DISCLAIMER// The characters and situations of the television program"The X-Files" are the creations and property of Chris Carter,Fox Broadcasting, and Ten-Thirteen Productions. No copyright infringement is intended. ========================================     ROAST  "僕の願い"     「スカリー、このステーキは美味そうだな。」  「そうね、このハーブの香りといい、この焦げ目具合といい・・・・ほんと美味しそ う。」  モルダーは切り取った肉片を口へ運んだ。  「ん〜、今まで食べた中でも、1、2を争う味だよ。」  「あなたにもこの美味しさがわかるのね。」  スカリーも嬉しそうに口を動かす。  「そう言えば昨日、アカデミーで火傷の症状の写真を見たの。」  「ん?」  「ちょうど、これくらいの焦げ目がついてたわ。」  待てよ、スカリー・・・・。  「皆で言ってたの。とっても美味しそうな焦げ具合だって。」  スカリー、頼むから・・・・。  「それで堪らなくステーキが食べたくなって、今日、あなたを誘ったって訳よ。」  スカリー、・・・・。  「医者ってね、夜中によそのグループの解剖死体の臓器を入れ替えるくらいの心臓 を持ってないとなれないよ、って言われてたけど、私は合格ね。」  ・・・・。  「司法病理学なんかを専門にしたおかげで、普通は見ることの出来ないような状態 の死体を沢山見れたし、こうしてFBI にも入れたし、・・・・モルダー、ちょっと聞いてる?」     君のものを食べる姿はこの上なくセクシーだ。  だけれど、これだけはいただけない。  食事中は君の専門分野は忘れてくれ。  僕の、ささやかなお願いだ。  *おわり*