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てのひらのユニゾン
コギト=エラムス/文


 「じゃあ、私はあの噴水を描こうかな...知世ちゃんは?」

 「はい、わたくしもさくらちゃんと同じものを」

 ふたりの少女の、いつものテンポのやりとり。

 

 そのふたりがこれから描こうとしている噴水の向こうに...小狼はひとりいた。

 

 白いベンチに座り、スケッチブックで顔を隠すようにして、こそこそとさくらたちの方を見ている。

 

 さくらは女の子らしく、内股ぎみに太ももをくっつけて少しひざを立てて座っており、

 知世は上品に、しねをつくようにひざをたたんで座っている。

 緑の芝生に座るさくらと知世の白いミニスカートから伸びたきれいな脚。

 小狼は人知れず、じっとそれを見つめていた。

 何度も、何度も、生唾を飲み込みながら。

 バレない程度に前かがみになって...その中を覗き込むように。

 

 夢中になるあまり、誰かが近くに来ているのも気づかずに。

 

 「やあ...美術の授業?」

 不意にその人物から声をかけられる。

 

 「うわっ!?」

 飛び上がって仰天する小狼。

 

 見ると...そこには不思議そうな顔で小狼を見つめる雪兎の姿があった。

 

 「あっあっあっあぅ」

 いきなりの雪兎の出現に驚き、どもる小狼。

 その顔がかぁーっと赤く染まっていく。

 

 雪兎は高校の校庭から金網ごしに小狼の姿を見つけ、わざわざよじ登って来たのだ。

 

 「あっ...ごめん、おどろかせちゃったかな?」

 すまなさそうに言う雪兎、その言葉を首を左右にブンブン振って否定する小狼。

 

 「キミはたしか...小狼くん、だよね?」

 言いながら、すぐ横に座る雪兎。

 

 うつむいたままこくりと頷く小狼。

 

 何を描いているのかと小狼のひざに乗せたスケッチブックを覗き込む。

 だが...真っ白で、何も描かれていなかった。

 

 「.....?」

 そのスケッチブックから視線を落とすと...半ズボンの前面が不自然に膨らんでいる。

 顔を上げてまわりを見渡してみると...少し離れたところに、さくらと知世が。

 

 「.....ふたりを見てたんだね」

 全てお見通しといった口調の雪兎。

 

 雪兎は膨張した股間と、ふたりの少女で小狼の真意をあっさり理解した。

 

 視線をそらしている小狼の肩が図星とばかりに、ぴくっ、と震える。

 雪兎はそのわかりやすすぎる反応にくすりと笑って、

 緊張して震える小狼の肩に手を回し、そのまま引き寄せた。

 「あっ!?」

 男とはいえ小狼は小学生。あっさりと雪兎の胸に抱き寄せられる。

 

 ドキマギする小狼。その純情すぎる少年の股間に、白い手が伸びた。

 

 「ふたりを見て...おちんちんをおっきくしてたんだね」

 胸元に抱き寄せた小狼に耳元で囁きながら、テントのようになった股間をてのひらを這わせる。

 

 「あっ、ううっ!?」

 びっくりして股間に乗せられた雪兎の手を払おうとするが、

 「あ...うう...」

 するりとひと撫でされるだけで身体から力が抜けてしまい、ままならない。

 

 テントの頂点を、てのひらに包み込むようにしてやさしく撫で回す。

 撫でられるたびに、小狼の背筋がぞくぞくと震え、頬がそれにあわせて上気してくる。

 「あ...ふぁ...ああ...」

 半開きになった口から、女の子のような情けない声が漏れる。

 

 初めて性器をいじられる感覚に、あっさりと抵抗力を奪われてしまう小狼。

 雪兎の胸に身体を預け、されるがままになってしまう。

 

 ちーっ

 不意に、半ズボンのジッパーが下ろされた。

 「あ...!」

 抵抗する間もなく、包皮につつまれた「オチンチン」がぽろんと露出する。

 強気な小狼だったが、ここはやはり年相応、生意気に勃起させてみても男根としての力強さはなく、

 未熟なそれはむしろかわいらしいくらいだった。

 

 「あっ、うっ! ああっ!」

 こんな白昼、しかも学校の敷地内、誰が見ているかもわからない場所でいきなり

 大事なところを剥きだしにさせられ、目をぐるぐる回してパニックに陥る。

 手で覆いかくしたいが、それをすると衝立がわりにしているスケッチブックが持てなくなってしまう。

 あたふたとあたりの様子をうかがい、時折泣きそうな顔で雪兎を見る。

 

 「しーっ...静かに...そんなに騒ぐとみんなにオチンチン出してるのが見つかっちゃうよ...」

 その一言に、小狼がぴたりと止まる。

 

 「このままこのスケッチブックを取っちゃったら...あのふたりに見えちゃうよね」

 その一言に、両手で持ったスケッチブックをぎゅっと握り締め、取られないように力を込める小狼。

 

 雪兎の囁きに、素直に反応する少年はなんとも滑稽だった。

 

 「さくらちゃんと知世ちゃん...楽しそうに笑ってるけど、

  このオチンチンを見たらなんて顔するかなぁ...?」

 雪兎らしからぬ意地悪い口調で囁きかける。

 

 「あっ...うっ...ううっ」

 耳まで赤く染め、恥ずかしさのあまり顔をしかめてうつむく小狼だったが、

 そそり立ったものは雪兎の言葉責めに反応するように、びくびくと脈動した。

 

 「やっぱりここは...素直なんだね」

 そっと手を伸ばし、触れてみる。

 

 「あ...!」

 冷たい雪兎の指の感触に、たまらず天を仰ぐ小狼。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 雪兎はそのしなやかな指で、熱く滾る肉の塊を摘み、摩擦をはじめる。

 

 「うっ...んっ...んっ...」

 性器で感じ取る、はじめての官能に少年は戸惑うようなうめきを漏らす。

 指が往復するたびに、背筋が溶けるような甘い感覚が少年の身体を通過する。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 「ほら...見て」

 愛撫を送る手は休めずに、言葉で促す雪兎。

 その先には...さきほどまで小狼も見ていたさくらと知世が。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 「たまに...脚を組みかえるときに、スカートの中が見えるよね」

 確かに、組みかえるときに浮かせた脚の隙間から、白いものがチラチラと見える。

 

 目を細め、言われるままにそれを見る小狼。

 

 「あっ...今、知世ちゃんのが見えた...白いレースつきのやつだったね」

 見えた瞬間、雪兎の手の内の固いものが、びくびくと大きく震えた。

 小狼ははぁはぁと荒く息をするばかりだったが、その反応で見えていたことをしっかりと雪兎に伝える。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 「今度は...さくらちゃんのが見えたよ...くまさんかな...? 後ろに絵が描いてあったね」

 さくらの細い脚の間からちらりと見えたかわいらしいパンツ。

 芝生の緑に映え、小さなその下着は遠くからでもはっきりと認識できた。

 

 「あっ...うううううぅ」

 一段と固さを増した暴れん棒。さらに敏感になり、こすりあげる指の送り込む快感がさらに強くなる。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 「ほら...笑ってる...パンツ見られて、オチンチンをおっきくされてるのに...

  かわいいね、さくらちゃん」

 

 「はっ...はぁぁ...あああ...」

 熱病患者のように顔を上気させ、はぁはぁと肩で息をする小狼。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 「ふふ...エッチな液がいっぱい溢れてる...」

 包皮に包まれた切っ先に先走り液がたまっている。

 指の腹でくりくりといじってやると、しっとしろと絡みついてくる。

 

 「うっ...あう...うああ...」

 包皮ごしに敏感な部分を撫でられ、しかめた眉がぴくぴく震える。

 

 雪兎の一言一言が耳をくすぐるように響き...そのまま脳の中で溶けていく。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 手で刺激してやるだけで、少年は自分の胸にすがりつき、官能に顔をくしゃくしゃにしてむせいでいる。

 小狼のナチュラルな反応が愛とおしく感じ、肩にまわしていた手で髪の毛を撫でてやる雪兎。

 

 「そうだ、いま見てるさくらちゃんを描いてみてよ...」

 小狼の髪の毛を手ぐしでときながら言う。

 

 「ん...ふぁ...」

 雪兎の胸によりかかったまま...座っている隣に置いてある筆箱から鉛筆を取り出す小狼。

 そして、覆い隠すように立てているスケッチブックに走らせる。

 

 この美術の時間は風景画なのだが、小狼にはそれを気にするだけの余裕はもうない。

 噴水の向こうでおしゃべりしながら絵を描くさくらをぼんやりした視線で見つめ、

 消え入りそうな意識のなかでひたすら鉛筆を走らせ、頭が感じとるままに、さくらの顔をスケッチブックに投影していく。

 

 すっ...すっ...すっ...

 

 「ほら...さくらちゃんを描きながら...さくらちゃんのことを考えて...

  おちんちんをこすってる...キミの中はいま、さくらちゃんでいっぱいだね」

 

 「はぁ...ああっ...うふぅ...ううっ」

 確かに雪兎の言うとおり、もう小狼の視界にはさくらの顔しか映っていない。

 

 指だけではなく、今度は手のひらで握り...更に強い刺激に切りかえる。

 先走り液でヌルヌルになったペニス全体を包み込み、上下にしごきあげる。

 

 ごし.....ごし.....ごし.....ごし.....

 

 「あふぅぅ...! あう...あうぅ...」

 更に強い刺激に顔をしかめ、思わず前かがみになってしまう小狼。

 

 ごし....ごし....ごし....ごし....

 

 しごくたびに包皮が移動し、中にあるピンク色の亀頭が見え隠れする。

 

 「ふふふ...まだ剥けてないんだね...小学生なら無理もないか」

 露出した先っちょを指でちょんと触れる。

 

 「あはぁ! んんっ...」

 それは刺激が強すぎるのか、悲鳴のような声をあげてしまう。

 

 ごし...ごし...ごし...ごし...

 

 官能でぼんやりと霞む視界の向こうで、無邪気に笑うさくら。

 しごかれる速度が速くなると、スケッチブックを走る鉛筆の速度も増す。

 

 ごし..ごし..ごし..ごし..

 

 「...んっ...あくっ...ふぅっ...」

 もう何をされても言葉を発することができず、ただ口をぱくぱくさせる小狼。

 尿意の何倍も強烈で、甘美な感覚が...突き上げるようにうまれては消える。

 

 ごし.ごし.ごし.ごし.

 

 「そろそろイキそうだね...」

 焦点のあわない目でゼイゼイと息をする少年に、雪兎はとどめを刺しにかかる。

 

 ごしごしごしごしごし...

 

 あまりの激しいしごきあげで、包皮がミリミリと半分くらいまでめくれあがった。

 雪兎は律動を送る手は休めずに、人差し指で先走り汁のあふれる尿道をくにくにといじる。

 

 それが引き金だった。

 

 脊椎からうまれた突き上げるような衝動が、一気に脳髄まで駆け上る。

 「んぐっ...あっ...くううぅっ!」

 ギリギリと歯をくいしばり、声をこらえながら...少年は遂に、初めての瞬間を迎えた。

 

 精通の瞬間である。

 

 ぶら下がった玉袋がきゅんと上に飛び上がり、それに押し出されるようにして

 精嚢から子を宿す素となる雄のエキスが尿道をものすごい勢いで駆けあがる。

 

 びゅく!

 

 はじめての射精、第1段はまるで打ち上げ花火のように天高く飛び上がり、3mほどの上空を粘塊が舞った。

 想像以上の元気のよさに、雪兎はあわててそそり立ったものを傾け、手を差し出す。

 

 びゅく! びゅく! びゅく!

 

 ブルブルと震え、たて続けに濃い精液を射出する。

 鈴口を押し広げるようにびゅうびゅうと飛びだし、

 まるでホースで水を撒くような勢いで、止めど無く黄身ががった粘液が吐き出される。

 

 「すごい...初めてってこんなに出るんだ...」

 雪兎は右手を駆使し、脈動しつづけるペニスをまるで乳搾りでもするかのように揉みこんで射精を促す。

 そして左手で、飛び出した精液を全て受けとめる。

 少年のはじめての淫液は勢いがあり、てのひらに飛ぶたびにびちゃびちゃと音をたてる。

 それでも勢いを殺しきれずに、あたりに白い雫のしぶきを飛ばす。

 

 また量もものすごく、手ふちからからあふれた濁液が、長い糸を作って垂れ落ち、地面にシミをつくっていく。

 

 精嚢に溜められた子種をすべてカラッポにせんばかりの小狼の初射精。

 

 びゅっ...びゅ...

 

 ずっと続くかと思われたそれも、だんだんと勢いがなくなってくる。

 

 「いっぱい出たね...気持ちよかった?」

 自分の手のひらになみなみと注がれた白濁液と、胸にぐったりと身体を預ける小狼を交互に見ながら言う。

 

 まだ身体の中に快感が残っているのか...ぼんやりした表情のままで頷く小狼。

 

 「絵の方もちゃんと描けたみたいだね」

 スケッチブックには、鉛筆で描かれたさくらの顔があった。

 決してそれは上手とはいえなかったが...描き手の心が伝わってくるような情熱的な絵だった。

 ところどころ線が歪んでいるのは、気持ちよくてつい力の加減を間違ったところなのだろう。

 

 「これを絵の具に混ぜて色を塗るといいよ」

 雪兎は手のひらに溜まった精液を、側にあったパレットの上にこぼす。

 

 濃度の濃いその液はなかなか雪兎の手から垂れおちず、まるでコンデンスミルクのように

 ゆっくりトロトロとパレットの上にたまりを作っていく。

 

 「えっ...」

 うっすらと瞼をあける小狼。

 

 「だって...さくらちゃんを見ながら出したんだから、さくらちゃんの絵に塗るのが一番だと思うな」

 わずかにひらいた小狼の視界には、自分をのぞきこむ雪兎が見えた。

 

 「この液には...キミのさくらちゃんに対する想いがこもってるんだよ」

 その顔が...やさしく微笑んだ。

 

 . . . . .

 

 予鈴が鳴った。

 ハッと顔を上げる小狼。

 

 ひざに乗せたスケッチブックには、まぶしいくらいに微笑むさくらの顔が、色つきで描かれていた。

 小狼は絵は得意ではなかったが、こんなに集中して絵を描いたのは初めてだった。

 

 「李くん、一生懸命何を描いてたの?」

 ひょっこりとさくらが覗き込む。

 

 「うわあっ!? 木之本!?」

 また飛び上がらんばかりに仰天する小狼。

 

 集中するあまり、さくらが近くに来ていたことも気づかなかった。

 

 「ほえっ...? 李くん、ひょっとして...これ、私?」

 覗き込んださくらの大きな瞳が、驚きでさらにまんまると大きくなる。

 

 「あっ...ああ、悪いかよ...」

 バツが悪そうな小狼。

 

 「見せて見せて見せて!!」

 言うが早いがさくらは小狼のひざの上からスケッチブックをさっと取って、まじまじと見つめる。

 

 「すごーい! 上手だねっ、李くん!」

 小狼の方を向き直ったさくらの顔が、スケッチブックと同じように満面の笑顔を浮かべる。

 

 その最高級の笑顔に、つい見とれてしまう小狼。

 

 「ねぇねぇ、この絵、私に頂戴!」

 

 「えっ...あ...ああ」

 

 「ありがとう、李くん!」

 さくらは微笑みながらその絵に頬を寄せた。

 

 「あっ...」

 自分の精液を混ぜて描いた絵に頬を寄せるさくらを見て...少年の胸がドキンと高鳴った。

 

 終

 


解説

 うわ...変だ...。

 不人気が容易に予想できそうなネタですね。まぁいいか。

 


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