I don't know about you


「んっ…ブレ、イド」
 切なげな声と共に、首に回された手に力がこもる。
 引き寄せるその手に逆らいもせず、ブレイドはスカッドにキスをした。
 唇を舌でなぞりあげ、招くように開かれた隙間から侵入し、口内を余すところなく愛撫する。
「…ん、ふ」
 絡みついてきたスカッドの舌に応えれば、それだけでも感じてしまうのかその体に押さえきれない震えが走った。
 スカッドが幾度達したのか…またブレイドも幾度スカッドの中にその欲望を注ぎ込んだのかもはや定かではない。それなのにも関わらず、スカッドは満足する事もなくブレイドを求め続ける。
 こんなふうに…時折、スカッドは狂ったようにブレイドを求めてくる時がある。
 吸血鬼の血を引くブレイドだからこそんなスカッドの求めに応えることができるが、並みの人間ならば文字通り精も魂も尽き果てるほど貪り尽くされ…挙句の果てに腹上死なんて真似に陥りかねない。
 それほどまでに激しく…あげく自分もしばらくは起きあがれないほど身体に負担がかかるのを知りながら、なぜそこまで求めなければならないのかブレイドにはわからない。
 ただ…その求めに応えてやることしかできない。
 あぐらをかくように座るブレイドにまたがり、その首に腕を回して支えながらスカッドは自ら腰を振りつづける。
「…っ、イイ」
 スカッドが腰を上下させるたびに、濡れた卑猥な音が繋がった場所から漏れる。
 ルーブと幾度となく注ぎ込まれたブレイドのザーメンによってぬかるんだスカッドのアナルは、女のプッシーのように柔らかく…そしてそれよりもきつくブレイドのコックを締め上げる。
 二人の身体に挟まれたスカッドのコックは、刺激をあたえられすぎてピンクを通り越して赤く染まっていた。ブレイドのコックが受け入れるアナルも、酷使のしすぎで火傷しそうなほどの熱をもっていた。
 それでも求めることを止めようともしないスカッドの快楽に潤んだ深いブルーの瞳を見るたびに…汗に濡れた白い体が目の前で揺れる様を見るたびに、ブレイドの中で得体の知れない衝動が湧きあがってくる。
 首筋をなぞるように舌を這わしながら、同じく刺激を与えられすぎて充血した乳首をつまみあげれば、ブレイドの目の前で白い身体が大きくのけぞった。
「ひっ…あ」
 ブレイドを受け入れたスカッドのアナルは、しわひとつないほど限界まで広がっていた。何気なくそこに手を伸ばし、擽るように指でなぞり上げると、声にならない悲鳴がスカッドの口が零れ落ちる。
 白い体に痙攣が走るたびに、アナルもまた妖しく蠕動しブレイドを追い詰めようとする。
 スカッドに主導権をとられつづけるのも悔しくて、ブレイドはスカッドのコックを手のひらで包み込みこむとその動きにあわせるようにしごき上げた。
「やっ…ぁ」
 ブレイドの首筋にまわされたスカッドの手に力がこもり肩口にその顔を押し付けてきたかと思うと、声を聞かせまいとするかのようにスカッドはブレイドの肩に歯をたてて噛みついた。
 だが決して本気ではないその態度は、ブレイドの劣情をさらに刺激するだけだった。
 手のひらのコックを上下にしごきあげながら、時折その先端から溢れ出る先走りの液を塗り広げるように愛撫する。
 それだけでは飽き足らずやや力をこめて尿道をえぐるように爪をたてれば、噛みついた口から押さえきれない喘ぎが漏れた。
 度を過ぎた快楽に身体がおいつかなくなってきたのか、スカッドの動きが段々と鈍くなっていく。
 それが自分でもわかっているのか…幾度となくブレイドの首に回された手に力がこもり体を支えようとするのだが、途切れなくつづくブレイドの愛撫に支えきれずに崩れ落ちてしまう。
「動けよ」
「む…ム、り」
 荒い呼吸と共に押し出された、小さな声。
 仕方なくブレイドはスカッドのコックから手を放すと、その腰に手をまわして下からスカッドを突き上げた。
「―――っ!」
 両手で持ち上げては、重力に逆らいもせずに落すことを繰り返す。
 自らの重みで更に深く貫かれ、スカッドの体はブレイドの上で激しくのたうった。
 ブレイドの手が動くたびに、ヌチャヌチャという卑猥な音が部屋いっぱいに響きわたる。
 耐えきれなくなったように、スカッドは中途半端な刺激を与えられたままで放置された自らのコックに手を伸ばすと、解放を求めて激しくこすりあげはじめた。
 ブレイドはそれに追い討ちをかけるように、更に激しく腰を突き上げる。
 限界は、すぐに訪れた。
「あ…んんっ…」
 スカッドの体にひときわ激しい震えが走ると同時に、その手の中でコックが弾けた。
 だがすでに幾度も達しているせいか、その量はひどく少なかった。
「…く」
 スカッドが達したことで…その刺激を受けてアナルが痛いくらい強くブレイドのコックを締めつける。
 そのあまりに強い刺激にイキそうになりながらも、ブレイドは寸前で堪えた。
 そのまま引きぬこうとしたブレイドの体に、スカッドの手がさせまいとして絡みついてくる。
「スカッド…」
 ほとんど呼吸することすらままならぬその状態では、これ以上はあまりにも体に負担がかかりすぎる。
 だがスカッドの手はさらにきつくブレイドをつかみ、その足は逞しい腰へと絡みついてくる。
「や…だ、もっと…」
 掠れた声にこめられた、強い欲求。
「もっと…メチャクチャに、して」
 ブレイドを見つめる…縋るようなその眼差し。
 どこか切なげなその思いを、拒否する事はできなかった。
 ブレイドは有無を言わさずコックを引きぬくと、スカッドの体をベットへと押し倒した。
 足を大きく開かせて充血したアナルを剥き出しにさせ、躊躇いもせずにそこへくちづける。
 うってかわったやわらかな愛撫に、スカッドの体がベットの上で弓なりにのけぞった。
 自らの放った欲望がブレイドの舌を刺し、どこか甘い血の味が口の中へと広がる。
 それでもブレイドはアナルの襞をなぞるように舌を這わし、中へと挿し入れながら内壁を蹂躙する。
 逃れようとする体を押さえながら、目の前のスカッドのコックが再び鎌首をもたげるまで、ブレイドは愛撫をしつづけた。
「…やっ…ブ、レイド」
 確かに続けざまの行為で熱を持ったアナルには、その愛撫はひどく心地が良かった。
 だがそれは同時にひどくもどかしくもあり…そんな曖昧な刺激ではなくもっと決定的なものを欲してスカッドがブレイドの名を呼んた。
 今のスカッドに必要なのは労るような愛撫ではなく、息すらできなくなるような激しいファックなのだ。
 それを察したブレイドは体を起すと、スカッドの足を自らの肩に乗せるようにして抱えあげた。
 そしてまだ硬さを失っていない己のコックを、待ち望むかのようにひくつくスカッドのアナルへと突き入れた。
「あ―――っ!」
 一気に最奥まで貫かれ、その衝撃にスカッドの体がのけぞる。
 間を置かずに律動を刻めば、その体はブレイドの動くままに揺れ動いた。
 内壁をともに引きずりださんばかりに先端まで抜き出し、内臓まで貫ぬかんばかりに一気に突きたてる。
 そのたびにスカッドの体は、まるで意思を持たぬ人形のようにガクガクと揺れた。
 だがスカッドのアナルはまるで別な生き物のように蠢き、貪欲に快楽をむさぼっていく。
 息も絶え絶えに喘ぎながらも、汗に濡れた体がのたうつ様はひどく淫猥ですらあった。
 その無意識の媚態に煽られるように、更に激しくブレイドは腰を突き動かす。
 激しい動きに、ギシギシトきしむベッド。
 抜き差しされるたびに響く、濡れた音。
 ブレイドの耳を心地よく擽る、甘い喘ぎ。
 動きを緩めぬまま、ブレイドはスカッドの体中に余すところなく愛撫の手を走らせた。
 そのたびにのたうち、甘い嬌声を上げながら、スカッドの白い体が歓喜に震える。
 何の刺激を受けていないのにも関わらず、スカッドのコックは硬くはりつめ、ふたたび先端からは先走りの液をあふれさせていた。
 のけぞって晒されたその白い首に、否応もなくブレイドの視線が引きつけられる。
 白い肌から透けて見える、青白い血管。
 そこを流れる血が奏でる命のリズム。
 激しく脈打つそれに誘われたように、ブレイドはくちづけ…皮膚を突き破らぬように最新の注意をはらいながらその牙を突き立てた。
「……っ!」
 スカッドの体がビクンと震え、コックの先端からザーメンが零れ落ちた。
 だがそれは…達したと言うよりも漏れでたと言ったほうが正しかったかもしれない。
 それを証明するかのように、ブレイドが深くその体を貫くたび…まるで押し出されるかのようにコックからはザーメンがジュクジュクと溢れ出た。
「…やぁ…」
 許容量をはるかに超えた快楽に、スカッドの体に痙攣が走る。
 その瞳はただ空ろに見開かれ、苦しさから涙が頬を零れ落ち、唇からは悲鳴とも喘ぎともつかぬ声が漏れ、ほのかに赤く染まった体は時折小刻みな震えを繰り返す。
 これがかなり辛い状況であることを、ブレイドは以前スカッドから聞いていた。
 男の生理としては…達した瞬間が快楽の最高潮であり、その感覚は女のようには決して持続しない。
 だが散々イかされた挙句に何の刺激もなく達したときは、その限りではないとスカッドは語った。
 滅多にあることではないが…達した瞬間の快楽が続く、いうなれば女のようにイキ続けるような感覚に陥ってしまうこともあると。
 今のスカッドは、まさにその状態だった。
 イッた瞬間と同じ凄まじい快楽がつづきながら、達しきれていないもどかしさに苛まれている。
 それはすでに快楽ではなく、苦痛にも近い。
「ブ…レ、…ド」
 助けを求めるかのように、スカッドの腕がブレイドへと伸ばされる。
 そのとき湧きあがってきた感情のまま、ブレイドはスカッドへとキスをした。
 苦しげに開かれた唇の隙間から舌を挿し入れ、思う存分にその舌を貪る。
 ただでさえ途切れがちな呼吸を完全に妨げられ、苦しげに逃れようとするのを許さずにさらに深く貪りつづける。
 ブレイドの下で苦しげにもがくスカッドの体とは裏腹に、その内壁は妖しく蠢き続けブレイドを高みへと追いつめていく。
 そのキツイ締め上げに耐えきれず、ブレイドはスカッドへと欲望のすべてを注ぎ込んだ。
 内臓の奥深くに放たれる暖かな感触が、ようやくスカッドに終りをもたらした。
 まるで最後の一滴まで搾り取るように内壁が2・3度きつく収縮したかと思うと、次の瞬間にはスカッドの全身から力が抜けた。
 どうやら意識を失ってしまったらしい。
 白い体はベットへと沈み込んだまま、もうピクリとも動かない。
 こんな時の終りは、いつもこのパターンだった。
 幾度も繰り返され…気絶してもすぐに意識を取り戻すことをすでに知っているブレイドは、ぐったりとしたその体を優しく自らの腕の中へと包みこんだ。
 疲労を色濃く写したその顔を見つめながら、自らの中に湧きあがる感情を、ブレイドはもてあましていた。
 愛してる…なんて生ぬるい言葉を言うつもりはまったく無い。
 愛とか恋とかそんなものでは決してない。
 きっとそれは…スカッドも同じ。
 それならば、ブレイドの中で渦巻くこの感情は一体なんなのだろうか。
 武器作りの腕を差し引いても、スカッドがブレイドにとって必要な存在であるとは思っていた。
 傍にいて欲しいと考えるようにもなっていた。
 たとえ何があっても、手放すつもりもまったく無かった。
 だが…スカッドはひどく気まぐれなやつだ。
 仲間にしてくれと頼んできた時も、大した理由もなく言っているのは明白だった。
 それならばブレイドのもとにやってきたときと同じように…いつ飽きたからと言って去っていってもおかしくはない。
 もしスカッドが去っていくときが来たら、俺は冷静でいられるか…ブレイドはそう自問する。
 その答えは…多分、否だ。
 今更ながら…ブレイドはスカッドのことを何一つ知らないことに気がついた。
 スカッドの過去は何も知らない。
 時折狂ったように求めてくる、その理由も知らない。
 メチャクチャになりたいと望むほど…快楽に溺れたがるワケも知らない。
 スカッドは自分に関することをなにひとつブレイドに話さない。
 話そうとしない。
 そしてブレイドも聞く事はできない。
 そんなことを聞くだけの権利がブレイドにはない。
 不意にブレイドの腕の中でスカッドの体が身じろぎ、その瞳がゆっくりと開かれる。
 快楽の余韻が続いているのか…しばらく視線をさ迷わせた後、ようやく傍らで覗き込むブレイドにスカッドは気がついた。
「…サイコー」
 小さな呟きとともに浮かべられたその微笑みは、震い付きたくなるほど淫らで美しかった。
「やっぱ…あんた、サイコーにタフだわ」
「それは…誉めてるのか?」
「誉めてんだよ。一人でここまでしてくれる奴なんて…今までいなかった」
 それを疑わしく思っているのを隠そうともしないブレイドを見て、スカッドが声をたてて笑う。
 更に顔をしかめるブレイドを見て、スカッドの声が大きくなる。
「シャワー、浴びたいな」
 ひとしきり笑った後、ちいさくスカッドが呟いた。
 その言葉に誘われたようにスカッドを見たブレイドの前に、その手がすいっと差し伸べられる。
「何の真似だ?」
「浴びさせて」
「なんで…俺が…」
「腰、立たないんだけどな」
 あんたのせいだといわんばかりに、スカッドの瞳がブレイドをじっと見つめてくる。
 もっと…と言って放さなかったのはおまえの方だと言ってやりたがったが、言っても無駄のような気がしてブレイドは言葉を飲みこんだ。
 なによりも、そんなことを口に出したりしたら最後、虚しい言い争いになるのは目に見えていた。
 ブレイドはため息を一つ吐き出し…スカッドの手を取るとその体を抱き上げた。
「やっぱ、タフだね。そんなあんたが好きだよ」
 満足そうに逞しい胸板にその顔を擦りつけながら、何気なく言われた「好き」という言葉。
 その言葉になぜか反応してしまい、ブレイドはあわててそれを振り払った。
 ブレイドの胸の中に渦巻く…得体のの知れない感情。
 どこか愛おしさに似ていながら、愛とはまったく別なその思い。
 だが…今はそれについて考えることをブレイドは止めた。
 今、スカッドはブレイドの腕の中にいる。
 いまはまだ、それだけで十分なような気がした。

 終

らぶらぶ?ねぇ、らぶらぶ?
一応らぶらぶを目指したのだが、ラブラブなのかこれ?
なんだかものごっつう甘い方向に進みそうな予感

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