************************************** *  DISCLAIMER// The characters and situations of the television program  "The X-Files" are the creations and property of Chris Carter,  Fox Broadcasting, and Ten-Thirteen Productions.  No copyright infringement is intended.  この作品には、性的描写が含まれています。  18歳以下の方、また、その様な描写を好まない方は、今直ぐWindowを閉じて下  さい。  読んで下さる方にも、趣味思考が違う方もいると思いますのが、お許し下さい。 ************************************** * = You Are The Only Place = Written By AKUA Data:08/16/99 Spiler:Never Again Rating:NC-17 ========================================================================== 白い扉を押し開け部屋の中に入ると、内側から施錠し鍵をBoxに納める。 今度は歩みを進めてリビングの留守電の釦に手を伸ばし、今身につけている鎧を脱ぎ 捨てるため寝室へと急いだ。 まるでそれに取り決めがあるかのように一連の行動をとる自分自身。 私はそれに気付いて、自嘲する様に笑みを浮かべた。 ラフなスタイルに着替えた私は、カウチに座りそっと目を閉じた。 瞬間、巻き戻しが終わった留守電から耳慣れた声が流れる。 躊躇いがちに語り続けるその声の主。  『今は一番聞きたくない声』 そう思いながらも、耳にだけ神経を集中させ言葉の流れを受け止める。 「(…Scully、僕だ。居ないのか?  さっきは悪かった…あんな風に言うつもりはなかったんだ。  ただ、君のことが………とにかく悪かったそれだけだ。)」 膝に置いた手で、項垂れた頭を支えながら自分自身に問いかける。  何故こんな気持ちになってしまうのか?  『彼を避けたい訳ではない』『彼といることが辛い訳でもない』  なのに何故かドッと押し寄せてくる何か。  答えは…答えは… 私はそっと頬に残った傷跡に触れてみた。 微かに残った痛みが、あの日の胸に秘めた思いを蘇らせる。 私の中の誰かが、その思いこそ"答え"なのだと叫び続ける。  『貴方を中心に回っている私』 私の中にある"女の部分"を明白にしていくモノ。  弱くて弱くて一人でいる事に耐えきれなくなる。  強くありたいと願う私には、この思いは邪魔なものでしかないのに…  彼と共に歩み続ける為には、この思いをうち消す力が必要なのに… 私は、一人で生き抜く力を求めていた。 ========================================================================== 僕は受話器を置くと、カウチの背もたれに両の手を伸ばし身をあずけた。 目を閉じて身動きすら出来ないでいる。 半開きになった僕の唇から、聞き取れない声が空気の様に漏れだす。 「僕の…」 瞼の裏では、真っ直ぐな碧の瞳が微動だにせず僕を見つめ続けている。  『私の人生は貴方を中心に回っていない』 そう言い切った彼女の姿と言葉は、僕の心の中に鉛の様に深く深く沈んでいく。 痛みや苦しみをもたらすことはない変わりに、閉じる事が出来ない大きな風穴を開け ていく。 僕にとって"唯一無二"のものになっている彼女。 僕自身も彼女の中で"そうである"のだと思っていた…… ………いや、思っていたかったのだ。 そう思うことで、僕は精神のバランスを保っていられた。  『彼女の声、彼女の瞳、彼女の微笑み、彼女の体温、彼女の彼女の…』 彼女の全てが僕を安らぎへと導いてくれている。 なのに僕は彼女に何を与えた?僕は彼女に必要とされているのか? 急激な失望感と喪失感に吐き気を覚え、身体を起こし両手で顔を覆った。  何故、こんな風になってしまうんだ?  『こんなに彼女を必要としているのに』『彼女の唯一の者になりたいのに』  このまま彼女は僕の元から離れてしまうのだろうか?  僕はまた、大切な何かを失ってしまうのか?  そんな事は絶対に許せない。  『繰り返し起こる独り善がりな妄想』 僕の中にある"孤独の部分"を明確にしていくモノ。  彼女がいなければ、僕は只の間抜けな男。  彼女のいない人生を、もう一人で生きる事など出来なくなっている…  一度知ってしまった暖かさを失う事など出来なくなっている… 僕は、孤独で無力な男だと感じ始めていた。 ========================================================================== どのくらいこうしていたのだろう、気がつくと外は漆黒の闇へと変化していた。 まるで私の心を写しだしたかのような闇夜。私はカウチにもたれて窓の外を眺めてい た。 部屋の中の静寂が私の耳につきだした頃、現実に引き戻す様に扉が叩かれた。 聞き慣れたリズムを奏でる扉。その外側に立つ彼の姿が容易に想像出来る。 少し俯きがちに中から漏れる音を探りながら扉を叩いている。 あと何度か叩けば、私が扉を開けることを分かった上で、繰り返しリズムを奏でてい る。 彼の考えや些細な行動まで理解しているのに、分かっているのに… それでも私は何かを逸らそうとしている。  一体私は何を恐れているの?  彼で一杯になっている私を?彼を失った時の私を?  それとも…共倒れになってしまうかもしれない未来を? そんな思いを巡らせながら、俯いたまま扉を開放した。 「Scully…」 名前を呼ばれて何も言わずに彼を見上げる。 「Scully、あの…」 「…何?」 「話がしたいんだ。」 私は無言で頭を横に振ってみせた。 彼は目線だけで、"何故?"と問いかけてくる。 「…私の方には話す事はないもの…」 「…」 「今夜は帰った方がいいと思うわ…明日会えるでしょ?」 なるべく角が立たないように、頭の中で何も考えずに彼を諭してみた。 そんな事で彼が素直に帰る筈がないことも分かっているのに。 それでも私はそうせずにはいられなかった。 「嫌だ。」 案の定、彼はその申し入れを断った。 冷静な中にも強い意志を感じるその言葉は、一見、子供の我が儘の様にも聞こえる。 しかし、今夜はいつもと違う凄みを含んでいる。 私が扉のチェーンを外すと、彼はゆっくりと扉を押し開け中に入り込んだ。 私は、やはり彼を受け入れてしまった。 ========================================================================== 僕は堪えきれずに自宅を飛び出した。 我が儘かも知れない。彼女を苦しませるかも知れない。 それでも、今、彼女に会わなければきっと取り返しがつかなくなる。 そう思いながら、僕は暗闇の中、車を走らせた。 すれ違いざまの眩しい光が、車内にいる一人きりの僕を浮かび上がらせる。 まるで、"お前は一人だ"と言われている気がしてやり切れない思いが募っていく。 今夜、"けり"をつけなければ、この思いは更に深みに填っていくだろう…。 いつもの部屋の前に立って、一つだけ深呼吸する。 そして、俯きながら中からの音に注意して扉を叩いた。 もう少し叩けば、きっと彼女はこの白い壁を開くだろう。 我ながら、確信犯的な自分が嫌になる。 こんなに彼女の行動は分かっているのに、理解出来るのに、 肝心な時に彼女の気持ちを汲み取ってやれない。  一体僕は彼女に何をしてやりたいんだ?  自分の我が儘を受け入れさせるつもりか?自分の思いだけを押しつけるつもりか?  一生、僕という真綿の鎖で繋ぎ止めるつもりか? 僕は、我が儘でズルイ男だと思いながら、自嘲気味にため息を吐いた。 暫くすると、狭い隙間から俯いた彼女の横顔が現れた。 白く透き通る頬に残った赤みに、僕はハッとして声を掛ける。 「Scully…」 あの時と同じ、碧の瞳が僕を見返す。 「Scully、あの…」 「…何?」 「話がしたいんだ。」 きっと彼女は、"No"と言うだろう。"話す事はない"と言うだろう。 その思いは見事に的中した。 「今夜は帰った方がいいと思うわ…明日会えるでしょ?」 諭すように囁く彼女に、今度は僕が"No"という番が来た。 「嫌だ。」 僕は冷静に、しかし強い意志を込めて言い放った。 "なんて奴だ!"心の中で自分自身に舌打ちし、静かに扉を押し開けた。 また、僕は彼女に我が儘を受け入れさせてしまった。 ========================================================================== 彼はカウチに座ったまま、押し黙っている。 無口な空気が二人の間に流れ、私は居たたまれずに声を掛けた。 「…Mulder、話しがあるなら早くして。」 「…何故…何故、あんな事を言ったんだ…」 彼が途切れ途切れに呟く。 「君の中に………僕はいないって事か?」 「What?言ってる事が分からないわ?」 言いたい事は分かっていた。 Officeでの私の一言に対して、彼が深く傷ついた事も理解出来ている。 それでも、敢えて分からない振りをすることで、先に進まない様に押しとどめてい た。 「分からない振りをするのはもう止めろよ!!」 瞬間、彼が私の腕をきつく掴んだ。 二人とも目線を逸らせずにいる。 お互いに視線を外せば、どちらかが負けてしまうと思っている。  『もう、逃れられない。』 そんな思いの裏側にある私の"期待"が渦巻いた。  『期待…?』 矛盾している自分の思いに驚く。 彼に悟られないように、口から発する言葉。 「Mulder、痛いわ。放して!!」 何も言わない彼に苛つく。 「貴方、どうかしているわ!!!こんな事!」 「こんな事って何だ!」 「貴方の方こそ何なの!何を考えているのよ!」 「僕の考えてる事は一つだけだ!この壁をどうやって崩すか。  君の中にあるその壁をさ。」 「……」 彼の言葉は、私の中を電流の様に駆け抜けた。 また、湧き起こる"期待"。  自分で自分が分からなくなる。  自分で自分が嫌になる。 とうとう、堪えきれずに視線を逸らした。 それを合図に、彼は私を引き寄せきつく抱きしめる。  私の口から漏れる呻き。  彼の口から漏れる囁き。 「今まで、僕は敢えて避けてきた。君が嫌なら…そう思っていたからだ。」 「Mulder…止めて。聞きたくない…」 苦しそうに嘯く私を無視して、彼は話し続ける。 「ダメだ、聞いて。もう限界だ!今この壁を崩さなきゃ僕も君も一生後悔する。」 「…私は後悔なんてしないわ!」 「何故?何故嘘をつく必要がある。」 「…」 「僕の気持ちが理解できない?」 「…」 何も言わない私を真っ直ぐに見下ろす彼。 「じゃあ、君は僕をどう思っている?僕を必要としているかい?」 「……私は……」 「答えて、Scully。君は僕をどう思っているの?どうして欲しいんだ?」 強気な態度とは裏腹な彼の鼓動の早さを感じ、私の嘘が崩れそうになる。 それでも、私は何とかその気持ちを抑えて、もう一つの思いを伝えた。 「私は…ただ、貴方と対等でいたいの…」 その言葉に、彼は抱きしめていた腕を緩め、深くため息を吐いた。 「Scully…それは無理だよ。君と僕が対等だなんて、そんな事は無理だ。」 はっきりと言い切る彼を私は怪訝な表情で見つめた。 「いいかい、Scully。君は僕と対等じゃない。僕は君に助けられてるんだ…  君がいなきゃ、本当は何も出来ない只の間抜けだ。  君がいることで僕は精神のバランスを保っていられるし、  こうして生きてこれたんだ。」 「Mul…」と言いかけた私に話す隙を与えずに続ける。 「仕事だってそうさ…君がいなければ、僕の様なSpookyの言うことになど、  誰も耳を貸そうとしない。君のその頑固なまでの科学的根拠を求める姿勢  に、僕は何度も助けられてここまで来たんだ。わかるかい?Scully…  だから僕と君は対等なんかじゃない。"君が"僕を支えているんだ。」 私は、一瞬目を閉じてから彼を見上げた。 覗き込むように見つめる翠の瞳。 "私に支えられている"そう言える彼の潔さと強さが、妬ましくも愛おしい。 人は、こんなに深く誰かを愛おしいと思えるものなのだろうか? 今まで打ち消していた思いが私の中で一気に露見して、一つの真実に辿り着いた。 私に必要なもの。それは… 『一人で生き抜く力』ではなく『弱さを認められる力』なのだ。 ========================================================================== 今、自分のしていることが身勝手で我が儘で子供じみていることは分かっている。 それでも、"こう"せずにいられない。 僕は、必死にプライドを捨てて彼女を自分の者にしようとしている。 自分だけの唯一の人。 我が儘でも身勝手でも何でもいい。彼女がそれを受け入れてくれるのなら。 僕はそっと、彼女の左の胸元に指を突き付けた。 「もし、君に少しでも僕を思う気持ちがあるのなら、此処に…  君の心の一部に"僕の場所"を置いて欲しい。」 「Mulder…」 彼女が観念したように呟いた。 「…私の中には…あなたの場所はちゃんと存在しているわ…  でも、私はそれが間違っているのではないかと…  そんな気持ちを持っちゃいけないんじゃないかと…そう思ってた。」 彼女の声が涙声に変わり、見上げた瞳から溢れ出す切なさ。  この涙は、彼女が今まで必死に隠し続けた気持ち。  僕が気付かない振りをしていた気持ち。 「Scully?ホントに間違いだと思ってるのかい?  そんなに綺麗な涙を流せる思いを、君はホントに間違ってると思うかい?  自然な思いを否定する事なんて、誰にも出来ないんだ。」 僕は、彼女を諭すように囁いた。 そして、とうとう、今度は僕の抑えていた気持ちを伝える時が来た。 「…おいで。」 強引かも知れない、そんな事は分かっている。 それでも、この体中に溢れる思いを彼女に伝えたい。 男として彼女に抱いている感情を、もう抑える事は出来なくなっている。 彼女の腕を掴んだ時に読み取った"期待"は、間違いではないはずだ。 ========================================================================== 「…おいで。」 彼が囁く甘い響きに、私はもう逆らうことは出来なくなっている。 このナチュラルな思いを、彼は間違いではないと言ってくれた。 私の欲しい言葉をくれる愛おしい人。 私は、答えの変わりに彼の背中に両腕を回し胸に頬を押しあてた。 シャツ越しに伝わる彼の体温と汗の匂いをより深く感じられるように、抑えていた自 分の思いを彼に伝えられるように、両腕に力を込めた。 静かな時間が流れ、彼の腕が解かれる。 私の頬の赤みに触れる彼の刹那。 苦しげな瞳に一瞬息が出来なくなる。 溢れ出し、こぼれ落ちそうになる私の切なさに気付いて彼が囁く。 「Smile Scully…」 見上げると彼は戯けた笑顔を見せている。  私の大好きな笑顔に、私はどんな表情を返しているかしら?  貴方を愛していると、きちんと伝えられているかしら? また違う切なさがこみ上げて、抑えていた涙が溢れ出す。 こんなに素直に泣いたのは、いつ以来だろう… 貴方を愛して良かったと、貴方に愛されて良かったと思える瞬間。 「僕は君を泣かせるしか出来ない?」 笑顔で近づく彼の瞳。 窓から射し込む青い光を背に、彼は夜の予感を漂わせている。 重なる唇を合図に、夜へと続く"開幕のSWITCH"を彼に預けよう…そう心に決めた。 ========================================================================== 重なり合った唇に彼女の気持ちを汲み取った。 僕の手に納められた"開幕のSWITCH"。 もう、抑える事は出来ない。 優しく触れていた彼女の唇を力強くこじ開け、SWITCHを入れる。 更に強まる腕の力が、僕に拍車を掛けた。 背中の窪みをゆっくりとなぞると、僅かに残る唇の端から溜息が漏れた。 彼女の衣服越しに伝わる熱が上がる。 僕は、薄いシャツの裾から手を差し込み、彼女の"印"の位置に指を這わせた。 彼女は身震いしながら、僕の腕を掴んでSTOPを掛ける。 彼女の瞳の怯え。僕に知られることを怖がって下がっていく体温。 「Scully…怖がらないで。僕に身をあずけて…  僕の事だけを考えるんだ…僕の動きだけを感じるんだ…」 僕はシャツから手を抜き、彼女の頬を包み込んで囁いた。 耳元から白い首筋へと唇を寄せると、また、微かに上がっていく体温。 耐えかねた様に彼女が崩れた。 ゆっくりと静かにカウチに横たえると彼女の唇が僅かに開き、息ともつかない吐息を 漏らす。  『その艶やかさ』 今まで感じた事のない衝撃に一瞬目眩を起こす。 甘い衝撃に僕が動きを止めると、彼女の瞼が開いて問いかけてくる。 その艶やかでも可愛い問いかけに、僕は微笑んだ。    『彼女が待つ僕のCONTROL』 僕の中でまた別の衝撃が走った。 深く唇を塞ぎながら、シャツのボタンを外していく指先。 それに合わせて彼女の手は僕のネクタイを外し、シャツを脱ぎ捨てるのを手伝う。 器用に重なり合う二つの動きに、僕は微笑んだ。 「Scully…そんなに僕が待てない?」 意地悪く囁く僕に悪戯な笑みで彼女が答えた。 「そうよ…何年待ったと思ってるの?」 「よく言うよ。待たされたのはこっちだ。」 「じゃあ…もう待たないで…」 その囁きを確認して、僕は濃紺の布で覆われた二つの膨らみに手を伸ばした。 弾力の良い柔らかさが、僕にその中の隠された"秘密の表情"を確認しろと促す。 僕が、背中に手を回し後ろのホックを外しに掛かると、彼女がそれを早めるように、 自力で背中を持ち上げた。"良い兆候だ!"僕は心の中で満足げに微笑んだ。 現れた白と赤のコントラスト。僕がその赤に唇を寄せると彼女の声が震え出す。 突起を口に含みながら、彼女の様子を盗み見る。 "まだまだ、余裕だ…"自分の中で呟きながら、右手が彼女の曲線をゆっくり滑り降り ていく。下腹部に到着した指に喘ぐ彼女。 その喘ぎに、僕の余裕がグラついた。 ========================================================================== 彼が触れた"印"に私の恐怖が募っていく。  『知られたくない!』 触れただけでは分かるはずもないのに。それでも恐れている。 自分のしたことに後悔はない筈なのに…。 彼が私の恐怖を読みとっていく。 悲しげな瞳は私を吸い込んで離さない。 彼が両の頬を包みながら、耳元でゆっくりと囁いた。 「Scully…怖がらないで。僕に身をあずけて…  僕の事だけを考えるんだ…僕の動きだけを感じるんだ…」 私は甘い感覚に酔いしれながら思っていた。  貴方でもそんな風に囁くのね… 柔らかいふっくらとした唇の体温を感じる。  こんな事で私… 彼の唇だけで崩れそうになる自分に驚く。 しかし、次第にそんな事がどうでも良いくらい、私の頭の中が霞んでいった。 彼の唇と指先の動きに、私はどうする事も出来なくなっていた。 抑えきれない思いが、喘ぎに変わる。 腿の間へと伸びる手を感じ、私は身を固くした。  その部分が準備を進めている…  彼の動きを待っている… 彼の手が私の核に触れた瞬間、私は身を捩った。 彼の動きが止まって私に気付かせる。 "印"を目にした事を… ========================================================================== これが彼女の"印"… 自分で自分を苦しめている"矛盾の象徴"を目の当たりにし、僕の中に怒りが沸き立 つ。  何故、こんなに苦しもうとする…  何故、自分の中だけで昇華しようとする… また、僕は無力だと感じさせ動きが止まる。 その空白に耐えかねた様に彼女が呻いた。 「Mul…der…お願い…」 僕の動きを止めているモノに気付いて、彼女が囁く。 「…ごめんなさい…」 僕の冷たい視線に気付いて、彼女の睫が震え出す。 「…もう…一人で苦しむのは止めるわ…」 「本当か!」 「……」 「僕が必要だと言ってみろ!」 「I…I need you…Mulder…」 その声を合図に彼女の中へと僕を埋めると、「はっ」と声にならない声が漏れる。 僕は、彼女の中で繰り返す動きに強弱を付け、彼女に高波を与える準備進めた。 何度も繰り返される動きに弓なりになった彼女を起きあがらせると、"印"に手を添え て支える。今度は僕が彼女の動きに翻弄されながら、高まる波を同時に迎えた。 ========================================================================== 目を覚ますと彼が私の肩を撫でながら、見つめている。 優しい穏やかな瞳に、気恥ずかしさと共に抱きしめたい衝動に駆られる。 「目を覚まさないかと思ったよ。」 「何故?」 私は微笑んで尋ねる。 「僕のテクに参ったのかと思ってね。」 「…バカ。」 「あ、そんな事言ってもいいのか?僕が必要だって言ったくせに。」 「…貴方が…言わせたんでしょ…」 「ほら!やっぱり、僕のテクに参ってる。僕が居ないともうダメな筈だ。」 彼の表情が意地悪く輝く。 「奴と僕…どっちが良かった?」 「Mul……はぁ…」 泣きそうだ…酷い… 「泣くな!冗談だ…奴と君は何でもなかった!  僕がこの目でこの指で…この舌で…君の真実を確認した!」 「……」 「待って!違う。僕は自分の目で見た物しか信じない…君も知ってるだろ?」 「……」 「だから、その…それを言いたかった……」 「分かったわよ…貴方がどれだけ私を必要としているか。  苦しくて切なくて仕方なかったんでしょ?可哀相なMulder捜査官」 私も瞳を意地悪く輝かせ、子供をあやす様に彼の髪を撫でた。 彼の周りの空気が真剣になっていく。 「Scully…僕にとって君は、一生を掛けて守り通したい"真実"だ…  でも、それは、君と僕が二人で力を合わせなければ無理だ…分かるね?  だから…一人で背負い込まないで欲しい。僕にも半分を背負わせて欲しい。  いつでも僕は、君のための場所を用意してるんだからな。」 決して、私を"愛してる"とは言わない彼。 しかし、それを"真実"と言う言葉で表してくれた彼。 私にとっては、史上最大の告白。 私は彼の広い胸に頬を寄せて白状した。 「Mulder…私にとって貴方は、いつでもたった一つの場所だわ…」 ========================================================================== 一言:  ケッ、2ヶ月以上も掛かって書き上げたのがコレ?(はぁ・・・)  しかも、何故に4thなのだい!(笑)  話が途中から支離滅裂になってない?結局スカちゃんの悩みは?  しかも、色んなEpiから台詞取りまくり・・・力不足な私(苦笑)  いいのかなぁ・・・(苦笑)  スカちゃん流されちゃっていいの?こんな我が儘に・・・  結局得したのはモル?それともスカちゃん?(笑)  大変だねスカちゃん、ごめんね(笑) 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜  AKUA mailAD3:akua@mail2.dddd.ne.jp 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜