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望のお守り
コギト=エラムス/文


 香港に行く前日。

 自宅に戻る途中、神社で祈っている望を見つけた涼。

 「原崎...」

 声をかけた瞬間、望の肩がビクッと震える。

 「は、芭月クン!」

 びっくりしたように振り向く望。

 「おどかしたか」

 「ううん大丈夫。でも、違う意味でおどろいちゃった」

 「違う意味?」

 少し望の頬が桜色に染まる。

 「だって、芭月クンのことお祈りしてたら...」

 うつむいて、少しは恥ずかしそうにしながら言う。

 「芭月クンが突然、現れたんだもん」

 「俺のこと...!?」

 「香港に行くんでしょ? 芭月クン」

 「どうして、それを...」

 「福原さんを問いつめて聞き出したの」

 うつむいたまま、少し悲しそうな顔をして、

 「だって、このところ芭月クンの様子が...」

 本当に心配するように、望は言った。

 「そうだったのか...」

 望は振り払うように顔をあげると、

 「芭月クンの性格、分かってるから、私、何も言わない」

 きっぱりと言い、涼に何かを差し出す。

 「でも、これだけは持って行って」

 それは、お守りだった。

 「どんなことがあっても、芭月クンを守ってくださいって一生懸命、お願いしてあるから...」

 「原崎...」

 望の顔が、ぱっと明るくなった。

 「よかった...芭月クンにちゃんと渡せて」

 「カナダに戻る準備がいろいろあって」

 「ここのところ、けっこう忙しいんだ、私...」

 そしてまた、淋しそうな顔に戻る。

 「そうか、原崎はもうすぐカナダへ...」

 顔を上げ、望は言う。

 「じゃ、私、帰るわ」

 「ああ、気をつけて帰れ」

 「うん」

 涼から少し離れ、踵を返して言う。

 「ふたりとも旅立つのね...」

 顔は見えなかったが、悲しそうな声だった。

 「もっと時間がほしかったね...」

 それだけ言うと、かけだそうとする望。

 だが涼は、その背中を抱きしめた。

 「きゃっ!.....芭月クン...」

 「原崎...」

 涼の、不器用だが情熱的なキス。

 そのままふたりは、神社の御神木に寄りかかるような形になる。

 涼の唇をより感じようと、背伸びをする望。

 時が止まったかのようなふたりのキス。

 涼は、ぎこちない動きで望の唇に舌を入れる。望はその舌に舌を絡める。

 望の舌に受け入れられ、安心した涼の舌は、望の舌から歯茎、歯の裏、口内のありとあらゆる箇所に

 軌跡を残そうと、休むことなく動きつづけた。

 そのまま、涼は望のセーターごしの胸に、手を当てる。

 望は一瞬体を震わせるが、涼の手に、手をかさねる。

 そのまま、自分の胸に向かって押す。

 涼は一瞬戸惑うが、次の瞬間には望の豊かな胸の感触を味わっていた。

 望の豊かな胸は、時折涼の目のやり場を困らせることがたびたびあった。

 その、セーター越しからもわかるやわらかな母性を、涼は感じていた。

 感触を楽しむたびに、望の鼻腔から抜ける吐息と、僅かなうめき声。

 涼のそれは愛撫というにはほど遠いものであったが、望には十分すぎるものであった。

 涼は片手で、原崎のチェックのミニスカートごしに、手を這わせた。

 プリーツの入ったスカートの上から、手のひらで丹念に撫でる。

 胸とは違ったやわらかな感触に、涼は夢中になって撫でさすった。

 「んんっ...」

 はっきりとわかるうめき声を、望があげる。

 唇を離す涼。ふたりの間に細い糸が引かれ、ぷつんと切れる。

 「嫌か? 原崎」

 「ううん...」

 潤んだ瞳で、涼を見上げる。

 「芭月クン、いきなり積極的でびっくりしちゃった...」

 望は後ろに回された涼の手を取り、前にあてがう。

 「ね、芭月クン、私のこと、いっぱい触って」

 そのまま目を伏せる望。頬ははっきりとわかるほど、桜色に染まっている。

 「私のこと、忘れないくらい...」

 望のいじらしさに答えるべく、そのままショーツ越しにやさしく手を動かしはじめる涼。

 望は時折、ビクンと肩を震わせ、声にはならないものの、色っぽい吐息を出す。

 初めて触られる未知の感覚に、とまどいながらも身をまかせる望。

 涼は望の大切な部分を隅々まで指先に記憶させるように、丹念になぞった。

 次々に襲う未知の感覚に、望は必死に後手に御神木にしがみついて耐える。

 震える望を気遣いながら、涼は太股に手を這わせ、すべすべとした感覚を楽しみながら、

 望のミニスカートをまくりあげる。

 ひんやりとした空気が触れ、目をつぶったままの望も、何をされているのかわかった。

 いままで望の美しい脚を見るたびに、ミニスカートの奥にあるものを想像していた涼は、

 想像通りの美しい脚の付け根、そしてそれを覆うショーツを目の当たりにし、ため息をもらす。

 「や...やだ...あんまり見ないで」

 涼の視線が一箇所に集中しているのを感じ、望むはもじもじとしながら言う。

 「原崎、持ってるんだ」

 涼は真剣な顔になって、望の手にスカートの端を握らせる。

 「う...うん...」

 望はその場から逃げ出したいほど恥ずかしかったが、涼の言うことなら、と羞恥をこらえ、スカートを上げたまま握りしめた。

 涼は望のセーターをたくし上げる。

 「あっ...」

 望は小さな声を上げ、脇をしめようとするが、

 「原崎...」

 涼は望の目を見て、首を横に振る。

 「うん...」

 その視線に、自然と脇の力を緩める望。

 セーターはブラが露になるほどたくし上げられた。

 そこには、望の豊かな胸を包む、清潔感あふれるブラがあった。

 ブラを露にし、自らスカートをまくり上げ、羞恥に震える望。

 年の暮れだが、寒いというより暑いほど、望の体温は上がっていた。

 「原崎...」

 涼はそれだけ言うと、望の胸に顔をうずめた。

 「あっ...」

 涼は禁欲的な印象を与えるが、早くに母親を亡くした涼にとって、

 望の母性は母親のあこがれに近いものがあった。

 その母性の象徴である、豊かな胸に顔をうずめる涼。

 落ちついたように深呼吸をすると、望の胸を通して高鳴る心音が聴こえた。

 しばらく望の胸で深呼吸を繰返し、顔をあげた涼は望のブラを外しにかかった。

 女性のブラの外し方などわかるはずもなく、望にアドバイスを受けながら外す涼。

 戸惑う涼の姿に、少し緊張がほぐれた望。

 そしてとうとう、あこがれの男の前で美しい乳房を晒してしまう望。

 ツンと上を向いて、綺麗なおわん型の胸。

 涼はあまりの美しさに望に何の断りもなく、そのやわらかな胸に手のひらを当てる。

 「ん...」

 きめ細やかな肌で、まるで涼の手に吸いついてくる。

 涼が手を動かすたび艶やかさを増した望の吐息が涼の手をくすぐる。

 涼の手の中で、望の乳房は面白いように形を変えた。

 「あ...んん...」

 両手で望の乳房をもて遊ぶたび、吐息から、はっきりとわかるうめき声が聞こえてくる。

 不意に、涼の吐息が望の乳房をくすぐるのを感じた。

 目をつぶってはいるが、次に何が起こるのか望にはわかった。

 思わず体をこわばらせてしまう望。

 ちゅっ...

 涼は望の乳首を口に含んだ。

 口で望の乳房を吸い上げながら、片手で望の乳房を揉みしだく。

 口と手で望の弾力を感じながら、夢中になって乳首を吸い上げる涼。

 クスッと望が笑う。

 「芭月クン、赤ちゃんみたい...」

 コリッ

 「あんっ!」

 余裕を取り戻そうした望に、涼は乳首を噛んで再び望の体を緊張させた。

 涼は時間をかけて、望の乳房に唾液を塗り付けていった。

 そしてだんだんと舌を下腹部に這わせながら、へそなどにも舌を挿入する。

 くすぐったそうに体を震わせる望。

 そしてとうとう、望のショーツに手がかけられた。

 「あっ...!」

 びっくりしてスカートを持つ手を下ろそうとする望。

 「ちゃんと持ってるんだ」

 厳しく涼に言われ、ふたたびおずおずとスカートを持ち上げる望。

 涼は望の羞恥を煽るように、ゆっくり、ゆっくりと望のショーツをずり下ろしていく。

 涼の目の前に、ひっそりと茂るものが現れた。

 ショーツを下ろす手を止め、その茂りを穴があくほど見つめる涼。

 「や...やだっ、芭月クン」

 涼の命令でスカートをおろすわけにはいかず、そのままの状態で言う望。

 涼は望の声に我にかえって、恥ずかしそうに茂る望のそれに顔を近づけ、大きく息を吸いこむ。

 かつてこれほどまでに涼の心を惑わせる香は、いままでなかった。

 「いい匂いだよ...原崎」

 「は、恥ずかしい...」

 顔を真っ赤にしてうつむく望。

 望のいまままで誰にも見せたことのなかった部分に、涼の舌が侵入する。

 ぴちゃ...

 「あっ!」

 思わずはっきりとした声をあげてしまう望。

 明らかに処女とわかる閉じられた膣口を押し広げるように、涼の舌が入りこむ。

 神社の境内で、本来は隠すべき箇所をすべて晒したまま、男の舌で恥ずかしい部分を舐めまわされている望。

 涼の舌は望の全てを味わいつくそうと、いたるところを這いまわった。

 時折、望のスカートの持つ手が緩んでくると、涼に何度か注意された。

 そして、望にとってのピンポイントに舌が当るたびに「あっ」「うっ」などの吐息以外のうめき声をあげる。

 だんだんとピチャピチャという粘質系の音が、望の膣口から響きはじめた。

 準備は整った。

 涼は望のひざのあたりで止まっていたショーツを羞恥など感じるひまがないほど一気に下ろすと、

 そのまま望の片足を上げた。

 「あっ!!」

 びっくりして声をあげる望。

 涼の視線を感じ、挿入の瞬間が迫っていることに気づく。

 いつになく真剣な顔で、望に聞く涼。

 「いいのか? 原崎」

 うつむいた後、涼に潤んだ瞳を向ける望。

 「うん...」

 少しの間があって。

 「芭月クン、私に印をつけて...」

 今にも泣き出しそうに望の瞳がゆれる。

 「芭月クンをずっとずっと忘れない、印を...」

 涼は無言でうなづくと、望の片足を持ち上げる。

 背伸びをするような形になる望。

 涼は亀頭を望の膣口にあわせ、ゆっくりとなじませるように侵入させていく。

 「あっ...ああ...」

 涼は腰を動かしながら、抵抗感のある望の中に侵入していく。

 プチプチと肉が裂けるような感触があり、声にならない悲鳴を望があげる。

 あまりに大きいな存在感が、望の中に入りこんでくる。

 望は息の呑む。

 自らのものを包み込む最高の挿入感に、涼は腰をおしすすめていた。

 そしてとうとう、涼のものは望の奥まで入りこむことに成功する。

 やっとのことで顔を上げ、望の顔を見ると、涙をぽろぽろとこぼしていた。

 「原崎....」

 心配そうに声をかけるが、首を横に振る望。

 「ううん、うれしいの...いつも私、芭月クンとこうなること、夢みてた」

 グスッとすすりあげる。

 「ありがとう。芭月クン.....」

 「原崎...」

 原崎の思いに応えるべく、涼はゆっくりと抽出を開始した。

 ゆっくりと亀頭が見えるくらいまで引き出し、そしてゆっくりと根元まで挿入する。

 望の中を出入りするたびに、ぴちゃぴちゃと甘美な音を響かせる。

 「は...はあっ、芭月クン!!」

 御神木に望の体を押さえつけるようにして、抽出をくりかえす涼。

 抽出に必死に耐える望の体を見て、涼は改めて痛感した。

 

 原崎は、こんな小さな体で、俺の突き上げに必死に耐えている。

 原崎は、こんな小さな体で、横須賀のゴロツキ相手に一歩も引くことがなかった。

 原崎は、こんな小さな体で、たった一人でバイオリンの修行のため、カナダに行こうとしている。

 原崎は、こんな小さな体で、自分のことなどそっちのけでいつも俺の心配ばかりしている。

 原崎は、こんな小さな体で、香港に行く俺のために寒空の中、祈ってくれていた....。

 

 愛しさのあまり、望の小さな体を力いっぱい抱きしめる。

 それでも健気にスカートを落とさないように必死に持ちあげている望。

 

 「もっと時間がほしかったね...」

 

 今更になって、望の言っている言葉の意味をかみしめる涼。

 この小さな存在を、今は放したくなかった。

 このままずっと、抱きしめていたかった。

 「は、原崎っ!!」

 夢中になって抽出をくりかえす涼、望の体は涼の突き上げで壊れそうなくらいに振るわされる。

 「芭月クンっ!!」

 いままで放すことのなかったスカートを放し、涼を抱きしめる望。

 

 ふたりは同時に大きく震えた.....。

 

 . . . . .

 

 御神木にもたれかかったまま、キスを繰り返すふたり。

 涼のものはいまだに硬さを失うことなく、望の中に入りこんだままであった。

 「ごめんね...芭月クン」

 望はすまなさそうに目を伏せた。

 「.....?」

 やさしそうに視線を向ける涼。

 「芭月クンからいわれたのに、スカート放しちゃって...」

 望はスカートを涼から言われずに放してしまったことを、気にしていた。

 そんな健気な望が改めて愛とおしくなり、涼はきつく抱きしめた。

 ずんっ

 「あんっ!」

 抱きしめた勢いで涼のものが望の子宮まで達する。

 改めて甘美な響きに刺激された涼は、そのまま二回目の抽出を開始した。

 


解説

 ゲームの楽しさよりも先に制作者の苦労を感じてしまう『シェンムー 第一章 横須賀』を元にしたサイドストーリーです。

 第一章では玲莎花が登場しないので、一時のヒロインとして登場したと思われる原崎望。

 赤ら顔であることを除けばとても良いですね。

 ゲーム中、必死に視点を動かしてスカートの中を覗こうとした人もいるのではないでしょうか。

 


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