X-Filesの権利は総て、クリス・カーター、2013、20世紀Foxに帰属します。 *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・* 「桜色の君」 by 翳假 *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・* 4月のある日の午後 暖かい日差しの中、僕達は公園の桜並木を歩いている こんな穏やかな道を君と歩くのは パートナーを組んで大分経つけど 初めてかもな、、、 心の中でそう、つぶやくと 少し先を歩いていた君はふと振りかえり 「何か言った?」 と、尋ねた。 心の中の声が君に届いたのが嬉しくて その時の君の笑顔があまりにも美しすぎて 僕は思わず君に駆け寄り、思いっきり抱きしめたい衝動にかられる 「君の笑顔は桜色だな。。。。。」 振り向いた瞬間、強い風が吹き 君の回りに桜の花びらが舞い散った 桜吹雪の中でたたずむ君は まるで、花の精 「・・・・モルダー?」 思わず口からこぼれ出した僕の言葉に スカリーは不信げな顔をする そんな彼女の顔を見て、はっとした これじゃまるで、愛の告白だ、、、、 僕達の間に数秒間の気まずい雰囲気が流れ、、、 そして、彼女はくるりと僕に背を向けて 再び歩き出す 僕に背を向けたままどんどん歩いていってしまう君に やっぱり余計な事を言ってしまったと後悔し始めた時 「じゃ、あなたの笑顔は向日葵色ね?」 と彼女が言った 僕に背を向けたまま 「向日葵色?」 「そうよ」 「何故、向日葵なんだい?」 「だって、貴方いつも向日葵の種ばっかり食べてるんですもの」 肩の動きで 彼女がクスリ、と笑ったのが分かった 「なんだよ、それ」 すこしふてくされたような声で答える 「ウソ。貴方の笑顔はお日様みたいだからよ」 そう言って再び僕を振りかえった彼女の笑顔は、、、 やっぱり“桜色”だった そして、僕の心も君の笑顔と言葉で 桜色に染まった -END- *・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・* この作品を書くきっかけを与えてくださった アイーマさん、ひよさん 最後まで読んでくださった方に 感謝します。ご意見ご感想など頂けましたら嬉しいです。 “翳假” fake_d@hotmail.com