=THE X-FILESに関する権利は全てChris Cater,20th Fox=    =及びTen-thirteen productionに帰属します。=               !!!!警告!!!! *以下の作品は、18歳未満の方、及びモルダー/スカリーの肉体関係を 好ましく思われない方には読んでいただけない内容となっております。ご 注意下さい。 ====================================  <Murderous intent with innosence>   by よみひと★しらず  Mulder&Scully Romance     According to Yomihito★Shirazu =====================================  カーテン越しの、けだるい夕日。  激しくきしむ、ベッドの音。  狂気のように絡み合う、二つの身体。  他には・・・何もない。  僕は君を、ただ責める。  やわらかな双球を、美しいくびれを、折れそうなうなじ、白い背中、そしてしっとりした 君自身を。  君の身体は愛すべきところで溢れかえっている。指一本、髪のひと房まで愛おしい。僕が 君の小さなつぼみをしごく度、君の口から出る甘い悲鳴。  それでさえ、この手で捕まえて、大切にしまい込みたくなるほど・・・  僕に抱かれているときの君はまるっきりの雌だ。  君の一体どこに、こんな野生が隠されているというのだろう。  いつもの、あの一分のすきも見せないスーツ姿のどこに・・・?  それを一枚一枚剥ぐごとにあらわになる君自身。  僕にだけ見せてくれる、本当の君。  その凶器のように白い肌が、一目で僕を狂わせるーーーー。   僕は君のなかに身を沈める。  君自身が僕の舌で責められる度に悦ぶのをもっと見たいけど、もう我慢できないよ。  ああ、君の中はなんてあたたかいんだ。  僕が運動を始めると、君はまた、反応し始める。  狂ったように激しくーーーー  一突きするたびに、部屋中に響き渡る、君の声。   君が壊れていく。  僕を求めて、君が狂っていく。  ああ、なんて愛おしいんだ。  こわしたい、君を、  もっと激しく、もっと狂おしく、  ありったけの力で、粉々になるほど、  僕の・・・この手で・・・    君の喘ぎが苦しそうなうめきに代わって、僕は我に帰った。  いつのまにか僕の手は、君の首にかかってろ。  そして力を込めて、その細い線を抑えて・・・  僕は驚いてその手を離す。  君の問いかけるようなまなざしが、僕に訴えかけてくる。  「・・・ごめん・・・」  僕はふと自分が恥ずかしくなる。  君の瞳に促され、僕は君に覆いかぶさり、君の肩を抱きしめる。  「怖かった?」  小さく頷きながら僕を抱き返す君の腕が、かすかに震えている。  僕は君の黄金の赤毛を優しくなでる。  君の恐怖を、少しでも拭ってあげられるように・・・  「次は、君がして・・・」  僕は君にキスすると、僕を君の中に入れたまま、君を上にする。  君が腰を動かし始める。  再び、君が野生に戻っていく。  僕はそれを見上げながら、差し出された君の手に、指を絡める。  そして首の代わりに君の手を、きついぐらいに握りしめるーーーー。    あなたは私のとなりで眠っている。  全ての行為が終わった後の、空しい時間。  ちぎれそうなほど強く私を抱きしめていたその腕を、シーツの上に放り投げて。  奇妙なほどクールな、あなたの寝顔。  さっきまで、私の身体中を駆けずり回って、私に恥ずかしい声を上げさせていたその指、 その唇・・・  私の耳元で、甘くも卑猥な言葉を吐きつづけ、責め続けていた男・・・  まるでそれが別の誰かであったかのような、落ち着き払ったあなたの寝顔・・・  私があなたを、遠くに感じる瞬間・・・  あなたは誰?  私、あなたを知らないわ。  だって、私の知ってるあのひとは、私にそんな顔を見せたりしない。  情熱的で優しく、そして淫らなまなざしを、いつも私に注いでくるもの・・・  あのひとはどこ?  私をおいて行ってしまったの?  いやよ、遠くに行かないで。  私だけのそばにいて。  私だけのものになって。  永遠に、私だけの・・・    あなたの寝息が苦しそうに歪んで、私は我に帰った。  いつのまにか私の両手は、あなたの首にかかっている。  そしてあなたの上にのしかかり、体重をかけて・・・  あなたの両目がぱっと開き、私は手から力を抜く。  あなたの視線が私につきささる。  寝顔以上にクールな、あなたのまなざし。  まるで、自慰の現場を見られたような羞恥心が、私の中にこみ上げる。  「・・・淋しいの?」  優しさに溢れた、あなたの言葉。  恥かしさのあまり、私は泣き出してしまいそう。  その問いに、どうしても”うん”といえない私・・・  「おいで。」  あなたは私に手を差し出す。  私がその手を取ると、あなたは私を胸に収める。  優しくて痛い、私の知ってるあなたの抱擁。  ただただ温かい、あなたの胸板ーーーー  「こうしていればーーー」  あなたは私の赤毛をまさぐりながら、ささやく。  「−−−僕は死なずにすむね?」  私が小さく頷くと、あなたはいっそう力を込めて、私の背中を抱いてくる。  むせかえるほどの切なさに、私はあなたの胸に頬ずりする。  そして首の代わりにあなたの肩を、痛くなるほど抱きしめる。    彼女を抱いているときに、必ず僕に生まれる矛盾。  宝物のように大切に、彼女をどこかにしまいこんでしまいたい。  そして同時に、  たたきつけ握りつぶし、ガラス細工のように粉々に壊してしまいた。  彼に抱かれているときに、必ず私に生まれる矛盾。  いつまでもこうして時を重ね、彼に愛されつづけたい。  そして同時に、  あなたの時を奪い去り、永遠に私だけのものにしてしまいたい。  ・・・・愛おしすぎて・・・・                                                  END