Peeping Tom



「なんだよ、あのオヤジ! 何かって言うと人の事ガキ扱いしやがって!!」
 部屋に入ってくるなりわめきたてるスカッドを見て、ブレイドの唇からは小さなため息が漏れた。
 ここのところ…何かにつけてウィスラーとスカッドは衝突を繰り返している。
 二人の性格からいってウマがあわないだろうとは思ってはいたが、ここまで仲が悪くなるとは流石にブレイドでも予想外だった。
 毎日、毎日、よくぞケンカのネタがつきないと感心するくらいである。
「そう、怒るな」
「けど!」
「ウィスラーから見れば、おまえだけじゃなく俺でもガキ扱いだよ」
 ウィスラーとは子供の頃からの付き合いだからこそ、ブレイドはガキ扱いされてもそんなに反発は抱かない。
 だがスカッドにしてみれば…いきなり表れたくせに事有るこどに未熟だ、ガキだと言われれば腹が立つのも仕方はないのかもしれない。そこのところはブレイドもウィスラーに何度も言っているのだが、ウィスラーもなかなか頑固な性格のためか言う事を聞いてはくれない。
 そこが…ここのところブレイドの頭痛の種になっていた。
「それにしたって、俺のことをメチャクチャ意識しすぎだよ、あのおっさんは」
「スカッド」
 思わず嗜めるようにその名を呼ぶと、スカッドの顔があからさまに不満げな顔をした。
「なんだよ…おっさんをおっさんって言って、何が悪い!」
 怒りを隠そうともしないその姿は、なんだかひどく子供っぽく見える。
 ブレイドは微かに笑みを浮かべると、スカッドへと手を伸ばした。
「機嫌なおせ」
 頭をくしゃくしゃと撫でてから、その唇に触れるだけのキスを落した。
「そんなんじゃ…ごまかされねぇぞ」
 上目遣いに唇を尖らせるその姿は、正に子供そのままで…さらにブレイドの笑みを深くさせる。
「わかった…あとでドーナッツを買ってきてやるよ」
 スカッドの目が、驚いたように大きく見ひらかれる。
 スカッドは甘い物が好きで、特にドーナッツは食事がわりにしてしまうほどの大好物なのだ。
 だがブレイドはそんなスカッドに、いつも体に悪いと言ってはドーナッツを食べるのをやめさせようとしていた。だからスカッドからドーナッツが欲しいとねだる事は多々あれど、ブレイドから買ってやると言う口にだすのはひどく珍しいことなのである。
「いくつ?」
「箱でどうだ?」
 スカッドの顔が悦びに輝く。
 ドーナッツでごまかされてしまうあたりが子供っぽく、そんなスカッドを見ぬいているからこそウィスラーも何かにつけてガキ扱いするのだが…スカッド自身は自分に問題があることに気がついてはいないのだろう。
 そんなところが、またかわいいのだが…。
 ブレイドはスカッドを壁へと押さえ込み、噛みつくように荒いキスをした。
「んっ…」
 スカッドの手がブレイドの頭を引き寄せ、更にキスを深くする。
 互いの舌と舌が絡み合い、飲みこみきれぬ唾液が唇の端から喉を伝わって落ちていく。
「はっ…あ」
 キスを解くと同じに、ブレイドはスカッドのTシャツをめくり上げ露にした白い肌にキスを落した。
 鎖骨に軽く歯を立て乳首を唇で挟み込むと、スカッドの体はブレイドの腕の中でビクンと震えた。
「旦那…ここですんの?」
 どこか挑発するように上目遣いで見つめてくる、青い瞳。
「こういうのも、好きだろ?」
 耳元でそう囁けば…スカッドはそれを肯定するように小さく微笑んだ。
 それはまさにふるいつきたくなるほど、魅力的な笑みだった。
 めくり上げたTシャツを邪魔にならないようにスカッドに持たせ、ブレイドはふたたび胸に唇を這わせた。
 乳首を舌で左右に転がしながら押しつぶすように力をこめるが、快楽で硬くしこりはじめたそれはブレイドの舌を押し返そうとささやかな抵抗をする。
 執拗に舌で嬲り、わざと痛みを感じるように歯を立てると、スカッドの唇から甘い悲鳴が漏れた。
 何気なくその股間に手を伸ばせば、すでに反応しきっているのがズボンの上からでも伝わってくる。
 さらにそこを煽るように布越しに手で揉みしだくと、スカッドは抗議するようにその体を小さく揺らした。
「…ブレイド」
 名前に込められた哀願に応えるように、ブレイドはジッパーを下ろして硬く張り詰めたコックを引きずり出した。
 すでに先走りで濡れた先端を指先で押し広げるように愛撫すると、それだけでスカッドは甘い嬌声を上げてブレイドを楽しませた。
 ブレイドはスカッドの前に跪き、硬く張り詰めたコックを自らの口の中へと招き入れた。
 先端を舌先で擽るように愛撫し、わざと音を立てるようにして唇で上下にしごき上げる。
「…あ…イ、イ」
 スカッドの手はブレイドの硬い髪を掴み、自らに与えられる快楽の深さを物語るようにかき乱した。
 喉の奥まで飲みこむように大きく頭をスライドさせると、スカッドの膝が耐えきれなくなったように震え出す。
「あっ……ん」
 スカッドはすでにブレイドの頭を支えにしなければ、立っていられないほど追い詰められていた。
 それを察したように、ブレイドはいきなり今にも弾けそうなほど昂ぶったコックから唇を離した。
「やっ…」
 もう少し…というところで中断され、スカッドは体を震わせた。
「やめる、なよ…なぁ」
 快楽に潤んだ瞳が、すがるようにブレイドを見つめる。
「そう…焦るな」
 行き場を失った熱に体を震わせるスカッドに、ブレイドは囁きながらそのこめかみにキスをする。
 そしてスカッドの腰に手をまわしてその体を支えると、膝あたりでわだかまっていたズボンを引き剥がした。
 再びスカッドの前に跪き、その片足を自らの肩にひっかけた。
 さらけ出された内腿に唇を這わし滑らかな感触を楽しんでから、ブレイドは開放を求めて震えるコックを通りすぎ更に奥のアナルへくちづけた。
「ん―――っ!」
 皺をなぞるように丹念に舌を這わし、自らの唾液を塗りこめる。
 やがて柔らかく綻び…愛撫に応えるようにヒクつくそこに舌を挿し入れると、スカッドの体が大きくのけぞった。
「はぁ…あ…っ」
 舌で内壁を嬲りながら、スカッドの先走りの液で濡れた指を隙間から押し入れる。
 新たな異物感にアナルがキュウとすぼまり、ブレイドの舌と指を締め上げた。
 絡みつく内壁を振り払うように指をかき乱すように動かし、慣れた体だからこそわかる前立腺のあたりを指で重点的に刺激する。
「…やぁ…っ」
 目の前のスカッドのコックが震え、先走りの液が更に溢れ出した。
「ブレ…ド…もう」
 途切れがちな…甘い誘い。
 ブレイドは立ちあがるとスカッドの両足を抱え上げ、アナルに自らの猛ったコックを押し当てた。
 そのままスカッドの体を下ろせば、ゆっくりとコックはスカッドの中へと潜り込んでいった。
「んんッ!」
 指とはくらべものにならない逞しいものが、スカッドの中へと深く押し入っていく。
 内壁いっぱいを擦り上げるようなその刺激にスカッドは体を震わせた。
 縋るように…スカッドの手がきつくブレイドの首に回される。
 完全にスカッドの体重はブレイドにかかっていたが、ヴァンパイヤと同じ血を引くブレイドには大した負担にはならなかった。
 上下に軽くゆすり上げれば、ブレイドの腕の中でスカッドが快楽にのたうつ。
「ふぅ…ん…あぁ」
 スカッドのアナルはブレイドをやわやわと締め上げ、与えられる快楽を貪欲に貪りつづける。
 その唇から漏れる甘い喘ぎを心地よく聞きながら、ブレイドは自らの快楽をもとめて腰を突き上げた。
 首筋を舌で嬲りつつ、時折きつく吸い上げてはその白い肌に赤い印を刻みつける。
 そのたびにスカッドの体が小刻みに震え、アナルが蠕動しては自らを穿つブレイドを追い詰める。
 ふいにブレイドとは違う視線を感じたスカッドは目を開けた。
 ブレイドの肩越しにその背後に目をやれば、ドアを開けたところで硬直しているウィスラーとバッチリ目があった。
 驚きで強張ったウィスラーに、スカッドはニヤリと笑いかけた。
「!」
 どうやら珍しいことに…ブレイドは背後のウィスラーに気がついていないらしい。
 それに気がついたとたん湧きあがってきたイタズラ心を、スカッドは押さえきれなかった。
「…ブレイド」
 後ろを振り向かぬようにその顔を引き寄せながら、スカッドは見せつけるようにキスをねだった。
 何がおきているか気づいていないブレイドは、スカッドの望むとおりに荒々しくキスをしてくる。
「なぁ…もっと」
 淫らな欲求に応えるように、ブレイドが律動を激しくする。
 途端に増した快楽にのけぞりながらも、スカッドはウィスラーから視線をはずさなかった。
「ん…いい、はぁっ…」
 唇を舐めながら、スカッドはウィスラーを正面から見つめた。
 視線があった途端、ウィスラーの顔が真っ赤に染まった。そしていきなり我に返ったように、慌ててきびすを返し部屋から逃げ出してしまう。
 いまにも吹き出してしまいそうなほどこみ上げてくる笑いを、スカッドはブレイドの肩に歯をたてて堪えた。
「どうした?」
 どこか上の空なスカッドに気がつき、ブレイドがその顔を覗き込む。
 スカッドは極上の笑みを浮かべ、まるで何もなかったかのかようにブレイドの頬にキスをした。
「何でもない…なぁ、もっと…もっとしてくれよ」
 とろけるような淫猥な笑みと素直な求めに、再びブレイドは律動を刻みはじめた。
 スカッドもまた与えられる快楽に素直に身をまかせた。




 しばらくの間…スカッドのみならずブレイドとも顔を合わせるどころか会話すらしないウィスラーの態度に、何も知らぬブレイドは首を傾げつづけ、スカッドは笑いを堪えるのに必死だったという。

 終

ただの、バカップルになったような気がする(笑)
いや…スカッドならやりかねないなぁ、とか思ってさ。
見られるのとかも気にしなそうだしね、スカッドは。
しかし、年寄りには刺激がつよすぎるだろうよ(笑)
まさか…それが狙いだったりして。

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