50000Hitおめでとう(って遅すぎるぞっ!!!) ひよ様に愛を込めて送る嫌がらせプレゼント(返却不可) ***************************************** 本作の登場人物・設定等の著作権は、全てクリス・カーター、1013、 20世紀フォックス社に帰属します。 本編は「おとな化委員会」向けの作品です。18歳未満の方や大人向 けFicをお好みではない方は、また情けないモルダーをお好みでない 方はお読みにならないで下さい。 "Sure fine whatever"  (NC-17) spoiler:星 wrriten by Nicholas 事件は終わった。 結局なんだったんだろう。惑星のめぐりの問題か? とにかく、そーなんだ。 僕が君を怒らせるようなことを言ってしまったのも、 君以外の女性にやたら関心を示したのも、 僕の本心からじゃないんだよ。 ね、わかるだろ? ”わかるわ” って言ってくれよ。 あぁ、もう許してよ、スカリー。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ コミティーからだんだん遠ざかるにつれて、僕を包んでいた”何か”が薄れていくのが 分かった。町に着いてからの自分の言動を覚えてはいるのだが、どうして自分があん なことを言ってしまったのか、してしまったのか、ぜんぜんわからない。 惑星の巡りの影響を受けていたのはわかってる。でも、自分が何かの影響くらいで君 にあんなことをしてしまうなんて・・・・・・。 僕はこの事実にかなり落ち込んだ。そしてとにかく君に許してもらいたかった。 でも君はDCに戻る車の中で僕が話し掛けても必要最低限の言葉しか発しなかった。 そして、ぜんぜん僕を見てくれなかった。 君のアパートに着いたときに僕は君に謝ろうとしたけど、君は僕を見ようともしないで トランクを開けるとさっさと運転席から降りて自分のバックを出しに行ってしまった。 車が揺れるくらい強くトランクを閉めて後を振り向きもせずにアパートに向かって歩い て行く君に僕は窓を開けて呼びかけようと一瞬口を開いたけど、何を言ったらいいの か思い浮かばず、何度か口をパクパクさせたままだった。 もうあれから10日経ったんだよ。でもまだ君は僕と口をきいてくれない。 こんなときに限って事件は起きず、僕達は毎日地下室で二人っきりで重い空気の中た だ黙ってペーパーワークに励んだ。 特に僕は、いつもからは考えられないくらいに一生懸命報告書を書いたり、出張中の レシートをまとめたりした。これ以上君を怒らせないために。 困ったことに心の中で怒りが渦を巻いている時の君はいつもにも増して美しくて、僕は その頬や唇に口づけて、そのなだらかな曲線を掌で辿りたくてウズウズしてた。 「あぁっと、・・・スカリー、ランチにぃ・・・行かないか?」 「私はこれを終わらせてから行くわ。」 「ああ、・・・そぉかぁ。・・・じゃあ、僕は、その、一人で行って来るよ。」 ああ、まただ。あれから僕は毎日一人でランチに行ってる。一人で食べても美味くない んだよなぁ。たまには気分転換に外にでようか。 FBIのそばにある店で一人寂しくランチを取っていると、そばのテーブルからこんな会 話が聞こえてきた。 「なぁ、聞いたか?」 「ああ、あの噂だろ。スプーキー夫妻ついに離婚。 FBI中その噂で持ちきりだよ。」 「モルダーは昨日も一人でメシ食ってたな。」 「ああ、なんか背中丸めて、まずそーな顔してた。」 「お前最近のスカリー見たか? やっぱりあんな変人にはもったいないよな、すっげぇ綺麗でさぁ。 特にモルダーと別れてからのスカリーの綺麗さったら、もぉ。」 「そぉだよな。 前から美人だとは思ってたけどさ、この頃のスカリーの綺麗さには 本当に息を呑むよな。 俺アタックしてみよーかなー。」 「お前知らないの? 今やFBI中の男という男がスカリーを落とそうってやっきになってるんだぞ。 アメリカでも五本の指に入る富豪の御曹司のドイルや、 長官の椅子に座るのは確実って言われてるスカダー、 モデルエージェンシーからの誘いがいまだに耐えないって言われてるフレミングまで、 とにかく名だたる連中がスカリーと落とそうとしてるんだ。 誰がスカリーを落とすかって賭けまで行われてるんだぞ。」 「ええっ!!! そんなに凄いことになってんのぉ!!! で、今は誰が最有力候補なんだよ。」 「それがさぁ、・・・、スキナー副長官。」 「えっ!?」 「な、誰だって一瞬そう思うよ。 だけど、考えてもみろよ。 なんと言っても父親のような安心感がありそうだろ。 ずっとあのスプーキーな亭主の面倒みてだんだ、 スカリーだって安心して一緒にいられる、”大人の男”と付き合いたいんじゃないか。」 「まぁ、”大人の男度”じゃあモルダーなんてスキナー副長官に遥かに及ばないよな。 でもスキナー副長官って独身なのか?」 「さーなー。独身じゃないかもしんないけど、女房持ちって話しも聞いたことないぞ。 まっ、そんな感じだからお前なんかの出る幕はないよ。」 「はぁ・・・、そーかー。」 「そーさ。俺達みたいな下っ端の凡人はあの美しさを 鑑賞させて頂けるだけでもありがたいと思わなきゃ。」 「そーだな。」 「そーゆーこと。」 いつの間にか僕はFBIのそばの公園でボーっとベンチに座っていた。 そして気が付くと 「どーしよー、どーしよー、どーしよー・・・・・・・・・・・・」 とずっと呟いていた。 君が金や地位や外見に傾くようなことが無いのはわかってた。でも、相手がスキナー 副長官となると・・・。 確かに僕はいつも事件に夢中になると、自分勝手に突っ走って君に迷惑ばかりかけ ている。文句を言いながらも君が僕をフォローして、ついて来てくれることを僕は最近 では当たり前のように思っていたのかもしれない。 そんなことの繰り返しで君は疲れたのかい? そして安らぎがほしくなったのかい? その安らぎをくれるのがスキナーなのかい? そんなことを考えていた時に、一台の車が視界に入った。そしてその中で穏やかに微 笑みあう君とスキナーも・・・・・・。 その時、世界は終わりを迎えた。 頬に触れる暖かい感触にゆっくりと顔をあげると、そこには君が呆れ顔で立っていた。 「立って。」 体が勝手に反応して、僕は立ち上がっていた。 「いらっしゃい。」 そう言って歩き出す君の後ろに僕は黙ってついて行く。 僕が助手席に乗り込むと君は何も言わないで車をスタートさせた。 君は一言もしゃべらなかった。僕はといえば、さっきの君とスキナーが微笑みあってい るシーンを何度も頭の中で繰り返していた。 車が止まると君はエンジンを切って外に出て、助手席の方に回ってきた。 「降りて。」 僕が車から降りると君はドアに鍵をかけて歩き出した。 部屋に入ると君はまた僕の頬に掌を当てた。 「冷えてる、ってゆーより、凍えきってるわね。」 そう言って君がバスルームに消えて暫くすると水音が聞こえてきた。 「モルダー。」 君の暖かい手がまた頬に触れた。 水音に何時の間にか立ったままうとうとしていたらしい。 腕を引かれてバスルームに入る。 「脱いで。」 寒い中ずっと同じ姿勢でいたせいか、僕はうまく体を動かせなくてボタンをはずすのに 四苦八苦だった。君はため息をついてから、ネクタイをはずし始めた。 「私はこんなことまであなたの世話を焼かないとならないのかしら?」 シャツのボタンをはずしながら首を傾げて君は呟く。 「ごめん。」 俯いたまま、ポツっと僕も呟く。 君は少しだけ唇の端を上げると黙って僕の服を脱がせ、僕の胸をそっと掌で撫でる と言った。 「体の芯まで凍えきってるわね。 入って。」 また君に腕を引かれてバスタブに体を沈めようとしたが、あまりに体が冷えていたため に湯の温度がとても高く感じられて僕は足を引っ込めた。 「ダメよ。温度にはすぐに慣れるから入って。 とにかく体を温めないと。」 助けを求めるような目で上目使いに見つめると、君はまたもやため息をついた。 「本当に世話の焼ける人ね。 でもいつも私がその目に屈すると思わないでね。 さ、子供じゃないんだから大人しく入って。 体が温まるまででちゃだめよ。」 そう言うと君はバスルームから出ていった。 一人残された僕は自分の情けなさに泣きそうだったが、なんとか我慢してバスタブに 体を沈めた。 温かい湯に凍った体が溶けてると、僕の頭の中ではまたさっきのシーンが繰り返され ていた。 「モルダー。」 また頬に柔らかい小さな掌を感じると同時に、スカリーの声がした。 「あなたはほどほどってことを知らないの? いつまで入ってるのよ。 のぼせるわよ。」 そう言う君はまたもや呆れ顔で僕の肩に触れると立ち上がるように促した。 差し出されたタオルで体を拭いてリビングに入っていくと、ソファの前のテーブルに置 かれたマグから湯気が立っているのが見えた。 君は近寄ってくるとそのマグを僕に渡して暖炉の前を指すと、バスルームに入ってい った。 一人暖炉の前に残された僕は、そこに置かれていたブランケットにくるまって膝を抱え た。マグの中味はコーヒーではなくて、きっとろくなものを食べていないであろう僕への 君の心遣いを感じされるスープだった。しかも僕が好きなミネストローネだ。 君は怒っている時でも僕のことを気遣ってくれている。それなのに僕は・・・。 君がスキナーに惹かれてもそれは仕方ないことなのかもしれない。僕なんかとつきあ っていても君は心が休まる暇がないから。 そんなことをウダウダと考えながら炎を見ていたら何時の間にか眠っていたらしい。 またもや僕は君の柔らかい掌の感触に起こされた。見上げると白いバスローブに包ま れた君の氷のように蒼く澄んでいて、それでいてとても暖かな瞳が僕を見つめていた。 言葉が見つからなくてただ黙って君を見つめる僕。 そんな僕に君はまたもや呆れたようにため息をつくと、 「唇が凍えて動かないの?」 そう言って僕に優しく口づけた。 「暖まった?」 泣きそうな顔をして首を横に振ると、君はさっきよりも少し長く口づけた。 「どう?」 僕はまた首を振る。 君はまた口づける。今度は前よりも深く、長く。 僕の髪にさし入れられた君の小さな手に自分の手を重ねる。 君の唇が離れると途端に冷気が唇から入ってくるような気がして、今度は僕から君に 口づける。 永遠とも思えるほどの優しくて深い口づけのあと、君は頬を紅潮させて少し俯きながら 僕に尋ねた。 「真冬にコートも着ないで寒空のなか何をしていたの?」 僕の髪を梳いている君の小さな手の感触が心地よくて僕は目を閉じたまま答える。 「何もしてなかった。」 「まぁ、凍えきったあなたを暖めて上げた命の恩人にしらを切るのね。」 君の声はどこか楽しそうだ。だから僕はこう言ってみる。 「まだ寒いよ。」 「どこが?」 僕は君の手を取ると僕の左胸に当てた。 「ここ。」 君は微かに微笑む。 「じゃあ、暖まったら白状してもらいますからね。」 そう言ってまた口づけると、僕の肩を押して仰向けにさせた。 君の唇は僕の唇から離れると僕の閉じた瞼にそっと触れて、それから耳朶に移動して いく。耳朶を軽く噛まれると僕は思わず声を漏らしてしまった。 「はぁ・・・」 「もう暖まったの。白状する気になった。」 僕が首を横に振ると君は僕の首筋を舌で辿り始めた。そしてその舌は僕の胸の辺り で円を描き始める。僕が唇を噛んで声を漏らすまいとしていると、君は少しいたずらな 声で言った。 「よっぽどバレルと困ることなのね。 どこまで強情はれるか楽しみだわ。」 その言葉が終わるやいなや快感に襲われる。君が舌先で転がしているところからジワ ジワと熱があがって来るような感覚に思わず首を反らせる。 「拷問は法で禁じられてるんだぞ、スカリー捜査官。」 「これは拷問じゃないわ。だってあなた痛くないでしょ。」 「なんだか君楽しそうだな。」 「あら、そんなことないわ。 私は重大な秘密を握っていると思われる容疑者を 体を張って尋問してるのよ。」 そう言うと君はまた任務に戻った。 君の舌先に翻弄されて僕は既に息絶え絶えになっているのに、遂に君は僕の弱点の 一つに辿り着いた。その手がそっと僕自身を辿っていくだけで、もう僕は何もかもを投 げ出しそうなほどに限界に近づいていた。 「どうしたの。やっと白状する気になった。」 「あっ、・・・・・・くぅっ・・・、ダメだよ。 今日はもう・・・・・我慢で、はっ、・・きないっ、うっ。」 君は僕を握ったまま、反り返った僕の喉に舌を這わせる。 僕は時々君が悪魔に見えるよ、スカリー。 「白状するの、しないの。」 「する。あぁ・・・するから、あっ、頼むっ。」 「OK。じゃあ後でゆっくり聞かせてもらいますからね。」 そういうと君はゆっくりと僕の上に腰を落とした。 「起きて。」 君の声に引き寄せられるように僕を上半身を起こすと君を抱き締め、ゆっくりと動きだ した。君は僕の首に腕を回し、僕は左の掌で君の背中を撫でながら、右の掌で君の胸 の膨らみを包み込んだ。 二人で一緒に動きながら互いの名前を呼び合い、そして一緒に大きな波に身を任せ た。 どのくらいたったのだろう。また僕は君の小さな掌に頬を撫でられる感触で目を覚まし た。 「起こしちゃった。」 僕は君の手を握って自分の胸の上に置きながら首を横に振った。 君はそっと僕に口づけると言った。 「じゃあ、白状してもらいましょうか。」 僕は諦めて、レストランで聞いた会話のこと、そして車中の君とスキナーを見たことを 話した。 「で、あなたは公園で何をしていたわけ。」 「僕は、・・・、何をしたらいいのか分からなくてボーっとしてただけだよ。」 「そう。ところであなたなら誰に賭けるの?」 「僕は・・・・・・」 僕が答えに詰まって黙っていると君は上半身を起こして、その澄んだ瞳でまっすぐに 僕を見下ろした。 「あなたは私があなた以外の誰かと一緒の方がいいと思ってるの?」 君の声がとっても冷たい。また怒らせたみたいだ。やっと機嫌を直してくれたと思った のに。 僕が沈黙していると君の瞳の色が変わってきた。それまでの怒りではなくて、悲しみの 色に。 「そう、わかったわ。」 そう言って顔を背け立ち上がろうとする君を背中から抱き締める。 「僕なんかと一緒にいない方が君のためにはいいに決まってるさ。 僕から離れたら君はまた出世街道に戻れる。 それに夜中に突然起こされてなんだかわかんない事件のために 飛行機に乗って大陸の反対側まで行かなくていいし、 安いモーテルに泊まらなくてもいい。 まともな生活に戻れるんだ。 週末はちゃんと休めて、有給だって消化できる。 退社後には映画を見に行ったり、おしゃれなレストランに食事にだって行けるよ。 それに、なによりも・・・・・・ 心穏やかに過ごせる。」 「あなた本気でそんなこと言ってるの?」 「ああ、本気だよ。 そうさ、僕と関わらない方が君のためにはいいに決まってるさ。 でも。」 僕は君を抱き締めていた腕を放して君の正面に回った。 「でも、君が僕以外の男と一緒にいるとこなんて僕は見たくない。 絶対にイヤだ。 君にとってどんなに良くないことでも、 僕は君を絶対に他の奴になんか渡さない。 君がどんなに嫌がったって、君を絶対に放さない。」 氷のような君の眼差しがだんだん溶けていく。 そして僕の頭をその胸に抱き寄せると君は言った。 「確かに以前は出世したいという気持ちもあったわ。 でも今はそんなことはどうでもいいの。 まぁ、今でもたまにはちゃんとしたホテルに泊まりたいと思うし、 週末はちゃんと休みたいと思う。 無理やり取らされる有給じゃなくて自分から有給を取りたいし、 テイクアウトのチャイニーズ以外のものも食べたいと思う。 でも、だからと言って私が心穏やかに過ごしたいって、いつ言ったの? 私が今の生活をイヤだといつ言ったの? あなたから離れたいっていつ言ったの?」 僕の髪を優しい手で梳きながら、君はクスっと笑った。 「それに、私まともな生活ってどんなものだったか、もう忘れちゃったわ。」 「私が何を望んでいるかなんて、人が勝手に決めることじゃないでしょ。 私にとって何が一番良いことかなんて、 あなたにだって勝手に決めて欲しくない。 私自身のことだもの、私が自分で決めるわ。 だから、たとえあなたが私の足がペダルに届かないなんて言っても、 他の女とベッドで熱いキスを交わしていても、 私はあなたと一緒にいるわ。」 僕は顔を上げて君にそっと口づけた。 「すまなかった。あんなことを君に言うなんて、僕はどうかしてた。 それにホワイト刑事を簡単に部屋に入れてしまったのも僕の落ち度だ。」 「それを許すかどうかは、これからのあなたの態度によって決めるわ。」 「スカリー。」 「まずは、10日分の遅れをきっちりと取り返してもらいたいわね。」 そう言って妖艶に微笑む君に僕は心底参ってしまった。 「わかったよ。微力ながら頑張ります。」 僕達は笑いながらキスをして、そのままブランケットに倒れこんでいった。 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 翌日 フーバービル内 カフェテリア ランチ・タイム スカリーとモルダーが入ってくると、それまでのざわつきが一瞬にして消えた。 カフェテリアにいる全ての局員は、XF課の二人のどんな些細な動きや言葉も逃さぬよ うに全神経を集中させていた。 そしてその時はやってきた。 「人参も食べなきゃダメよ、モルダー。」 「だって、嫌いなんだよ。」 「モルダー。」 モルダーが目を瞑って人参を口に運んだ時、スカリーが僅かに微笑んだ。 そしてその瞬間カフェテリアにいた全局員は肩をガックリと落とした。 それから30分後 コンピュータの画面を見ながら勝利の笑みをこぼす人間がフーバービル内にいた。 Dear Agent 既にご存知かとは思いますが、スプーキー夫妻が復縁したことが多くの局員によって 本日カフェテリアで確認されました。 つきましては、「君も賭けちゃおう スカリー特別捜査官を落とすのは誰か?」の勝者 は唯一モルダー特別捜査官に賭けておられた貴君となられたことをここにご報告致し ます。 なお貴君が受け取られる金額は現在計算中ですので、もう暫くお待ち下さい。 「君も賭けちゃおう スカリー特別捜査官を落とすのは誰か?」実行委員会 その夜、ワシントンDC 某高級レストラン ドレスアップしてテーブルにつく男女。 「一人勝ちだっだそうだね。」 「ええ、お陰様で。 かなり高額の賞金をもらうことになった上に、 こんな高級レストランでご馳走になるなんて、 なんか申し訳ない感じです。」 「そんなことはないさ。 約束だったからね。きちんと果たさないと。」 「それにしても、FBIきっての優秀な捜査官なのに、 二人ともお互いのことになると、ぜんぜんその優秀さが発揮されないんですね。」 「まぁ、それが男と女ってもんだろう。」 「あら、そんな二人の関係を認めるようなことを言ってしまっていいんですか。」 「二人が男と女であることは事実だろ。 その間にどんな関係があるかには言及していないよ。」 「フフ、さすがですね。」 「はっはっは、私も伊達に歳を重ねているわけではないのでね。」 「作戦は見事に成功でしたね。」 「ああ。お陰でモルダーが溜め込んでいた報告書も全部提出されたし、 私としてはバンバンザイだよ。」 「私は賭けで儲けさせて頂きましたけど、 あの二人がもとのサヤに納まることが副長官にとってどんな利益になるんです?」 「なんだかんだ言っても、モルダーの暴走を止められるのは スカリーしかいないからな。 報告書があらかた提出されたら、 二人にはなんとか復縁してもらわなければならなかったのさ。」 「なるほど。」 「お客様、ご注文はお決まりになりましたか。」 「ああ、私は決まったが。キム、君は?」 「ええ、私・・・、本当に何を注文してもいいんですか?」 「ああ、構わないよ。」 「あとで怒らないで下さいね。 一番高い物を注文するかもしれませんよ、いいんですね?」 スキナーはキムにニッコリ微笑むと言った。 「Sure fine, whatever. 」 ☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★ 言い訳 最後のスキナーの台詞は 「Sure fine, whatever you want to order.」 です。つまり、 「ああ勿論だよ、何でも注文したまえ。」 なんですが、この場合この「Sure fine, whatever. 」を使っても良いのかどうかは不明です。 英和辞典などを一応調べたのですが、わかりませんでした。 もし英会話としてまちがった表現であるのなら、申し訳ありません。 ただ、最後のレストランのシーンだけを書きたくてこんなにダラダラ書いてしまったので、 是非これを入れたかったのです。