登場人物紹介、世界観設定



碇シンジ
本編の主人公、吸血鬼化しておりそのポテンシャルはHELLSING内でもアーカードに次ぐと言われるほどの物を秘めている

ついた俗称は
『多 重 世 界』The Worlds 『百万世界の欠片』Fragments of Globe

他にも多数あるが共通点は一つ、『世界』に関する事である事、更に言うならその理由も不明、付けた者も不明と言う点がなんとも不気味だ

多重人格とは違い、多重性格とでも言うべき状態であり、その事がシンジに力を与えていると思われる、以下の『喜、怒、哀、楽』の4性格がメインとなり、ランダムに入れ替わる、法則性があるのかも知れないが、解明はほぼ不可能と思われる

性格は碇シンジの心の崩壊と同時に生まれ始めたとされている。現在でも生まれているらしいが数も多く、出て来る時間も短い者があるので正確な数は不明、女性の其れもあるとの事

しかし其の全ての生まれでた目的は共通している、「碇シンジの心をこれ以上破壊させない」事である。どんな形であれ、それだけは共通した存在意義と言えよう。

尚、この4性格以外は、ただ性格が変わるだけであり、特殊能力は無く、ただ普通の吸血鬼となんら変わりは無い。ただ、ポテンシャルは普通の吸血鬼以上であり、改造による吸血鬼等とは比べ物にはならない身体能力を秘めている


「喜」

一番表に出ているであろう、性格。零夜冒頭から出ており、カズマを殲滅したのもこの性格である。この性格はあらゆる事象を「曲解」して理解する事が特徴となる。人から聞いた話、外界からの物理的刺激、その他考えられる取りこんだ情報、全てを「曲解」する事によって碇シンジの心の崩壊を防いでいる。

ただ、余りに其れが酷い「曲解」なので傍から見ると凄まじくふざけているようにしか見えない。よって、毎度のようにアズサを始め、その僕である筈のマナ、マユミにすら突っ込みを入れられる事になる。


「怒」

未確認。想像ではあるが碇シンジの心を壊すであろう恐れがある物を、破壊する事によって心を守ろうとする性格ではないかとの推測がされている。能力も不明。


「哀」

今回のヒトシ殺害の現場で初登場した性格。本人も説明しているが、此方の碇シンジの心の守り方は全ての事象を悲劇と捉える事から始まる。そして思考能力の殆どを其れを否定する事に費やす、悲しみを完全否定する事により碇シンジの心を悲しみの破綻から守るのである。

ただ、其の為にかなり思考能力を費やすので他の事が手薄になりがちなのが弱点か。単語を思い出せない、その他発言も良く考えない物になってしまう、思考出来ないので余り頭脳的戦術が取れなくなる。人から言われると其れを思考しようとするので、誰かアドバイザーのような者を付けておけば補えるのかも知れない。


「楽」

殆ど未確認。実は零夜で少し出ているのだが間違いなく誰も気付いていないだろう。何処かと言うと、零夜でシンジがカズマを解体し始めた頃から、其の血を吸血しアズサから止められた辺りまで、解体の余りの楽しさに少しだけ表に出た物と思われる。

兎に角全ての事が楽しい、転んで膝を擦り剥く事も楽しい、人が最悪の出来事だと言っても「楽」に取っては欲しいと思っていた物をクリスマスプレゼントに貰った事に等しいのだ。あらゆる事象を楽しい事として処理する事により、碇シンジの心を守る、其の為に「楽」は存在している。
『理 腐 陣』Partial Prism

『喜』の性格の持つ能力、ダメージを物理的に「無かった」ように「曲解」する事によって打撃、銃撃、斬撃、炎、氷、雷、その他属性的攻撃をも無効化する事が出来る

しかし此れは序の口で、この能力の本当の恐ろしさは呪術的な物すらも無効化する所にある。有名所の埋葬機関所属第七位「弓」、彼女が所持する「第七聖典」、転生批判の武装概念であるが其の転生批判すらも「曲解」する事により無効化するのだ

其れと同じ理屈で魔眼、暗示の類も全て「喜」の前では役に立たない無用の長物と化すのだ

実際に戦闘しない事には分からないが真祖の「空想具現化」、最強の魔眼「直死の魔眼」すらも無効化するのではないかと噂されている

ただ、此れだけだとほぼ最強の存在かと思われるかもしれないが、此れは防御に関する事に関する異能であって、攻撃面では発揮されない

攻撃手段は徒手空拳と人の生み出した武器しかないので決定的な攻撃力に欠けるのが弱点と言える



『練 時 増 氣』Combained The Past

『怒』の性格の持つ能力、内容は不明



『獲 秘 経 譜』Bloody Cathedral

『哀』の性格の持つ能力、吸血鬼の吸血行為にある「血を飲む事は相手の全てを取り込む事」、これを更に進めた物が其れに当たる

例えばA、B2人の血を時間差で飲んだとする、Aが柔道歴10年Bが15年とすると「哀」は二人分の経験を足して柔道歴25年となるのだ。全てを取り込む事、此れが更にハッキリと形を取った物と言えよう

此れはあらゆる技術にも当て嵌められ、射撃術、格闘術、剣術、逮捕術、拷問術、経済に関する能力も蓄積される。魔術師を吸血すれば当然、魔術に関する其の研究の蓄積を取り込む事が出来る

実際、既に碇シンジの中には数百年単位で研究されただけの量に匹敵する魔術理論が蓄積されていると言われている

ただ能力としては細分化はされず、かなり大雑把な物となっている。例を挙げると剣術も流派が多々あるが、それら全てを経験した上での全く新しい剣術が創作されていると思われる、此れは他の格闘技等にも言える事だ



『異 侵 澱 心』Unaware Dolls

『楽』の性格の持つ能力、内容は不明


なお、上記の能力はあくまで碇シンジが吸血鬼として持っている能力であって、固有結界の類ではない。結界を持っているかどうかも不明



霧島マナ
碇シンジの眷属の1人、元戦自で『トライデント計画』の被験者だった

計画では、対使徒兵器トライデントのパイロットは子供が有効とされたが如何せん、操縦時に操縦者に掛かる負担の高さが問題となっていた

其処で戦自が取った方法はワザと瀕死の重傷を負わせ、その状況下で人造吸血鬼へと改造し、尚且つ瀕死の重傷を負わせる事で高まった生き残ろうとする人の生命力と掛け合わせる事で、通常より能力のある吸血鬼として復活させ、パイロットとして使おうとする物

だが、ノウハウはあるが技術力が付いて行かず、何よりワザと瀕死の重傷を負わせるので手術中に死亡する例が全てだった。マナより先に手術を受けたケイタ、ムサシは手術中に死亡、マナももう少しでその犠牲になる所であったが、碇シンジが現れ、ギリギリの所で死を免れた

とは言え重傷は間違いなく、シンジから選択を迫られ共に吸血鬼として歩む事を決めた

性格は原作のまま、吸血鬼になった事を微塵も感じさせずその生活を楽しんでいる。マユミともシンジの取り合いはするが概ね良好な友情関係で結ばれているようだ、寧ろ結ばなくて良い事まで結んでいたりする、其処、百合とか言うな
鋼 融 貫 刑Metal Dominator

マナの持つ固有結界。接触した金属を原子単位で操り、己の望む形へ変形させる。故に弾丸なども皮膚に接触した時点で意味を失う、また操った金属を伸ばし、他の金属に接触させる事で更に操る質量を増やす事も可能

また、操作中なら普通なら不可能な合金の作成も可能、1原子の厚みしか持たない剣を触手のように伸ばして斬るなどすれば、射程距離に問題は無い様に思われる

ただ、複雑な機械(動力制御が歯車程度なら大丈夫)、コンピューター制御の物は操作できない



マナの吸血鬼として付加された能力は超々高速機動性、大隊の作り上げたルーク=ヴァレンタインの軽く数倍の速さで動く事が可能、またそれにより感覚の超鋭敏化等が起こっている



山岸マユミ
碇シンジの眷属の1人

本作中で語られたようにとある組織の裏切り者を燻り出す為の囮にされ、重傷を負った重度の本愛好家、その際に碇シンジに血を吸われ、現在に至る

性格は原作と違いかなりの自信家、己の能力に自負を持って活動している。
劣 偽 造 士From Tales Worlds

吸血鬼が良く持つ使い魔の能力を比べ様が無いほど高度化した物と考えて貰えば良い。本来なら獣程度しか呼び出せず、知能も其れに準じるがマユミが呼び出す其れは呼び出す対象にもよるが高度な知能を持ち、自分で考え行動する事が可能

召喚の際には対象について書かれている文章の朗読が必要、強い存在を呼ぼうとすればするほどその朗読は長くなる。尚、召喚対象は実在の存在で無くても良く、フィクションでも可、しかし実在しているほうがより強い存在が呼べると言える。

一度に召喚できる数と、その力量は反比例している。また、所詮は使い魔なので召喚対象の特殊能力は再現できない、今回召喚したダンテを例に取ると、その身体能力やその延長である変身能力までは再現出来るがアミュレット装備による属性攻撃等までは再現出来ない、其れが限界だ。

銃を撃っていたがその弾丸も小さな使い魔と解釈して貰って良い、だが身体能力ならどんな物でも再現出来る、よってトランプ遊びの名称で呼ばれる名医や、食うと固有結界を発動(巨大化、雷鳴、滝、その他)出来るような料理を作れる料理人を召喚する事も可能であり、使い勝手は相当高いと言えよう



マユミが吸血鬼として付加された能力は高速思考、読んで字の通りスーパーコンピューター並みの演算能力を有している、それで人間しか持たない閃き等の不確定要素も持っているので、ある意味、MAGIの究極系と取っても良いかも知れない



瑞鳳アズサ
HELLSING日本支部局長、日本に置ける退魔機関のトップにしてシンジ達の上司、気苦労が絶える事は無い

陰陽術の使い手で、その実力は歴代の術師の中でもトップクラス、女清明と揶揄されるほど。能力の低い式神程度なら符、詠唱無しで召喚可能である。

しかしそうした古い技を使う身としては珍しく、科学技術を否定したりせず、新しい物で便利な物は取り入れようとする。そうした考えを持っていた彼女に舞い込んだのがHELLSINGの国連所属、対化物機関の吸収合併の話、彼女は迷わず有能な者を取り込んだ上で老人達を追いやり、実質上の『陰陽殿』トップへと登りつめ、HELLSINGに機関ごと売り込んだ

性格は見ての通り口と手が同時に出るタイプ、シンジに突っ込みを入れる事に喜びを感じているように見受けられる。
能力は陰陽術全般、召喚、結界、昇華、逆に出来ない物を探すほうが難しい




世界観設定
シンジ達が活動するこの世界には化物が跋扈しています、小さな者はそこ等にいるちんけな幽霊から神話級の者まで、ピンきりです。物語に語られるような存在は、思いつく限り存在していると考えて間違いありません。

よってあらゆる宗教関係から個人レベルまで、退魔組織が発達しています。キリスト教、仏教、神道、イスラム教、etc...、其々が組織を所有しています、キリスト教は13課、埋葬機関、ヘルシング。仏教は光覇明宗、裏高野。神道はシンジが所属する陰陽殿。例を挙げるならこんな所でしょう。

其の中で一番、力を持っているのがヘルシング、歴史的には余り強くありませんが以前話した少佐征伐の功で世界機関まで上り詰めました、まだまだ裏での発言力はカトリック系統に劣りますが表立っての発言力、資金力、どれを取っても最強と言って過言ではありません。ただ、これらの全ては少佐を倒した事によって成り立つ物です、もし彼がまだ存在していたら・・・ヘルシングは最大の危機を迎えるかも知れません。

日本にのみ、限定して話をすると存在する退魔組織は宗教別に別けて二つ、数としては三つ、大きな物が存在しています。宗教的には神道と仏教、キリスト教関係は派遣員が送り込まれるだけで大きな組織はありません。数の方では陰陽殿、光覇明宗、裏高野の三つです。陰陽殿はヘルシングに組み込まれたのではないかと言われるかもしれませんがそうではありません。

ヘルシングと結ぶ関係は二通りあります、一つは同盟、等価交換ですね、普段は互いに不干渉、有事の際には協力して貰い、代価を払う、とは言っても力関係はヘルシングが上ですので契約内容の不利は否めませんが、仏教関係の二つは此方を選択しました。陰陽殿はもう一つの方、完全に組織ごと譲り渡す道を選びました、とは言っても宗教の押し売りはしません、信じる者はそのままで、戦力をヘルシングに売り渡した、という事です。

そうすると活動資金はほぼ全てヘルシングから提供されるので活動がやり易くなります、ただ老人達が嫌がった通り、身売り同然ですから、プライドが邪魔する事が殆どで、大抵の組織は不利を承知で同盟関係に留めています。

そういった関係もあって陰陽殿の建物は便宜上、ヘルシング日本支部扱いとなっている訳です。

そんな事もあって、日本では陰陽殿が一番発言力を持っています、続いて光覇明宗、裏高野と続いて下に無数の退魔組織が存在する、そう言う状態となっています。七夜も存在しますからその内、物を殺す殺人貴が出たり出なかったり・・・。

光覇明宗が存在する以上、かの大妖も存在している事になります、既に倒した後か、まだ存在しているかは記録に残っていないため不明です。




続いてこの世界の吸血鬼観です。

およそ4種に別れ、上位関係で別けられます。


最上位「神性級吸血鬼」
力は世界法則すら捻じ曲げる程に、神と崇められる事も不思議ではありません。実際に下記の「ウィルス性吸血鬼」から崇められていたマルガ神、紅い月もここに含まれます。


上位「幻想種級吸血鬼」
強いです化物です御伽話級です。魔術を行使し、世界を破壊する力を所持しています。真祖、死徒が此処に属します。アーカードも此処に属し、シンジも名目上は此処です、しかしハッキリ言って最下級ですね、今後の努力次第で上は狙えるかと。


中位「人造吸血鬼」
インパクトの混乱期に漏洩したノウハウから生み出された存在です。基本的に肉体強化程度しか無いと思います、其れでも100メートル程度から飛び降りても無傷、殺気を読み、肉体を引き千切る膂力は特筆に値します。中には弾道を操る、カードを武器化、等々の特殊能力を持っている個体もありますが少数で、簡単に生み出せるものではありません。なお、老人を青年まで戻せるなどそういった意味での融通はかなり利くようです。


下位「ウィルス性吸血鬼」
普通の人間がヴァンパイア・ウィルスに感染し、その結果生まれるのがこの種です。つまり血を吸わなきゃいけない病気になってしまった程度の事でしかありません。力も人造吸血鬼に劣りますし、弱点もてんこ盛り、残念ながら最下級です。ただ、遥か昔から存在していたらしく、人間社会にも上手く入り込んでいます。血液バンクを利用し、血を摂取しているようですので害は一番少ない種です。ただ、一部が暴走し吸血鬼の神を復活させようとしたり、弱点を克服しようと新種を誕生させようとしたりもしていますのでそうも言えないのが現状です。

ただ、其の全てがデイウォーカーと呼ばれるヴァンパイアハーフから目論見を潰されたとされていますが、確証は得られていません。




「吸血鬼の弱点は」
先ず、ニンニクは下位には効きますがそれ以外には効きません、真祖の姫は苦手のようですが、アレはただの好き嫌いです(多分、ダメージ受けて無かったように見受けられるし)。

続いて十字架、全く効果無し、信仰厚い人物が吸血鬼化した場合は罪の意識が真相意識に働きかけて拒否反応を起こすかもしれませんがそれだけです、存在を滅ぼすまでには至りません、宗教関係者が流したデマとも考えられます。

銀、此れは全般的に効果が望めます、ただ上に行くほど効果を失い、効きが悪くなります。法儀式等で威力の上乗せは出来ますがそれも個人の力量で変動します。

日の光。此れが一番絶大でしょうか、下位の方は太陽光内の紫外線が致命的なダメージを及ぼすようで紫外線ライトが効果的です。ただ、上位になれば成る程、これもまた「大嫌いなだけだ」と豪語する吸血鬼が出て来るのを見て分かる通り、絶対と言う物ではありません。

まあ其処に至るまでは相当な年月、経験は必要となるわけでしょうが。
流れる水の上は渡れないか、下位だけがこの影響を受けません、唯一の利点でしょうか。中位以上は棺桶に入る等の手を取らないと滅びます、上位は何とか移動出来るようですが其れでも落ちれば滅びます。


「碇シンジは使い魔を出したり、体を変化できるか」

ブッちゃけ現段階では無理です。アーカードは偉く簡単に使い魔を出せだの再構築しろだの言っていますが此れも一種の能力です。才能が無ければ使い魔も出せないし、一瞬での再構築再生は不可能です。碇シンジの能力は性格と言うペルソナを変更する事による能力変化がその才ですが、其の変化する性格の中に使い魔を得意とする者が存在すれば可能でしょうが、今の所其の性格は確認されてません。


「使徒のこの世界での扱い」

一種の魔道兵器の類と見なされています。大抵の物理攻撃を遮断するATフィールドと言った障壁を持ち、其れをほぼ常時持続するだけのエネルギー発生機関であるS2機関、接触すれば世界を塗り替えるほどの力を持つ兵器、製作者不明の過去の遺物と言った感じだと思います。




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