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summer nude





































































































summer nude









それはある夏の夜のこと。










その夜、ルパンがアジトに使う山荘に戻ったとき、その相棒は、明かりすら点いていないリビングで、マントルピースの前のラグに、背中を丸めて座り込んでいた、それも全裸で。
赤々と燃えさかる炎が舐めるように、裸の相棒とあたりに散らばる酒瓶を照らしていた。
よく見れば、転がっている空き瓶は尋常な数じゃない。
こりゃ、キャビネットの奥にしまい込んであった、俺のとっときまで全部飲まれたな。
ま、今回盗んだお宝を不二子にまるごとくれちまったから、多少の仕返しは覚悟していたが・・・・・・こうくるか。
ルパンは肩をすくめた。





それにしても、まったく珍しいことだった。
ルパンを見上げる次元の目が、とろんと濡れている。
次元がこれだけ酔うのも珍しい。以前、計画に失敗してワインのプールで泳ぐ羽目になったときも、翌日、二日酔いに苦しむルパンたちを余所に、一人けろりとしていたのに。
「風邪引くぞ」
晩夏の高原の夜は寒い。
隣に腰を下ろし、着ていた上着を掛けてやったが、次元はむずかるようにそれを床に落とした。
「どうしたんだ、服は」
目を覗き込んで問うと、次元は首をかしげてつぶやいた。
「んー・・・・・・ぬれた」
まるで幼子のようなたどたどしい口調。
次元の視線の先を辿れば、部屋の片隅に丸まった黒の塊。酒の匂いが鼻腔を刺すのも、どうやら原因は、酷く直接的なものらしい。
ルパンは、相棒の濡れた髪を指に絡めながら苦笑した。





肩を抱き寄せると、素直に身を預けてくる。これもまた常にないことだ。
「どうしたんだ、こんなに飲んで」
「おいしいから、たくさんのんだ」
「どうすんだ、これから。しばらく酒抜きの生活だぞ」
「どうしよう・・・・・・」
途方にくれた顔つきがおかしくてたまらない。
ルパンは笑いながら、酒くさい相棒の唇に音を立てて口づけた。
「ま、どうせしばらくはお前、酒なんて一滴だって口にしたいとは思わないだろうぜ」
声を上げて笑うルパンを、次元の焦点の合わない目がじっと見ている。
「どうした」
目を見つめたまま、次元がちいさくつぶやいた。
「いまの、もういっかい・・・・・・」





本当に、かつてないことばかりだ。





ルパンは、次元をラグの上に押し倒した。次元はぐったりと、なされるがままになっている。
顔に首筋にキスを降らせると、次元は気持ちよさそうに身をよじった。
素直に上がるなまめいた声。
誘われるがままに、ルパンは次元をきつく掻き抱いた。










それはある夏の夜、月の綺麗な晩のことだった。








end










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