DISCLAIMER// The characters and situations of the television program"The X-Files" are the creations and property of Chris Carter,Fox Broadcasting, and Ten-Thirteen Productions. No copyright infringement is intended. =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= おことわり:一応この話はこの前書いた「Give―」の続編です。        あの後の2人がどうなったのかといくつかリクエストをいただいて書いてみたのですが、 ただ単に甘いだけの話になってしまいました。(苦笑)        前作とはまったく別人になってしまった感があるので、あまり続編ぽくはないかも?                あと、この話には18歳以下の方は読めないシーンがありますので、年齢に達しない方 と、そういうのに抵抗のある方はすぐにウィンドウを閉じてください。        ここまで言い訳を読んで、それでもなお読んでくださると言う方、感謝致します。        ・・・でも、なんのストーリーもない話なのであとで怒らないでね♪              e-mail  creoblue@ymail.plala.or.jp   =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 「その一言が言えない」 by Hiyo Date 99/08/08 "明日はいよいよMulderが退院する日だ"そう思ったScullyはとてもうれしい気持ちとちょっとした戸惑い とで複雑な気分だった。 目の前にある仕事に対してなんとか集中しようとはするものの気持ちはどうしてもその事を考えてしまう。 いったい、これから自分はどんなスタンスでMulderに向かえばいいのだろう? もちろん、仕事ではいままでと変わりないつきあいができる自信がある。 ただ、問題は…そこまで、考えて時計に目をやると時計は定時を指していた。 いつもならもう少し仕事をして、深夜とまでは行かなくてもわりと遅い時間にMulderの病室に向かうのだ が、今日はその前にやることがあった。 Scullyはさっと書類をかたづけて、ブリーフケースを手にオフィスを後にした。 MulderのアパートについたScullyはまず鍵を開けて中に入った。 いくら夏本番はまだ少し先とはいえ、一日窓を閉め切った部屋には、むっとした生暖かい空気が詰まって いる。 そこで、とりあえず窓を開けた。 そして、金魚を見やって元気なのを確認して餌をやる。 そこまでは、Mulderが入院している間、毎日変わらない行動だった。 けれど、今回は違う。 少しだけどうしようか悩んだが、Scullyは今まで開けたことのない扉を思いきって開けた。 とたんに、どさどさっという音と共になにかが雪崩れのように落ちてきた。 Scullyは思わぬ事態にとっさに飛びのいたが、すべての攻撃をかわす事はできず、いくつかが足に当たっ てしまい、小さな悲鳴を漏らす。 何事かと思い、改めて落ちてきたものをみてため息をついた。 いわゆるMulderの"愛蔵版"というものなのだろう。 さすがにそればかりではないようだが、とにかくあらゆるがらくたが所狭しと元は寝室だろうと思われた 部屋を占拠していて、倉庫と化していた。 ベッドらしきものも見えたが、そこに辿りつく足の踏み場もなくScullyは固まってしまった。 ここに来るまでは、いくら退院するからといって、まだ完全には傷も癒えていないMulderを固いカウチに 寝かせるわけにはと思い、寝室を掃除しようと考えていた。 きっと、ずっとカウチで寝ているという事は、寝室はかなり埃だらけだろうというのは容易に推察できた し、窓を開けて買ってきたばかりのシーツと取り替えたら、きっと心地よく眠りにつけるのではないかと 思っていた。 …しかし。 「…甘かったわ。」思わず誰もいないのに口に出してしまう。 とりあえず、足元に落ちてきた雪崩れの残骸を拾い集めながらScullyは考える。 彼が退院するのは明日だ。 一応ささやかながらScullyは自分の家で軽く退院祝いをしようとは思っていた。 けれど、そのあとこの家に彼を帰してもいいものだろうか? 今からではとてもじゃないがこのガラクタを整理する時間はない。 と、言うか右に左に動かしても眠れるスペースが作れるかどうかすら疑問だった。 ガラクタとはいえ、彼が使ったであろう天体望遠鏡や様々な書籍は勝手に捨てる事はできない。 はっきりと捨ててもよさそうなものは"愛蔵版"くらいだが、それを自分が捨てに行くという構図は避けた かった。 Scullyは今日の最大の目的であった寝室の掃除を呆気なくあきらめざるを得なくなり、拾ったものを部屋 のむこうに崩れないように戻して、ドアを閉めた。 その瞬間、ドアの向こうでどさどさっという音がする。 何が起きたかは容易にわかったが、もう一度開けようという気にはとうていなれなかった。 一方のMulderは明日の事を思うとうれしくてしかたがなかった。 これで、やっと窮屈な入院生活から解放されるかと思うとホッとする。 そして、なによりもまたScullyと仕事ができるという事がうれしかった。 ただ、隣にはいつもScullyがいてあたりまえだと思っていたが、そんな自分に反省もした。 それに彼女がどれだけ自分の事を思いやっていてくれていたのかもよくわかった。 いつもはつい、怒りや興奮に任せて突き進んでしまうこともあったが、彼女のサポートなしでは何度死ん でいたかわからない。 そして、「彼女を誘拐した。」と聞いたときの恐怖、助けたScullyの痣を見た時の怒りはもう2度と味わ いたくなかった。 と、同時に絶対にそんなことはさせないと固く心に誓う。 彼女が自分をいつも守ってくれているように、自分も彼女を守り通す。 …一緒に真実を見つけるパートナーは彼女以外には考えられない… ScullyはMulderの部屋の掃除をすっかりあきらめて、とりあえず病院に向かう事にした。 明日の退院に関する事務手続きの最終確認もしたかったし、やはり、なによりもMulderの顔を見たかっ た。 毎晩会いに行くのが日課になってかなりたっていたが、少しもめんどくさいとか感じた事はない。 そして、考えようによっては仕事から離れている彼とゆっくり話をできるのは、明日で終わりなのだ。 明後日からはもう出社して、たくさんの仕事にもまれるのは必死だ。 もちろん、仕事への意欲は失せる事はないし、かなりのやりがいも感じているが、仕事を抱えていない Mulderのはりつめていない様子を見るのも好きだった。 本当の事を言えば、彼が仕事に対して情熱をささげているのが一番彼らしくて、そこがScullyの尊敬する ところでもあり、好きなところであるというのは事実だが、今のようなリラックスしたMulderを見られる のは明日までで、またかなりの長い間、見ることができないだろう。 明日の日曜日に退院してすぐに月曜日から仕事が待っている。 彼のプロファイリングを待ちわびている人々がたくさんいる。 それをわかっていたSkinnerの配慮で、本当はもう一週間はやく退院しても大丈夫な回復具合だったが、 すぐに仕事をさせるのはしのびなく思ったのか、入院という大義名分を有効活用させるために一週間遅ら せたのであった。 でも、退院して一週間の休暇ならともかく、病院で一週間という発想も笑える。 前回の事件の時にSkinnerにはいっさいの報告がなく、それなのにMulderが関わっていた事がばれて、大 騒ぎとなった。 一時は彼の処分も話し合われたほどだったが、Skinnerの尽力でなんとかお咎めなしが決定したのだ。 その間の彼の苦労も相当なものだったと思われる。 そんな事から、Mulderを野放しにするのではなく、病院で体の治癒に専念させつつ休暇代わりにすると いう事はSkinnerにとってはかなりの妙案だったのだろう。 どうせ、出てきたらまたなにか問題をおこすに決まっているのだ。 そう考えるとSkinnerにとっても、良い休養になったのだろうなと思える。 そうこう考えているうちに車はやっと病院に着き、Scullyは駐車場へと乗り入れた。 いつもより少しは早かったが、もう人影はあまりない。 とりあえず、ナースステーションへ行き、簡単に挨拶を済ませていると、担当医が丁度来て、Mulderの 容態を話し合い、退院させるには充分の回復具合とのお墨付きももらった。 そして、簡単に明日の打合せを済ませてから、Mulderの病室へと向かった。 彼の病室の前に着いて、一呼吸整える。 そして、もし寝ている所をおこしてはまずいと考え、控えめにノックをして中へ入った。 …Mulderはしっかり起きていた。 彼が寝ていたためしはない。 Scullyが部屋に入ってくるのをうれしそうに迎えた。 「こんばんは、Mulder。」 「ようこそ、Scully。」 Scullyは、Mulderのベッドの隣にある椅子に腰掛ける。 Mulderはそれまで読んでいた本とかけていた眼鏡をサイドテーブルに置いた。 「今日は変わったことはなかったかい?Scully。」 その言葉を受けて、Scullyは今日一日のことをざっと話す。 とりたてて、Mulderの興味をひくような事件もなく話はあっという間に終わってしまった。 「明日はいよいよ退院ね、Mulder。」 するとその言葉を受けてMulderは喜色満面となる。 「やっとだよ、Scully。もう、入院は2度とごめんだね。」 確かにそれまでの彼の生活とは180度違う。 いつも、腰を落ち着ける事無く、走り回っていたMulderにとっては、じっとしている事はとてもつらい ことだろうと思われた。 よく抜け出さずにじっとしていたものだとScullyは思う。 実際は、夜のScullyの訪問が、なによりもの彼の楽しみになっていたとは彼女自身知る由もなかった。 仕事場で会う彼女とは少し違っていて、お互いにぴりぴりする事もなく、リラックスして会話ができる。 そのうえ、Mulderが一応病人のせいか、かなり優しい。 そんなScullyにこの入院期間中だけは少し甘えてみたくもなったMulderだったので、このときとばかり、 入院生活を甘んじて受け入れることにしたのであった。 ただ…一つだけ不満な点もある。 それは、Scullyとちゃんとお互いの気持ちを確認したのに、あれからなにもないという事だ。 Mulderは結局、Scullyを胸に抱くために無理して動いたため、あのあとずっと痛みに苦しんだので積極 的には動けない。 そして、ScullyはScullyで自分から積極的になるタイプではなく… そんな2人が自然とプラトニックになってしまうのも仕方がなかった。 …しかし。 自分の側で、明日の退院についての手続きを説明するScullyを見ながら、Mulderは明日の事を思いちょっ と期待に胸を膨らませる。 とりあえずは、今までのお礼も兼ねてと言って、食事に誘おうか…それから… 「…それでね、Mulder。…聞いてる?」 突然Scullyに確認されて、少しMulderはびっくりして慌ててしまう。 「き、聞いているよ、Scully。」 そのMulderの様子に聞いていなかったのだなと察したScullyは、いつもならここで怒るところだが、あ えて軽く睨んでみせるだけで済ませた。 Scullyの方は、ある提案をどうやって切りだそうかと悩んでいたのだ。 ある提案…それは、しばらくMulderの体が完全に元に戻るまで、自分の家に来ないかということだった。 やはり、あの固くて狭いカウチには寝かせられない。 そして、あのベッドルームをちゃんと自分でかたづけられるほど動けるわけはない。 となると、自分のベッドを提供するのが一番いいかと思ったが、もうただのパートナーではなくなった かもしれないとなると、なんとなくその先のことを考えてつい口にだしづらくなったScullyだった。 「あのね、Mulder。」 「明日なんだけどさ、Scully。」と2人同時に声を発する。 偶然重なってしまった声に2人は顔を見合わせた。 「…ごめんなさい、何?Mulder。」 「いや、君こそなんだい?先に言ってくれよ。」 「でも、私も…」 お互い気まずく黙ってしまったが、これではいけないと前回の事で反省したMulderが先に口を開いた。 「いや、いままでのお見舞いと明日の退院にもつきあってくれるお礼に、食事でもどうかなと思って。」 その言葉を受けて、ちょっと俯いてしまっていたScullyはうれしそうに顔を上げた。 「Mulder、私も同じことを考えていたの。あなたの退院祝いをささやかでよければ、私の家でしない? って…」 「本当かい?!Scully!」 今度はうれしそうに反応したMulderにScullyは大きく頷いた。 「そりゃあ、外で食べるより、君の家で食べた方が落ち着けるしうれしいよ…でも。」 「でも?」 「君に世話になりっぱなしだ。」 いつもこちらの都合も考えないで、とんでもない時間に現われるMulderから出てくるとは思えない台詞 にScullyは思わず吹き出しそうになった。 この和やかな雰囲気の中、「そして、そのまましばらくうちで療養したら?」と言えそうな気もしたが、 それを考えた瞬間、喉から声がでなくなってしまったような感覚に捕らわれて、その一言が言えない。 MulderはMulderで久々のいいムードに、ちょっと手を伸ばしてScullyを抱きしめたくなったが、少し 距離があってうまく行きそうにない。 こうなったら、とりあえず立ちあがって…などと考えているといきなりScullyの携帯が鳴った。 ScullyはMulderに片眉をあげて見せ、携帯を取り出す。 しばらく、2、3言しゃべった後に電話を切って、ため息をついた。 「Skinnerからだったわ。オフィスに戻らなきゃ。」 「なにかあったのかい?Scully。」Mulderの顔が一瞬で引きしまる。 するとScullyは事件がらみだと思ったMulderを察して慌てて手を振る。 「違うのよ、Mulder。私が今日書き上げた報告書を出すのを忘れただけなの。」 「報告書?」 「ええ、今日はちょっと急いでいたから…」 何気なく答えたScullyだったが、思わず言葉を飲みこむ。 Mulderの方は案の定、すでににやにやしていた。 「へぇ、急いで来てくれたんだ。」 「…と、とにかく戻るわ。明日また来るからっ。」そう言い置いて、ブリーフケースを掴んで部屋から 飛び出した。 「え?あっ、Scully!」頓狂なMulderの声が響く。 Scullyは、部屋をかたづけるために早くオフィスを出たのだが、Mulderはとにかく報告書を早く仕上げ て来てくれたと思いこんでいる。 それも半分事実ではあるが、ちょっと性格的に嘘が通しきれないのと、照れくさいのとでScullyは部屋 を飛び出したのだった。 そして、またも明日のことを考えて顔が火照る。 "とにかく明日にこそ伝えよう。"そう決めてScullyは病院を後にした。 一方、いきなり飛び出したScullyにびっくりしたMulderだったが、さすがに走って追いかけるわけにも いかず一人病室で呆然としていた。 "やっぱり…あまりに図星を突きすぎて、照れたのかな?"そう自分の都合の良いように考えると、その 可愛さにまたもや顔がにやけてしまう幸せなMulderだった。 そして次の日の朝、Scullyは予定通り10時に迎えに来た。 彼女らしい、真っ白なシャツにジーンズをはいている。 見るからに動きやすそうな格好だった。 昨日のことなどなにもなかったかのように、きわめて事務的に手続きを済ませて、さっさと車にMulder の荷物を詰めこむ。 Mulderも体調は万全で、普通に動けるようになっていたので、積極的にベッドの片づけ等にも参加した。 予定より一週間もじっとしていたたまものである。 ただ、激しい運動をすると少し鈍い痛みがはしる程度だった。 これなら、明日からの任務にはまったく問題がないと、自分の回復ぶりを判断する。 そうこうするうちにすっかり準備は整い、Scullyの車に乗り込んだ。 軽くお昼を済ませ、夕飯の買い物をしていよいよScullyのアパートへと向かう。 アパートに着いたのは3時すぎだった。 「なんだか、部屋に着いたら退院したって実感がわくね。やっと落ち着いた気分だよ。Scully。外は やっぱり慌しいね。」 Mulderはうれしそうにそう言って、いつもの自分の場所に早速腰掛けた。 「そうね。」そう答えながらも、Scullyは少しどきどきしていた。 さっきまでいた街の喧騒の中とはうって変わって、部屋の中はとても静かである。 耳を済ませば自分の息遣いすら相手に聞こえそうな気がした。 「荷物をしまって、コーヒーでも淹れてくるわ。」 そう言ってScullyはすぐに立ち上がった。 するとつられてMulderもたち上がる。 「手伝うよ。」 「いえ、大丈夫…」 そんな会話をしながら、お互いに荷物に手を伸ばす。 すると、Scullyが袋の持ち手に手をかけた瞬間、そこにMulderの手が重なった。 Scullyは思わずびっくりして手をひっこめる。 驚いたのはMulderも同様のようだった。 Scullyを見て、思わず苦笑する。 Scullyはなんとなく自分の顔が火照っているような気がして、慌ててうつむき荷物を持った。 そして、すたすたとキッチンに入る。 そこにあった鏡で自分の顔を見ると、やはりほんのり赤くなっていた。 別にいままで、何度手をとりあったかわからないくらいなのに、何故今日は意識してしまうんだろう? 彼の手に触れた瞬間、思わずその手のあたたかさと大きさにパートナーとしてではなく、男性を感じて しまったのかもしれない。 Scullyは自分の顔が赤くなったのをMulderにみつかっていませんようにと、頭の中で呪文のように唱え 続けた。 一方、Mulderも同様だった。 Scullyの手を思わず握ってしまった瞬間、その手があまりにも華奢でありながらやわらかかったから、 思わず思いっきり抱き寄せたいという衝動にかられていた。 いままで、何度となく手を握ったことはあったが、今回のこの気持ちはそれとは違っていた。 ただ、指に触れただけで、これほどまでにScullyにたいして、激しい思いがあふれてしまいそうに なった自分にとても驚き、思わず手をひっこめてしまった。 あの時、もう少し長く触れていたら、もう自分を抑えることはできなかったかもしれない。 しかし、そんな思いと同時に、もしScullyに拒絶されたら自分はとてつもなく落ち込んでしまうのでは ないだろうかという不安も感じていた。 「高校生じゃあるまいし…」そう呟きつつ、自分の手をじっとみる。 今まで、つきあった女性に対しては、こんなに躊躇した事がなかった気がする。 拒絶されても、振り返ってくれるまでは…というバイタリティもあった。 Scullyに対してはなぜこんなに、壊れやすいガラスを扱うように慎重になってしまうのだるう? 仕事上のパートナーという厚い仮面を脱いだ後には、こんなに純粋な思いがScullyに対してあったのだ と、Mulderはあらためて痛感した。 Mulderの前にコーヒーを置いたScullyは自分もソファに腰掛けようとしたが、ふと目に入った窓を見て、 思わずたちあがってしまった。 「Scully?」Mulderは声を掛けてみたが、彼女はそもまま窓の方へ寄って行き、そのまま窓の外へ身を のりだした。 「どうしたんだい?」再度Mulderが声をかけると、Scullyは一旦身を引いて窓を指差した。 「なにかがついているの。」 Mulderが視線を運ぶと、その窓にはどこかから飛んできたらしいチラシのような紙がへばりついていた。 飛ばされながらもまだ粘着剤が残っていたのか、運悪く窓にくっついてしまったようだった。 彼女はそれをはがそうとして、再び窓へと身をのりだす。 「Scully、ぼくがやろうか?」 その窓は、跳ね上げ式のため、ちょっと手を伸ばしたくらいではチラシに手が届きそうになかった。 小柄なScullyが窓から身を乗り出している様子は、傍目からみるとすごくアンバランスである。 「ねぇ、Scully。」 「大丈夫だから。」あくまでも自分でとろうとしているScullyを危なっかしいな…なんて思いながら、 コーヒーカップを手にとろうと視線をはずす。 そして、もう一度Scullyへと視線を戻すと…彼女の姿がなかった! Mulderは、部屋をぐるりと見廻したが彼女の姿を確認できなかった。 すると、一瞬で消えた理由は、一番素直に考えられるそれである。 「Scully!」叫んで窓に駆け寄る。 案の定、窓の下で腰をさすっている彼女を見てここが一階でよかったと安心した。 彼女の痛がる姿がなんだかかわいらしくて思わず笑いながら声をかけた。 「Scully、大丈夫かい?」 すると彼女はバツが悪そうな顔で、彼を見返した。 「…自分の言った通りだと思ってるでしょ?」 そんな彼女の様子を見て、Mulderはますます笑いながら答える。 「子供みたいだよ、Scully。ぼくはさしずめ、じゃじゃ馬娘の口うるさい母親って役どころかな?」 その答えにScullyは軽く頬を膨らましたが、すぐに立ち上がった。 「すぐ戻るわ。」と、言って玄関へと歩き出す。 そんな彼女をMulderは慌てて止める。 「玄関まで行く事ないよ、おいで!」そう言ってMulderは窓から両手を広げた。 Scullyはその子供扱いに天を仰いだが、結局彼に素直に従う事にした。 Mulderの首にしがみつくように腕をかけると、あっという間に抱き上げられて部屋に戻れた。 しかし、彼の腕が自分に絡まっていて、解こうとする様子もない。 「Mulder?」との問いかけにも、答えようとはせずに彼女の髪に顔をうずめる。 そして、その甘い香りを胸一杯に吸い込もうかとするように大きく息をした。 ScullyはScullyで、彼の広い胸の中で抱かれているのがとても心地よかった。 しかしさっきまでは、指が触れた事にすらどきどきしていた自分を思いだし、少し気恥ずかしくなった 彼女は、黙っていればいいものの、つい言葉を発してしまう。 「Mulder、キッチンで火をかけっぱなしなんだけれど…」 それでもMulderは何も答えない。 そのかわり、大きな手でScullyの背中を撫で始める。 その時、"ピーッ"と沸騰したのを告げるケトルの音がけたたましく鳴り響いた。 「Mulder。」軽く胸を押しのけようとするとMulderはScullyの耳元で囁いた。 「いやだよ、離さないよ。」 「だって…」 「ここで君を離したら、また抱けるようになるまで時間がかかるよ。そうならないって言いきれる?」 思わぬ熱い息がScullyの耳元にかかってびっくりした。 その、彼女の反応に気付いているのか、Mulderは優しく彼女の耳にくちづける。 予想外の事にScullyは体の力が抜けてしまいそうになる。 そして、自分の耳たぶを彼が噛んだと同時に舌を感じた時には、思わず立っている力がなくなったかの ようにがくんと彼に体重を預ける結果となってしまった。 そんな彼女をMulderの腕が、すかさずしっかりと支える。 Scully自身、どうなるのかわからない状態であったが… "ピーッ!!!"鳴り続けるケトルは、もうほどんど悲鳴に近い。 癇に障る最高潮の音に、結局Mulderは彼女を解放した。 Scullyはぼうっとなった頭で、なんとか二の足に力を入れて,キッチンへと向かう。 彼女を離した時に、"ちゃんと僕の腕の中に戻って来るんだよ、Scully。"本当はそう言いたかったMulder だが、その一言が言えない… Scullyはキッチンに入って火を止めた。 あれだけけたたましく叫んでいたケトルは一瞬にしておとなしくなる。 その時、ふと鏡に写った自分の顔が目に入り、さっきとは比べ物にならないくらいの予想外の赤さに びっくりしてしまった。 この表情のまま、お茶も入れずに部屋に戻るのは、なんだかとても気恥ずかしい気がした。 そこで、仕方なく今度は紅茶を入れることにする。 戻った時のMulderの仏頂面は容易に想像がついたが、このまま部屋に戻ったとしても、ぎこちない 雰囲気にしかならないのが、目に見えているような気がして、とりあえず何かをしたかった。 本当はさりげなく戻って、"火をちゃんと消しておけばよかったわ。"とかさりげなく言って、さっき の続きに戻れたらどんなにいいかと思いつつも、Scullyにはその一言が言えない… 結局、少し時間をかけてMulderのために紅茶を入れた。 手に何かを持っているだけで、あの部屋に戻るのがスムーズになる。 部屋に戻ると、Mulderはソファに座って所在無さ気に手近にあった雑誌をめくっていた。 案の定、コーヒーカップもすでにからっぽである。 その前に紅茶を置いて、なんとなく彼の向かい側の席に座ってみる。 隣に座ろうかとも考えたが、さっきの事を思い出しただけで赤くなりそうなScullyは、そこには 座れなかった。 そして、座っているMulderの様子を見て、彼も"さっきの続きを"と言いそうな雰囲気はないと察した。 そこでScullyもなんとなく机の上にあった医学書などを手にとってめくり始める。 せっかくの最後の休日なのになんだかなと思いつつも、お互いにかける辺り障りのない言葉すら 浮かばない。 妙な緊張感に包まれているような気もする。 Scullyはとりあえず、本の活字を目で追ったが、頭にはまったく入らなかった。 やがて、自分がすごく非生産的なことをしているように思えてきて、とうとう立ち上がった。 突然いきおい良く立ち上がったScullyに、Mulderはびっくりして顔を上げる。 その視線を受けてScullyは言った。 「Mulder、私今から料理を作るわ。」 「え?」壁の時計はまだ4時をまわっていない。 "こんな時間から夕飯の仕度?"そう言いかけたMulderだったが、Scullyはもうエプロンを手にキッチン の方へ行ってしまった。 Mulderは一瞬どうするべきか悩んだが、料理ができるのをぼうっと待ってるのもつまらなく思い、結局 Scullyのいるキッチンへと向かう。 「なにか手伝うよ、Scully。」 「え?」まさかMulderがキッチンにまでくるとは思っていなかったScullyだったが、確かにせっかく一緒 にいるのに一人で料理をひたすら作るのもつまらない気がしていたので、喜んで彼の申し出を受けること にした。 「じゃあ、リハビリがてら動いてもらおうかしら?」とScullyが少し意地悪そうに笑うと、Mulderは情け ない顔をしてみせる。 「Dr.Scully。お手柔らかに頼むよ。」 その言葉に2人で吹き出す。 先ほどまでの妙な緊張感が解けて、Scullyはうれしくなった。 「さて、何をしたらいい?」Mulderはさっそく腕まくりをしている。 「そうね、まず…」そう言いつつ、なんだか自分の方がMulderに指図する立場にあるというのが可笑し かった。 おまけにいつもせまいと感じないキッチンも彼一人がいるだけで、面積が半分になってしまったような 感じがしてしまう。 でも、その窮屈さがなんだかうれしい。 「じゃあ、このたまねぎをむいてちょうだい。」なんて台詞は簡単に言えるのに。 "あなたがここにいるのが、なんだかうれしい…"なんて気の利いた、その一言が言えないScullyだった。 「あっつ!」突然Mulderが小さく声をあげた。 いくつか作った料理も、だいたい出来上がり始めていた。 あとはオーブンの中のものが焼けるのを待つのみだったが、Mulderはその中の様子を見たくてしかた なかったらしい。 何度も「開けていい?」ってゼスチャーをしていたが、Scullyは「温度が一気にさがるからダメ。」 ときっぱり断られていた。 しかし、MulderはあれほどだめだとScullyが言い置いたのにも関わらず、Scullyがちょっと目を離した 隙にオーブンを開けようとしていたらしい。 ただ、内緒で開けたのはいいが、ついふちを触ってしまったようだった。 Scullyは腕組みをして、Mulderを軽く睨んだ。 しかし、彼のばつの悪そうな顔を見て思わず吹き出してしまう。 「だから、言ったでしょ?Mulder。こっちにいらっしゃい。」そう言って冷蔵庫から小さなアイス パックを取り出し、キッチンを出るScullyにMulderは犬のようについていく。 「そこに座って。」そう言われたMulderは素直にScullyの横に座る。 するとScullyはMulderの手をとって、持っていたタオルの上にのせ、先ほどのアイスパックを手にする。 「大げさだよ、Scully。」まるで、母親のような態度にMulderは苦笑する。 「小さい火傷はね、最初にちゃんと冷やしておくと早く治るのよ。」そう言いつつ、アイスパックを 押し当てたり、離してみたりしているScullyをしばらく黙ってMulderは見ていたが、ある考えが頭に 浮かんだ。 「じゃあさ。」にやりと笑って見せる。 Mulderは、Scullyが顔を見上げたのと同時に、冷やされていた手をすっと抜き出す。 そう言うと同時に、MulderはScullyの耳たぶを指ではさんだ。 ScullyがびっくりしてMulderの顔を見ると、彼はいたずらっぽい笑みを浮かべている。 「なによ、Mulder。」 「いや、Ice Queenに冷やしてもらおうかな?と思ってね。」 しかし、その指はだんだん首筋へと降りていく。 「ち、ちょっとMulder。そんなところで冷えるわけないじゃない。」 するとMulderの指先は首筋から上がって、Scullyの頬にそっとあてられた。 そのまま、微笑んでいる顔がゆっくりと近付いてくる。 Scullyは思わぬ展開にとまどって、大きく目を見開いたが、あっというまに唇が重なった。 あたたかくて柔らかい感触が、やっとScullyの脳に伝達された時にMulderは唇を離した。 「ねえ、Scully。」 「な、なにかしら?」Scullyは自分の動揺を見せまいと思いつつ、ついどもってしまう。 「どうして君って…」 鼻がくっつきそうなくらいの距離にあるMulderの顔に、予想外にどきどきしていると、彼は言った。 「いつもキスする時、目を開けているの?」 「ど、どうしてって…」そのまま目を閉じればいいものを、Scullyはパニクっていた。 "Mulderとこうなる前にキスをしかけたときの事?それとも…?" いつの事かしらと必死で記憶を呼び戻そうとする。 MulderはそんなScullyの様子を見て思わず微笑んでいた。 「可愛いね、Scully。」 Mulderからそんな言葉を聞いたのは初めての事で、Scullyはよけいに大きく目を見開いた。 「か、可愛いって…」 「目を瞑って。」 「え?」 「目を瞑ってくれないと、もう1度キスできない。」 そう言ったMulderの言葉に、思わず素直にScullyは目を瞑る。 すると、たちまちMulderの唇が重なった。 ScullyはそんなMulderの首にそっと手をまわした。 Mulderの唇は、Scullyの顎に首にと降りていく。 そして、2人でソファーに倒れこんだ。 再び彼女の唇を奪いながら、Mulderの手は着実にブラウスのボタンを外していく。 息が止まりそうな長いキスにScullyが必死に答えていると、Mulderの手が背中でうごめいた。 すると、次の瞬間にはブラウスがあっという間に取り去られ、気がつくとScullyは上半身になにもつけて いなかった。 "いつの間に?"Mulderの妙な器用さを知り、少し驚く。 …と同時に自分の姿に気付き反射的に胸を隠そうと腕を組みかけたが、それはあえなくMulderに両腕 を掴まれ、妨害されてしまった。 外はもう、夜の帳が降り始めている。 ソファーの横にあるスタンドの白熱灯が暖かい光を放っており、Scullyはその中に浮かび上がってみえた。 オフィスでの蛍光灯の明かりの下とは違って、より一層の親密感を感じることができる。 MulderはScullyの両腕をつかんでいた手を離し、そっと胸のふくらみに手を当ててみた。 その肌は、とてもしなやかであり滑らかだった。 その絹のような感触とともに、軽く抵抗してくる弾力が心地よい。 Mulderがしばらくその感触を楽しんでいると、Scullyが恥ずかしそうに顔をだんだんと紅潮させていくの がわかった。 そして、ついにそこに顔を埋める。 一番敏感な部分に唇を押し当てると、Scullyの口からハスキーなため息ともつかない声が漏れた。 感情に埋もれないようにと必死なのか、くぐもった声しか出てこない。 そんなふうだとより一層、なんとか甘い声を囁かせたくなってしまう。 そこで、Mulderは感情の赴くままに、あらゆるところにキスの雨を降らせ、愛撫をくりかえす。 すると次第にMulderの執拗な攻撃に降参したのか、だんだん感情のほとばしるような声に変わってきた。 それに大いに満足したMulderだったが、さらに攻撃の手を伸ばそうとScullyの腰に手をかけた。 その時だった。 「あっ。」Scullyが突然小さく悲鳴をあげて、体を起こした。 Mulderもびっくりして、体を起こす。 「どうしたんだい?Scully。」 「大変、オーブンの火がつけっぱなしだったわ。ミートローフが丸焦げになっちゃう。」 「…ミートローフ?」思わず、オウム返しをしてしまう。 そして、甘い時間に溺れていたように見えても、いきなり現実に戻れるScullyに彼女らしさを感じて苦笑して しまったが、Mulderはあえて、彼女を抱きしめた。 「Mulder。」 「だめだよ、Scully。」 「だって…」 「今度は絶対に離さない。」 そういいつつも、なぜか腕の縛めをを解く。 「それともそのままの格好でキッチンへ行くかい?ブラウスを返さなくてもいいなら構わないよ。」 「…!」思わず怒りの言葉を口にしそうだったScullyだが、なんとか抑える。 いくらなんでも、長年連れ添った夫婦じゃないんだから、初めての夜にそんなことはできない。 Scullyがなにも言い返さなかったのを了解の印ととったMulderは、再び彼女をソファーに押し倒した。 そんなMulderの胸の中で、Scullyはあきらめたように小さなため息をつきながら言った。 「仕方がないわね。」 「なにが?」 「…私も離れたくないもの。」 その言葉にMulderの顔が思わず緩んだと同時に、今度はScullyが彼のシャツに手をかけた… いつのまにか眠ってしまっていたScullyは、目を開けて驚いてしまった。 Mulderの顔が目の前にある。 そして、彼はじっとScullyを見つめていた。 目を開けたはいいが、無言で見つめ返すMulderとしばらくにらめっこしたScullyだったが、結局は彼女が吹き 出してしまい負けとなった。 「ねえ、Mulder。」 そこで、Mulderはその続きを遮るように唇で塞ぐ。 甘い言葉の妨害に、Scullyはあっさりと黙る。 「"Fox"って呼んでごらん。」 「え?」 突然の話にScullyは虚をつかれた。 「僕の名前を呼べばもっと僕の事が好きになるよ。」 自信たっぷりに言うMulderにScullyは"これ以上どうやったら好きになるのよ?"と思いながらも、最初に彼に "Mulderと呼べ"なんて言われた事をも同時に思い出した。 「なによ?なにかのおまじない?」そう答えて笑い出す。 するとMulderはScullyの髪をやさしく撫でながら答えた。 「…言霊の力を知らないな?ほら、呼んでごらん。」 "Fox"頭の中で、呼んでみただけで首の後ろが甘く疼く感じがする。 でも… 「だめよ、呼べないわ。Mulder。」 予想外の言葉にMulderはScullyを見つめる。 「なぜ?」 「あなたこそ、私のことを"Dana"って呼べる?」 「呼べるさ、Dana。」 案外、自然と出てきたMulderにScullyは少し驚く。 そんな様子を見てMulderは笑いながら答えた。 「僕はずっと心の中では"Dana"って呼んでいたからね。」 思わぬ彼の告白にScullyは目を見開く。 確かに、たまに思わずって感じに「Dana」って呼ばれたこともあったけど… 「さあ、Dana。」Mulderは名前を呼ばれたくて仕方ないらしい。 でも… 「ねえ、Mulder。」 「…頼むよ、Dana。」Mulderは情けなさそうな顔でScullyを見つめる。 そんな様子を愛しく思いながら、Scullyは考える。 "Mulder"もう何万回、この名前を口にしただろう? そして、この言葉が自分にとってこの世でもっとも大切な言葉になっているってあなたは知っているのかしら? いつから、"Mulder"という言葉と"愛しい"って言葉が自分の中で同義語となってしまったのだろう。 でもそんなことは彼は知らない。 Scullyの目の前で、わくわくしつつもちょっと不安げな表情の彼の顔にそっと手のひらで包んで、Scullyは ゆっくりと、まるで大切な言葉を聞かせるように答えた。 「…Mulder。」 その答えにMulderは思わず両目を瞑ったが、もう一度目を開けた時にさっきより間近にあったScullyの顔を 見つけて、思わず顔がにやけてしまう。 そんなMulderにScullyは自ら唇を重ねる。 次に彼の額に、頬にとやさしくキスを続ける。 思わぬScullyからの積極的な愛情に、Mulderは彼女に今すぐ"Fox"と呼ばせようという目論みはかすみそう になってしまったが、やはり未練がましく続けてしまう。 「君の苗字が将来"Mulder"になったら、僕の事をどう呼ぶつもりなんだい?」 「それは…」 "Fox"といよいよ呼ばせられそうな雰囲気に持っていけたと確信したMulderは期待に満ちて彼女を見つめる。 すると、Scullyはいままでに彼が見たどんな微笑よりも、美しくあでやかに微笑んで答えた。 「…まだ、その一言は言えないわ。」                                    (終わり) =-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= はははっ、オチをつけてしまった・・・(笑) 本当はこの話は2パターン考えていて、もう一つは「伝えたい事は、言葉にしないと」ってお説教された Mulderが「よし、そのとおりだ!」と反省したのはいいけど、今度はやたら「愛してる」とか「好きだ」 とところ構わず、Scullyに言い続けて彼女を閉口させる話を書こうかなとも思ったのですが、あまりにも 話が広がらなくってやめてしまいました。 前回、感想をくださった方々のメールには「言葉は大切だけど、やはりそれをちゃんと伝えるって現実 問題として難しいよね。」と言う意見が多く、自分もなかなか実行しているとは言いがたくすごく共感 してしまったので、だったらなかなか伝えられない二人を書こうと思ったのですが(なんて両極端な私)、 思わず高校生のようになってしまいました・・・(汗) そんな拙いお話ですが、最後まで読んでくださった方に本当に感謝します。 そして、もしよろしければ、次回もおつきあいいただけるとうれしいです。