もっと聴かせてよ

その声 俺だけの為に











いつもの通いなれた道。

毎日家から学校への往復だけに使う、別になんてことない道だけど。

正直俺はあまり学校が好きじゃない。

・・・否、むしろ嫌いなほうで。

あんなトコに俺の居場所なんて何処にもなく。

俺の居場所は結人や英士の居る場所で。

他に俺の居場所なんてない・・・そう思ってた。





なんてことない いつもの帰り道。

別に何が起こるわけでもなく、そんな期待を抱くのもとっくにやめた。

あー、今度の練習いつだっけ? とか

そーいえば、結人にまた新しい彼女が出来たんだっけ(どーせまたすぐに飽きるんだろうけど) とか

あの数学の問題、今度英士に教えてもらおう とか

そんな、なんてことない事を考えながら家へと歩く。

別に急ぐことも特になく。

そんな ゛なんてことない゛ だらけな俺だった。





ぼーっとそのまま、鼻歌なんて歌いながら歩いて。

あー、この続きの歌詞思い出せねぇー 何だっけ?

えーっと ・ ・ ・

あっ、そうそう ♪このまま海に〜



・ ・ ・ って、俺の耳に聞こえたのは たった今 俺が歌ってた歌で。

しかも、俺が思い出せなかった部分で。

・ ・ ・ ひ ょ っ と し て 、 聞 か れ て た ? 俺 の 鼻 歌 。

あー、恥ずかしい・ ・ ・ !

って思ってたら、その続きを歌ってたと思われる女の子と目が合った。(あぁ、 絶対 俺 今 顔真っ赤だ!)





「・・・思い出した?」

「へ?」

その女のコが突然声をかけてきた。

あぁ、俺どんな声出してるんだ!



「この歌の続き思い出せなかったんでしょ?」

・・・ひょっとして、さっき考えてた事全部声に出てた?!

「・・・顔に書いてあったからさ。」

「は?」

本日二回目のまぬけな返事。

「この歌の続きが思い出せない!って。」

違った?なんて笑いながら声をかけてくる。

あぁよかった!声には出してなかったんだ。

・・・顔には出てたみたいだけど。





「この歌すごい歌詞だよね。」

こんな女の人いたら怖いよね。愛しすぎじゃん?(笑)

なんて付け足す君。

「でも、それほど愛してみたいけど。」

へ?って思って、顔を上げたら目があった。



「・・・そんなに怖がらなくてもさ。別にいきなり襲ったりしないから!」

アハハ!なんて笑いながら言う君。

「私、っていうんだ。君は?」

「・・・かずま。」

へ?って聞き返してくる君。

「だから一馬だって。」

「・・・あぁ、カズマくんね。」

な〜んだ、喋れるんじゃん(笑)え〜っとカズマくんだっけ? と付け足す。

失礼なヤツだ!なんて思いながら。

・・・でも、別に嫌なかんじはしなくて。



「・・・一馬。呼び捨てでいいから。」

驚いた。自分の口からこんな言葉が出てて。

当然、君も驚いてたけど。

「うん!じゃ、わたしのコトも呼び捨てでいいよ。」















それからわかった事だけど、

(早速、呼び捨てにしてみる)は、俺の家の近くの高校に通ってて

俺と同じで、いつもこの道を通ってて。



何故だか俺たちは仲良くなって。

それからよく一緒に帰るようになって。

なんてことなかった帰り道が嘘みたいに変わって。

あぁ、俺 のコト好きになってるなって。

と一緒にいるとすごく心臓がうるさくって。

あれから一緒に帰るとき、よくは鼻歌なんか歌ってたりするんだけど、

この歌声を俺だけのものにしたいとか 思っちゃったりなんかして。

あぁ、俺ヤバイなって。










「・・・お・俺さ・・・!」

じゃ、また明日ね! といつもの分かれ道で去っていこうとする君に

突然腕を捕まえてこう言った俺に、当然 君は驚いて。



「もっとの歌声聴きたい。

 なんて言うか・・・俺、お前の歌声 俺だけのものにしたいっていうか・・・」

こう言った俺に君は

「・・・それって愛の告白ととっていいの?」

それとも、一馬が好きなのは私の歌声だけ?なんて茶化すのも忘れず。

「・・・歌声だけじゃなくって、ごと俺のものになってくれたら嬉しいんだけど・・・」

段々声が小さくなってくのが自分でもわかって情けない。



「いいよ。そのかわり・・・一馬も私のものになってよ?」

なんて言う君を、すごい嬉しくって当たり前!なんて言って抱きしめてた。

あぁ、いつもの俺じゃ考えられない!

この場に結人が居たら、お前本当に一馬?なんて聞かれるんじゃないかとか。

抱きしめられた君も驚いて、それから俺の腕の中で笑ってたけど

一番驚いてるのは自分で、そんな俺のことを君はまた笑った。





それで、君も君の歌声も俺だけのものになったわけだけど(ものって言い方はあまり好きじゃないけど)

そのかわり俺も君のものになって。

・・・まぁ、それもそれで嬉しいわけで。

そんなこんなで、俺の゛なんてことない゛帰り道は、なんてことないから特別に変わった。

・・・今度、結人と英士にもの事を紹介しようと思う。

新 し く 増 え た 俺 の 居 場 所 の コ ト を 。





あとがき

はい、オヒサなです!(本当にナ)
ってか、新年一発目がこんなくだらない一馬夢でいいんですか?!
もはや、夢じゃないしね。本当コレ何?ってかんじだよ。
まぁ、夢書くの本当久々だからね。
リハビリみたいなもんです、ハイ。
ってか、最後の方とか無理矢理だな。
またタラタラ書いてて、始めと話繋がってない気もします(いつもだよ)
まぁ、いいや(いいのかよ)
そんなこんなで、今年も一年宜しくお願いしま〜す☆

…ちなみに文中の歌は溺愛ロジックをイメージしました(わかんねぇ!)
って、本当わからないって話ですが!



up:2004.03.07


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