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天使のかく汗
コギト=エラムス/文


 車椅子に座る老人の声は震えていた。

 「...な、なあ、優紀子さんや...」

 うつむいたまま、力ない声をあげる。

 

 「はい、おじいちゃん」

 呼ばれ、少女は顔をあげる。

 

 「どうして...身寄りも財産もないワシなんかの世話をしてくれるんじゃ...」

 ふぅ、ふぅ、と苦しそうに息つぎをしながら話す老人。

 老人はうなだれているわけではなく、股の間でひざまづく少女を見ていたのだ。

 

 優紀子と呼ばれたのは、落ち着いた色の制服がよく似合うあどけない少女だった。

 老人の開脚した脚の間に挟まるようにしてひざまづいており、

 その手には、しなびたものが干し柿のようなものが乗せられていた。

 それは...かつては男の象徴と呼ばれたもの。

 だが今は見る影もなく、張りも固さも微塵も感じられなかった。

 

 優紀子はしわがれた肉棒を両手で包み込み、やさしくマッサージしていたのだ。

 老人の息が荒かったのは、マッサージによる官能からくるものだった。

 

 しかし...先ほどの老人の問いによって、肉棒を揉みこんでいた手が止まり、

 「えっ...それは...」

 優紀子の表情が曇る。

 

 だが、その表情は一瞬だけだった。

 

 「おじいちゃんが大好きだからです」

 すぐにいつもの明るい表情に戻り、屈託のない笑顔で答えた。

 

 その頬には僅かに朱がさし、彼女の言葉が嘘偽りのないものであることがわかる。

 本来、内気である優紀子がこんな大胆なことを言えるのは、大好きなお年寄りであるからこそなのだ。

 

 「ワシの身体は年老いて...汚くなってしもうた、

  いいところなんてなにひとつない...」

 少女の笑顔がまぶしすぎたのか、老人はぷいとそっぽを向く。

 

 確かに、多額の財産などがあるならともかく、身寄りもない老人にとっては、

 少女が自分に天使のような笑顔を向けてくれるのが信じられないのだ。

 

 「そんな...」

 優紀子は少し悲しそうな顔をしたが、

 すぐに顔を沈めて嗄れ[しわがれ]たものに頬を寄せる。

 

 「きたないことなんてないですよ、ほら」

 言いながら優紀子は慈しむように干し柿のような性器にほおずりをした。

 

 「こんなに...キレイ...」

 もう排泄行為のみの器官に成り下がってしまった皺らけのイチモツに、擦り寄る優紀子。

 すりすりとほおずりするたびに、少女の髪の黄色い小さめのリボンが揺れる。

 

 「ああ.....」

 少女のマシュマロのような頬の感触をペニスで感じとりながら、

 あまりの献身ぶりに心を打たれる老人。

 

 頬を寄せるものが小動物とかなら微笑ましい光景なのだが、生殖器となると途端に淫靡に見えてくる。

 

 「ゆ...優紀子...さん...」

 老人は心を打たれると同時に、盛んだった若いころを思い出した。

 

 だらんとしたモノをてのひらに乗せて見つめる優紀子。

 「だから...いっぱい気持ちよくなってくださいね...」

 まるでペニスに話しかけるように言葉をかけたあと、

 鈴口にチュッ、と口づけをした。

 

 尿口に少女の唇が触れる感触。

 「ううっ」

 思わず前かがみになる老人。

 

 それをスタートの合図とし、優紀子の舌が触れた。

 

 ちゅるっ...ちゅぷっ...

 

 無数の皺の刻まれた肉の棒に、唾液を塗りつけていく。

 

 「んっ...んむっ...んっ...」

 枯れたモノに潤いを与えるような、やさしい舌づかい。

 

 優紀子は控えめに伸ばした舌で、チロチロと刺激を送りこむ。

 

 「うっ...くぅぅ...」

 老人の吐息がとくに大きくなる箇所は気持ちいい場所だと心得ているのか、重点的だった。

 

 深いシワのあまり、くびれのなくなった段差を舌を割り込ませてくすぐり、

 舌先で尿口をなぞるようにくるくると舐める。

 

 「うああっ..おおっ...」

 いくら年輪を重ねていても急所は同じである。総入れ歯の口をぱくぱくとさせて喘ぐ老人。

 

 特に裏スジを舐める時などは、その端正な顔の上にしなびたペニスを乗せてからペロペロと舐めてくる。

 これだと舌だけの刺激ではなく、鼻先がツンツンとあたり、快感も倍増である。

 そのうえ、自分のイチモツをかわいらしい少女が顔に乗せている様も見れて、征服欲も満たされる。

 「んっ...んんっ...」

 ツヤと張りがあり、端正ながらもあどけない優紀子の顔と、その上に乗るしなびた肉塊。

 

 その美と醜のコントラストは、健全な男子ならば瞬時にして発射してしまいそうなほどのシチュエーションであろう。

 

 「はあぁぁぁ...おおぅぅぅ...」

 それは老人も同じようで、

 寒い冬の日に、暖かい風呂にでも入ったような、悦楽の表情を浮かべている。

 

 ぺちゃ...ぺちょっ...

 

 少女の唾液によって、全身が唾液で濡れ光り、潤いはじめる男根。

 やがて老人の股間から、猫が皿のミルクを舐めるような、ぴちゃぴちゃと音が響く。

 

 「んっ...」

 優紀子はその小さな唇で、亀頭の先をぱくんと咥えたかと思うと、

 「んむっ...」

 そのまま、朽ちた木片のような肉棒が少女の桜色の唇に呑み込まれていった。

 

 退役間近の老兵をいたわるように包み込む、優紀子の口内。

 それはしっとりとして柔らかく、また暖かかった。

 

 優紀子は歯をたてないように注意しながら、ゆっくり、ゆっくり、根元深くまで呑み込んでいく。

 

 くぷっ...

 

 柔らかそうなセミロングの髪がふわりと揺れ、少女のあどけない顔が老人の股間に埋まる。

 白くなった陰毛が、ちいさな鼻先をくすぐる。

 

 「ゆっ、優紀子っ!」

 孫ほども年の離れた少女が、ひざまづいて性器を咥えこみ、股間に顔を埋めている...!

 その異常なシチュエーションは何十年も前に眠った老人の獣欲をたたき起こした。

 

 が、それは予想外の形で放たれた。

 「あっ、おおうぅ...」

 突如、老犬の唸りのような声を発したかと思うと、

 「ん!」

 直後に優紀子は眉をしかめた。

 

 じょろろっ...

 

 快感のあまり、緩んだ膀胱から放たれる尿。

 口に含んでいた優紀子は、その迸り[ほとばしり]をまともに受ける。

 

 じょぼじょぼじょぼじょぼ...

 

 少女の口いっぱいに広がる生あたたかい苦味。

 「んぷっ...んむぅ...」

 優紀子は眉をしかめながらも、注ぎこまれるものをこぼさないように懸命に飲み干す。

 

 じょろじょろじょろじょろ...

 

 「んっ、んっ、んくっ、んんっ...こく、こく、ごくんっ」

 白い喉がこくこくと脈動し、排泄物であるはずの尿が胃のなかに流しこまれていく。

 量が多いのか、あふれた黄金水が唇の端から筋となって垂れ落ちる。

 

 じょろっ、じょろ...

 

 排尿は長い時間続いた。

 「んっ、こくっ...こくっ...」

 しかし優紀子は離れず、最後の一滴までもを口内で受け止めた。

 

 その彼女が、ちゅぽっ、とペニスから口を離すと、

 唇と鈴口の間に、つぅっ、と唾液の糸がつたった。

 

 「あっ、あっ、あっ、す、すまんっ、優紀子さんっ...

  つい、あんまりにも気持ちよかったもんで...」

 まるで悪いことをした幼子のように狼狽する老人。

 

 うつむいたまま、こくん、と喉を鳴らした優紀子は、

 「気持ちよかったですか...? よかったぁ...」

 顔をあげ、汚液を飲み干したとは思えないほど清らな笑顔を向けた。

 

 少女は口の中で放尿されたというのに、怒るどころか嫌な顔ひとつしていなかった。

 

 「あっ、キレイにしないと...」

 そればかりか、尿口から垂れ落ちようとする雫を見つけ、また咥えようとしている。

 

 「んむっ...」

 なんのためらいもなく、排泄器官であるそれをぱくんと咥える優紀子。

 

 じゅるっ...こくんっ

 

 そのうえ優紀子は尿道内に残った残尿を吸い出し、それすらも飲み込んだ。

 

 「んぷっ...んむっ...」

 そして本来の目的であった、ぎこちないながらも心のこもった口唇奉仕を再開する。

 

 優紀子はフェラチオという言葉も知らないほどウブである。

 少女はセックステクニックで男根と接しているわけではなく、愛情のみで接しているのだ。

 

 じゅぷっ...じゅぷぷっ...じゅぷっ...

 

 喉の奥まで咥え、そして口の外に出てしまうほどに離す。

 やわらかな唇でほんの少し圧力をかけて、しごくように刺激を送る...。

 これが優紀子の愛情たっぷりのフェラチオ奉仕の手段だった。

 

 「はうぅぅぅぅぅ...」

 まるで極楽浄土にでも達してしまったような、恍惚な表情を浮かべる老人。

 

 しわくちゃで一見役たたずな器官であったが、今では少女の舌の味蕾ひとつひとつのザラザラ感までもをしっかりと堪能していた。

 

 じゅぷっ...じゅぷぷっ...じゅぷ...

 

 水をかきまわす音がするたびに、少女の舌がいやらしく絡みつく。

 ぷにぷにとやわらかい唇の感触が、サオを圧迫し、しごきあげる。

 

 顔を上下させるたびにセミロングの髪がふわふわと揺れ、

 上品で、心地のよいリンスの香りが立ち上る。

 

 咥えこむと股間に顔が沈み、鼻先がチョンと当たり、後ろ頭が見えて、ちっちゃなリボンが揺れる。

 さらに視線を下げると、幼いながらも色っぽいうなじが見え、

 「もえぎの高校」の落ち着いたセーラー服の襟のラインまでもが見える。

 

 ずるりと抜いたときに、こちらに気づいて視線だけ上を向けた優紀子と目が合う。

 目があうとペニスを口に咥えたままで、ちょっと微笑んだ後、はにかんだように視線を落とす。

 頬が上気し、ほんのりと桜色に染まる。

 

 優紀子の仕草ひとつとってもかわいらしく、恥じらいがある。

 フェラチオのぎこちなさもかえって初々しく、彼女らしい。

 

 「うっ、あっ、ああううっ、おおっ」

 股間を吸われ、年甲斐もない唸り声をあげる老人。

 

 「!」

 口内での違和感を感じた優紀子は、ずっと口に含んでいたものをちゅぽん、と抜く。

 

 「あっ.....おじいちゃん、固くなってきましたよ...」

 唾液でベトベトになった老ペニスを見て、優紀子の表情がぱっと明るくなった。

 

 いままではしなびたナマコのようだった老ペニスが、ほんの僅かだが硬度をもちはじめていた。

 勃起というには程遠いものであったが、老人にとっては何十年ぶりかの性的反応であった。

 

 「お...おお!」

 自分の身体のかえした反応であるにもかかわらず、驚きを隠せない老人。

 

 まさか、まだ、自分に男としての甲斐性が残っていたとは...。

 

 ペニスと同じくしわくちゃの頬に、熱い涙の雫がつたった。

 

 老人にとって、勃起と同じくらい久しかった、涙。

 

 ひざまづいたまま、まるで自分のことのように喜ぶ優紀子。

 「よかったね! おじいちゃん!」

 分け隔てない、無垢な微笑みで。

 

 涙で滲む視界の向こうで、老人は一瞬、優紀子の背中に白い羽根を見た気がした。

 

 終

 


解説

 まだ発売までもうちょっとありますが、

 『ときめきメモリアル3』のヒロイン、牧原優紀子ちゃんネタです。

 

 なぜこんなお話かというと、彼女のプロフィール内で、

 「お年寄りに好かれやすく、また彼女もお年寄りが好き」

 と書いてあったのを見たからです。

 

 しかしものすごく馬鹿っぽいお話になってしまいました。

 

 本当は老人ホームにてお年寄りたちから大変な目にあわされるお話とか考えてたんですが、

 とりあえずライトにしてみました。

 

 優紀子ちゃんの性格はまだ知らないので相違点があるかもしれませんが、御了承ください。

 

 ゲーム本編のほうは賛否両論いろいろですね。

 でもシステム的、技術的に進化しにくいギャルゲーというジャンルにおいて、

 秒間60フレームでのトゥーンレンタリングは意欲的でいいなあと思います。

 (でも背景は一枚絵だからそんな大変なことじゃないだろうけど)

 


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