刀と意味
今日も船は広い海を行く。
おれはいつもの場所でねっころがる。
そしていつものように目を閉じる。
眠るまでの時間にどうでもいいことをなんとなく考えながら、おれはそのまま眠りにつく。
ふと考えたのは三本の刀のこと。
おれはいつから三刀流になったんだ?
くいなに勝つために、すげェ練習して二刀流になって、それでも結局あいつに一度も勝てないままあいつはあっさり死んで、形見にあいつの刀をもらって・・・・、おれは三本の刀を持つようになったんだ。
おれは何のために三刀流になったんだ?
『おれの名前が天国まで届くほど強くなる』、そうだ、そのために世界中の剣士の頂点にたつあの男に会うために、あの男に勝つために、おれは死ぬ気で強くなったんだ。
まあ、実際戦ってみると、まだまだたりねェってことがわかったが。
そして今は、なんのために刀を振るう?
・・・、考えるまでもねェ。
もちろん、変わらず大剣豪になるため。
そして、もうひとつ。
突然目の前に現れておれの世界を変えまくった麦わらの馬鹿と交わした『約束』のため。
ま、簡単に、『あいつのため』っていってもいいけどよ、それじゃあんまりしまりがよくねェだろ。
まるで、おれがあいつに頭があがらねェみてェでさ。
ナミのやつに言ったら、『実際そうじゃない』とか言われそうだがな。
・・・それはそれで。あいつにかなうやつなんて、そうそういねェから、別にいいと思ってしまう。
そういえば、あいつの兄貴が言っていた『おれは白ひげを海賊王にならせてやりてェ』というセリフ。
たぶん、おれも同じなんだと思う。
馬鹿みてェに楽しそうに笑うあいつが、世界の海の覇者になり、おれがその横で、大剣豪とよばれる男になってれば。
最近そんなことを考えている。
多分、おれはルフィを海賊王にならせてやりてェんだろうな。
・・・ま、あいつのことだから、ほっといても勝手に『海の高み』まで登りつめるだろうが。
すいません、のろけてるんです。(遠い目)・・・イエ、私が(お前がかよ)