「に…2002年…5月15日…
わっ…私…ベルダンディーは…今日…
…三度目の…妊娠をしたいと…思います…」
ファインダーごしの女神の妊娠宣言。
聡明なベルダンディーらしくなく、その言葉はつっかかり気味だった。
…テーブルの上でM字開脚をして、女の園が奥まで見えるように両の指で押し広げ、
はしたなく妊娠宣言をするその姿は、まるで服従のポーズのようである。
男はその堕ちきった女の姿を、克明にビデオカメラに収める。
潤いをもち始めた秘部はもちろんのこと、花びらのようにシワを重ねる菊穴から、
今にも泣き出しそうな、情けないその表情まで。
女として…いや、人間として、取り返しのつかない痴態を、記録されてしまった女神、ベルダンディー。
「よし…」
思った以上のベストショットに、口元をゆがめる男。
「お望みどおり、コイツをくれてやる」
剥き出しにしたままの男の象徴は、
ほんの少し歩みを進めるだけでベルダンディーの秘裂に触れた。
女神の膣口を2、3度突いてじらした後、ゆっくりと腰を押し進めると、
ずぷぷぷっ…
まだ僅かではあるがラブジュースのぬめりを受けて、男の砲身がベルダンディーのなかに侵入をはじめる。
彼女自身も待ち望んでいた挿入。
「ふぁ…ぁぁぁ…」
溜め息のような喘ぎが漏れる。
色素も沈殿しておらず、きっちりと形崩れもしていないその女性自身は、
まだバージンと見まがうほど清廉だった。
亀頭が飲み込まれた時点で、男は再びビデオカメラを取り出す。
接合部をファインダーいっぱいにおさめつつ、
女神の桜色の小陰唇をひっぱり、ビロンと引き伸ばす男。
「へへ…ビラビラの色は薄ピンクで、まるで処女みてえだな…」
下品な言葉を並べ立て、女神の女性器を品評しつつ、
小陰唇をぐにぐにと伸ばしたり、クリトリスを指で乱暴に揉み潰したりしていた。
まるで珍しいオモチャでもいじるかのように。
そんな物同然の扱いにも、唇を固く結んで耐えるベルダンディー。
時折、「うっ…くぅぅっ…」と苦しそうな呻きをあげる。
「へっ、痴女みてえにグショグショに濡らしてやがる…
ハメられたままオマンコを苛めぬかれて感じちまったのか」
結合部からとめどなく溢れ出でるラブジュースを見ながら、男は吐きすてるように言う。
男の言葉責めで更にその量が増したようにも見えた。
男の太いモノで押し広げられた膣穴。
その隙間から湧き水のようにあふれ出でる女神の官能の証。
すでにベルダンディーの菊座を濡らし、テーブルの上にたまりをつくるほどになっていた。
濡れそぼった秘穴をさらに貪るべく、男は腰を突きこんだ。
「おらっ」
「あくんっ」
攻め込む男の力強い唸りと、攻め込まれる女のいたいけな悲鳴が同時に響く。
男は丸太のような腕で、ぜい肉ひとつない女神のしなやかな腰をがっしりと掴んで固定し、さらに貫く。
腰を押し進めていくうちに肉壁の抵抗にあったのか、
男はグッ、グッ、と腰に力をため、突きこむ。
まるで突進するかのような乱暴な腰づかい。
ベルダンディーの寝ているテーブルが突き上げにあわせてガタンガタンと激しく揺れる。
「んっ! ……… ううんっ!」
女性の最もデリケートな部分をこじ開け、入り込んでくるモノの存在感に…苦しそうに息を吐き、のけぞる女神。
もし相手が螢一であったならば、
これほど苦悶するベルダンディーの姿を見た瞬間あわてて腰を引き、謝るだろう。
…だが男は違った。
口元に下品な薄笑いを浮かべ、己のモノが女神を圧倒している様を楽しんでいた。
いや、むしろもっと悶えさせてやろうと、腰をグリグリとグラインドさせて責めたてる。
押さえつけられ逃げ場のないベルダンディーは、無遠慮に入り込んでくるモノにただただ身悶えするしかなかった。
「ああ…………あはぁあああああ………」
官能とも苦悩ともつかない、女神の吐息。
いったん腰を止めた男は、
「間違いなくおめえのオマンコは極上だ…」
またしても下品な言葉で、女神の神聖なる器官を品評する。
「ナカはしっとりグチュグチュで…いい締めつけだぜ…」
男はわざと腰を小刻みに揺らしてクチュクチュと結合部からの音を聞かせる。
「あっ…あ…ありがとうございます…」
荒く息をしながらも、男に教えられたとおりの返事をするベルダンディー。
ひとつになる時も…ベルダンディーの顔色をうかがい、
痛くないように、痛くないように少しずつ挿入してくる螢一とは違い、
ずぶりと刺すように一気に突き入れ、ベルダンディーのことなどおかまいなしの男。
ただの穴かなにかにでも入れるような、自慰にも似た一方的な挿入。
新たなる命を宿す、神聖な行為ではなく…動物以下の性行為。
そこには愛は存在しなかった。
だが…ベルダンディーは感じていた。
なにか…今まで自分の中になかったものが埋っていくような感覚を。
それは必要のないものだと思っていた。
だが…あの日。あの結婚式の日に男に乱暴をされた時以来、
それは女神のなかで屈しがたいほどの大きな存在となった。
「おら、もっと奥まで挿れてほしかったら背中をもっと反らすんだ」
ピン! と指でベルダンディーのクリトリスを弾く男。
「あひっ!」
最も敏感な部分を襲う衝撃。
まるで電流でも流されたかのようにベルダンディーの身体が跳ねる。
それでも文句ひとつ言わず、男の言われたとおりに背中を反らす。
白く艶かしい女神の背筋が弓なりに反り、腰に角度がつく。
ぐっ
無言で男が腰を突き入れると、今まで膣壁の圧迫によってひっかかっていた亀頭がさらに深部に埋没し、
先端が女の最も大切な器官へと届く。
亀頭の先がぐぐっ、と子宮口を圧迫した瞬間、
「ひんっ!」
しゃっくりにも似た悲鳴をあげる女神。
背筋を弓なりに反らした姿勢のまま、カタカタと震えるベルダンディー。
その姿はまるで男の肉槍によって串刺しにされたように見えた。
「へへへ…奥まで嵌ったぜぇ…」
男の象徴によって女を完全に制圧した優越感。満足そうな口調の男。
手にしたビデオカメラで、結合部のアップからなめるようにベルダンディーの顔までをおさめる。
それだけでは飽き足らないのか男は前かがみになって、征服された女の顔を間近で撮影する。
「わかるか? ションベンの出る穴が、お前の子宮に向かって突きつけられてるのが」
男のいうションベンの出る穴とは、尿道口のことである。
「は…はいっ…」
ファインダーにアップで捉えられたベルダンディーは、震える声で答えた。
「じゃあ…このままザーメンが出たらどうなるか…わかるな」
「は…はい…あ、あなたの…精液が…わたしの…子宮に…はいり…ますっ」
射精された瞬間を想像したのか…女神の身体がブルッと震えた。
「俺のザーメンが子宮にはいったら…どうなるんだ?」
「あなたの精液のなかの精子が…わたしの…わたしの卵巣のなかにはいって…きて…」
言葉による背徳に官能を感じたのか…女神の瞳が霞がかったように虚ろになってくる。
「それで?」
「わたしの卵巣のなかで…あなたの精子と…わたしの卵子がひとつに…なって…」
「あなたの赤ちゃんが…わたしのお腹に…宿ります…」
女神の薄いピンクの唇からこぼれた、女が孕まされるまでのプロセス。
透きとおるような白い頬が、かあっと赤く染まる。
顔をそむけ、まるで少女のように頬を染めて恥ずかしがるベルダンディーの仕草に、男の被虐心が加速する。
「んん? よく聞こえなかったなぁ?
…それは誰のガキだ? ああん? ダンナのか?」
そむけたベルンダンディーの頬を掴み、前を向かせてチンピラのように絡む男。
「い、いえ…わたしの夫…螢一さんの赤ちゃんではなく…
あなたの…あなたの赤ちゃんです…」
無理矢理前に男の方を向かされたベルダンディーは、男の瞳を見ながら答える。
「俺のガキが欲しいのか? ん? んん? ダンナのじゃねぇのか?」
なおもガラの悪い口調でベルダンディーに問う。
「は…はいっ! …あなたの…あなたの…あなたの…赤ちゃんがほしいんです」
さきほどよりもはっきりと、女神の口から「受胎乞い」がなされた。
「このまま精液をいっぱい出して…私を妊娠させてください…
そして…そして…あなたの赤ちゃんを産ませてくださいぃ」
水をたたえたようにうるうると潤んだ瞳と、涙声。
女神のそれはほとんど哀願といってもよかった。
いつの間にかそのしなやかな両足を男の腰に絡ませ、離さないでとばかりにぎゅっと抱きしめる。
身も心も完全に支配されてしまった、ひとりの女神…いや、一匹の牝の姿がそこにあった。
続
「雨点2 儀式」の続きです。
他の作品の続きも書いてるんですけど、なかなか食指が動かなくて…。