日曜日、あかりと映画に行った。
いつもそうだが、あかりは歩くのが遅い。
俺の歩く速度に必死になって早足でついてこようとしている。
あかりは早足で歩きながらも、俺にいろいろな話題で話しかけようとする。
俺はさも退屈そうに、その話に相槌をうっていた。
あかりの話が退屈なわけではないが、俺はつまらなそうに相槌をうつ。
だが、あかりはしゃべるのをやめようとしない。
俺が退屈そうにしているが、心の中では会話を楽しんでいるのを知っているからだ。
俺は、あかりとこうして歩くのが好きだった。
行く先は、場末の小さな映画館だ。
こういう、場末の映画館は他ではなかなか見ることができない映画が上映されてたりする。
今回も「原始怪人現る」といういかにもB級のSF映画を見るためにやって来たのだ。
もちろん、場末の映画館を選択する理由は、他にもあるのだが。
映画館の前にさしかかると、あかりは早足ではなく駆け足になり、俺を追い越してチケット売り場まで行く。
俺が今日見る映画はあかりには言ってないが、あかりはいつも俺の見たい映画をお見通しだった。
俺はチケット売り場を素通りすると、あわててチケットを買ったあかりが追いかけてくる。
あかりの買ったチケットで、ふたりはさびれた映画館の中に入る。
俺とあかりは後ろの方の席につく。上映直前だというのにガラガラだ。
「コーラ買ってこい」
「うん」
あかりはいつものようにぱたぱたとせわしなく駆けていき、
あかりはいつものように紙コップに入ったコーラをひとつだけ買ってきた。
「はい、浩之ちゃん」
俺は無言であかりから紙コップを受け取ると、あたりが暗くなった。そろそろ上映のようだ。
これから上映だというのに、俺たちのまわりには誰もいなかった。
失笑を誘うような、なんとも安っぽいオープニングを見ながら、
「やれよ」
俺は独り言のようにボソリと言った。もちろん、これはあかりに向かって言っているのだが。
「う、うん...」
あかりは俺からこのセリフを言われるのは十分わかっている筈なのに、戸惑った様子で返事をする。
いつものように、おどおどとした様子であたりを伺いながら、俺のズボンのチャックに手をかける。
両手をつかい、丁寧な手つきでチャックを下ろし、まるで壊れものでも扱うかのようにやさしく、
トランクスから俺のイチモツを取り出すあかり。
そしていつものように、あかりは俺の顔をうかがうように聞く。
「いい...? 浩之ちゃん」
俺もいつものように、顔もあわせずに黙ってうなずく。
あかりは両手で俺のイチモツを包み込むようにしてしごき始めた。
まず1回目は、あかりのやさしい手擦りで射精することにしている。
しかしあかりの手擦りはやさしすぎてまるで撫でているようなので、これで射精するにはかなりの時間を要した。
映画が始まり、しばらくたった頃、俺は自分の手の平をあかりがしごいているイチモツの前に持ってくる。
そして、自分の手の平に射精する。
俺の射精が終わるのを確認すると、イチモツから手をはなすあかり。
そして俺は、射精した方の手の平をあかりの口元にもっていく。
俺の大きな手のひらが目の前に現れ、一瞬困ったような表情を見せるあかり。
だが俺の方をちらりと見て顔色をうかがったあと、両手で俺の手を持ち、
俺の手の平についた精液を舐め取りはじめた。
ぴちゃ...ぴちゃ...
俺とあかりの間だけに聞こえる、心地よい音。
はたから見れば、俺の手であかりの口を塞いでいるようにも見えなくもない。
あかりは愛おしそうに、俺の手の平についた精液をあますところなく舐めつくそうとする。
ほおっておくとあかりはいつまでも舐めているので、俺は精液を舐めとったあたりで手を引っ込める。
「あ」
少し残念そうな、あかりの顔。
俺の手は精液から、あかりの唾液でテラテラになる。
「やるんだ」
俺はあかりを無視するかのように、それだけ言う。
「うん...」
ぶっきらぼうな俺をわかっているかのようにやさしく返事をすると、あかりは再び俺のイチモツに手をかける。
「いい...? 浩之ちゃん」
あかりはいちいち許可を取ろうとする。俺はさも面倒そうに首を縦に少しだけ振る。
あかりと場末の映画館でこうして過ごすのは、これで何回目だろうか。
初めの頃は周囲の目を気にしてばかりのあかりだったが、だいぶ慣れてきたみたいだ。
それでもまだ、しごいている最中に物音や人の気配がすると、あわてて俺のイチモツから手を離し、
戸惑うようにあたりを見まわしたりしている。
しかしあかりも用意周到で、その際にはヒザの上にあらかじめ置いておいたハンカチを俺のイチモツに被せてくれた。
俺のイチモツを公衆の目に晒したくない気遣いが、俺にはうれしかった。
が、あかりの用意しているのはいつも熊がプリントされた可愛らしいハンカチばかりで、
俺はかえって目立つんじゃないかと思ったりもしていたが、それはあかりには言わないでいた。
再び心のこもった手つきで俺のイチモツを撫でさするあかりに、俺は言った。
「強くするんだ」
あかりの手擦りはいつもやさしすぎる。
「う...うん」
音をたてないように、気遣いながら俺のイチモツを刺激する速度を上げるあかり。
もはやあやりは映画どころではなく、俺のイチモツをしごくのに一生懸命だ。
そしてまた俺は自分の手の平に射精し、それをあかりに舐めとらせる。
あかりは恥ずかしそうな顔をしながらも、俺の手についた精液を丹念に舐めとる。
「犬みたいだな」
あまりに健気なあかりのその姿に、俺は思ったことを口にする。
「そんな...浩之ちゃん」
俺の手を舐めていたあかりは俺の一言で舐めるのをやめ、困ったような、戸惑うような視線を俺に向ける。
「続けろ」
俺はあかりの目を見ながら、厳しく言った。
「う...うん」
あかりは俺の顔色をうかがうように、あわてて俺の手についた精液を舐める作業を再開する。
そうして、その工程を映画が終わるまで8回ほど繰り返し、その全てをあかりに舐めとらせた。
映画も終わりにさしかかる頃、あかりはウエットティッシュを取りだし、丹念に俺のイチモツを拭きはじめる。
これも、いつもの儀式だ。
俺のイチモツを拭くために前かがみになったあかりの頭を撫でてやると、
あかりは嬉しそうに俺の顔を見て微笑んだ。
「エキス1」の続きです。
もうあと1回くらい状況を変えてあかりちゃんに精液を飲ませる話を書こうかなと思っています。
一応、私は『ToHeart』をCG達成率が100%になるまで遊んだんですが、
なにぶん原作に対する思い入れがまるでないのでキャラクターの性格など違っているかもしれません。
今度アニメーションの方でも見てみるかな.....。