胎内に子種を注いでいるんだ。妹の小さくて未熟な子宮を押し広げて、俺の精が注ぎ込まれているんだ。
由香が、初めて受けた精液の熱さと量と勢いに感激しているのが分かる。
妹よ、お前は兄に中出しされて逝ってしまったのだね。
にいちゃんは幸せだよ。お前は最高の妹だ。
絶対に、誰にも渡さないからな、由香。お前は一生、いや来世もその次もずっと、俺のものなんだからな。
長い長い、無限に続くんじゃないかと思うぐらいに長い射精が終わり‥
俺は妹にキスをした。目尻に溢れた涙を舐め取る。
うむ、しょっぱくて美味しいぞ。
「お兄ちゃん‥ わたし、お腹がぽかぽかしてて‥すごく気持ちいいの。 夢みたいだよぅ」
そうか。俺もこんなに幸せなえっちは初めてだよ。
「うん。由香も幸せだよ ‥ありがとうお兄ちゃん。由香をこんなに幸せにしてくれて」
なにを言う、由香はもっと俺を幸せにしてくれているじゃないか。
ありがとう由香。俺は三国一の果報者じゃよ。
あとからあとから、溢れ出る涙を舐め取る。
ううむ‥ そう泣くな、妹よ。
「だって‥嬉しいんだもん。‥やっと、やっとお兄ちゃんのお嫁さんになれたんだもん」
うむ。俺も嬉しいぞ。
俺たちは何があっても一緒だからな。約束だぞ。
12
お兄ちゃんお兄ちゃん‥ と半ば夢見心地で呟き続ける妹を抱き上げ、対面座位の姿勢で抱える。
俺は、そのまま腕力で妹の身体を持ち上げては降ろす動作を繰り返していく。
その度に俺の逸物は妹の中に突き入れられ、引き抜かれ、また入り込む。
羽根布団のように軽い‥由香の体重は俺の半分以下だ‥妹の身体は、俺の腕力なら片手で持ち上げることも出来るのだ。
正常位・後背位・背面座位と色々試してみたが、この体位は特に由香のお気に召したようだ。
俺の思うがままにされている、とゆう状況が妹のマゾ心を刺激したのかもしれん。
俺はちょっとしんどいけどな。
さあ由香、四回目だぞ。今度も一番奥で出してやるから、しっかり受け止めろよ。
「‥ひゃい ゆあのおにゃかにたっぷりだしてくだひゃい」
快感のあまり呂律が回らなくなっている妹のおねだりを耳元で聞きながら、俺は欲望の塊を妹の一番奥で吐き出した。
どくどくと、俺のものが由香の中に勢い良く注ぎこまれていく。
妹は目を閉じたまま歓喜に身を震わせて、四回目の膣内射精を受け止めてくれている。
おそらく、俺の子を孕んでしまうかも‥とゆう期待とゆうか懸念とゆうか、そうゆうものが由香の興奮を高めているのだろう。
実際には『避妊指輪』があるから妊娠することはないのだが、由香はそのことを知らないからな。
出し終えた俺へのご褒美なのか、由香はたっぷりと気持ちのこもったキスをしてくれた。
お返しに由香の薄い胸を丹念に愛撫してあげよう。無論、キスは続けたままだ。
むう。流石に四連続の射精で疲れているようだ。
今までは繋がったまま愛撫を続けているうちに俺の分身は由香の中で復活していたのだが、今回は再起の兆しがない。
一度休んだほーが良さそうだな。
とにかく元気な妹も、少しは疲れたようだ。
まぁ今の由香は人間外レベルの回復力を持っているから、15分もすれば元通りになるだろうが。
前にも言ったかもしれないが『妹コントローラー』で上がった能力は、コントローラーの魔力源‥つまり俺と由香本人に対しては効果が薄くなる傾向がある。
他人のせいで疲労した場合は秒の単位で回復するが、俺や本人のせいで疲労した場合は回復が遅くなるのだ。
それでも本来なら消えるまで数日かかる筈の破瓜の痛みが、一時間もしないうちに消えてしまった。
本来は分単位で消える筈の痛みが1時間近く続いたのは、由香の知識として『初めては痛いもの』とゆう認識があったからなのだろう。
人間は思い込みだけで 僅か十数秒のうちに胃に穴があき、只の胃潰瘍が胃癌に悪化する生き物なのだ。
思い込みで傷の治りが遅くなる事など、驚くには値しない。
しかし、この部屋は大変なことになっておるな。
ファンシーで可愛かった妹の部屋は、今は血と汗と粘液でドロドロじゃよ。
シーツは血まみれ汗まみれ。丸めたティッシュが部屋中のあちこちに転がっているし、枕元に置いたウサギさんパンツは涎と愛液でずぶ濡れじゃよ。
まあ、ここまで汚したのは俺なわけだがなー。
これは母さんには到底見せられない光景だ。
おっと 母さんと言えば、そろそろ母さんが帰ってくる頃合ではなかろうか。
いつの間にやら 時刻も六時が近くなっているしな。
俺は新しいティッシュの箱を開けて、妹の股間から漏れ出す妹の愛液と俺の精液の混合液を拭ってやる。
ついでに俺の体も拭いておこう。シーツは‥これは買い換えるしかないよなあ。
まあいい、シーツを取り替えて布団カバーと中敷きを乾かせば ベッドはなんとかなる。
駄目なら今夜は妹を俺の部屋に泊めよう。
うん。それがいい。
初夜なんだから、同じ布団で一緒に寝るのが当然じゃよ。
さあ、妹よ。起きて一緒にシャワーを浴びて、それから一緒に夕食を作ろうではないか。
「‥お兄ちゃん、晩御飯なにがいい?」
そうだな、昨夜の鍋でとった牡蠣スープがあるから、あれでカレーでも作ろうかのう。
メインに玉葱と夏野菜をたっぷり入れたカレーライス、付け合せにらっきょうの酢漬け。
副菜にカッテージチーズとトマトのサラダ。飲み物はカ○ピス。デザートはマンゴーのプリンでどうだろう。
「うん。由香はそれでいいよ」
よし、それでは‥ と俺たちがベッドから離れようとしたとき 由香は唐突に固まってしまった。
妹の視線は俺の背後に釘付けだ。完全に瞳孔が開いてしまっている。
部屋の戸口に山から降りてきた熊が居るとしても、ここまでの表情にはなるまい。
恐る恐る振り向いてみると‥ そこには母さんが立っていました。
何故!?
母さんが帰ってきたなら玄関のベルが鳴っている筈だ‥ 由香とのえっちの際には戸締りする習慣が ‥ってしてないよ戸締り!!
本日は戸締りしてません。
由香の転落騒ぎの後、俺は玄関へ行っていない。当然戸締りをしていない。
なんたる迂闊。
今日とゆう日だけ、選りによって由香との初めての日だけ戸締りを忘れていたのか。
なんてこった。
「‥大輔」
は、はいっ! なんでしょうか母さん。
「話があるから、下りてきなさい。服を着てからね」
そう言って、母さんは部屋のドアを閉め 一階に下りていった。
「ど、どうしよう‥おにいちゃん」
し、心配するな妹よ。
にいちゃんに任せておけ、全ての責任は俺がとる。
‥とは言え、どうしたもんかいのう。
『母親コントローラー』なんてアイテムは、流石に無いだろうしなあ‥
困った困った。