シヴァもの
(ミルフィー、シヴァルートの6年後)
エオニアのクーデターから6年の月日が流れていた
シヴァの寝室
シヴァ:ん、ふぅ〜ん…
シヴァがベッドでオナニーをしている
シヴァ:あ、あん…ひぁ
数ヶ月前に目覚めてからというもの日課になってしまっている
そして、いつも決まって思うのはある人の面影
シヴァ:タクト…きて、タクト
な、膣に…私の中に…あ、あぁん
あの戦いのさなかに出逢ったひとりの男の姿
シヴァ:いく、いっちゃう……タクト、タクトー
………
シヴァ:どうして私は、あのとき引き留めなかったんだろう…
こんなに好きなのに…どうしてこの気持ちに気付かなかったのだろう
大人の振りしてただけで…肝心な想いは幼すぎて気付かなかっただなんて
後悔の言葉を口にし、目に涙を浮かべる
この数ヶ月ずっとこの調子…でも、今日はちょっと違った
このあと、いつもとは違う事を口にする
いや、それはずっと心の中にあった事
ただ、その考えがよぎるたび理性で封じ込めていた事…
その理性が崩れ去ってしまっただけ
シヴァ:今からでも、タクトを私のものに…
数日後
シヴァ:母上、久しぶりにタクト・マイヤーズとミルフィーユ・桜葉を
白き月に呼びたいと思うのですが
シャトヤーン:そうですね…あの二人が最後に白き月に訪れてからもう3年になるのですね
いいでしょう エンジェル隊の皆さんも呼んで食事会でも開きましょう
シヴァ:ありがとうございます、母上 では、早速タクトに連絡をしてきます
シヴァがシャトヤーンの前を立ち去ろうとした時
シャトヤーン:シヴァ!
シヴァが振り向き
シヴァ:どうかなされましたか、母上
シャトヤーン:いえ、なんでもありません
シヴァは不思議そうな顔をするも立ち去る
シャトヤーン:今、シヴァの様子がいつもと違ったような…
気のせいかしら…でも…
シヴァ:…というわけなのだが
来てもらえるか?
ミルフィー:えぇ、わたしもタクトさんも大丈夫です
よろこんで、うかがいます それでは
シヴァ:あぁ、マイヤーズにもよろしくいっておいてくれ
通信終了、そこへタクトが帰ってくる
タクト:ただいま
ミルフィー:あ、タクトさんお帰りなさい
おしいなぁもう少し早かったら直接話す事ができたのに…
タクト:ん? 誰か来たのかい
ミルフィー:そうじゃなくて、通信が入ったんです
シヴァ皇子から…あ、もう「皇子」じゃなかったんだっけ
タクト:そうだったんだ、それは残念だったなぁ
それで、なんだって
ミルフィー:久しぶりにみんなで集って食事会を開くって
それで白き月へ来てくださいって
だから、OKしちゃいましたけどいいですよねぇ
タクト:あぁ、かまわないよ
ミルフィー:楽しみだなぁ みんな元気にしてるかなぁ
一方そのころ
ルフト:ご無沙汰しております、シヴァ皇子
シヴァ:ルフト大統領、わたしはもう皇子ではないといっておるではないか
ルフト:これは失礼しました で、何かご用がおありなのでは?
シヴァ:うむ、今度開かれる晩餐会の日取りを1日早めて欲しいのだ
ルフト:それは、どうして
シヴァ:実は、その晩餐会の日がシャトヤーン様の誕生日なのだ
今年は、どうしてもその日に渡したいプレゼントがあって
だから、誕生日の日にはどうしても白き月にいて欲しいのだ
こんなわがまま、聞いてもらえるか?…
ルフト:そうでしたか、そういう事でしたらお引き受けしましょう
シヴァ:そうか、では頼んだぞ
それと、くれぐれもシャトヤーン様には内緒でな
ルフト:おまかせください それでは失礼いたします
通信終了
シヴァ:これで、準備は整った…
タクト…そなたはもう、私のもの……
当日
タクトとミルフィーの乗った船が白き月に到着
ミルフィー:ランファ!
ランファ:ミルフィー! 元気だった!
ミルフィー:うん ランファも元気だった?
ランファ:もちろんよ
タクト:みんなも変わりないようで
ヴァニラ:はい
ミント:ええ、どうせわたくしは変わりませんわ
フォルテ:おいおい、ミント…
タクトはそんなつもりで言ってるんじゃないだろう
ミント:そんな事分かっていますわ
タクト:フォルテ…いったいミントはどうしたんだい?
フォルテ:あぁ、この間の健康診断で身体測定があってね
その結果が芳しくなかったんだとさ
あたしは、いつまでも若く見られていいと思うけどねぇ
ミント:「いつまでも若く」って言うのはミルフィーさんやランファさんくらいに成長した状態で
それを維持する事をいうのであって、わたくしのような…よ、幼児体型では…
……う、うぅ
ミントは目に涙を浮かべている
タクト:まぁ、落ち着いてミント
全然可能性がないわけじゃないだろ
ほら、よく言うじゃないか
「21歳の誕生日までは背が伸びる」って
その言葉にミントの耳がピクッと反応する
ミント:…タクトさん、わたくしが今いくつだか覚えてらっしゃいますか?
タクト:えぇっと、確か…19歳じゃなかったっけ
ヴァニラ:それは、私です
タクト:うん、だから
ヴァニラと同い年じゃなかったっけ?
ヴァニラ:ミントさんは私より3歳年上です
タクト:うそ、ってことは
ミント:わたくし、22歳になりましたわ
タクト:あ、あーそうだ
さっきのオレ勘違いしてたよ
21歳じゃなくて「22歳の誕生日までは背が伸びる」って言うんだよ
フォルテ:タクト、おまえさんってやつは…
タクト:え?
ミント:もし、タクトさんの勘違いだったとしても
それでは、なんの気休めにもなりませんわ
ヴァニラ:ミントさんは既に22歳になっていますから
誕生日は過ぎていますので背は伸びません
それに、その話はやはり「21歳まで」ではないでしょうか
タクト:そういわれてみれば…じゃあ、「24歳の誕生日までは…
ミント:「じゃあ」ってなんですの!
もう結構ですわ! どうせわたくしは一生「お子様」としての人生を送って
言い寄ってくる殿方はきっとロリコンばかりで…あぁ、お先真っ暗ですわ
タクト:いや、えっと
フォルテ:タクト、もうやめときな
これ以上墓穴を掘ってどうするんだい
ミルフィー:ミント、変わったねぇ
前は、いつでも冷静沈着でしっかりした感じだったのに
ランファ:確かに、泣き顔なんて絶対に見せない子だったけど
2年前あたりからね 体型の話になると卑屈になっちゃって
それにしても、タクトは変わんないわね
いや、むしろ天然ボケに拍車がかかってるって感じ
ミルフィー、アンタの天然ボケ伝染ったんじゃないの?
ミルフィー:ランファひどぉ〜い
それじゃ、あたしが天然ボケみたいじゃない
ランファ:みたいじゃなくて そう言ってるの!
自覚無かったんか! アンタは!!
そこにシャトヤーンとシヴァが表れる
シャトヤーン:何だか楽しそうですね
…あら、ミントさんはどうなさったのです
フォルテ:いつもの事です、お気になさらずに
シャトヤーン:…そうですか
シヴァにタクトが近づきそっと耳打ちする
タクト:あの、シヴァ様…
耳元に息がかかった瞬間
シヴァ:あっ…(息がかかって…)
シヴァの顔が少し赤くなる
タクト:え、どうかしましたか?
シヴァ:…何でもない、いきなりだったからちょっと驚いただけだ
で、なにか用か?
タクト:体型を変えるとか背を伸ばすようなロスト・テクノロジーって無いんですか?
シヴァ:あぁ、そう言うものはない
大きくする事はできるが戦闘機くらいの大きさになるというだけだし…
タクト:やっぱり、ダメですか
シヴァ:ミントにも同じ事を聞かれたしな
タクト:あ、やっぱり
タクトがみんなの方にもどる
シヴァの顔の赤みはまだ引かなかった
それを見てシャトヤーンが不安そうな顔をする
シャトヤーン:みなさん、食事の準備ができてますから中へ
…残念ながら、私はご一緒出来ませんが
ミルフィー:え、どうしてですか?
シャトヤーン:今日は、トランスバール共和国の晩餐会に出席しなければならないので
これから共和国の方に…あなた方を招待してから日程が変更になってしまって
ミルフィー:そうだったんですか
でも、そのあとお話くらいはできますよね?
あたし、待ってますから
シャトヤーン:えぇ、楽しみにしています
それでは、みなさんは先に中へどうぞ
シヴァ、ちょっといいですか?
シヴァ:はい、何でしょう?
みんなは食事会の会場へ行く
シャトヤーン:シヴァ、私の思い違いなら聞き流してもらってかまわないから…
シヴァ:…はい
シャトヤーン:…私は、あなたを信じていますから……ひとりの母親として
シヴァ:……
シャトヤーン:そろそろ時間ですね
久しぶりにあったのですから楽しんでいらっしゃい
シヴァ:はい、母上
シャトヤーンを乗せた船が遠ざかっていく
シヴァ:……………
その船を見つめるシヴァ
シヴァ:……ごめんなさい、母上
私は、あなたの信用には答えられません
シヴァは食事会場へ向かった
フォルテ:それじゃ、再会を祝って乾杯!
一同:かんぱーい!
食事会が始まる…が、しばらくすると宴会と化していて
ミント:今日は…徹底的に飲みますわよ!
フォルテさん、飲んでますか?
フォルテ:あぁ、飲んでるよ
…なぁミント、もうその辺にしときなって
ミント:いーえ! わたくしが飲むって言ったら飲むんですの!
…あら、もう空になってしまいましたわ
タクトさん、そこのボトル取ってくださいます?
タクトは言われたボトルを持っていき
タクト:ミント、飲み過ぎだって
そんなに飲むと体に悪いよ
ミント:心配には及びませんわ〜
らって、飲んでも飲まなくてももうこれ以上の成長はいたしませんから〜
タクト:だれも、そんな事言ってないって
ミントだって十分大人だって
ミント:わたくしのどこが大人だっておっしゃいますの?
タクト:えぇっと…(飲みっぷりかなぁ)
ミント:「その体型でその飲みっぷりじゃ、どんなに見た目が子供でも大人だって分かる」ですって!
人が気にしているのにはっきりとおっしゃいますのね
タクト:ミント、また心を読んだのか
って、オレはそこまで思ってない!
ミントはおもむろに両手で自分の胸をもむ
ミント:………
タクト:ミント?
ミント:どうせ、どうせ、わたくしは典型的なロリ体型ですわ
ヴァニラさんだってもう、見上げないと会話もできませんし…
きっと、ロリコンな方にしか見向きもされない女として生きるんですわ
ひっく、う、うぅ、うわぁ〜ん
ミントは泣き出した
フォルテ:ミントの事はあたしに任せていいから
あんたはあんたで楽しみな
タクト:…すまない、フォルテ
フォルテ:おまえさんが悪いわけじゃないさ
誰にもどうする事もできない
こればかりは、ミント自身が乗り越えなくちゃいけない問題だから…
ミント:フォルテさ〜ん
しゃべってないで飲んでくださいませ〜
フォルテ:とにかく、おまえさんがいるとややこしくなるから
いったいった
タクト:それじゃ
タクトはミルフィー達の方へ行く
ランファ:ところでさぁ、何であんた達結婚しないの?
タクト:え?
ミルフィー:うーん、もうちょっと恋人でいたいなぁって
ランファ:もうちょっとって…もう、6年も恋人やってんだから十分じゃないの?
タクト、アンタもそろそろ身を固めようとか思わないの?
タクト:いや、べつに…ミルフィーと一緒ならそれでいいよ
ランファ:ったく、アンタ達は…
ミルフィー、そんな余裕見せてるとタクト取られちゃうわよ
ミルフィー:大丈夫だもん、あたし、タクトさんの事信じてるもん
タクト:第一、オレとミルフィー以外誰も住んでないようなとこに住んでるんだし…
ミルフィー:あ〜、タクトさん! それじゃ、他に女の子が住んでたら浮気しちゃうんですか?
タクト:いや、そう言う意味じゃなくて…
ランファ:あら、それだったら
エンジェル隊のメンバーはどう? みんなフリーよ
タクト:え?
ランファ:アタシ達、みんなタクトにはいろいろとお世話になったし…みんなアンタに気があるのよ
ランファはちょっと意味ありげな口調で言う
ミルフィー:タクトさん! みんなお世話になったってどういう事ですか?
あたしのヴァージンの時タクトさんも初めてだって言ってたじゃないですか!
タクト:ほんとに初めてだったんだって
…ランファ、それってもしかしてエルシオールで一緒に戦ってたときの事言ってる?
ランファ:あら、タクトにしてはよく気がついたわね
そのとおりよ
ミルフィー:それだったらレスターさんだってそうじゃない!
ランファ:ごめんごめん、でも、アタシ達タクトの事まんざらでもないって思っているのはほんとよ
ミントだって、タクトが来るって知ってからちょっと様子がおかしかったし
ヴァニラだってタクトに迫られたら断らないでしょ ね、ヴァニラ
ヴァニラ:え?
ランファはヴァニラに目配せをする
その意味が分かったヴァニラ
ヴァニラ:私も、「おとしごろ」ですから…
意味深な言葉を放つ
ミルフィー:そんな、ヴァニラまで…
ダメだからね! タクトさんはあたしのなんだから!
ランファ:うふふ、冗談よ…半分はね
それより、「あたしのヴァージンの時…」ってことは
することしちゃってるのねミルフィー
ミルフィー:え、な、なんの事かなぁ〜
ランファ:タクトにどうやって可愛がられてるの?
教えてよミルフィー
ミルフィー:そんな事言えないよー
タクトは、そ〜っと遠ざかっている
ミルフィー:助けて、タクトさん…ってタクトさん?
あ〜、いつの間にかそんな遠くに ずるいです〜
タクト:あとは任せた、ミルフィー
ミルフィーはタクトの方に行こうとする
その前に立ちはだかるヴァニラ
ヴァニラ:私も知りたいです
ミルフィー:ヴァニラまでそんな事言う
ヴァニラ:…「おとしごろ」ですから
ランファ:えーい、白状しなさい!
どーしてもらった? こんなコトしてもらったのかなぁ?
ランファはミルフィーの身体をまさぐる
ミルフィー:あん、だめぇ、許して〜
ランファ:白状するならやめてあげるわよ
ミルフィー:わかったから、だからもうやめて〜
こうして、ミルフィーの暴露大会が始まった
一方
タクト:みんな、相変わらず元気だよなぁ
…まぁ、多少問題があるけど…
シヴァがタクトの元へ歩み寄る
シヴァ:タクト…ちょっといいか?
タクト:なんです。シヴァ様?
シヴァ:久しぶりにチェスの相手をしてはくれぬか
タクト:べつに、かまいませんよ
シヴァ:では、私の部屋に
シヴァの部屋
タクト:おじゃましまーす
シヴァ:今、お茶を出すから
タクト:お構いなく
ピッ
タクト:(今の音…電子ロック? いや、気のせいか)
お茶を飲みながらチェスを始める二人
タクト:シヴァ様、いつまで男の振りをしているんです?
シヴァ:あぁ、私が正式に白き月を継ぐまでは男で通すつもりだ
タクト:でも、よくバレませんね
こんなに可愛らしくなったのに
シヴァは持っていたチェスの駒を落とす
シヴァ:いま、なんと言った?
タクト:え?
シヴァ:私が…可愛い?
タクト:えぇ……気に障りました?
シヴァはタクトに抱きつく
タクト:ちょっと、シヴァ様…
あ〜あ、棋譜がめちゃめちゃになっちゃいましたよ
シヴァ:そなたは本当に……この私を可愛いと思うのか
タクト:えぇ、とても可愛い女の子だと思いますよ
シヴァ:…なら、私の頼みを…聞いてくれるか?
タクト:頼み?
シヴァ:……私を……抱いて欲しい
タクト:え、え〜っと
タクトは混乱している
タクト:こ、こうですか?
タクトはシヴァを抱き締めてみる
シヴァ:それもいいが…そうではなく
男と女として抱いてといっておるのだ
交尾とか……せ、セックスということだ
タクト:だ、ダメです シヴァ様
オレには…ミルフィーが…
シヴァ:だって、私を可愛いと…
タクト:それとこれとは話が別です!
シヴァ:…どうしても…ダメか?
タクト:ダメです!
シヴァ:なら、仕方ない…
この薬は必要ないな
シヴァは、粉末の薬を床に落とす
タクト:なんですか? その薬って
シヴァ:そなたに盛った薬の解毒剤だ
タクト:解毒剤!?
まさか、心中するつもりじゃ…
シヴァ:そんなバカな事はしない
心配ない、ただの催淫剤だ
タクト:なんでそんなものを持っているんですか
シヴァ:入手経路は秘密だ
まあ、最初からこうするつもりだったし…
タクトはその場から逃げようと席を立つ
シヴァ:逃げる事などできないぞ
ここに入った時に鍵をかけた
それに、そろそろ効いてくる頃だし
タクト:催淫剤ぐらいどうって事…
あれ?…力が…
シヴァ:催淫剤があまりすぐには効かないのでな
しびれ薬も使ったのだ
でも、力が入らないだけで特に毒はない
タクト:オレを呼んだのは…はじめからこのために…
まさか、シャトヤーン様が出席されてる晩餐会の日程が変更されたのも
シヴァ:そう、すべて私がしくんだ
タクト、そなたを手に入れる為に
ついでに、食事会には強めの酒を用意させた
エンジェル隊も酔いつぶれているだろう
タクト:シヴァ様、考え直してください
こんな事したら、シャトヤーン様がどんなに悲しむか…
シヴァ:そんな事…分かってる
タクト:だったら…
シヴァ:私は、あのときまだ幼すぎて自分の気持ちが…
どれだけそなたの事を想っていたのか分からなかったのだ
それに気付いてからというもの
私は、毎晩そなたのことを思って慰めて…
もう、そんな寂しい思いをするのはもうたくさんだ!
タクト:シヴァ様…
シヴァ:だから…
タクト:でも、オレにはミルフィーが…
シヴァ:そうか…なら嫌でもその気にさせるしかないな
シヴァは紫色の錠剤を3錠取り出すとそれを飲み込んだ
タクト:今の薬は?
シヴァは笑みを浮かべ
シヴァ:毒薬だ、しかも何も手を施さなければ6時間後には私は死ぬ
タクト:そんなもの、吐き出してください!
シヴァ:もう無理だ、まぁ、そう慌てるな
この毒薬は特殊でな
3時間以内にある事をすれば解毒出来る
タクト:ある事って?
シヴァ:3時間以内に胎内に男の精液を注ぎ込めばいいのだ
タクト:それはつまり…
シヴァ:そなたが私を抱けば助かる
ただし、拒めば私は死ぬ…さぁ、どうする
タクト:そんな……どうするって
それじゃ、選択肢は無いじゃないですか
シヴァは服を脱ぎ出す
シヴァ:そうと決まれば早速…
シヴァはタクトのブツを取り出し口に含む
シヴァ:あむ、むぅ、ちゅぷ…れろれろ
タクト:し、シヴァ様
シヴァ:いわあえあひはっへ…
タクト:くわえながら喋らないでください!
シヴァ:ぷはっ、今だけはシヴァと呼べ
そなたと対等な立場で抱かれたい
タクト:はい、わかりました
再びくわえるシヴァ
シヴァ:はむ、んんっ…ちゅ、あ、大きくなった
うむ、ふーん、うん、うん
タクト:…なんか上手くないですか?
シヴァ:この日の為に練習したからな
タクト:そろそろ…
シヴァ:このまま、私の口の中に
タクト:でも、うっ
タクトはシヴァの口内に発射
シヴァ:んっ、んんんっ
シヴァは飲み込もうとしてる
タクト:無理しないで、出して、シヴァ
シヴァ:うぅん
シヴァは顔を横に振る
こくん
シヴァ:はぁはぁ
結構、飲みづらいものだな…
タクト:無理しなくても
ミルフィーだって初めてフェラしてくれた時すぐ吐き出しちゃったんだから
シヴァ:タクト! 今は他の女のことは考えるな!
私だけを…見てほしい…
タクト:あぁ、ごめん
シヴァ:もう一回大きくするから
タクト、その…私のも…
タクトに背を向けるようにまたがる
そして、フェラを始める
タクトもシヴァのを舐める
シヴァ:あ、あぁぁ
感じる…すごく…あぁん
ひとりでしてる時とは比べものに…ならない
タクトに舐められている刺激が強くて
体制を元に戻す事ができずにあえぐシヴァ
タクトはさらに、クリトリスを弄り始める
シヴァ:え、タクト…手?
タクト:なんか、しびれ薬の効き目が薄くなってきたみたい
シヴァ:あぁん、そ、そこ…気持ちいい
やぁ、イク、イクぅ…はぁぁぁん
シヴァが絶頂を迎える
シヴァ:はぁ、はぁ…
タクト、そろそろ…
シヴァは入り口にタクトのブツをあてがう(タクトにまたがってる)
シヴァがゆっくりと腰を落とす
シヴァ:ふぁ、あ、いっつ、痛い…
タクト:大丈夫? もうやめた方が…
シヴァ:だ、大丈夫…大丈夫だから
さらに腰を落とそうとしたその時
シヴァの足の力が不意に抜け、ストンと腰が落ちてしまう
シヴァ:う゛ぁぁ…あぐぐ
タクト:シヴァ!
シヴァ:大丈夫…平気…
全部……入った…タクトが私の中に……
シヴァが泣き笑いな表情をする
タクト:それじゃ、少しでも痛みが引くように
タクトがシヴァの胸に手を伸ばす
シヴァ:あ、あん…もっと……
タクト:どう? 気持ちいい?
シヴァ:う、うん…うん、気持ちいい
しばらく愛撫を続けたあと
シヴァ:タクト、もう痛くはないから…そなたの好きなように
タクト:それじゃ、ゆっくりとね
シヴァの腰を持ってゆっくりとあげてみる
シヴァ:ふ、あぁぁ
タクト:どう、痛くない?
シヴァ:少し、でもそれより何か…
シヴァを下げてみる
シヴァ:あぁぁ、なに、これ
身体が…灼けるような…
タクト:(大丈夫みたいだな)それじゃ、もう少しペースをあげるよ
シヴァ:あ、あん、や、はぁ、はぁ…
あぁ、ん、タ、タクト…
タクト:どんな感じ?
シヴァ:わ、わからない…頭の中が…真っ白に
タクト:痛みは?
シヴァ:全然痛くない…
ただ、なにか…来そう…
タクト:じゃぁ、もう少し速くするよ
シヴァ:あっ、あっ、いい…き、気持ちいい…
あ、来る、来る…なにかが、来る
タクト:オレも…そろそろ…
シヴァ:タクト、一緒に、一緒に
あ、イク、イクー…あぁぁぁぁぁっ
タクト:んっ
二人同時に絶頂を迎える
シヴァ:ぁぁぁぁ、はぁ…
膣に…熱いのが出てる…
シヴァが身体を抜く
シヴァ:はぁぁぁ
あ、はぁ、はぁ…
シヴァがタクトの方を見る
シヴァ:出したばかりだというのに…あんなに大きい……はぁ、はぁぁ…
と、タクトがシヴァにのしかかる格好になる
シヴァ:タクト?
タクト:身体が…熱くて…我慢が…
シヴァ:(催淫剤が効いてきたんだ…)
ちょっと待て、少し休んでから…あぁん
タクトはシヴァの制止も効かず再び挿入する
シヴァ:や、ま、待て…
そんな激しくされたら…やだ、またイっちゃう…あぁぁぁ
シヴァが絶頂を迎えるもタクトは止まらない
シヴァ:タクト、ダメ…これ以上されたら
こ、壊れる…私、壊れちゃう
タクト:ごめん、止まらないんだ
シヴァ、出すよ
シヴァ:あん、熱い…
そのころトランスバール共和国では
ルフト:シャトヤーン様、一日早いとは思いますがこれを
ルフトは花束を渡す
シャトヤーン:これは?
一日早いとは何の事でしょう?
ルフト:はぁ、明日はシャトヤーン様の誕生日とお聞きしましたので用意させたのですが
シャトヤーン:私の誕生日は、もう少し先ですが……いったい誰から聞いたのです?
第一、月の聖母である私のパーソナルデータは公表されていないはずですが
ルフト:私は、シヴァ皇子からそう伺いましたが、違うのですか?
シャトヤーン:シヴァから…それは、いつ頃の話ですか?
ルフト:たしか、ひと月程前だったかと思いますが…
シャトヤーン:まさか、この晩餐会の日取りが変更になったのは…
ルフト:ええ、シヴァ皇子がどうしても、シャトヤーン様の誕生日の日には
白き月にいていただきたいと言われましたので、そう言う事ならと…
シャトヤーン:そんな、シヴァが…そこまで……
シャトヤーンの顔から血の気が引く
ルフト:どうされました? シャトヤーン様
シャトヤーン:ルフト大統領、申し訳ありませんが急用を思い出したので
私は白き月に戻ります みなさんにはよろしく伝えておいてください
ルフト:は、はい、わかりました
シャトヤーンは急いでその場をあとにした
シャトヤーンの背を見つつ
ルフト:わし、何かマズい事でも言ったかのぅ?
白き月、シヴァの部屋
タクト:はぁ、はぁ、はぁ……
シヴァ:はぁ、はぁ、はぁ……
息を荒げて倒れている二人
シヴァ:…もう、ダメだ……腰が…ガクガクしてる
タクト:大丈夫? シヴァ
シヴァ:初体験で…20回連続なんて…あの薬、こんなに効くなんて
タクト:そろそろ、着替えないと…みんな起きるんじゃ…
シヴァ:たぶん大丈夫だと思う、まだ、そんなに時間は経ってないから
母上もあと3時間くらいは帰ってこないはずだし…
タクト、先にシャワーを浴びてくるといい
タクト:それじゃ、お言葉に甘えて
タクトがシャワールームへ(シヴァの部屋の中に完備)
シヴァ:ふふふ、これで、私のお腹の中には…タクトの子が…
シヴァは自分の下腹部をさする
………
タクト:ふぅ、さっぱりした
シヴァも入ってきなよ
シヴァ:うん
………
後始末を終え何事もなかったような二人
シヴァ:すまない、私のわがままを聞いてもらって
タクト:……まぁ、命も助かったんだし
シヴァ:あれは、嘘だ
あのとき飲んだのはただのラムネだ
タクト:やっぱり、そうだったんですか
シヴァ:知ってたのか
タクト:少なくとも、死ぬような事はないんじゃないかなって
シヴァ様は命を粗末にするような方ではないですから
シヴァ:だったら、どうして
タクト:あの戦いでたくさんの人が犠牲になって
それを見て、とても悲しんでいたあなただからこそ
死ぬなんてたとえ冗談でもそう簡単には言わないはずです
だから、相当追いつめられてるんじゃないかって
それで、言うとおりにしたんです
シヴァ:やはり、優しいのだな…そなたは…
でも、そなたには嫌な思いをさせてしまったな
好きでもない私を抱かせて…
タクト:嫌々抱いたわけじゃないですよ
手段は褒められたものじゃないけど
オレのことをこんなに想ってくれる…
そんなシヴァ様が可愛くて好きですよ
シヴァ:タクト…
シヴァはタクトに抱きつく
シヴァ:……でも、私はもうそんなに純粋ではないぞ
タクト:それはどういう…
コンコン
外からノックする音がする
シャトヤーン:シヴァ、いるのでしょう
シヴァ:母上? どうしてこんな早くに…
タクト:晩餐会が早く終わったんじゃないかな
シャトヤーン:中にいるのでしょう、シヴァ
シヴァ:はい、今開けます
ピッピッ
部屋の扉が開く
シヴァ:どうされたのですか? 母上
シャトヤーン:シヴァ、タクトさんと何をしていましたか
シヴァ:何って、チェスの相手をしてもらっていただけですが
シャトヤーン:ルフトを騙して私を遠ざけてですか?
シヴァ:………
シャトヤーン:あなたたちのさっぱりした顔と、部屋中にこもった匂い、
それに、シヴァ…膝が震えていますよ
シヴァ:…ごめんなさい、母上
シャトヤーン:あなたという人は…どうして…
シャトヤーンは目に涙を浮かべている
シヴァ:……母上
タクト:申し訳ありません、私が至らないせいで
シヴァ:タクト、そなたは何も…
シャトヤーン:タクトさん、あなたがこの子にはめられたというのはわかっています
むしろ、あなたにまで迷惑をかけてしまって謝らなければならないのは私の方です
タクト:そんな、謝るだなんて…
シャトヤーンはシヴァの方に向き直り
シャトヤーン:シヴァ、たった今より一ヶ月の謹慎を命じます
この部屋から一歩たりとも出る事は許しません いいですね
シヴァ:はい、わかりました
シャトヤーン:では、タクトさん みなさんの所へ
タクト:はい
タクトが部屋を出ようとする
シヴァ:タクト!
タクトが足を止める
シヴァ:ありがとう……それと、すまなかった
タクト:……シヴァ様……
シャトヤーンとタクトは部屋を後にする
みんなの所に戻る途中
シャトヤーン:タクトさん
タクト:はい
シャトヤーン:このことはわたしたち3人の胸の中にしまっておきましょう
他の人には絶対に……特にミルフィーユさんにだけは言ってはなりません
タクト:…わかりました
シャトヤーン:それと、シヴァが何か妙な行動を取りませんでしたか?
何か気付いたことがあれば教えていただきたいのですが
タクト:妙な行動ですか? えーっと……
翌朝
ランファ:それじゃ、またね
ミルフィー:うん
ミント:昨日は、大変お恥ずかしいところを…
タクト:それはいいけど、大丈夫?
顔色が良くないみたいだけど
ミント:ご心配には及びませんわ
…ただの、二日酔いですから
フォルテ:それにしても、シヴァ皇子が風邪でダウンとは…
タクト:あぁ
シヴァは見送りには来ていない
もちろん謹慎中の為だがみんなには風邪と言う事になっている
シャトヤーン:ミルフィーユさん、ちょっとお話があります
ミルフィー:何ですか? 話って
シャトヤーン:ちょっとこちらへ
みんなから少し離れる
ミルフィー:シャトヤーン様、お話って何ですか?
シャトヤーンは少し悲しげな顔をしている
シャトヤーン:ミルフィーユさん、タクトさんの事は好きですか
ミルフィー:え、いきなりなんですか?…
シャトヤーン:答えてください
ミルフィー:あたしは…タクトさんの事が大好きです
……その、愛してます
シャトヤーン:では、たとえどんな事があっても彼を信じてください
彼は、あなたを絶対に不幸にはしないでしょうから
ミルフィー:はい、もちろんです
あたしはいつだってタクトさんを信じてますから
シャトヤーン:お願いしますね
ミルフィー:それじゃ、そろそろ時間なので失礼します
また遊びに来ますね!
ミルフィーはそう言うとタクトの元へ駆けだしていった
それから数ヶ月後
朝食を取っているシヴァ
シヴァ:うっ
侍女:どうなさいましたか? シヴァ様
シヴァ:ちょっと吐き気がしただけだ たいしたことはない
そう言うとシヴァは席を立った
侍女:……
洗面所
シヴァ:うっ、うぅ……
顔を洗い鏡を見る
シヴァ:この吐き気は…たぶん……できたんだ……
その3日後
シャトヤーン:旅にですか?
シヴァ:はい、皇国内を隈無く巡ってみようかと
シャトヤーン:それで、1年ほど白き月を出るというのですか
シヴァ:はい、お許しいただけないでしょうか
シャトヤーン:シヴァ…そこまでこの私を信用出来ませんか?
シヴァ:え?
シャトヤーン:あなたの侍女に聞きました
3日ほど前から頻繁に吐き気を催していると
シヴァ:それは…
シャトヤーン:授かっててしまったのですね……タクトさんの子を
シヴァ:……はい
シャトヤーン:……あなたの計画通りに…
シヴァ:!!
シヴァは驚いて顔を上げる
シャトヤーン:あの後、タクトさんにあなたの取った行動を聞きました
彼は、あなたがラムネを飲んだと言っていたのですが
調べさせたら医務室で排卵促進剤が紛失していると言う事だったので
あなたの計画がわかったのです
シヴァ:それなら、何故今まで黙っていたのですか?
シャトヤーン:あなたは、その子をミルフィーユさんから
タクトさんを奪う為に使おうとしていますね
シヴァ:い、いえ、そのような事は
シャトヤーン:隠さなくてもいいのです
私は、それがわかったから今まで黙っていたのです
シヴァ、もしあなたがタクトさんをあきらめられないのであれば
その子は流産させます
シヴァ:そんな…
……母上は、私の気持ちなんてわから無いからそのような事が言えるのです
私が幼かったから、タクトへの思いを自分自身がわかっていなかったから
私は、好きな人を失った……だから、今からでも振り向かせようと
パシン
シャトヤーンはシヴァの頬を叩く
その目に涙を浮かべながら
シヴァ:母上…
シャトヤーン:目を覚ましなさい、シヴァ
彼の事が好きならば、彼の性格がわかるはずです
その彼がミルフィーユさんを悲しませると思いますか?
シヴァ:それは………
シャトヤーン:おそらく彼はミルフィーさんを選ぶでしょう
そして、あなたの子はいずれあなたに尋ねるでしょう
6年前にあなたが私に尋ねたように…自分の出生の事を
シヴァ:!
シャトヤーン:あなたは、答えられますか 今回の一件を
シヴァ:私は……なんと言う事を……
シャトヤーン:私が言いたい事はこれだけです
あなたに無理強いはしません 今晩一晩よく考えて答えを出しなさい
どのような答えを出しても責めたりはしませんから
シヴァ:…はい、母上
翌朝
シャトヤーン:決まりましたか?
シヴァ:はい この子は産もうと思います
シャトヤーン:それでは、タクトさんの事はあきらめるのですね
シヴァ:はい、私のものにするのはあきらめます
でも、タクトの事は想い続けようと思います
シャトヤーン:え…
シヴァ:この子は、私が心から愛した人の子供だと
自信を持って言えるように
そのためにも、この気持ちは忘れてはならないと思います
シャトヤーン:それでは、あなたがつらくなるのでは?
シヴァ:この子がいれば大丈夫です、きっと
シャトヤーン:わかりました そこまで決心が固まっているのであれば大丈夫でしょう
それでは、タクトさんに子供ができた事を伝えましょう
シヴァ:タクトに教えていいのですか
シャトヤーン:自分の子供が知らない間に誰かに育てられているというのは気味が悪いでしょう
シヴァ:確かに、そうですが…
シャトヤーン:タクトさんには報告しておくだけです
別に彼を咎めるつもりもありません…そもそもあなたがまいた種ですし
シヴァ:……
シャトヤーン:あなたの決意は変わらないと思うのですが
念のため連絡は私が取ります いいですね
シヴァ:おまかせいたします
数日後
配達員:こんにちは、タクトマイヤーズさんに小包です
ミルフィー:ごくろうさまです!
配達員が去る
ミルフィー:タクトさーん、小包が届いていますよー
タクト:誰から?
ミルフィー:えぇっと…あれ?
どこにも書いてないや
タクト:とにかく開けてみよう
箱を開けようとする
ビーー!
タクト:な、なんだ?
箱:この箱は指定された人物のみが開ける事を許されています
本人以外の方が半径10m以内にいる場合
開封する事ができません
タクト:随分厳重だなぁ
…悪いけど、ミルフィー
ミルフィー:わかりました、それじゃ、畑のお野菜取ってきますね
タクト:ありがとう
ミルフィーが畑へ
箱:本人以外の人物が指定圏内に発見出来ません
セキュリティ解除、開封します
箱の中身は…
タクト:通信機と…手紙?
手紙の内容
「この操作はタクト・マイヤーズ氏が単独で行ってください
1.電源を入れ付属のカードを入れる
2.右下の枠に指をかざす
以上の操作で通信が開始されます」
タクト:えーっと、電源を入れて…カードを差し込んで…
指をかざすっとこれでいいのかな
通信機:指紋認証……OK
通信開始……
タクト:指紋認証方式なんて、随分古い技術を使ってるなぁ
装置自体はそんなに古くは見えないんだけど…
通信機に現れたのは
タクト:シャトヤーン様!
シャトヤーン:タクトさん、しばらくですね
タクト:いったいどうしたんですか?
こんな手の込んだ事までして…
シャトヤーン:通常回線では話せない内容でしたから
タクト:それで、何かあったんですか?
少し時間軸を戻してタクトが通信機を操作していた頃
ミルフィーが戻ってきた
ミルフィー:うーん、あんまり採れなかったなぁ
ピーマンとなすびとトマトが3つずつ…
でも、二人しかいないんだし、これで十分かな
玄関の扉の前で
ミルフィー:(そう言えば、あの小包の中身ってなんだったんだろう
タクトさんひとりじゃないと開けられないなんて
なんか気になるなぁ……ちょっとだけのぞいてみよーっと)
玄関の扉を開けて
ミルフィー:ただいまー(小声)
そぉっとタクトのいる部屋へ向かう
タクト:…な手の込んだ事までして…
ミルフィー:(あれ、誰かと話してる…)
さらに近づく、そして部屋の入り口から中の様子をうかがう
シャトヤーン:通常回線では話せない内容でしたから
ミルフィー:(この声…シャトヤーン様?)
タクト:それで、何かあったんですか?
シャトヤーン:あなたにだけは知らせておかなければいけない事があります
…シヴァが身ごもりました
タクト:え!、まさか…
ミルフィー:(シヴァって…シヴァ皇子の事?
だって、シヴァ皇子は男の子なんだから…
身ごもることなんて…)
シャトヤーン:そう、あなたの子です
ミルフィー:(え?…今、何て言ったの……タクトさんの子?)
タクト:そうですか…それじゃ、あのときの
シャトヤーン:えぇ、そうです
あなたにだけは伝えておかなければいけないとおもったので
ですが、この子は私とシヴァで育てます
あなたに対して責任を追及したりはいたしません
このことは、シヴァも納得していますから…
ミルフィー:(…そんな、タクトさんに限ってそんな事って)
ゴトッ
ミルフィーが持っていた野菜入りのバスケットが落ちる
タクト:!
タクトが振り向くと
タクト:ミルフィー……いつからそこに…
シャトヤーン:今の話を聞いてしまったのですね
ミルフィーは俯いている
ミルフィー:…タクト…さん
今の話…本当ですか……
ミルフィー(お願い…嘘だと言って……)
タクト:…本当の事なんだ
……ごめん、ミルフィー……
ミルフィーは、泣きながら顔を上げる
ミルフィー:あたし、信じてたのに!
タクトさんの事ずっと信じてたのに!
なのに……どうして……
タクト:ミルフィー…
タクトは手を伸ばす
ミルフィー:触らないで!!
顔も見たくない!!
ミルフィーは、部屋から駆けだしていく
タクト:ごめん……ミルフィー
シャトヤーン:タクトさん、申し訳ありません
わたしたちのせいでこんな事に
タクト:シャトヤーン様は何も…
それに、シヴァ様…いやシヴァのことだって別に恨んだりなんかしてませんから
シャトヤーン:しかし、この状況を招いたのは…
タクト:オレにだって非はあります
シヴァと関係を持った事だって責任の一端はオレにもあります
それに、口止めされていたとはいえ
このことをミルフィーに打ち明けなかったのはオレの責任です
ミルフィーの事は何とかしてみます
シャトヤーン:…本当になんと言っていいか
特殊な回線を使っているのでこれ以上長く話す事もできません
もし何かあったら、すぐに連絡してください
タクト:わかりました、それでは
通信終了
タクト:…とは言ったものの、どうしたらいいかなぁ
ミルフィー、怒ってるだろうな…
2階の一室
ミルフィー:ひっく…ひっく…
タクト…さん……う、う、うわぁ〜ん
泣き続けるミルフィー
泣きやもうとしているがどうしても止まらない
ミルフィー:タクトさん…あたしのこと嫌いになっちゃったのかなぁ
……極端な運がなくなっちゃったから…一緒にいてもつまらないのかなぁ……
…このまま……別れる……そんなの…ひっく…いや……あ〜ん
廊下の方から誰かの足音が聞こえてくる
誰かと言っても二人以外誰もいないこの家で近づいてくるのはあの人しかいない
コンコン
ドアがノックされる
タクト:ミルフィー、ここにいるんだろ…
開けてくれないか
ミルフィー:顔も見たくないって言ってるじゃないですか!
絶対に開けません!
鳴き声を押さえて精一杯叫ぶ
タクト:それじゃ…せめて、話だけでも聞いてくれないか
ミルフィーは耳を押さえて
ミルフィー:言い訳なんて聞きたくありません!
どっかに…シヴァ皇子のとこに行けばいいじゃないですか!
押さえきれず、涙声になるミルフィー
タクト:お願いだミルフィー、聞いてくれ
隠してたのは本当にすまないと思っている オレはミルフィーに嫌われて当然のことをした
オレに愛想が尽きて、ミルフィーがオレの元を去るというなら無理に止めたりはしない
ただ、誤解だけはといておきたい だから聞いて欲しいんだ、真実を
ミルフィー:……………
ミルフィーは、沈黙し続ける
タクト:じゃあ、6年前のあのクーデターの頃から話し始めようか…
タクトは自分の知っているすべてのことを話した
シヴァが実は女であること
そのシヴァが自分を好きだと言ったこと
少しためらったが、シヴァの出生の秘密も
そして、シヴァがそのまま身を引いて6年後
つまり、この前の事件を起こすに至った経緯を
そして、シヴァと関係を持ち、シャトヤーンにバレてしまったこと
タクト:その時に…できたんだって……子供が
今日、その知らせを聞いた…で、今に至る
オレの軽率な行動で……ミルフィーの心を傷付けた
……最低だな、オレって……
ミルフィーはその話をすべて聞いて
ミルフィー:…タクトさん
タクト:なんだい、ミルフィー
ミルフィー:タクトさんは…シヴァ皇子、いや、シヴァ様を抱いた時
どういう気持ちだったんですか?
タクト:え、いきなり何を
ミルフィー:正直に答えてください…
シヴァ様に対してどういう気持ちで接してましたか?
タクト:それは…
ミルフィー:同情ですか? 嫌々ですか?
タクト:いや、そう言うんじゃなくて
…同情していなかったと言えば嘘になるかな
それだけじゃない、シヴァをここまで追いつめた自分の責任もあった
それ以上に、愛おしく思えた……
ミルフィー:……
ミルフィーは再び沈黙
タクトは、自分の言動に気付く
タクト:ちが、ミルフィーよりシヴァの方がいいとかそう言うことじゃなくて
でも、シヴァが嫌いってことじゃなくて、え〜っと…
ミルフィー:じゃあ、高層ビルの屋上からシヴァ様とあたしが足を滑らせて落ちてしまいました
タクトさんは二人を何とか捕まえることができましたが右手にあたし、左手にシヴァ様がぶら下がっています
もう体力は限界、片方の手を離せばもうひとりを助けることはできます
さぁ、どちらを助けますか?
タクト:……
ミルフィー:どっち?
タクト:…二人とも助けるよ
ミルフィー:どうやって助けるんですか?
タクト:う〜ん、近くをたまたま通ったランファに手伝ってもらうとか
ミルフィー:ランファは来ません!
タクト:それじゃ、フォルテが…
ミルフィー:フォルテさんも来ません
タクト:じゃあ、ミントが…
ミルフィー:ミントも来ません! 誰も来ないし、急に空が飛べるようになったりとか
体が軽くなったりとか、地面がクッションだったとかそう言うのは無しです!
まじめに答えてください
タクト:う〜ん、全部言われちゃったか…
じゃあ、精一杯がんばれるだけ頑張ってそれでもダメだったら…
ミルフィー:ダメだったら?
タクト:オレも一緒に落ちる!
ミルフィー:え?
タクト:オレにはどっちも大切な人だし、それにひとりだけ助けても助かった方は
一生、身代わりに助かったんだって言う思いを背負って生きることになる
それは、可哀想だから…
ミルフィー:どちらかを選んでくれたら助かったかもしれないあたしたちの気持ちはどうなるんですか?
タクト:文句ならあの世で聞くよ
ミルフィー:失格です
タクト:へ?
ミルフィー:タクトさんは、彼氏として…男として失格です
タクト:あはは、やっぱり…ダメ?
タクト、乾いた笑い
ミルフィー:全然ダメです! 普通、好きな人が恋敵の女を見捨ててまで自分を助けるより
みんなで死んだ方がいいって言われて喜ぶと思いますか?
タクト:喜ばないかなぁ…
ミルフィー:当たり前です!
タクト:ごめん…
ミルフィー:でも…
タクト:でも?
ミルフィー:あたしは、今の答えを聞いてほっとしました
あはは…バカですね、あたし…
恋敵と心中するって言われてほっとしてるんだから
でも、タクトさんのそう言うところが大好きだから…
ランファが聞いたらあきれちゃうかなぁ
タクト:ミルフィー…
ミルフィー:最後に聞きます
シヴァ様のこと好きで抱いたんですか?
本気で彼女のことが好きだから抱いたんですか?
タクト:…そうだ………ごめん、ミルフィー
ガチャリ
閉ざされていた扉が開く
笑顔のミルフィーがタクトの前に姿を見せる
タクト:ミルフィー……オレ…
ミルフィーは軽く伸びをして
ミルフィー:う〜ん、これで、吹っ切れるかな
タクト:吹っ切るって…何を?
ミルフィー:タクトさんのこと……タクトさんはシヴァ様についてあげて
タクト:いったい何を言って…
ミルフィー:…別れましょう、あたしたち
タクト:は?
タクトは固まってしまう
ミルフィー:タクトさんへの誤解は解けたし…怒ってもいないけど…
さっきの話、タクトさんは二人とも助けるって言ったけど
現実は…そうはいかないじゃない
だから、シヴァ様を選んであげて…あたしは、大丈夫だから
タクト:何言ってるんだよ、ミルフィー!
オレは、君と離れる気はない
第一、シヴァのことはもう終わっているんだ
子供のことだって…
ミルフィー:その子はお父さんの顔もぬくもりも知らないまま育つんですよ
そんなの可哀想です。 私には、子供はいないし
それに、シヴァ様だって…タクトさんのこと好きなのに…
タクト:それを言ったら、君の気持ちはどうなるんだ?
ミルフィー:だから、あたしは大丈夫だって!
タクト:そんな顔で言われても説得力がないよ
ミルフィー:え?
ミルフィーは部屋においてある化粧台の鏡を見る
ミルフィーの顔にはその瞳から頬へ涙の道がくっきりと描かれていた
ミルフィーは慌てて服で顔を拭う
ミルフィー:これは、さっきの通信聞いて泣いたからで…
ミルフィーが拭いても拭いても溢れる涙は止まらない
ミルフィー:あれ?…おかしいな…
なんで、泣いてるんだろう……吹っ切れたのに
……タクトさんのこと吹っ切れたはずなのに……
タクト:ミルフィー、無理しなくていいから
ミルフィー:無理なんかしてないもん!
本当に…ダイ…ジョウ…ブ……っく、う、うわ〜ん
ミルフィーは根負けして泣き出してしまう
ミルフィー:だめ…だめなのに
タクトさんは、あたしの所にいちゃダメなのに……
シヴァ様と一緒にならなきゃダメなのに……
タクト:ミルフィー……君と離ればなれになるなんてできないよ
ミルフィー:でも……
タクト:オレが君を選ぶと言っても納得してくれないんだろう?
ミルフィー:だって、シヴァ様が……
タクト:だったら、3人で一緒に幸せになるって言うのはだめかい?
ミルフィー:3人で?
タクト:そう、オレとミルフィーとシヴァと…おっと、シヴァの子供も入れて4人かな
ミルフィー:できるならそうしたいけど…
でも、そんなことできるわけが……
タクト:結婚は無理かもしれないけど
でも、一緒に暮らすことはできるんじゃないかなぁ
ミルフィー:タクトさん
タクト:もちろん、普通に考えれば異常かもしれないけど…
ミルフィー:うん、あたしもそれが一番いいと思う
タクト:ありがとう、あとはこのことをシヴァとシャトヤーン様に提案してみよう
明日にでも白き月に出発しよう もちろん、ミルフィーも一緒にね
ミルフィー:はい!
二人で再び通信機の前に戻ると再度白き月へと通信する
シャトヤーン:タクトさん…それに、ミルフィーユ……
シャトヤーンはミルフィーがいることがわかると
申し訳なさそうな表情になる
ミルフィー:そんな顔なさらないでください
もう、大丈夫ですから
シャトヤーン:ですが…
タクト:シャトヤーン様、お願いがあります
シャトヤーン:何でしょう、私にできることであれば
なんでもおっしゃってください
タクト:これから、そちらに向かいたいと思います
お会いしてお話ししたいことがあるんです
シャトヤーン:通信では話せない内容なのですか?
タクト:そう言うわけじゃないですけど
お二人に直接お会いして話したいので
シャトヤーン:シヴァもですか?
タクト:はい、お会いしていただけますか?
シャトヤーンは少しの間考えて
シャトヤーン:……あの子ももう心の切り替えができているはずですし
わかりました、二人でお待ちしています
タクト:それでは、また後日
数日後、白き月
タクト達が乗った船が到着する
出迎えるシャトヤーンとシヴァ
人払いをしていたのかその二人以外の人影は見あたらない
タクト:お久しぶりですって言ってもついこの間来たばかりですけど
シャトヤーン:……申し訳ありません、こんなことになってしまったばかりに……
タクト:いや、そう言う意味じゃなくて…(場を和ませようとしたんだけど…逆効果だったかな)
シヴァ:…タクト……
タクトがシヴァの方を向くとシヴァは俯いてしまう
シヴァ:(私の心はもう固まっていたはず、なのに、どうしてこんなにも心が揺らぐ…
ダメだ、私はこの男をあきらめなければならないのだ
それなのに、この男はどうして私の前に姿を現す
私の気も知らないで……)
ミルフィー:シヴァ様、どうかなさいましたか?
シヴァはその声にハッとし、顔を上げる
ミルフィーは心配そうな顔をしてシヴァの様子をうかがっている
シヴァ:そんな顔をするな
……私は、そなたの男を寝取ったのだぞ…
シャトヤーンは慌てて
シャトヤーン:シヴァ、そのような話はここでしてはいけません
タクトさん、ミルフィーユさんもこちらへ
一行は宇宙港をあとにする
その様子を遠くから偶然目撃したものがひとり
ランファ:(あれは…シャトヤーン様とシヴァ皇子
…それと、タクトとミルフィーじゃない!
この前来たばかりなのに…どうして?
それに、宇宙港は整備中のはずじゃ…
まさか、あの二人を呼ぶ為の嘘?
でも、何の為に…よし! 確かめてみよう!)
ランファは4人の後を追う
部屋へ向かう途中の会話
タクト:ねぇ、シヴァ…
シヴァ:………
シヴァは黙ったまま
タクトは仕方ないのでシャトヤーンに話しかける
タクト:シャトヤーン様、シヴァは調子悪いのですか?
さっきから、話しかけても俯いたままで…
シャトヤーン:いえ、健康状態は問題ありません
母子ともに健康ですが、ただ…
ランファ:母子ともにって…シヴァ皇子が妊娠!?
ランファの声に驚き4人とも振り返る
タクト:ランファ! どうしてここに
ランファ:さっき、宇宙港でアンタ達がシャトヤーン様と一緒にいるの見かけたから…って
そんなことより、どういう事よ?
シヴァ皇子が妊娠!? 冗談でしょ? だって、シヴァ皇子は男なんだし
ランファはパニクっている
ミルフィー:ランファ、落ち着いて
ランファ:これが落ち着いていられるわけないじゃない
シヴァ皇子が妊娠して…で、何であんた達が呼ばれてるのよ!
まさか、タクト…アンタ!!
ランファがタクトに飛びかかろうとする
それをミルフィーが必死で止める
ミルフィー:お願い、ランファ落ち着いて
ランファ:ミルフィー! 何で止めるのよ
そう言うことなんでしょ! どうして止めるのよ
ミルフィー:ちがうのランファ! えーっと、ちがわないんだけど…そうじゃなくて…
ランファ:離しなさい! ミルフィー!!
ミルフィー:ランファ、お願い、そうじゃないから
今は言えないけど、あとでちゃんと話すから
ミルフィーの「今は言えない」という言葉でランファが止まる
ランファ:…親友のアタシにも言えないことなの?
ランファが寂しそうにミルフィーに話しかける
ミルフィー:ごめんね、今はダメなの
でも、必ず話すから…だから、今は…
シャトヤーン:ランファさん、私からもお願いします
今、聞いたことはしばらく胸にしまっておいてください
タクトさんはあなたが考えたようなことをしたのではありません
むしろ、責任は私とシヴァにあるのですから
ランファは黙ってシャトヤーンの話を聞いたあと
ランファ:…わかりました いつかは話してくださるんですよね
それなら、このことは口外しません
それと、尾行なんかしててごめんなさい
シャトヤーン:ありがとう
ランファ:ミルフィー、本当に大丈夫なんだよね?
ミルフィー:うん、心配しないで
ランファはタクトの方に目をやり
ランファ:タクト! もし、ミルフィーを泣かせたら……わかってるわね
ランファはタクトを威圧する
タクト:あ、あぁ
ランファ:それじゃ、アタシ行くわ
ランファが立ち去る
タクトがミルフィーに歩み寄る
ミルフィー:よかった、ランファわかってくれて
タクト:ミルフィー、ありがとう
ミルフィー:お礼ならあたしにじゃなくてランファにですよ
タクト:そうだな…でもオレ、もうミルフィーのこと泣かしてるから
もしばれたら……殺されるかな
ミルフィー:だ、大丈夫ですよ……たぶん
ミルフィーは言葉とは裏腹に不安そうな表情を浮かべる
少し離れたところにシャトヤーンとシヴァ
シャトヤーンが小声で話しかける
シャトヤーン:シヴァ、これがあなたの取った行動の結果です
シヴァ:…………
シヴァはひと言も発することができなかった
部屋に到着
シャトヤーン:それで、どのようなお話でしょう
タクト:あのあと、ミルフィーと話したんです
これからどうするべきか
オレは、ミルフィーに悲しい思いはさせたくないし
ミルフィーもシヴァが悲しい思いをするのは耐えられないからって
だから…だったら、3人で暮らせないかなって
シャトヤーン:しかし、それではミルフィーユさんが…
ミルフィー:タクトさんも言ったように
あたしもシヴァ様が悲しい思いをするのは嫌なんです
それなら、3人一緒ならみんな幸せになれるって……
シヴァは急に席を立ち
シヴァ:それは、できない!
タクト:シヴァ…
ミルフィー:どうしてですか?
あ、あたしと一緒に住むのが嫌なんですか?
ミルフィーは少し悲しそうに言う
シャトヤーンがそれを見てシヴァを叱る
シャトヤーン:シヴァ! そうなのですか
シヴァ:そうじゃない! ミルフィーよ
そなた、自分の言っていることがわかっているのか?
私は、そなたとタクトの仲を引き裂こうと…
そなたからタクトを奪おうとしたのだぞ
タクトに有無を言わさず寝取ろうとした女なんだぞ
そんな女と一緒に住んでも幸せになんか…
ミルフィー:大丈夫ですよ
シヴァ:どうして!
ミルフィー:タクトさんに聞いたんです
シヴァ様を抱いた時どういう気持ちだったのか
シヴァ:え?
ミルフィー:無理矢理とか、同情とかそう言うのじゃなくて
ちゃんと好きで抱いたって
シヴァ:だって、あれは……私が…
タクト:確かに、そう仕組んだのはシヴァだけど
オレの為にそこまでしたシヴァが愛おしくなったんだ
だから、抱いたのはオレの意志だ
シヴァ:……タクト
でも、元はと言えば私が自分勝手なことをしたからこうなったのに
それでは、あまりにも虫が良すぎるのではないか?
ミルフィー:あ、そう言うことは気にしてませんから
それに、生まれてくる子供にお父さんがいないのは可哀想じゃないですか
シヴァ:本当にそれでよいのか?
ミルフィー:うん!
タクト:シヴァさえ納得してくれれば
あとは、シャトヤーン様さえ了承してくだされば
せっかく、親子になれたのに引き離すようで申し訳ないのですが…
シヴァ:母上…
シャトヤーン:あなたたちがそれでいいというのなら私はかまいませんよ
ただし、月の巫女の修行は続けること
私にもしものことがあれば白き月はシヴァが管理することになるのですから
シヴァ:はい
シャトヤーン:それでは、早速結婚式の手配をしましょうか
タクト:結婚式?
ミルフィー:え、だって結婚はできないんじゃぁ
シヴァ:3人では無理だと思いますが…
シャトヤーン:確かにトランスバール本星ではできませんが
共和国になってからも各星々の習慣などは守られていますから
多夫多妻制を取る星であれば結婚することは可能です
タクト:そんな星があるのですか?
シャトヤーン:えぇ、クリオム星系のはずれにありますよ
その星の住人でなくても届け出をすれば婚姻は認められますし
その婚姻は共和国内のどこでも有効ですから
ミルフィー:それじゃ、あたしたち結婚出来るんですか!
シャトヤーン:えぇ
タクト:ミルフィー…
ミルフィー:タクトさん…
見つめ合う二人
シヴァ:私は…やはり邪魔なのではないか?
ミルフィー:そんなこと無いですよ
タクト:そうそう
ミルフィーはシヴァをぎゅっと抱き締める
ミルフィー:一緒に幸せになりましょう、シヴァ様
シヴァ:ありがとう、でも…
ミルフィー:なんですか?
シヴァ:シヴァ様はやめて欲しい、それと敬語も…
ミルフィー:うん、シヴァちゃん
それを見てたタクト
タクト:あの〜、オレが仲間はずれになってるんだけど…
謁見の間
エンジェル隊が招集された
シャトヤーンの前に整列する
フォルテ:エンジェル隊フォルテ・シュートレン以下4名、参りました
シャトヤーン:集まっていただいたのは他でもありません
あなた方に結婚式に出ていただきたいのです
ミント:結婚式ですか?
いったい、どなたが結婚なさるんですの?
シャトヤーン:タクト・マイヤーズさん、ミルフィーユ・桜葉さん、
シヴァ・トランスバールの3人です
ミント:タクトさんとミルフィーさんはわかりますが、シヴァ皇子はどなたと?
シャトヤーン:ですから、3人で結婚するんです
ミント:3人でってそんなこと…
ヴァニラ:確か…クリオム星系のはずれに多夫多妻を認める星があったと思います
そこでなら可能です
フォルテ:可能か不可能かより、なんでまたシヴァ皇子が?
ランファ:あのー、シャトヤーン様
その結婚しきって新郎は何に…(何人なんですかと聞こうとしている)
シャトヤーン:ランファさん!
シャトヤーンが強めの口調でランファを制す
ランファ:い、いえ…なんでもありません
シャトヤーン:詳しいことは当日お話しします
みなさん、来ていただけますね
4人:はい
結婚式当日
教会へ向かう4人
フォルテ:まあ、来てみたのはいいが
いったい何がどうなってんだい
なんでまた、3人で結婚なんて話になったのかねぇ
ミント:それは、当人達に伺ってみないとわかりませんわ
ヴァニラ:……
ランファ:ぶつぶつ…(3人で結婚って…だいたいシヴァ皇子がなんで妊娠を?
シヴァ皇子は男で…でも、妊娠してて…ってことはオカマ!?
いや、だから…オカマだって男なんだから妊娠出来ないって…)
フォルテ:ランファ、おいランファ
さっきからひとりで何考えてるんだ?
ランファ:え、べ、別に…
フォルテ:…ランファ、なんか隠してるだろう
ランファ:別に隠し事なんて何もないわよ
ミントがテレパス能力でランファの考えていることを読もうとしている
ランファ:(やば、他のこと考えないと…えーっと
辛さ1000倍カレー、辛さ1000倍カレー、辛さ1000倍カレー……)
ミント:あら、残念
もう少しで全部わかりましたのに
ランファ:全く油断も隙もないんだから
フォルテ:ミント、少しはわかったんだろう
ミント:えぇ
ランファ:(ギクッ!)
ミント:妊婦がオカマだとか…よくわかりませんが…
フォルテ:なんだいそりゃ
ランファ:(ふぅ、危ない危ない…)
ミント:(うふふ、かかりましたわねランファさん
今のあなたは隙だらけですのよ
今度こそ、何を考えていたのか聞かせていただきますわ)
ミントはこっそりテレパスを使ってランファの心を探っている
ランファ:(全く、油断も隙もないんだからミントは…)
ミント:(さぁ、聞かせてくださいませ、何を考えていたのかを)
ランファ:(しっかし、以前のミントなら危なかったかもね)
ミント:(え、以前のわたくし?)
ランファ:(きっと、身長とかプロポーションとか気にしてばかりいるから
テレパスの能力が落ちてるのよミントは
全く、どうあがいたってもう育つわけないのにあきらめが悪いんだから…)
ミント:な、な、な…
フォルテ:ん、どうしたミント?
顔色が悪いようだけど
ミント:ランファさん!!
ランファ:へ、アタシ?
ミント:身長とかプロポーションとか気にしてばかりいるから
わたくしのテレパスの能力が落ちたですって!
ランファ:ミント! アンタまだテレパス使ってたの?
ミント:その上、どうあがいたってもう育つわけないのにあきらめが悪いですって!!
ランファ:いや、その……
ミント:どうせ、わたくしは…わたくしは……
ミントの身体の力が不意に抜ける
ヴァニラ:あぶない
ヴァニラがミントの身体を支える
ランファ:ミント!?
ヴァニラ:大丈夫、気を失っているだけです
フォルテ:ランファ、さっきのは言い過ぎじゃないのか?
ランファ:だって、テレパスされているなんて思わなくって
フォルテ:まぁ、防ぎようがないのはわかるが
さっきのは、さすがにマズいだろう
ランファ:反省してます
フォルテ:とにかく、このまま教会に行くのもマズいだろう
式まではまだ時間もあるはずだしそこの公園でミントが気がつくまで待とう
近くの公園に入る4人
ミントをベンチの上に寝かせる
3分後
ミント:ん、わたくし…いったい
ランファ:ミント!
フォルテ:気がついたんだね
ヴァニラ:よかった
ミント:みなさん、どうしたんですの?
ランファ:ミント…ごめんねさっきは…
ミント:わたくしこそ、だまし討ちみたいな真似をして…
自業自得ですわね
ふぅ…何だか最近、わたくしの行動が子供じみてきましたわね
みなさんにご迷惑ばかりかけて…
フォルテ:ミント…
ランファ:ミント、気にするなっていったって無理なのはわかってる
どんなことを言ったって同情とか慰めとかにしか聞こえないかもしれないけど
これだけは覚えていてほしいの みんな、ミントのこと大好きだから
ミントはランファを見る
ランファはミントを抱き締める(ミントの頭を抱きかかえる形)
ランファ:大丈夫よ、こんなに可愛くて賢いんだから
その気になればいい男なんか選り取りみどりよ
ミント:ランファさん…
ミントはほっとした表情で…
と、何かに気付き顔色を変え、頭に当たっている柔らかいものをつかむ
ランファ:え、ちょ、ちょっとミント!
ランファはミントを抱き締めていた両腕をはなす
フォルテ:ん、どうしたランファ
ミントはランファの胸をしっかりと鷲掴みにしている
ミントは顔を上げ
ミント:それにしても、いったい何を食べたらこんなに大きくなるんですの?
ミントはランファの胸をもむ
ランファ:ミ、ミント!?
だから、気にしちゃダメだって…あっ
ミント:こんなに大きくて感度も十分…
全く羨ましいですわ
ミントはしつこく触りまくり、乳首のあたりを刺激し続ける
フォルテとヴァニラはただ、唖然としている
ランファ:ちょっと、やだ…や、そこ…だめぇ
ミント…もうやめて
ミント:あら、起ってますわよ えい!
ミントはランファの乳首を強くつまみ上げる
ランファ:あ、ひぃぃぃ
ランファは軽く上り詰めてしまう
ミント:あら、もうイってしまわれたんですの?
脇で呆然と見ていたフォルテは我に返り
フォルテ:ミント、ちょっとやりすぎだよ
ミント:すみません、さっきの仕返しのつもりだったのですが
つい、調子にのりすぎてしまいましたわ
ランファ:はぁ、はぁ、ついって
…もう、下着濡れちゃったじゃない
アタシ、このまま式に出なくちゃならないの?
フォルテ:そこにデパートがあるからそこで買って着替えていけばいいだろ
フォルテは公園の向かい側にあるデパートを指さす
ランファ:まぁ、いいけど
ところでヴァニラ、今何時?
ヴァニラ:……
フォルテ:ちょっと、ヴァニラ?
フォルテがヴァニラの肩を軽く叩く
バタ
ヴァニラはそのまま倒れてしまった
フォルテ:ヴァニラ、ヴァニラ!…気を失ってるよ
ミント:ヴァニラさんには、ちょっと刺激が強すぎたようですわね
ランファ:立ったまま気を失ったの?
フォルテ:とにかく、ヴァニラのことはあたしに任せて
ランファは早いとこ着替えてきな
あ、ミントも一緒に行ってくれ
ミント:えぇ、それはかまいませんが
なぜ、わたくしも?
フォルテ:ランファひとりで行ったら選ぶのに時間がかかるだろ
ミントはその監視役!
ミント:そう言うことでしたら…
ランファ:ちょっとフォルテさん、さっきの今ですよ!
アタシが襲われたらどうするんですか!
一緒に来るならフォルテさんが来てくださいよ
フォルテ:ミントと気を失ってるヴァニラじゃ
もし誰かに襲われた時にどうすることもできないじゃないか
わがまま言うんじゃないよ
フォルテは公園の時計をチラッと見て
フォルテ:第一、式までそんなに時間がないんだミントだってそれくらいわかってるさ
なぁ、ミント
ミント:え? えぇ、もちろんですわ
ミントは少々あせっている
フォルテ&ランファ:(こいつ、やる気だったんだ…)
その場の空気が一瞬にして固まる
ランファ:フォルテさ〜ん、このままじゃアタシの貞操が〜
フォルテ:いいから、いってこーい!
時間がないんだ!! 嫌ならそのまま式に出な
ミント:ランファさん、さぁ、急がないと式に遅れてしまいますわ
ランファ:いや〜!!
フォルテ:(しょうがないねぇ…)ミント!!
ミント:はい、なんですの?
フォルテ:そういうことは、時と場所を考えてしなくちゃならない
今は時間がないからすぐに帰ってくること
いいかい?
ミント:はい、わかりましたわ
フォルテ:よし、これで目の前の危機は回避出来た!
行って来いランファ!
ランファ:目の前のって……それじゃ今後はどうするんですか!
フォルテ:それは…自分の身は自分で守れ!
ランファ:フォルテさんの人でなし!! うわーん
ランファはデパートへダッシュ
ミント:さすがはフォルテさんですわ
ランファさんの扱いになれていらっしゃる
フォルテ:さっき言ったのはそのためだけじゃないさ
あれは、あの言葉の意味でも言ってるのさ
ミント:え?
フォルテ:ミントがランファのこと本当に好きなら止めはしないよ
ミント:フォルテさん…
フォルテ:ほら、早く追いかけないと見失っちまうよ
ランファは随分遠くまで行ってしまった
ミント:あら、もうあんな遠くに…ランファさん、お待ちになって〜
ミントは慌ててランファを追いかける
デパートからフォルテとヴァニラの所への帰り道
ミント:…速攻でお決めになりましたのね
わたくしがデパートに到着した時にはもう既に
買い物も着替えも終わっていましたし
ランファ:ぼやぼやしてたら何されるかわかったもんじゃないし
ミント:まぁ、ひどい
わたくしをなんだと思っていますの?
ランファ:…変態もしくは節操なし
ミント:そんな、あんまりですわ うるうる
ランファ:泣きたいのはこっちよ
公園でイカされるなんて…
ミント:申し訳ありません、ちょっと調子に乗りすぎてしまいましたわ
でも、嬉しかったんですの さっき励ましてくれたこと
ランファ:ミント…
ミント:それで、はしゃいじゃって…まぁ、少しはその胸に嫉妬したのもありますが…
ランファ:もう、過ぎたことはいいわ
テクテク……
ミント:イタッ!
ランファ:どうしたの、ミント?
ミント:目にゴミが入ったみたいですわ
ランファ:ちょっと見せて
ランファはかがんでミントに顔を近づける
チュ!
ミントがランファの唇を奪う
ランファ:む、んんん!!
ミント:ごちそうさま
ランファ:ミント! アンタまた!!
ミント:ランファさん、覚えておいてくださいね
ランファは一瞬にして変わったミントの雰囲気にたじろぐ
ランファ:え?
ミント:わたくしは、ランファさんが大好きですわ
もちろん、お友達とか仲間としてではなくそれ以上の感情を持っていますの
ランファ:な、な、……
ミント:ほら、ランファさん
フォルテさん達がお待ちですわ ヴァニラさんも気がつかれたようですわ
お待たせしましたー
ミントが手を振るとフォルテが手を挙げて答える
ミント:さぁ、行きましょう ランファさん
ランファ:え、うん
ミントに手を引かれてフォルテと合流する
ランファ:(さっきのは何?…ダメ、わかんない
…何かの聞き間違いよね…そうよ!きっとそうだわ!
とにかく忘れよう…うん、そうしよう)
ミントはこっそりテレパスを使っていた
ミント:(もう、聞き間違いじゃありませんわ…せっかく勇気を出して言ったのに…)
ランファ:ねぇ、ヴァニラ もう大丈夫なの?
ヴァニラ:はい、何とか
ランファ:ほんとに? 無理してない?
そう言ってヴァニラの顔をのぞき込む
ヴァニラの顔がみるみる赤くなる
ヴァニラは目をそらして
ヴァニラ:だ、大丈夫です……問題ありません
ランファは困った顔をする
ランファ:お願いヴァニラ、さっきのことは…忘れて
ヴァニラは目をそらしたまま
ヴァニラ:はい、努力します
フォルテ:それじゃ、行こうかみんな!
ランファ:ちょっと待って…やっぱり話すわ
フォルテ:話すって…何をだい?
ランファ:アタシが隠してたこと
あのね、アタシ聞いちゃったんだ
シヴァ皇子が妊娠してるって
フォルテ:ランファ、いったい何を言って…
ランファ:本当よ! この間タクトとミルフィーが来たのよ白き月に
シャトヤーン様とシヴァ皇子も一緒だったわ
ほら、白き月で大々的な宇宙港の整備をするって行ってた時
あれ、たぶんタクト達が来るから人払いをしたのよ
で、後をつけたら聞いちゃったの
フォルテ:でも、そんなことあるわけが
ミント:でも、知っているのはそれだけですの?
もっと詳しく聞いたのではありませんの?
ランファ:いやぁ、シヴァ皇子が妊娠してるってこと聞いた時
思わず声出しちゃって、それで、よくわかんないけど
タクトがミルフィーを裏切ったんじゃないかなと思ってぶん殴ろうとしたら
ミルフィーが必死でアタシを止めたのよ
違うから、今は話せないけどいつか話すからって
シャトヤーン様もタクトは悪くないって言われて
で、口止めされてて…
フォルテ:そんなことがあったのかい…
ミント:でも、それはどういう事なのでしょう
シヴァ皇子は男性なのですから妊娠出来るわけがありませんし…
ヴァニラ:受精卵を男性の腹部に注入して妊娠することができるらしいと聞いたことがあります
フォルテ:それが可能だとしても、それをやるならタクトだろう
シヴァ皇子じゃ全く関係のない男女の子供になっちまうんだから
ミント:何らかのロストテクノロジーの力でタクトさんとシヴァ皇子の子供ができるというのは考えられないでしょうか
ヴァニラ:そのようなロストテクノロジーがあるとは聞いたことがありませんが…
ミント:わかりませんわよ、なんと言ってもロストテクノロジーの固まりである白き月ですから
月の巫女にも知られていないロストテクノロジーがあるのかもしれませんわ
現に紋章機の翼やクロノブレイクキャノンという前例もありますし
ランファ:それじゃ……タクトがショタコンでシヴァ皇子を襲ったって言うの?
ミント:まぁ、平たく言うとそういうことになるかと
ランファ:でも、ミルフィーは違うって言ってるのよ
ミント:あくまでも可能性の一つですわ
ですが、私たちが考えられる限りではこれがもっとも信憑性が高いかと…
フォルテ:いくら考えても推測に過ぎないんだ、教会で待ってる3人と
たぶんこの間の口振りからしてシャトヤーン様もいらっしゃっているはずだ
詳しいことは当事者に聞けばわかるさ
もう時間もないし…行くよ
結婚式が行われる教会
走って到着した4人
フォルテ:はぁ、はぁ、
ランファ:ミント、今何時?
ミント:え、えっと…あら、わたくしの時計止まっていますわ
ヴァニラさん、時計はお持ちですか?
ヴァニラ:…9時ちょうどです
フォルテ:そんなバカな、公園を出る時9時50分だったんだよ
ヴァニラの時計、遅れてるんじゃないのかい
ヴァニラ:昨日泊まったホテルで時報を聞いてあわせましたので、正確です
ランファ:フォルテさーん、見間違いじゃないんですか?
フォルテ:ランファ、アンタも見たろう公園の時計
ランファ:そう言えば…
そこへ、シャトヤーンが現れる
シャトヤーン:みなさん、どうしたのですか?
そんなに急いで…まだ、式まで1時間はありますが
ミント:シャトヤーン様…え、どうなさいましたの?
そのお姿は…
シャトヤーンは、普段のドレスではなく比較的庶民的な礼服を着ていた
シャトヤーン:静かに! 月の聖母である私がここにいるとわかれば
周りのみなさんは混乱してしまいます
ですから、ここにいる間私のことはシャインと呼ぶように
シヴァのことも間違っても皇子と呼ばないでください、いいですね
ミント:はぁ
シャトヤーン:ところで、どうしてそんなに急いできたのですか?
フォルテ:それが、公園の時計が狂ってたみたいで
シャトヤーン:公園?
フォルテ:まぁ、いろいろあってここから1Km程離れたとこにある公園で休憩してたんです
ランファ:全く、あの公園の時計さえ狂ってなけりゃこんなに急いでくる必要もなかったのに
神父:それは、災難でしたな
じゃが、その時計は狂ってはおらんよ
教会の神父がやってきた
ミント:しかし、現に一時間も早く…
神父:あの時計は公園の設計者の意向で速めてあるのじゃ
なんでも、一時間早くすることで芸術性が増すとか言うてのう
時計自体は自動的に正確な時間にあわせるタイプのものじゃから狂うことはない
わざと文字盤をずらしとるのじゃ わしにはなんの意味があるのかさっぱりわからんのじゃがな
フォルテ:全く、はた迷惑なヤツもいるもんだ
神父:そのおかげでこの教会で挙げる結婚式に遅刻するものがいなくなったのだから感謝せねばなるまい
空港と教会のちょうど真ん中あたりにあの公園があるからよく利用するらしい
ランファ:冗談じゃないわよ、余裕があるのに急いできたアタシ達のみにもなってよ
神父:ふぉ、ふぉ、ふぉ、若いのじゃからそんなことで文句を言うでない
それより、シヴァさんがシャインさんのことを捜しておりましたぞ
「母上はどこへ行かれましたか?」と何度も
シャトヤーン:そうでしたか、申し訳ありませんまだ子供で
神父:式が終わるまではまだ子供、甘えさせるくらいでちょうどいい
あ、わしは式場の方で準備があるのでこれで
神父が去る
シャトヤーン:さぁ、みなさん行きましょう
シャトヤーンのあとをエンジェル隊の4人がついていく
しばらくすると一つの扉の前でシャトヤーンが立ち止まる
シャトヤーン:ここです、どうぞ
扉を開けるとそこに花嫁の姿が一つ
ミルフィー:みんな、来てくれたんだ ありがとう
ランファ:「ありがとう」なんて水くさいわね
ミルフィーの結婚式に来るのなんて当前じゃない
ミント:ミルフィーさん、お綺麗ですわ
フォルテ:ホント、まるで天使みたいだよ ねぇ、ヴァニラ
ヴァニラ:はい、本当に綺麗です
ミルフィー:へへっ、そこまでほめられると嬉しいなぁ
コンコンッ
と、扉をノックする音が
タクト:あのー、タクトだけど
入ってもいいかい?
ミルフィー:あ、タクトさん どうぞ、あいてますよ
タクトが部屋に入る
その後ろからレスターも入ってくる
タクト:やぁ、みんな来てくれたのかい
ランファ:別に、アンタの為に来たわけじゃないわよ
フォルテ:ふーん、よく似合ってるじゃないか
馬子にも衣装っては、よく言ったものだ
タクト:フォルテ〜、褒めるかけなすかどっちかにしてよ
ヴァニラ:クールダラス司令もいらしてたのですか?
レスター:あぁ、タクトがどうしてもっていうからな
ミント:あら、シヴァ様はご一緒じゃありませんの
タクト:え、シヴァならここに…
部屋の奥から衣装係が出てくる
衣装係:シヴァさんの衣装直し終わりました
シャトヤーン:衣装直し?
衣装係:えぇ、先ほどあなたを捜しに歩き回ったみたいで衣装が乱れていましたので
シャトヤーン:それはとんだご迷惑を…
衣装係:いいえ、お気になさらずに
それでは、式までは少々お時間がございますのでごゆっくりとおくつろぎください
衣装係が退室し、教会関係者が部屋からいなくなった
部屋の奥からもうひとりの花嫁が出てくる
シヴァ:母上…このドレス私に似合っていますか?
シャトヤーン:えぇ、よく似合っていますよ
固まるエンジェル隊とレスター
フォルテ:ちょっと、これはどういうことだい?
ランファ:この子、シ、シヴァ様よねぇ
ミント:シヴァ様が花嫁衣装?
ヴァニラ:女装?
シヴァ:そんなにじろじろ見るな
恥ずかしいではないか
レスター:おい、タクト
おまえ、ミルフィーユとの結婚式っていってなかったか
タクト:いやぁ、説明すると長くなるからとりあえず来てもらおうと…
シャトヤーン:みなさん、そろったようですね
それでは、話しましょう まず、シヴァは女の子です
エンジェル隊一同:え〜!!
シャトヤーンはシヴァの出生の秘密を話す
フォルテ:そうですか…それで、今まで男の振りを…
ミント:シヴァ様が女性だと言うことはわかりましたわ
ですが、なぜ3人で結婚することになったんですの?
シヴァ:それは私が話そう
シヴァは、6年前にタクトに正体がばれ、その後出生の秘密を知り、
シャトヤーンと親子になれたこと
そして、その時には身を引いたものの1、2年前から
自分がタクトをどれだけ想っていたのかに気付き、
周囲の人間、実の母親までも騙して
タクトを奪い取ろうとしたことを話した
シヴァ:そして、私はタクトの子を妊娠した
ランファ:でもそれじゃ、あのときアタシが考えてたのと対して変わらないじゃない!
ミルフィーはどうなるのよ!
シヴァ:………
シヴァは押し黙ってしまう
タクト:そうじゃないんだ、シヴァがすべて悪いんじゃないんだ
ミルフィー:それは違うの、ランファ……確かに結果的にはそう見えるけど
あたしも最初に聞いた時はショックだったけど…でもね
タクトとミルフィーは、二人で話し合ったことを話す
タクトがシヴァを抱いた時のシヴァへの想いと
それを聞いたミルフィーが一度は身を引こうと思ったこと
そして3人で幸せになると言う結論
ランファ:………
フォルテ:まぁ、なんというか…
ミント:タクトさんとミルフィーさんらしいですわね
ヴァニラ:そう言う決断は、普通できないと思います
レスター:確かに、普通じゃ考えられないな
ランファはミルフィーに向かい合い両手をミルフィーの肩に置く
ランファ:ねぇ、本当にこれでいいの
シヴァ様はタクトを取ろうとして、タクトはそのシヴァ様を好きだって言ってるのよ
ミルフィー:ランファ、心配してくれてありがとう
でもね、ランファの言ってることちょっと違うよ
タクトさんはあたしもシヴァちゃんも好きなの
あたしはタクトさんもシヴァちゃんも好き
シヴァちゃんはタクトさんが好き
あたしのことはどうかわからないけど
シヴァ:私は、そなたのことも好きだ
こんな私と一緒に暮らそうと言ってくれたそなたのことが
ミルフィー:ね、だから これでいいの
3人一緒に幸せになるから
ランファ:…このお人好し
全くどこまでバカなのよアンタは…アタシにはちっともわかんないわよそんな理屈
ミルフィー:ランファ…
ランファ:でも、あんたがそう言うなら大丈夫なんでしょ 幸せになんなさいよ
そうじゃないとあんた達3人まとめてとっちめてやるんだから
ミルフィー:ありがとう、ランファ
コンコン
誰かがドアをノックする
教会の人:そろそろお時間になりますので…
シャトヤーン:それでは、みなさん行きましょう
フォルテ:そう言えば、タクトとミルフィーの親御さんはどうしたんだい
タクト:いや〜、ちょっと急だったし、それにことがことだからね
事後報告と言うことで
ミルフィー:あたしも同じ…
ランファ:それじゃ、ヴァージンロード誰と歩くのよ
ミルフィー:それは…
ミルフィーは、すがるような目でランファを見つめる
ランファ:ねぇ、冗談よねぇ
ミルフィー:お願いランファ、一緒に歩いて
ランファ:なんで嫁入り前のアタシが何が悲しくて
あんたの付き添いでヴァージンロード歩かなきゃなんないのよ
フォルテさんに頼めばいいじゃない
フォルテ:ランファ、それを言ったらあたしだって同じじゃないか
なんであたしなんだよ
ランファ:いや〜、フォルテさんって立派にオヤジだし〜
フォルテ:ランファ…一発いいかい?
フォルテは銃を抜こうとしている
ランファ:じょ、冗談ですよ
そうだ! クールダラス司令がいるじゃない!
レスター:別に俺はかまわんが
タクト:いや、レスターはダメだ
ランファ:どうしてよ
タクト:レスターは、一応オレの後見人ってことになってるから
レスター:貴様と言うやつは、その為にこの俺を呼んだのか?
タクト:まぁ、そんなとこだ
ミルフィー:ランファ、どうしてもダメ?
ミルフィーは、さらにすがるような目で見つめる
ランファ:う、わかったわよ! やればいいんでしょやれば
これで、アタシが結婚出来なかったらミルフィーのせいだからね
ミルフィー:ありがとう、だからランファ大好き
ミルフィーがランファに抱きつく
ランファ:ホント、アンタって子はとことんアタシに迷惑かけるんだから
そして、式は滞りなく行われた
その後、みんなで宴会をして一泊したあとそれぞれの帰路に着くことに
シャトヤーン:それでは、ここでお別れですね
身体に気をつけるのですよ
シヴァ:はい、母上
母上もお元気で
ランファ:それじゃ、3人仲良くね
ミルフィー:うん
タクト、ミルフィー、シヴァの3人はみんなを見送る
タクト:それじゃ、オレたちも帰るか
ミルフィー:はい
シヴァ:そうだな
一方、3人以外の帰りの船内
シャトヤーン:シヴァ…
窓の外を見ながら呟く
それを見ていたエンジェル隊(レスターは別の船、ヴァニラは寝てます)
ミント:シャトヤーン様、少し寂しそうですわね
フォルテ:そりゃ、最愛の娘を嫁がせたわけだし
ランファ:まして、複雑な事情があったみたいですし…
シャトヤーン:……なんかムカつく
3人:え゛?
3人は顔を見合わせる
そして小声で会話を進める
ランファ:今、シャトヤーン様が「ムカつく」って
フォルテ:ランファもそう聞こえたのかい
ミント:わたくしもそう聞こえましたわ
ランファ:でも、あのシャトヤーン様よ
ミント:わかりませんわよ、あのシヴァ様の実の母親ですから
フォルテ:切れたら何をするかわからないタイプかもしれないねぇ
3人の様子に気付いたシャトヤーン
シャトヤーン:どうかしましたか…もしかして私、何か変なことを言いましたか?
フォルテ:いえ、全然 なぁ、ミント
ミント:え、えぇ、何も聞こえませんでしたわ
ランファ:そうそう
シャトヤーン:そうですか
そういうと、また窓の外を眺める
シャトヤーンは母親としての自分と女としての自分の間で葛藤していた
シャトヤーン:(あんな勝手なことをしておいて幸せを手に入れるだなんて
私はひとりでシヴァを育てたというのに……何だか、納得が……
いや、私はシヴァの母親なのだから素直に喜ばなきゃ……
でも、ひとりの女としてシヴァを許せない…
でも、幸せを壊すようなことだけはしたくないし…そうだ、この手があったわ
この手なら母親としても女としても納得がいくわ
ふふふ、シヴァ…覚悟しなさい)
シャトヤーンが不適な笑みを浮かべる
3人はまだこそこそと話をしている
ランファ:今度は笑っていらっしゃるわ
フォルテ:いったい何を考えていらっしゃるんだろう…
そうだミント、シャトヤーン様の考えてること探ってみてよ
ミント:そんな、シャトヤーン様の心をテレパスしろとおっしゃるのですか?
そんなことできませんわ それに、もしバレたらただじゃ済みませんわよ
フォルテ:頼むよミント、あとでなんかおごるからさ〜
ミント:たとえどのようなものを積まれてもわたくしにはできませんわ
ミントは断固拒否する
フォルテ:それじゃ、「基地に帰ってからランファと一回エッチ出来る権利」
ってのでどうだい?
ミント:わかりましたわ それでは早速
ミントは即答する
ランファ:早っ…て、ちょっと待ってよ、そんな約束無効よ!
フォルテ:いいじゃないか、減るもんじゃなし
ランファ:減ります!!
ミント:わかりましたわ! こ、これは…
ミントはおびえている
フォルテ:いったい、どうしたんだい
ミント:笑ってますの、ただ、笑っているだけ…
そう、自分で立てた策略に酔って…
あぁ、思い出しただけでも鳥肌が…
フォルテ:とりあえず、シャトヤーン様も人の子ってことか…
ランファ:結局わからなかったんだからさっきの約束は無効よ
フォルテ:あぁ、いいよ別に
ランファ:ふぅ、助かった
フォルテは小声で呟く
フォルテ:そんな約束あろうが無かろうがどのみち食われちまうだろうしね
ランファ:何か言いました、フォルテさん?
フォルテ:いや、別に
一方、タクト達は自宅に着いた
シヴァ:なかなかいいところだな
ミルフィー:空気はおいしいし、あ、畑もあるんですよ!
タクト:これから、3人での新生活が始まるんだ
ミルフィー、シヴァ改めてよろしく
ミルフィー:こちらこそよろしくお願いします
シヴァ:私も至らぬ所があると思うがよろしく頼む
タクト:…なんか、シヴァの話し方ってやっぱり堅い感じがするなぁ
シヴァ:仕方ないだろう、私は皇子として育てられたのだから
今更直せと言われても…
ミルフィー:あせること無いよ ずっと一緒にいるんだから
少しずつ変えていけば…ね
シヴァ:そうだな
2週間後
配達員:こんにちは、シヴァさん宛にお荷物です
ミルフィー:ごくろうさまです!
届いたのは大きさ1m四方の箱
ミルフィーはその箱をリビングへ運ぼうとするが…
ミルフィー:お、重い…
タクトさーん、シヴァちゃーん、ちょっと手伝ってー!
タクトとシヴァが手伝って何とか今に運ぶ
タクト:シヴァあてに荷物なんて…
宛名は…シャイン?
シヴァ:あぁ、きっと母上からだ
結婚式場でそう名乗ってたようだし
ミルフィー:いったい何が入ってるんだろう
外箱を展開すると一回り小さなピンクの箱が出てきた
タクト:ん? 箱のふたになにか挟まってるみたいだ
これは、手紙みたいだな
シヴァ、開けていいかい
シヴァ:あぁ、読んでくれ
タクト:えーっと、3人とも元気で暮らしていますか…
手紙の内容
【3人とも元気で暮らしていますか
シヴァの嫁入り道具を送ります
シヴァがこれで可愛がってもらえることを願っています
それでは、また後ほど
シャトヤーンより】
シヴァ:嫁入り道具? 私は必要なものは持ってきたが…
ミルフィー:それに、これで可愛がるって…嫁入り道具って
普通は、タンスとかのことをいうんですよねぇ
タクト:まぁ、箱を開けてみればわかるさ
シヴァ、開けてみなよ
シヴァ:あ、うん
シヴァは不思議そうな顔をしながら箱を少し開け、中のものを確認する
と、慌ててふたを閉めてしまった
タクト:シヴァ? どうしたんだいそんなに慌てて
いったい何が入っていたんだい
シヴァ:な、なんでもない
そなた達には関係ないものだ(母上、何でこんなものを!?)
ミルフィー:ダメだよシヴァちゃん
夫婦の間に隠し事は無しって約束でしょ
シヴァ:いや、それはそうだが…
でも、これはダメだ! すぐに送り返す
ミルフィー:タクトさん!
ミルフィーはタクトにアイコンタクトを送る
タクトはシヴァに近づく
シヴァ:来るな、これを見せるわけにはいかない
タクトはシヴァを抱きしめる
シヴァ:え、タクト?
シヴァの顔が赤くなる
タクト:今だ、ミルフィー!
シヴァはその声で我に返る
ミルフィーが箱に手をかける
シヴァ:ミルフィー! その箱を開けるな!
シヴァはジタバタともがくがタクトに捕まえられていて身動き出来ない
ミルフィーがふたを取ると
ミルフィー:きゃー、なんですかコレ?
いろいろな形の…あ、このピンク色のちっちゃくて可愛いー
タクト:これは、オトナのオモチャ一式?
シヴァ:だから、見るなといったのだ
しかし、ミルフィーはこれがなんなのか知らないのか?
タクト:ミルフィーだからね…
ミルフィーがオモチャの中から手紙を見つける
ミルフィー:また手紙が入ってました
読みますねー、シヴァへ…
手紙の内容
【シヴァへ
よく考えたのですが、やっぱり女としてあなたを許せません
タクトさんとミルフィーユさんにさんざん迷惑をかけたのにもかかわらず
その二人のおかげであなたは幸せを手にしている
そんなあなたが許せませんでした
ですが、あなたは私の大切な娘…あなたには幸せになって欲しい
そこで、これを送ることにしました これで、お二人に可愛がってもらいなさい
タクトさん、ミルフィーユさんへ
とりあえず、一通りの道具を詰めてみました
遠慮なさらずにシヴァを苛めてやってください
夜のシヴァはあなた方のオモチャです
それでは
シャトヤーンより】
タクト:…なんか、随分イメージが違うみたいなんですけど
シヴァ:私も、母上のこんな一面は知らなかった…
でも、私の母上なのだから…考えられなくもないのかも……
ミルフィー:えっと、つまり、この道具とシヴァちゃんで遊ぶんですか?
タクト:うーん、そう言うことでいいのかなぁ
そうだ、実際にどうやって使うのか実践しながら教えてあげるよ
シヴァ:タクト、実践って?
タクト:ミルフィー、さっき可愛いっていってたやつ3個と
その脇にリモコンがあるからそれを持ってきて
ミルフィー:は〜い♪
シヴァ:ちょっと、タクト
わ、どうして私の服を脱がすのだ?
まさか、実践って私に使うのか?
タクト:そうだよ、だってシャトヤーン様がそうするようにって送ってきたものなんだろう?
シヴァ:だからって、本当にやるなんて
タクト:それと、俺とミルフィーからのお仕置きも兼ねてね
シヴァ:それは、許してくれたのでは…
タクト:う〜ん、許してはいるんだけど
ただで許すこともないと思って…いい機会だし
ミルフィー:持ってきましたー
タクト:それじゃ、リモコンのスイッチを入れて
ああ、強弱は弱い方から2番目くらいにしておいて
ミルフィー:わー、ブルブルいってます
タクト:それを一つ持ったら、シヴァの乳首をなぞってみて
シヴァ:やだ、やめろ!
シヴァが暴れる
ミルフィー:隊長! 敵の妨害の為、目標に到達出来ません!
タクト:(ミルフィーノリがいいなぁ)わかった、ミルフィー隊員
妨害機能を麻痺させる
タクトはシヴァの首筋に下をはわす
シヴァ:や、そこは…感じる…
タクト:今だ、ミルフィー隊員!
ミルフィー:了解しました 再度目標への接近を試みます
シヴァ:ミルフィー、やめて…
ミルフィーはシヴァの乳首にローターを当てる
シヴァ:ふあぁぁ、ダメ、こんなの…
ミルフィー:隊長!目標に到達いたしました
タクト:了解、こちらからも援護する
ミルフィー隊員は第一目標への攻撃を続けつつ
もう1機を用いて第二目標を攻撃せよ
タクトは、シヴァのもう片方の胸を揉み始める
シヴァ:あ、や……もう許して……
ミルフィーが小声で
ミルフィー:タクトさーん、第二目標ってなんですか?
タクトも小声で:クリトリスの方
ビラビラのあたりとか好きなようにやってみて
ミルフィー:はい、わかりました!
ミルフィー隊員、第二目標への攻撃を開始いたします
シヴァ:んっ、んっ…そこはやめて…
ミルフィーはシヴァのアソコを丁寧になぞる
ミルフィー:どう、シヴァちゃん? 気持ちいい?
シヴァ:あ、こんなのダメ…すぐイっちゃいそう…
ふぅぅん、や、そこぉ…
シヴァのあそこからどんどんと蜜が溢れてくる
タクト:ミルフィー、それ、シヴァの中に入れてみて
ミルフィー:え、こうですか?
ミルフィーは持っていたローターをシヴァの膣へ沈める
シヴァ:な、膣に?…いや……
タクト:もう二つも入れてみて
ミルフィー:はい
残っていた二つも躊躇無くシヴァの膣に納める
タクト:それじゃ、このリモコンのスイッチを徐々にあげて
シヴァ:あぁ、膣で暴れてるの…あん、やだ、止めてー
タクト:もう少し大丈夫かな?
タクトはさらに強度を上げる
シヴァ:ダメ、ダメ…おかしくなっちゃう…
イ、イク…あ、あ、あ、あぁぁぁぁ
シヴァが絶頂を迎える
タクト:こういう風に使うんだ
ミルフィー:何だか、すごいですねぇ
シヴァ:あぁぁ、あん
タ、タクト…もう、取って…
タクト:おっと、忘れるところだった
タクトはシヴァの膣からローター3個を取り出す
シヴァ:はぁ、はぁ…
こんなこと…毎晩するのか?
タクト:いや、今日のはほんの小手調べさ
妊娠してるんだからそんなに無理はできないし
出産が終わったら毎晩してあげるから
ね、ミルフィー
ミルフィー:はい、それでタクトさん
シヴァちゃんの出産が終わるまでに道具の使い方教えてください
その、あたしの身体で…
タクト:わかった、しっかりマスターして
一緒にシヴァのこと可愛がらないとね
シヴァ:(……この二人ってこんなにエッチなのか?
…私は、判断を誤ったのかも……
母上、なんてことをしてくれたんですか!!)
シヴァはこの先のことを考えてため息をつく
だが、アソコから蜜が溢れるのを感じた
シヴァ:(私の身体は…期待しているのか?
私も、エッチなのか…はぁ…)
シヴァは二人に負けず劣らずな自分にため息をついた
一方白き月
ミントの部屋でエンジェル隊の4人がお茶会を開いている
4人の前には紅茶とケーキが置いてある
(ランファ/苺のムースケーキ、ミント/チョコレートケーキ、
フォルテ/チーズケーキ、ヴァニラ/紅茶のケーキ)
フォルテ:しかし、今回のロストテクノロジーには苦労したねぇ
ミント:えぇ、突然暴れ出しましたから、でもランファさんのおかげで
わたくしたちも無事に帰ってこれましたわ
ヴァニラ:ですが、カンフーファイターの攻撃のあと全く動かなくなってしまいました
……壊してしまったのではないですか?
フォルテ:…まぁ、その辺は優秀な月の巫女たちが何とかしてくれるさ
命あっての物種だよ、ご苦労さん、ランファ
ランファ:……
フォルテが見るとランファは眠っているようだった
フォルテ:ランファ? なんだ、寝てるのかい
ミント:相当疲れていたのですわ
フォルテ:まったくしょうがないねぇ…
ランファ、寝るなら部屋で寝な
ランファ:ん、ん〜〜〜〜
ランファは、反応は示したものの起きる気配はない
ミント:もう少しこのまま寝かせておきましょう
無理に起こしては可哀想ですわ
フォルテ:それもそうだね
おっと、もうこんな時間だ
あたしはこれから用があるからこれで失礼するよ
ヴァニラ:私もそろそろ失礼します
フォルテ:なんだ、ヴァニラもかい
それじゃ、お茶会はもうお開きだね
ミント、悪いけどランファのこと頼むよ
ミント:わかりましたわ
ミントの部屋からフォルテとヴァニラが出ていった
ミント:……
ミントはランファの寝顔を眺めている
ランファは背もたれに寄りかかったまま下を向いている状態で眠っている
ミント:ほんと、ランファさんはかわいらしいですわ
ランファ:すぅ…すぅ……
ミントはランファに歩み寄る
そして、ランファの顔をのぞき込み、
ミント:…ランファさん……
ランファの唇を奪う
ミント:んっ、んんっ
ミントは、ランファの口内に舌を入れディープキスを続ける
ミント:うむ……ん、ちゅ
ランファ:むぅ〜〜〜〜〜〜
ミント:(目が覚めてしまったようですね)
ミントは、そっと唇を離し自分席へ戻る
ランファ:ん、ふぁぁぁ
あ、寝ちゃったんだアタシ
ミント:おはようございます、ランファさん
ランファ:ミント、あれ、フォルテさんとヴァニラは?
ミント:用事があると言うことでお帰りになりましたわ
ランファ:そう……あれ?
ランファが口内の異変に気づく
ランファ:(なんだろ、口の中が……これって、チョコレート?)
ミント:どうかなさいました?
ランファはミントの方を見る
ランファ:(そういえば、ミントがチョコレートケーキを食べてたんだっけ)
まだ、完全に覚醒していない頭脳が納得しようとしている
ランファ:!!
ランファの頭脳が完全に覚醒し、この現象の不自然さを感じた
ランファ:…ミント、アタシが寝てる間……何かしなかった?
ミント:いえ、別に何も
ランファ:アタシの口の中でチョコレートの香りがするのよ
ミント:それは、わたくしが食べていたチョコレートケーキの香りではないですの?
ランファ:アタシは、ミントのケーキもらって食べたりしてないわよ
ミント:まぁ、同じ部屋で食べてましたから香りくらいは…
ランファ:あくまでシラを切るつもりね
ミント:そういわれましても、わたくしにはなんのことやらさっぱり…
ランファ:……そう、ならいいわ
ランファがミントの部屋を出る
ランファ:(この子、たぶんアタシが寝ている間にキスしたんだわ
こうなったら、現行犯で捕まえてはっきりと言わないと!)
ランファはどうしてやろうかと思案する
ランファ:(目が覚めた時、ちょっと気持ちよかったのはそのせいだったのね
って、何考えてるのよアタシは! 気持ちよかったなんて…でも……)
ランファが自分の部屋に着いた時には、顔が真っ赤になっていた
翌日
また、ミントの部屋でエンジェル隊の4人がお茶会を開いている
フォルテ:いやぁ、今日もランファ大活躍だったねぇ
ランファ:ふぁぁぁ、そうですか?
ミント:(昨日の今日ではさすがに誤魔化しきれませんし…)
ランファさん、お疲れのようですわね
そろそろお戻りになって休まれてはいかがですか?
ランファ:(うふふ、眠そうなふりばれていないみたいね)
う−ん、ちょっと部屋まで持たないかも…
ミント、悪いけどベッド貸してくれる?
ちょっと横にならせて…
ミントは少し驚いたような表情で
ミント:…はい、それはかまいませんが
ランファ:それじゃ、おやすみ〜
ランファはミントのベッドに仰向けになり目を閉じる
ミント:(まぁ、そういうことですの…)
ミントはランファの行動から推理し、口元を緩ませる
フォルテ:まったく、ランファにも困ったもんだねぇ
ミント:まぁ、いいじゃありませんか
ヴァニラ:あの、申し訳ありませんが、私そろそろ失礼します
フォルテ:それじゃ、あたしも帰るとするかね
ヴァニラとフォルテは退室した
ミント:さてと…
ピッ
ミントは部屋に電子ロックをかけ笑みを浮かべる
その表情をタヌキ寝入りしているランファに知るすべはなかった
ミントはランファが寝ているベッドへ向かう
ランファ:(さぁ、来るなら来なさい)
ミント:昨日の今日ですし、タヌキ寝入りという可能性もありますわ…
ここは慎重に眠っているかどうかを確かめる必要がありますわね
ランファ:(さすが、ミントね
でも、ここでしっぽを出したりはしないんだから)
ミント:まずは、足の裏をくすぐってみましょうか
ランファ:(い、いきなりそう来るか)
ミント:そ〜れ、こちょこちょこちょ
ミントは、ランファの左足をくすぐる
ランファ:(が、我慢よランファ、でも、くすぐったーい)
ランファは必死で我慢している
ミントはそれを見て声を押し殺して笑っている
ミント:今度は右足を…
ミントはランファの右足をくすぐる
ランファ:(我慢よ、我慢!)
ランファは気づいていないが身体がぷるぷると震えている
ミント:本当に眠っていらっしゃるのかしら
それじゃ、両腕をバンザイさせてっと
ミントはランファの両手を動かす
ランファ:(まさか…)
ミント:脇の下をこちょこちょこちょ
ミントはランファの両脇をくすぐる
ランファ:(くっ、くすぐったい でも、ここで負けるわけには…)
ランファは必死にこらえている
ミント:大丈夫みたいですわね
それでは、いただきまーす
ミントの顔がランファの顔へと近づく
ランファは目をつぶっていながらも視界が暗くなるのを感じた
ランファ:(よーし、アタシの勝ちよミント!)
ランファはカッと目を開き
ランファ:ミント、何やってるの?
ミント:あら、ランファさん
お目覚めですの?
ランファ:とぼけないで、アンタ今アタシにキスしようとしたでしょ
ミント:やっぱりバレてましたか
ランファ:昨日は、上手く交わされたから罠を張ったのよ
ミント:あら、そうでしたの
では、わたくしは見事にランファさんの罠にかかってしまったのですね
ランファ:ふっふっふ、そうよ
アンタは見事に私の……あれ、なんで身体が動かないの?
ミント:ランファさん、どうかされました?
ランファ:身体が…え?
ちょ、ちょっと、これどういう事?
ランファは両手両足をベッドの柱につながれている鎖に固定されていた
ミント:ランファさん、人間はたとえ寝ていても身体をくすぐられたりしたら
何らかの反応をするものですわ
ランファ:へ?
ミント:それに、タヌキ寝入りしているかもしれない相手に
わざわざ何をやるか言うと思いますか?
ランファ:ミント、もしかしてアタシが罠張ってたこと…
ミント:えぇ、すぐにわかりましたわ
ランファ:それじゃ、アタシが罠にかかったってこと?
ミント:正解ですわ
さて、明日はわたくしもランファさんも非番ですし
じっくりと可愛がってさしあげますわ
ランファ:やだ、罠張ってたことは謝るからさぁ
ミント:別にお仕置きというわけじゃありませんわ
わたくしの気持ちは既に申し上げたとおり…
ランファ:…やっぱり、聞き間違いじゃなかったんだ
ミント:当然ですわ、私が勇気を振り絞って申し上げましたのに
聞き間違いだなんて…
ランファ:でもね、アタシ達女の子同士だし…
ミント:愛さえあれば性別なんて関係ありませんわ
同性の結婚は認められていますし、
第一、ミルフィーさんたちのケースに比べれば一般的ですわ
ランファ:ほら、人間はね結婚したら人類の未来の為に
二人以上は子供を産まなければいけないって習わなかった?
女の子同士なんて非生産的だし…
ミント:あら、それなら問題ありませんわ
半年ほど前に解明されたロストテクノロジーの
精子と卵子を相互に変換する技術を使えば子供は産めますわ
ランファ:それって卵子を抽出してシャーレの上でやるんでしょ、
それだと試験管ベイビーじゃない、そういうのは……
ミント:いえ、心配には及びませんわ
少々お待ちいただけます
ミントは近くの箱から何かを取り出す
ミント:ブラマンシュ財閥がこれを開発しましたから
ミントが持つそれは黒く、両端はリアルなアレの形をしていて
その一方の中程に袋を象ったものとバンドが付いていた
ランファ:何それ?
ミント:先ほど話した技術を簡単に使用することができる装置ですわ
こちら側を攻める人の膣に入れて使用しますの
射精感とかも感じることができる優れものですのよ
質感も本物に比べてもまったく遜色ないそうです
ランファ:なんてものを作ってるのよ、ブラマンシュ財閥は!!
ミント:これで、障害はなくなりましたわ
ランファ:いや、でも……
ミントの表情が曇る
ミント:ランファさんは、わたくしのこと…お嫌いですか?
ランファ:嫌いなわけないじゃない、好きよ
ミント:でしたら…
ランファ:でも、そういうのじゃなくて大切な友達として…
ミント:つまり、恋愛対象としては見れないと
ランファ:うん
ミント:わかりましたわ
ミントはそういうと不意に…
ランファ:…ゴメンね…っん、んんっ!?
ミントはランファの唇を奪う
ランファ:ん、んん
長めのキス
ランファ:んんんっ、ぷはっ
ミント? どうして? 今、わかったって…
ミント:えぇ、わかりましたわ
もう、実力で振り向かせるしかないってことが
ランファ:実力?
ミント:ランファさんの身体をわたくし無しではいられない身体にするしかないと…
ランファ:ちょ、ちょっと
ミントは目の色が変わっている
ミント:ランファさん……
ミントはランファの服を脱がせる
ランファ:ちょっと、ミント!
ミント:かぷっ
ミントはランファの胸にかぶりつく
ランファ:くぅっ
さらに、空いてる手でもう一方の胸を攻める
ランファ:あっ、あっ、あん
あっ、んっ、んっ、んんんっ
ランファは軽く達してしまう
ふとランファがミントを見ると一瞬目があった
ミントは思い詰めたような必死な表情で睨むようにランファを見る
が、すぐに目線を外し次の行動へ移る
ランファ:(なによ、なんでそんな顔……なんだか、怖い
一体どうしちゃったのよ、ミント)
ミントは胸から下腹部へと舌を這わす
ランファ:くふぅ、やぁ
下腹部からさらに下へ…秘所と飛ばして太股へ
ランファ:んんっ…
ランファの秘所の湿りが増していく
ミントはランファの秘所を舐め始める
ランファ:いや、ダメ…あ、あふ…
ミント、ダメ…
ミントは何も言わず攻め続ける
ランファ:あ、あぁん、はぁ、あっ
ミントは隆起しているクリトリスを口に含みこね回す
ランファ:はっ、はっ、はっ
あん、いく、いくぅ
ミントは突起を甘噛みする
ランファ:ひぁぁぁぁぁ!
ランファは絶頂を迎える
ミントは休む間もなく膣へ指を入れる
ランファ:はぁ、はぁ、はぁ…あん、ミント
そんなすぐに…あん…
ミントは指をさらに奥へと滑り込ませる
ランファ:(いっ!)
少し深かったらしく痛みを覚え声を出そうとしたその時
ミントの指がビクッとして引っ込められてしまう
そして、先ほどより浅い位置で刺激を与えている
ランファ:(今のは一体?)
ランファは不思議に思ったが…深く考える余裕はなかった
ランファ:あっ、あっ、あっ
ミントの指の動きが激しさを増す
ランファ:や、また、またイク
あ、あぁぁぁぁぁ
ランファは再度絶頂を迎える
ミントはさらに攻めようとするが手が止まる
ミント:はぁ、はぁ、はぁ…
ミントは疲労困憊の様子
ランファ:ミント? 大丈夫?
ミント:…こんな状況でどうしてわたくしの心配などできますの?
ランファ:やっと喋ってくれた
ミント:身体は感じていても、心は冷静なまま
まったく動揺していない…
ランファ:アンタ、もしかしてずっとテレパス使ってたの?
それで、そんなに疲れてるわけね
ミント:わたくしのことより、どうしてですの
どうしてそんな冷静に…
ランファ:ミントだからよ、信頼しているもの
ミント:信頼? こんな酷いことをされているというのに
ランファ:さっき、アタシが痛いって思った時慌てて指を引っ込めたでしょ
ミント:えぇ、それが何か
ランファ:どうして?
ミント:それは、ランファさん痛い思いをさせるわけにはいきませんから
ランファ:酷いコトしてるやつはそんなこと考えないわよ
ミント:え?
ランファ:口でどんなこと言ったってアンタの本心では
アタシに酷いコトしようとなんてしてないのよ
ミント:……
ランファ:ねぇ、ミント
どうしてテレパスまで使って、そんな必死なの?
ミントは黙りこむ、少し間をあけて
ミント:わたくしがランファさんを襲ってしまえば、もう元には戻れませんもの
そうなれば、支配するしかありませんわ
それができなければ、もう触れることも…
どうやら後者の方が確定のようですわね……
ランファ:ミント…
ミント:…拘束を解いて差し上げますわ
ミントはランファを固定していた鎖をとく
ミント:これで自由ですわ……これで全部おしまい
普段は避けられてもかまいませんから
仕事のときだけは今まで通りに……お願いいたしますわ
それだけを言うとランファに背を向ける
ミントは泣きそうなのをこらえているようだ
ランファは少し考えて後ろからミントを抱きしめる
ミント:ランファ…さん?
ランファ:いいわよ…付き合ってあげる
ミント:え?
ランファ:ミントみたいにはっきり好きだっては言えないけど…努力してみる
ミント:同情ですの?…それなら
ランファ:同情なんかじゃないわ
アタシのことここまで想ってくれてるミントに答えてあげたいって思ったから…
ミント:それが同情と言うんですわ!
そんな、軽い気持ちで慰めようとしないでくださいまし
ランファはミントを自分の方に向かせる
ランファ:軽い気持ちなんかじゃない!
どうしてわかってくれないの? 信用できないならアタシの心の中見てみなさいよ!
ミント:表層心理なんてどうにでもできますわ
ピシッ
ランファはミントのほほを叩く
ランファ:この、わからずや!
ミント:わたくしとランファさんとでは覚悟の度合いが違いますの
失恋した相手に慰められるほどみじめなことはありませんわ
ランファ:覚悟? そう、わかったわ
ランファは近くに転がっていた黒い物体を拾いミントの目の前に差し出した
ランファ:これ使いなさいよ
ミント:ランファさん、ご自分で何を言ってるのかわかっていらっしゃいますの?
ランファ:わかってるわよ、ミントにアタシのヴァージンをあげる
これが、アタシの覚悟よ
ミント:きっと途中で逃げ出しますわ
ランファはさっきまで自分の足を固定していた鎖に再び自分の足を固定する
さらに両手も同様に固定する
(鎖は電子ロックで本体は二つに分かれるように開く構造でおり
手を乗せて閉じさえすればロックされるのでひとりでも可能)
ランファ:これで、逃げられないわ
ミント:そこまでおっしゃるのでしたら
でも、どうなっても知りませんわよ
ミントはベッドの端でオナニーを始める
ミント:あ、あん…ふ、んんっ
ランファ:ミント、何やってるの?
ミント:何って、いくらなんでも、あっ…
少し…濡らさないと入りませんもの…んっ
……このくらいで大丈夫かしら
ミントは自分の膣にアイテムの攻者側の方を挿れ始める
ミント:ううう、いたっ
ランファ:ちょっと、ミントも初めてなの?
ミント:あ、当たり前ですわ
ランファさん以外にヴァージンを捧げるわけがありませんもの
ランファ:いや、てっきり
それを使ったことがあるんだと…
ミント:いえ、今日が初めてですわ
こんなに痛いんですの?
ランファ:ミント、無理しない方が…
ミント:大丈夫ですわ…このくらいなんてこと…
もしかして…ランファさんが怖じけづいたのではありませんの?
ランファ:そうじゃないってば、ミントを心配してるのよ
アンタ、体が小さいんだから無理だって
ミント:無理なんかじゃ…こんなもの……えいっ!!
ミントは渾身の力を込めて膣に突き入れる
ミント:ひぎぃぃぃ…あぐぅ、い、痛いですわ…
ミントの太股に血が流れる
ランファ:ちょっと、大丈夫?
ミント:問題ありませんわ、あとはこのバンドで固定してと
ミントはバンドを装着する
ミント:ランファさんも少し濡らさないと
ミントはランファの秘所を愛撫する
ランファ:あっ、あっ
ミント:もう少し濡らさないと痛いですわよ
ランファ:そ、そんなこと言われても
ミント:(そうですわ)
ミントはランファの蜜でぬれた指をランファのお尻の方に滑らせる
ランファ:や、ミント…そっちは
つぷっ
ミントはその指をランファのお尻の穴に少し入れてみる
ランファ:ダメ、汚い
ミント、抜いて
ミント:そういわれましても…お尻に指を入れたとたん
どんどん濡れてきましたし…
ランファ:う、うそよ そんなわけ
ミント:嘘ではありませんわ
ミントはお尻に入れた指を動かしてみる
ランファ:あっ、あん、やめて
ランファの膣から蜜が溢れてくる
ミント:ほらこの通り
ランファさんってお尻も感じますのね、ちょっと変態っぽいかも
ランファ:そんな、アタシ変態なんかじゃない…
ミント:まあ、おかげでだいぶ濡れてきたみたいですし
どうします? もう少し続けます?
ランファ:お尻はイヤ…
ミント:いえ、そういう意味ではなく
…もう、挿れても大丈夫ですか?
ランファ:うん、大丈夫だと思う
ミント:それでは
ミントは手のひらに唾液を垂らすとそれをブツに塗りだくる
そして、ランファにあてがう
ミント:いきますわよ、ランファさん
ランファ:うん
ミントはゆっくりと挿入を始める
ランファ:んんっ、いたっ
ミント:ランファさん?
ランファ:大丈夫だから、もっと奥に
ミントはさらに入れる
ランファ:うぅ、ちょっとストップ
少しだけこのままで…
ミント:うぅぅぅ
ランファ:ミント? どうしたの?
ミント:ランファさん、そんなに締め付けないでくださいまし
ランファ:え、それって痛感まであるの?
ミント:そうじゃなくて、ランファさんに締め付けられると
その分わたくしの膣が圧迫される構造になってますの、だから
ランファ:膣が広げられてるってこと?
ミント、もういいよ、今回はここまでにしよう
ミント:い、イヤですわ、ここまで来たら最後まで…
ランファ:でも、これ以上したらミントのが壊れちゃう
ミント:だ、大丈夫ですから
ランファ:じゃぁ、早く終わらせよう
アタシ我慢するから一気に
ミント:でも、それではランファさんが
ランファ:アンタが今耐えてる痛みに比べればたいしたこと無いわ
ミント:わかりましたわ
ミントはさっきより早く中に進行する
ランファ:痛ぁ…
ミント:もう少しですわ
ランファ:うぅぅぅ
ミント:全部…入りましたわ
ランファ:うん、奥に…あたってる
じゃあ、動いて
ミント:でも、すぐに動いたら
ランファ:いいから
ミントはゆっくりと動いてみる
ランファ:あ゛ぁぁぁ
ミント:う゛ぅぅぅ
二人とも苦痛に耐えながら行為は続く
10分後
ランファ:んんっ、ねぇ、ミント
ミント:はい?
ランファ:痛くなくなってきたみたい
代わりになんか変な感じが…
ミント:わたくしは痛みが無くなったというよりは
痛覚が麻痺したみたいですわ
ランファ:ちょっと、それって大丈夫なの?
ミント:えぇ、とりあえずは
ランファさん、少し速く動いても大丈夫ですか?
ランファ:うん、大丈夫
ミントは動きを速める
ランファ:あ、あん、感じる
ミント:わたくしも…も、もうイキそうですわ
ミントの腰の動きがさらに加速する
ランファ:ミ、ミント、そんないきなり激しく…
ミント:ダメですわ、もう我慢できない
ランファ:まだイっちゃダメ、あん…もう少しだから
ミント:そんな、もう出ます
ランファ:ダメ、もうちょっと、もうちょっと…だから
ミント:ラ、ランファさん…まだですの
わたくし、もう…
ランファ:あとちょっと…あっ、い、イキそう
や、い、いい
ミント:もうダメですわ、イ、イキますわ
このまま、膣に
ランファ:ダメ、膣は…お願い、外に、外に
ミント:あ、あぁぁぁぁ
ミントが絶頂を迎えランファの膣に射精する
ランファ:ダメ、あ、熱っ、い、イク、イッちゃう
やぁぁぁぁぁぁぁ
ランファも絶頂を迎える
ミントの射精はまだ止まらない
ランファ:はぁ、はぁ…まだ、止まらない…
お腹の中熱いのでいっぱい…
ミント:はぁぁ、うっ、ふぅぅ
ミントがランファの膣から引き抜く
ミント:はぁ、はぁ、はぁ
ランファ:外にって言ったのに…
こんなにたくさん出して
ミント:だって、ランファさんの膣…気持ちよくて
ランファ:赤ちゃん…できちゃうじゃない
ミント:できると困りますの? もしかして、わたくしとの子供は産みたくないと
ランファ:そうじゃなくて…まだ早いって言ってるのよ
それに、初エッチで即妊娠ってのなんかねぇ
ミント:そういうことですの、安心いたしましたわ
でも、大丈夫ですわよ
ランファ:どうして言い切れるのよ
ミント:だってランファさん、今日は安全日ですもの
ランファ:そうだっけ? えっとこの前の生理が確か……
で今日が……あ、ほんとだ安全日だわ
ミント:ですから、大丈夫ですわ
ランファ:ってなんで、アタシの安全日まで知ってるのよ
ミント:それは、内緒ですわ
ミントは、ランファの拘束を解く
と、ミントがいきなりふらつく
慌ててランファがミントの身体を支える
ランファ:ミント、どうしたの? 大丈夫?
ミント:ちょっと気を失いそうになっただけですわ
さすがに限界のようですわね…そろそろ抜かないと
ランファ:限界って…痛みが麻痺したって
ミント:ああでも言わないと続けさせていただけませんでしたもの
感じることはできましたけど、痛みは全然引いてませんでしたから
ランファ:とにかく、早く抜かないと
ランファはミントの腰に手を回しバンドを外す
ミント:そ、そんなに慌てると…
ランファはバンドを外し終えると勢いよくアイテムを抜いた
ミントを強烈な痛みと快感が襲う
ミント:いぎぃぃぃ、うあぁぁぁぁ
ミントは悲鳴を上げ後ろに倒れる
ランファ:ミ、ミント!?
ミントは、潮を吹きつつ失禁してしまう
ミント:ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……
ミントは気を失ってしまった
ランファ:ちょ、ちょっと
ミント! ミント! しっかりして
………
ミントの部屋のお風呂
浴槽にランファがミントを抱えて浸かっている
ミント:ん、う〜ん…あら、ここは……お風呂?
ミントが目を覚ます
ランファ:よかった、気が付いたみたいね
ミント:ランファさん? わたくしたちどうしてお風呂に
ランファ:あ、二人とも体中ベタベタだったから…
それに、ミントはお漏らししちゃうし
ミント:お漏らし? ああ、そうですわ!
ランファさんがいきなり抜くからわたくし失神してしまったんですわ
ランファ:ゴメンゴメン、ミントが辛そうだったからすぐに抜かなくちゃと思って
……マズかった?
ミント:……死ぬかと思いましたわ
ランファ:ま、まあよかったじゃない 無事だったんだから
ミント:まったく、エッチしたあとの会話じゃありませんわね
……
いきなりランファがミントに抱きつく
ミント:どうなさいましたの? ランファさん
ランファ:えへへ、何となくね
ミント:?
ランファはミントの頭を撫でてる
ミント:…(もしかして)
ミントはテレパスでランファが何を考えているのか調べる
ミント:やっぱり、「こうしていると親子みたい」って
わたくし子供じゃありませんわ
ランファ:あー、またそうやってすぐテレパス使う
ミント:ランファさんが妙なことを考えなければ使いませんわ
ランファ:すぐムキになる
ミント:ムキになんかなってませんわ
ランファ:よしよし、お母さんが悪かったわ
機嫌なおして
ミント:ランファさん!!
ランファ:ふふふ、ほんと可愛い!
ミント:むぅぅ
ランファ:ミント
ミント:なんですの
ランファはミントにキスをする
ランファ:冗談よ、親子じゃこんなコトしないでしょ
ミント:もう、ランファさんたら…
それから数ヶ月後、タクト達の家
フォルテ:ここだね、ふぅ…やっと着いたよ
ランファ:だいぶへんぴなとこに住んでるのね
ヴァニラ:でも、とてもよいところです
ミント:そうですわね、風も爽やかですし
フォルテ:えっと、呼び鈴は……ないねぇ
おーい、ミルフィーいるかーい
フォルテが呼びかけてみる
すると、玄関の扉が開く
ミルフィー:みなさん、いらっしゃい さぁ、入って
4人:おじゃましまーす(ヴァニラは伸ばさない、ミントは〜しますわ)
タクト:やぁ、みんな 久しぶり
シヴァ:あぁ、来てくれたのか
ランファ:え、シヴァ様?
ミント:だいぶ、お変わりになりましたね
シヴァは髪を肩のあたりまで伸ばしていて
服装は水色のワンピースという出で立ちだった
ランファ:こうしてみると、どっからどう見ても可愛い女の子ね
タクトにはもったいないわ アタシが欲しいくらいよ
ランファの脇にいたミントからオーラがでてる
ミント:ランファさんの浮気者!
わたくしというものがありながら…
ランファ:ミント、じょ、冗談だって
その光景をタクト、ミルフィー、シヴァの3人は不思議そうに見ている
ミルフィー:あれ、ランファとミントってそんなになかよしだった?
タクト:なかよしと言うよりは…なんというか
シヴァ:恋人同士のような会話だな
フォルテ:あはは、実はこの二人付き合ってるんだよ
3人:え〜っ!!
ミント:ちょっと、そんなに驚くことないんじゃありませんの
シヴァ:でも、そなたたち女同士ではないか
ランファ:何言ってるのよ、あんた達に比べたら普通よ
タクト:まあ、それはそうなんだけど
ミルフィー:あたしと一緒にいた頃は「いい男ー」って言ってたじゃない
ランファ:いや、ちょっと前まではアタシもノーマルだったんだけどね…
フォルテ:いやぁ、あんた達の結婚式のときあたりからミントの様子がおかしかったんで
ちょっとけしかけたらいつのまにかくっついてたんだよ
ミルフィー:ふーん、ミントとランファがねぇ
タクト:でも、女同士じゃ結婚…は、たぶんできるか
オレたちが結婚できたんだから
でも、子供は無理なんじゃ
シヴァ:確か、精子と卵子を相互に変換するというロストテクノロジーが
最近になって解明されたと聞いたが…
ミント:その通りですわ
その技術を簡単に利用できる装置の試作品も完成していますし
ランファ:え? 試作品?
あれって、市販されてないの?
ミント:えぇ、まだですわ 言ってませんでしたかしら?
といっても安全性のテストも終わっていますし
今は、モニターテストをしているところですの
ランファ:安全なの? あれで?
ミント:あのときは、わたくしが処女だったからですわ
その後はなんの問題もありませんもの
開発部にもちゃんと匿名で
「処女での使用は大変危険」と言うことを
伝えておきましたから
ランファ:まぁ、普通処女がいきなり使うことはないだろうけどね
ミント:あら、わたくしのようなケースは結構起こりうると思いますわ
フォルテ:二人ともその話はもうその辺にしときな
って、ヴァニラ大丈夫かい?
ヴァニラは少し顔を赤くしている
ヴァニラ:はい、問題ありません
フォルテ:おっと、大事なことをすっかり言い忘れていたよ
シヴァ様、この度はご出産おめでとうございます
シヴァ:ありがとう
ミント:元気な女の子だそうですわね
シヴァ:あぁ、隣の部屋で寝ているところだ
ランファ:ちょっと見せてもらっていいですか?
シヴァ:あぁ、顔を見てやってくれ
ミルフィー:それじゃ、あたしはお茶を準備しますから
ミルフィー以外全員で隣の部屋に移る
そこに、小さなベビーベッドに眠っている赤ちゃんがひとり
ランファ:かわいい〜
ミント:名前はなんというのです
タクト:ウェヌスって言うんだ
ヴァニラ:とてもよい名前だと思います
ランファ:どっちかっていうとシヴァ様似かな
フォルテ:そうだね、髪も青みがかっているようだし
ランファ:シヴァ様似ならきっと、気の強い子になるわよ
タクト:う〜ん、気の強いのはいいけど…
ミント:けど、なんですの
タクトはちらっとシヴァを見て
シヴァは視線を感じ、タクトを見る
タクト:いや、なんでもないよ
タクトは慌てて目をそらす
シヴァ:?
ランファ:ちょっと、何を言おうとしたのよ
気になるじゃない、教えなさいよ
ランファはタクトに詰め寄りながらミントに目配せをする
ミント:まあ、タクトさんたら
そんなこと言ったらシヴァ様に悪いですわ
ランファ:ミント、ナイス!
タクト:しまった、テレパスを使ったな
シヴァ:で、ミント
タクトは何を言おうとしたのだ?
ミント:それはですね…
タクト:わー、言っちゃダメだって
ランファ:タクトは黙ってて!
ランファがタクトの口を押さえる
タクト:うー、むーー
ミント:「思い詰めたら何をしでかすかわからないところは似ないで欲しい」ですわ
シヴァ:タークートー、それはどういう意味だ?
タクト:だって、父親としては好きな男を襲っちゃうような娘にはなって欲しくないし…
それに、シャトヤーン様もあの性格だから遺伝かなって
フォルテ:シャトヤーン様もってどういうことだい?
シヴァ:なんでもない、母上は関係ない
そうだよな、タクト
タクト:そーそー、なんでもないって
ランファ:ミント
ミント:ダメですわ、お二人とも本音を出しませんの
ランファ:なかなかやるわね、二人とも
そこへ隣の部屋からミルフィーが顔を出す
ミルフィー:みなさーん、お茶の用意ができましたよー
ランファ:ちょうどよかった、ミルフィーに聞きたいことがあるんだけど
ミルフィー:なぁに? ランファ
タクト:ミルフィー、ダ…むぐっ
シヴァ:何も話しては…んーん
タクトとシヴァの口をフォルテとヴァニラが押さえる
タクト:もむめ、おっお(フォルテ、ちょっと)
フォルテ:聞かせてもらうよ、どういうことか
シヴァ:まみま、もまままめ(ヴァニラ、そなたまで)
ヴァニラ:私も気になります
ランファ:で、シャトヤーン様もシヴァ様と同じで何をするかわからないってどういうこと
ミルフィー:え? あぁ、それはね…
ミルフィーは、結婚式のあとの出来事を話す
もちろん、シャトヤーンからの手紙の内容も
タクトとシヴァ:(ミルフィー)
ランファ:ふ〜ん、そんなことがあったんだ
フォルテ:シャトヤーン様も見かけによらず…
ミント:それでわかりましたわ、結婚式の帰りの船でのことが
シヴァ:もごもご
ヴァニラは手を離す
フォルテ:あぁ、あたしももう離してもいいんだっけ
フォルテも手を離す
シヴァ:結婚式の帰りって、何かあったのか?
ミント:ええ、窓の外を見ながらシヴァ様の名前を呼んで
少し間が空いてこうおっしゃったんですの
「なんかムカつく」とそのあと不適な笑みを浮かべて…
思い出しただけでもぞっとしますわ
ランファ:こういうことだったのね
フォルテ:で、シヴァ様は二人のオモチャにされてるわけだ
シヴァが顔を赤らめて
シヴァ:バ、バカな、そんなわけが無かろう
逆に私がオモチャにしているようなものだ
ランファ:そうなの、ミルフィー?
ミルフィー:え、え〜っと
まぁ、そんなとこかな ね、タクトさん
タクト:あ? あぁ
フォルテ:ふーん、そんなもんかねぇ
ま、あんたら二人とものほほんとしてるからねぇ
ミルフィー:それより、早くしないとお茶が冷めちゃいます
ミント:そうですわね、久々にミルフィーさんのケーキが
いただけるのですし行きましょうか
4人はリビングへ向かうが、ヴァニラはちょっとふらついている
フォルテ:大丈夫かい、ヴァニラ?
ヴァニラ:はい、何とか
すみません、いつもご心配をおかけして
フォルテ:気にしなさんな、気絶しなかっただけ上出来だよ
部屋に3人が残る
シヴァ:あの…ごめんなさい
タクト:どうしたんだい、シヴァ
タクトは笑顔で問いかけてる
シヴァ:えっとその…さっきのこと
タクト:ふ〜ん、悪いと思ってるんだ
どうしよっか、ミルフィー
ミルフィー:そうねぇ…
と、リビングからランファが顔を出す
ランファ:ちょっと、何してるのよ
早く来なさいよ3人とも
ミルフィー:うん、今いくねー
あ、タクトさんはちょっとあたしの部屋に行って来てもらえますか?
さっきの件で… シヴァちゃんもタクトさんの手伝いよろしくね
タクト:うん、わかった
シヴァはおびえた顔でミルフィーを見る
シヴァ:……
ミルフィーはシヴァに微笑んでからリビングへと向かう
タクト:それじゃ、行こうか
シヴァ:…はい
ミルフィーの部屋
タクト:まったく、誰が誰をオモチャにしてるって?
シヴァ:あれは、つい…ミルフィーだって同じ状況だったら…
タクト:ごまかしたことを責めてるんじゃないんだ
ただ、よけいなことを言わなかった?
シヴァ:それは……
タクト:まあ、すぎたことは仕方ない
…さぁ、お仕置きだよ
そういわれるとシヴァはワンピースの裾を持ちあげる
タクトはシヴァのパンティーを少しずらしてローターをひとついれる
シヴァ:んんっ…深い…
普段よりも奥に入れられる
次にシヴァはタクトに背を向けて手を後ろ手にして差し出す
しかし、タクトは何もしない
シヴァ:タクト、縛らなくていいの?
普段、お仕置きと言われればこのまま手を縛られ部屋に1、2時間ほど放置される
今日もそうだと思っていたシヴァは不思議そうに問いかける
タクト:そんなことしたらみんな心配するじゃないか
今日はみんなシヴァの出産のお祝いに来てるんだから
シヴァ:それじゃあ…
タクト:そう、このままみんなの所に戻るんだ
シヴァ:そんな…お願い、それだけは許して
タクト:だーめ
タクトはローターのスイッチを入れる
ヴヴヴヴヴヴ
シヴァ:あぁぁ、こんなの耐えられない
タクト:ちょっと音が大きいな
タクトはコントローラーを調節して音が漏れない程度の強さにする
シヴァ:はぁ、はぁ
タクト:ほら、あんまり遅くなるとみんな心配するから行くよ
シヴァ:あ、……はい
リビング
ランファ:遅いわねー、あの二人
と、ヴァニラのナノマシンペットが辺りをきょろきょろと見回す
ヴァニラ:どうしたの? おとなしくして
ナノマシンペットはまだ落ち着かない
ヴァニラ:お願い、おとなしくして
ヴァニラが集中してナノマシンペットをコントロールする
ナノマシンペットは、おとなしくなったものの表情が優れない
フォルテ:どうしたんだいヴァニラ?
いつもはこんなこと無いのに
ヴァニラ:わかりませんが、何かを感じ取っているようです
ランファ:何かって何よ?
ミント:もしかして、ランファさんの後ろの女性に反応してるのでは
ランファ:え、後ろ?
ランファが振り返る
ランファ:誰もいないじゃない
ミント:ランファさんが振り返った瞬間に消えてしまったんですわ
ランファ:消えた? ちょっと、アタシの後ろに何がいたのよ
ミント:髪の長い女性ですわ
きっと、この星が処刑場だった頃に処刑された方ですわね
ランファさん、取り憑かれたのかもしれませんわ
ランファ:いやー! ごめんなさい、ごめんなさい
お願いだから取り憑かないでー!!
ミルフィー:ミント、この星って処刑場だったってほんと?
あたしは、この付近の星々ではクロノクウェイク以降
万引きひとつ起きてないって聞いたけど
ランファ:え? ってことは…ミント!!
ミント:ランファさんたら、本当にからかい甲斐がありますわ
そこへタクトとシヴァが入ってくる
ランファ:ちょっと、何やってたのよ
タクト:いや、ちょっとね
シヴァ:……
シヴァは俯いている
ミント:シヴァ様、どうかなされましたか?
シヴァ:いや、別に何も…
タクトがローターの出力を少しあげる
シヴァ:んんっ…
ミント:シヴァ様?
シヴァ:な、なんでもない…気にするな
ミントもそれ以上は詮索もせず
和やかなムードで会話が進む
時々、タクトがローターの出力を操作して
その度にシヴァが体を震わせていた
そして、夜も更け夕食も終わり
タクト:悪いけど、先に休ませてもらうよ
フォルテ:ああ、おやすみ
タクトはシヴァの死角でミルフィーにコントローラーを渡し部屋を出る
シヴァ:(はぁ、これで少しは楽になる)
シヴァはホッっとした表情…としたのもつかの間
いきなりローターの振動が激しさを増す
シヴァ:ひっ!
シヴァは周囲を見るが、幸い気づかれなかったようだ
そしてミルフィーと目が合う、シヴァのおびえた表情にミルフィーは笑顔で答える
シヴァ:(そんな、いつの間に…)
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
ランファ:それでね…ん?
ねぇ、なんか聞こえない?
ミルフィーがローターの出力を下げる
フォルテ:ん? 何も聞こえないよ
何が聞こえたんだい?
ランファ:なんか、男の呻き声みたいな
う゛う゛っってかんじで
ミント:それはきっと、処刑場の幽霊が…
ランファ:それは、アンタの作り話でしょうが!
フォルテ:空耳だよ、空耳
またしばらくして
ミルフィーが今度はローターの出力を最大まで上げる
シヴァ:ううぅぅぅ
シヴァは必死にこらえている
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ
ランファ:ほら、またこの音
ミント:わたくしにも聞こえましたわ
フォルテ:あたしにも聞こえたよ
ヴァニラ:わたしもです
ミルフィーはローターの出力を下げる
ランファ:止んだわ
ミルフィー:きっと、風の音だわ
ミント:風にしては外からの音にしては随分と近くで音がしてたようですけど
室内の…ちょうど、シヴァ様の方からですわ
シヴァ:(ドキッ)
ランファ:あたしもそっちからだと思うけど
シヴァ様はどっちから聞こえた?
シヴァ:わ、わたしは、わたしの後方からだと思うが
ランファ:ほら、やっぱり
フォルテ:おかしいねぇ、そっちには何もないはずだけど
ランファ:ってことは、ラップ現象ってやつ?
ミント、さっきの話し本当に冗談よね
ミント:それは、ご想像におまかせしますわ
ランファ:ミント!!
話題がそれ、何とかばれずにすんだようだ
そして
ミルフィー:あたしもう眠くなっちゃった
ごめん、先に寝るね
ランファ:アタシ達のことは気にしなくてもいいから
おやすみ、ミルフィー
ミルフィー:おやすみー
シヴァちゃんももう寝よー
シヴァに問いかけてはいるがもちろん選択権はない
シヴァ:そうだな、わたしも先に休ませてもらう
ミント:えぇ、おやすみなさいませ
リビングを出る二人
シヴァ:ミルフィー…あんなに強くしたらバレちゃう…
ミルフィー:えへへ、ちょっと危なかったね
シヴァ:もう、ダメかと思った…
タクトの部屋の前
コンコン
ミルフィー:タクトさん、入りまーす
二人は室内に入る
タクトは読書中だった
タクト:待ってたよ
ミルフィー:ごめんなさい、ちょっと遊びすぎちゃって
バレちゃいそうになりました
タクト:それは、大変だったね
シヴァ、今どんな風になってる? 見せてみて
シヴァは、ワンピースを脱ぐ
シヴァのパンティは湿っているなんてものじゃなく
蜜がしたたり落ちそうになっており
太股を伝って少し零れている
ミルフィー:すごい、こんなになってる
シヴァ:お願い、もう許して
タクト:いう事があるだろう
シヴァ:はい…シヴァはお二人のオモチャです
どうか、お好きなように…苛めてください
タクト:よくできました
タクトは後ろからシヴァの胸から上を、ミルフィーは腹部から下をそれぞれ愛撫する
ただし、ミルフィーはシヴァの秘所にはいっさい触れない
シヴァ:あ、…いい、気持ちいい…
もっと…もっと触って…
や、もう…イキそう…
シヴァの身体がびくビクッと反応する
タクト:ミルフィー、ストップ
ミルフィーは手を止めタクトの方を見る
ミルフィー:止めちゃうんですか?
タクト:ちょっとの間だけおあずけ
ミルフィー、おいで
ミルフィー:はーい
シヴァ:や、もうイキそうなのに…
ミルフィー:もうちょっと我慢しててね
タクト:シヴァ、自分で弄ったらもうしてあげないからね
シヴァ:そんな…
タクトとミルフィーがエッチを始めてしまう
一方そのころ
ランファ:あたし、ちょっとトイレ
ミント:ひとりで大丈夫ですか?
ランファ:どういう意味よ
大丈夫に決まってるじゃない
ミント:途中で怖くなって漏らしちゃうとか
ランファ:するかー!
ランファはリビングを出る
ランファ:…本当にいないわよね
ランファは少しびびっている
?:っ……あ……
ランファ:い、今、声が…
?:あ…ん…ん……
ランファ:上の方だわ
ランファは声のする方に向かう
近づくにつれ声がはっきりしてくる
ミルフィー:あん、タクトさん……もっとー
い、いい、あっ、あっ
ランファ:この声、ミルフィーじゃない
しかも、これって…
ミルフィー:あぁ、はぁ、気持ちいい
ランファ:この部屋ね
ランファが扉を少しだけ開けて中の様子をうかがう
ミルフィー:はぁ…あぁぁん
ランファ:(やっぱり、真っ最中だわ)
タクトがミルフィーの中からブツを引き抜く
ミルフィー:やぁ、なんで抜いちゃうの
タクト:今度はミルフィーが上になって
ミルフィーはタクトにまたがり、ブツを挿入させる
ミルフィー:あん、深い…
ランファ:(ミルフィー、あんなに乱れて…
…アタシも感じて来ちゃった)
ランファは室内を見ながら自分のを弄り始めた
ミルフィー:タクトさん、あたし、もうイキます
タクト:オレも、もう
ミルフィー:あ、あ、あぁぁぁぁぁ
タクト:うっ
タクトはブツを引き抜きミルフィーに精液をかける
ミルフィー:あはっ、熱い…
ランファ:(凄…)
シヴァ:ふぅ、ふぅ…
タクトぉ…ミルフィー……
お願いだから…シヴァもいっしょに…
ランファ:(あ、シヴァ様…ミルフィーもいい身体してると思ってたけど
すごく綺麗な身体……いいなぁ)
タクト:それじゃぁ、中に入ってるものを手を使わないで出してみて
シヴァ:んんっ…
コロッ
シヴァ:出したよ…だから、お願い…
タクト:どうしようかな
シヴァ:そんな……もう許して、切ないの…
昼間からずっと刺激されてたから…
これ以上、我慢してたら……気が狂っちゃう
だからぁ…シヴァの身体…めちゃめちゃにして
シヴァは泣き出してしまう
ランファ:(昼間からって…それじゃ、シヴァ様の様子がおかしかったのも
アタシ達が聞いたラップ音もこれが原因ってこと?)
ミルフィー:タクトさん! やりすぎです!!
ごめんね、シヴァちゃん
タクト:すまない、つい調子に乗りすぎて…
シヴァ:いいから…早くぅ……
ミルフィーがシヴァの後ろに回りキスをしながらシヴァの胸を揉む
タクトはシヴァの両足を持って中に挿入する
シヴァ:あぁぁぁ、いいの、もっとしてぇ
ランファ:(3Pって初めて見るけど…こんなに凄いの?)
シヴァ:あっ、あっ……くる、きちゃう、いっちゃう!!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
シヴァが絶頂に達する
タクトが引き抜こうとすると
シヴァ:やぁ、もっとしてぇ
ずっと我慢してたんだからぁ…もっと、ご褒美ちょうだい
タクト:しょうがないなぁ
それじゃ、いくよ
シヴァ:あっ、あん…気持ちいいよう
ミルフィー:シヴァちゃん、凄くエッチな娘になっちゃったね
シヴァ:あん、そうなの…シヴァは…あっ
タクトとミルフィーの凄くエッチなオモチャなの
…はぁ、だから、シヴァのこと可愛がってね
タクト:うん、それじゃ、ラストスパート
タクトは腰の動きを速める
シヴァ:あぁぁ、いっちゃう、またいっちゃう
あ、あぁぁぁぁぁぁ
シヴァは再び絶頂を迎える
ランファ:(アタシももう…あぁっ)
ランファも達してしまった
ランファはまだ気づいていない、背後の人の気配を
時間をほんの少し戻して、リビング
フォルテ:遅いね、ランファ…
まったくどうしてトイレでこんなにかかるかね
ミント:さぁ
フォルテ:そういえば、ヴァニラ
その子、なんで急に落ち着きを無くしたんだい
おや、今は落ち着いたみたいだね
フォルテはヴァニラのナノマシンペットを指さして尋ねる
ヴァニラ:どうやら、微弱な振動を感じていたようです
フォルテ:微弱な振動? それは無感地震ってことかい?
ヴァニラ:いえ、そうではなく人工物です
振動体のようなものがふるえていたようです
ナノマシンペットはその振動を不快と感じていたようです
ミント:もしかして、先ほどのラップ音と言うのも…
フォルテ:その、振動体のせいと見て間違いないようだね
でも、その振動体って一体
ミント:確かあのときシヴァ様の方から音がして…
そういえば、ヴァニラさんのナノマシンペットが振動を感じ始めたのは
確か、タクトさんとシヴァ様がリビングに入ってきた時でしたわ
フォルテ:それじゃ、シヴァ様が振動体を持っていたと言うことかい?
だったら、なんでシヴァ様は後ろから音がするなんて嘘を?
ミント:それは、振動体を持っていることを知られたくなかったから…
シヴァ様の挙動から推測するとシヴァ様は持っていたのではなく
入れられていたといった方が正しいかと…
フォルテ:それじゃ、その振動体ってのは…
ミント:おそらく、小型のバイブレーターですわ しかも、リモコン式のもの
タクトさんとミルフィーさんが操作していたはず
どうしてそんなことをしていたのかはたぶん…
フォルテ:昼間の一件か…確かにあのあとからシヴァ様の様子がおかしかったねぇ
ミント:つまり、オモチャにされているのはシヴァ様と言うことになりますわ
フォルテ:なるほど、いいように遊ばれてるわけだ
まぁ、あの二人のことだからシヴァ様のことを奴隷扱いまではしてないだろうからいいけど
それにしても、ランファのやつ一体いつまでかかっているんだか
ミント:(シヴァ様がお仕置きをされていたのでしたら
いくらなんでもすぐに寝るなんてあり得ませんわ
と言うことは、お部屋で今まさに真っ最中のはず…
もしかして、そこにランファさんが……チャンス到来ですわ!!)
ミントは急に席を立つ
フォルテ:どうしたんだい、急に
ミント:わたくしも、ちょっとトイレに
フォルテ:そうかい、ついでにランファの様子も見てきておくれ
ミント:わかりましたわ
ミントは廊下に出ると目を閉じる
?:…いい…
ミントは目を開く
ミント:やっぱり、2階ですわね
ミントは足音を立てないように2階へ向かう
壁からそっと首を出して付近を伺う
暗闇の中ランファの姿を見つける
ミント:(やっぱりいらっしゃいましたわ
先ほど聞こえた声もこちらからですし)
ミントは、ランファの背後に忍び寄る
シヴァ:あぁぁ、いっちゃう、またいっちゃう
あ、あぁぁぁぁぁぁ
シヴァは再び絶頂を迎える
ランファ:(アタシももう…あぁっ)
ランファも達してしまった
ミントはランファがイったことを確認すると
ランファの耳元で声をかける
ミント:ランファさん
ランファ:きゃっ
ミントはランファの口を塞ぐ
ミント:しーっ! 大きな声を出したらタクトさんたちに気づかれてしまいますわ
ランファ:ミント、どうしてここに
ミント:ヴァニラさんのナノマシンペットが人工的な振動体の影響で落ち着きが無くなってたらしくて
そこから、シヴァ様が小型のバイブレーターを入れていると推理しましたの
で、3人がおそらくこういうことをしているだろうと思いまして
そこに、トイレから戻らないランファさんという要素を足すと
ランファさんが3人の行為を見ながらオナニーにふけってるだろうと思いまして
ランファ:アタシは別に…そんなこと
ミントは素早くランファのパンティの中に指を滑り込ませる
ランファ:や、ダメ
手を引き抜くミント
その濡れた指をランファの目の前に出す
指先から蜜が糸を引いて落ちる
ミント:それでは、これはなんですの?
ランファ:それは…
ミント:とりあえずこの部屋に入りましょうか
ミントはランファをつれてタクト達がいる部屋の廊下を挟んで向かい側の部屋に入る
ランファ:(この部屋って…)
ランファは棚の上のぬいぐるみを見る
ランファ:(このぬいぐるみ…間違えない、ここはミルフィーの部屋だわ)
ミント:ちょうどいいベッドがありますわ
ランファさん、そのベッドにおかけになって
ランファは言われたとおりベッドに座る
ミントはランファの服を脱がせる
ランファ:ねぇ、ここでするの? マズいわよ
ミント:どうしてですの?
ランファ:ここって、ミルフィーの部屋だし
ミント:それなら問題ありませんわ
あの様子ではしばらくは戻ってこないでしょうし
ランファ:そうじゃなくて、汚しちゃったら……あん
ミントはランファの秘所に舌を這わせる
ミント:そうは言っても、ここはもう我慢できないって言ってますわよ
ミントはクリトリスに吸い付く
ランファ:あん、吸っちゃダメ…
ミントは部屋の中にある大きな箱に気づいてランファのとこから離れる
ランファ:ミント? 何やってるの
ミントは箱の中身を物色している
ミント:やっぱりこの箱が例の…あ、ありましたわ
ミントは変形したUの字形の物体を手にしている
ランファ:ミント…それって
ミント:シャトヤーン様からの「天恵(ギフト)」の中から拝借しましたの
といっても、ロストテクノロジーでもなんでもない
ただのエッチ用の道具ですけど
ランファ:アレみたいな機能はないの?
ミント:えぇ、ありませんわ
…ランファさん、膣に精液注がれないと感じませんか?
もう、そんなに淫乱な身体になられたんですの?…
ランファ:違う、全然そんなこと無い!
ランファは強く否定する
ミント:冗談ですわ
それじゃ、一方をわたくしに装着してと…あん、なかなかいい感じですわ
ランファ:来て、ミント
ミントはランファに挿入する
ランファ:あ、変な感触 ぷよぷよしてる
ミント:これはたぶん、こうすると…
ミントはお腹に力を入れて締め付けてみる
ランファ:あ、大きくなった
ミント:ランファさんも締め付けてみて下さいな
ランファは言われたとおり締め付けてみる
ミント:あぁ、感じますわランファさんの締め付けが…
ミントが腰を動かす
ランファ:あ、あ、これ、いい
いつものと違って…こういうのも…
ミント:あん、そうですわね…帰ったらひとつ買いましょうか
あ、あ、もう、そろそろ…
ランファ:(これ、もしかしたらミルフィーとシヴァ様が使ったのかな
あ、そう考えただけで…いつもより感じちゃう)
ミント:ラ、ランファさん? どうかなさいました?
ランファ:え、ミント…なんでもないわよ
あん、あ、イ、イクッ…
ミント:わたくしも、もう…ランファさん、一緒に…
ランファ:あん、ミルフィー…あ、イっちゃう
あぁぁぁぁぁぁ
ミント:ランファさん? 今なんて?
はん、あぁぁぁぁぁぁぁ
二人は同時に達することはできた…が、
ミントはランファの膣からブツを引き抜く
ランファ:は、はぁぁ、はぁ、はぁ…
ミント:ランファさん、今イク寸前に誰の名前を呼びました?
ランファ:はぁ、え? 名前?
アタシ、なんか言った?
ミントはにっこりと笑うと
ミント:えぇ、「ミルフィー」と
ランファ:やば、口に出ちゃったんだ
ミント:わたくしとしてるのに…他の女の名前を呼ぶなんて
……浮気ですわね
ランファ:誤解だって…ミント
ミント:そういえば、途中でいきなり感じ方が激しくなったような…
もしかして、「これをミルフィーさんやシヴァ様が使ったんじゃ…」
なんて考えてたんじゃありませんの?
ランファ:アンタ、いつの間にテレパスを使ってたの
ミント:わたくしはテレパスなんて使ってませんわ
今のは、あくまでわたくしの推測だったんですけど
…図星なんですのね!!
ランファ:しまった
ランファ口元を押さえる
ミント:その反応で十分ですわね
わたくしというものがありながら!!!
ランファ:ごめんなさい、もうしませんから
ミントは先ほどのはこの中から鞭とろうそくを取り出す
ミントは急に通常声のトーンに戻す
ミント:ランファさん、痛いのと熱いのと気持ちいいの
どれがいいですか?
ランファ:(え〜っと、痛いのは鞭で、熱いのはろうそく
…気持ちいいのってのが、たぶん一晩中ヤリまくりってとこかしら
やっぱり、鞭とろうそくはちょっとねぇ)
ランファは考えた末
ランファ:それじゃ、気持ちいいので…
ミント:わかりましたわ
それでは四つんばいになって下さいまし
ランファは指示に従う
ランファ:(やっぱりね…まぁ、これですむなら仕方ないか)
ミント:それじゃ、いきますわよ
ミントはまだ自分の膣に入れたままブツをランファのお尻の穴にあてがう
ランファ:え、やだ、そっちじゃない
ミント:こっちでいいんですわ
お仕置きですもの、いい機会だからしっかり開発して差し上げますわ
ミントは一気に突き入れる
ランファ:ひぁぁぁぁ
苦しい…あ、ミントちょっと待って
ランファは突然の圧迫感に今まで忘れていたことを思い出す
ミント:ちょっと待ってと言われましても
これはお仕置きですから
ランファ:わかったから、ちゃんとお仕置きは受けるから
お願い、トイレに行かせて…漏れちゃうぅ
ミント:そういえば、ランファさんトイレにも行かずに
ずっと、ミルフィーさんたちのエッチをのぞいていたんでしたわねぇ
ランファ:だから、お願いトイレに…
ミントは腰を前後に振る
ランファ:ちょっとミント、止めてってば
ミント:それでしたら、我慢なさらずにここでどうぞ
ランファ:ここでって、ミルフィーのベッドの上で?
ダメ、それだけは絶対ダメ!
ミント:あら、大好きなミルフィーさんのベッドの上でおしっこなんて
本望じゃありませんの?
ランファ:アタシが悪かったってば、もうそういうこと考えないから
だから、許して
ミント:もう、じれったいですわね
手伝って差し上げますからどうぞ
ミントはランファの膀胱のあたりに手を回し圧迫する
ランファ:ダメ、押さないで、出ちゃう…
あ、もう…ダメ…あぁぁぁぁ
ランファは漏らしてしまう
ミント:相当我慢してたんですわね
凄い勢いですわ
ランファ:いやぁぁぁ
こんなの、ミルフィーに何て言ったら…あん!
ミントは再び腰を動かす
ミント:さてと、これからが本番ですわよ
ランファ:あぁぁん
そのミルフィーの部屋の下(リビング)では
ヴァニラ:フォルテさん
フォルテ:なんだい?
ヴァニラ:先ほどからこの部屋の上の方でランファさんとミントさんの声がするようなのですが
フォルテ:やっぱり気づいてたのかい
なるべく触れないようにしてたんだけど
ヴァニラ:それが、ランファさんの方は悲鳴を上げていたようなのですが
助けにいった方がいいのでしょうか
フォルテ:すぐ行動せずにあたしに意見を求めてるってことは
どういう悲鳴かだいたい見当は付いているってことかい?
ヴァニラ:いえ、確信はありません
ただ、その可能性もあると思いましたので
フォルテ:あぁ、これは助けに行く必要のない悲鳴さ
ヴァニラは顔を赤くして
ヴァニラ:そうですか…
フォルテ:まったくあたしとしたことが…もっと早く気づくべきだったよ
ミントのやつ、ほんと抜け目がないんだから
ヴァニラ:どういうことですか?
フォルテ:どういうことって…そうだねぇ
フォルテはこの状況をどういう風に説明したらいいのか考えている
話はものすごく単純なのだが説明の仕方次第ではヴァニラが保たないと思った為である
フォルテ:さっきも言ったとおりシヴァ様は振動体…まあ、バイブを入れられてたんだ
あの二人にお仕置きとしてね
ヴァニラ:それがお仕置きになるのですか?
フォルテ:バイブってのはね、人の性感帯を刺激する為の道具なのさ
で、性感帯に弱い刺激を与え続けると我慢できなくなるんだよ
それで、だいたいそういうお仕置きをしたあとには
ご褒美と称して…なんて言うか…するもんなんだよ
ヴァニラは顔を真っ赤にしながらも熱心に聞いている
フォルテ:大丈夫かい? 顔が真っ赤だけど
ヴァニラ:大丈夫です、続けてください
フォルテ:で、タクト達がしているとこをたまたまランファが覗いて
興奮してひとりでしてたんだろうね
ヴァニラ:どうして、わざわざそんなところに行ったのです?
フォルテ:この家、防音対策とか全くしてないだろう
きっと、声がする方に行ってみたのさ
で、ここまでのことを推理したミントはランファを襲いに行ったってわけさ
ヴァニラ:その結果がこういうことなのですね
ヴァニラは天井を指さす
フォルテ:まあ、そういうこと
依然としてあえぎ声が聞こえる
ヴァニラはますます意識してしまい
赤い顔が更に赤くなっている
フォルテ:ヴァニラ、ちょっと外に出ようか
ヴァニラ:はい…
外に出た二人
フォルテ:う〜ん、いい風
星も綺麗だし…ここは本当に静かでいいところだねぇ
ヴァニラ:家の中からランファさんの声がします
それとシヴァ様の声も…
フォルテ:なるべく聞かないようにしなさい
夕涼みをする二人
ヴァニラ:フォルテさん
フォルテ:なんだい、ヴァニラ
ヴァニラ:わたしは、もっと世の中のことを知らなければいけないのでしょうか
フォルテ:どうしたんだい、いきなり
ヴァニラ:わたしは、みなさんが当たり前に会話している内容がわからないときがあります
それに、その…エッチな話題になるとすぐ失神してしまいます
こんな状態ではみなさんにご迷惑がかかるばかりで…
フォルテ:そういうことかい
そういうことはね、無理に覚えなくてもいいよ
学校で基本的な生殖の仕組みは習ってるんだろう
ヴァニラ:はい、ですが普通わたしの年頃であればみなさんのようにそういう知識を持っているのではないのですか?
フォルテ:まぁ、ヴァニラみたいにウブな子っていうのは珍しいかもしれないけど
だからといってそれはちっとも変なことじゃない
そういうことは、心から好きな相手を見つけてから覚えていけばいいのさ
ヴァニラ:そういうものなのですか?
フォルテ:そういうものさ
だから、焦ることはないよ 自分のペースでゆっくりといろんなことを覚えていけばいいさ
ヴァニラ:そういってくださると、安心します
………
しばらく夜空を見つめている二人
フォルテ:ねぇ、ヴァニラ
ヴァニラ:はい
フォルテ:あたし逹だけは平凡な人生を送りたいものだね
ヴァニラ:そうですね
光り輝く夜空を見ながら二人の背後から聞こえてくるBGMに耳を傾ける
ランファ:あぁぁ、だめぇ、またおしりでいっちゃう〜
シヴァ:あ、あ、いいの…す、すごく…いいの……
………
ヴァニラ:みなさん、お盛んですね
フォルテ:ヴァニラ、頼むからもう何もゆーな!
フォルテとヴァニラの二人は
2人:はぁ〜〜〜〜〜
大きなため息をついた
END
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