DDDRシンフォニア
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シンフォニア
佐々野智子/文


 テレビ局の女子トイレから、そうっと顔を出して外の通路をきょろきょろと確認する一人の女の子の姿がある。

 芸能チャイドル界に輝くスター、瀬川おんぷである。

 まるでトイレから出る自分の姿を、誰かが見ていないか確認するかのような仕草を見せながら、慎重にそして素早く廊下に出ると、小走りに駆け出した。

『瀬川おんぷ様』

 通路の角を曲がってすぐのところにおんぷの控え室はあった。

 急いでドアノブを回して中に入ると、すぐさまドアの鍵を閉める。

「ふぅ……っ」

 ドアに背中を合わせながら緊張が途切れたように小さく息をつく。しかし、顔を上げておんぷは愕然とした。

「お帰りなさいなんだな、僕のおんぷちゃん」

 最も見たくない顔がそこにはあった。

 ボサボサ頭にはフケが溜まっており、おんぷを見て下卑な薄笑いを浮かべるその顔は汗っかきのためか脂ぎっている。

 肥満体の首にぶら下がっている一丸レフのカメラを見て、おんぷはびくっと震えた。

「あなた、人の部屋に上がりこんで何をしているの?」

 おんぷは弱みを見せないように精一杯強がって言うが、目の前の男は聞き入れない。

「やだなぁ……。マネージャーが芸能人の世話をするのは当たり前なんだな。」

 男はそう言いながらおんぷの目の前に数枚の写真をちらつかせる。

 それには、おんぷの入浴シーンや着替え、更にはトイレで用を足しているときの写真までもが写し出されている。

「もし……ボクをマネージャーから解雇したらこの写真、マスコミにバラしちゃうからね」

 男は、この写真を使ってプロダクションを脅迫し、前のおんぷのマネージャーを強引に解雇させてしまったのだ。

「……!」

 おんぷが小さな唇を噛んで震えた。

「さぁ、トイレに行ってきたんだろ? マネージャーのボクがキレイにしてあげるからね」

 男はそう言って、畳の上にごろりと仰向けになって寝転んだ。

「いつもの通りにやるんだ、さぁ」

 男の視線がぎろりとおんぷに注がれる。

 おんぷはしぶしぶと履いていたスニーカーを脱いで畳に上がると、寝転がる男の頭上にまたぐように立ち、スパッツとショーツに手をかけ下ろし始めた。

 ちょうど男の頭を便器に見立てておしっこをするような格好だ。

 ただでさえお尻のラインがはっきりするスパッツ姿でも欲情をかき立てられるというのに、こうして下からおんぷちゃんの秘所を覗きあげることができようとは。

(ボクはいまアイドル瀬川おんぷのアソコを覗き込んでいるんだ……)

 そう思うだけで男の股間は我慢できんといわんばかりに既にテントを張ってしまっている。

 手を僅かに震わせながらショーツをゆっくりと膝の下まで下ろすと、まだ毛も生えていないつるんとした花園が露になる。

 ひっそりと覗くふっくらとして、やわらかそうなピンクの花弁を下から覗き込みながら、男は言った。

「ほら、もたもたしないで屈みなさい」

 おんぷは恥かしさと屈辱に頬を赤く染めながらも、徐々にひざを曲げ、寝転んでいる男に向かって腰を落とす。

 段々と目の前に近づいてくるおんぷの花園に、男はそのまま押し倒してしまいたくなる衝動を必死にこらえた。

 おんぷが完全に屈みこむと、男の顔とおんぷのお尻の距離は数センチのところまで近づく。割れ目の間からかすかに覗く小陰唇や、お尻の穴のシワまではっきりと確認できるほどだ。

「お……お願いします」

 おんぷが震える声で言った。

 これも男が教え込んだ挨拶である。

 男はまず、おんぶの秘所に鼻を近づけてくんくんと息を吸い込んだ。

 出演が終わったばかりでシャワーも浴びていないおんぷのアソコは、微かな汗とオシッコの臭いがする。

 満足げな表情を浮かべながら、男はおんぷの割れ目に舌を這わせた。

「うっ……」

 ぞりっとしたナメクジの這うような感触におんぷは身体をびくっと震えさせた。同時にお尻の穴がキュッとすぼむところが可愛らしい。

 ぞりっ、ぞりっ……。

 舌を這わせるたびにおんぷの脚がふるふると震えた。

 おんぷは少しでも男の顔から局部を離そうと足のかかとを上げてつま先に力をいれてしゃがみこんでいるのだが、そんなことはお構いなしとばかりに男の舌はおんぷのアソコをペロペロと行き来する。

 時折、割れ目をこじ開けて中に舌を差し込むと、

「はぁ……ッ!」

 おんぷは耐えかねたように吐息を漏らす。

 ぐりぐりと亀裂の中をじっくり味わった舌を引き抜くと、舌にからみついた愛液が糸を引いて垂れた。

「いけないな、おんぷちゃん。いくらボクがキレイにしてあげてもどんどん溢れ出てくるじゃないか……こまった子だ」

「す……すみません」

 望まない愛撫でアソコからあふれてくるモノの意味もわからずに、おんぷは素直に謝った。

 おんぷは目をつむって必死にこみ上げるアソコの異物感に耐えている。

 男は更に割れ目に手をかけ、そっと押し広げた。

 そこはうっすらと濡れて、てらてらとピンク色に光っている。小さなクリトリスは包皮をかぶっていて小さな真珠のようだ。

 もちろん男はそこも入念に舌を這わせる。ころころと転がすように刺激するのも忘れない。

「きゃぁッ! んッ……んんっ」

 最も敏感な部分を刺激され、つま先でなんとかバランスを保っていたおんぷが、押し寄せる刺激に耐えられなくなりついにかかとをつく。

 初めは両手をグーにして耐えてきたのも、今ではバランスを崩さないよう指先が床に添えられていた。

 ぴちゃ……ぴちゃ……ぴちゃ……

 男は溢れ出す液をたっぷりと自分の舌に絡め取ると、続いて顔の位置をおんぷの白くて桃のようなお尻に移動させる。

 小さい花のつぼみのようなおんぷのお尻の穴は、彼女が呼吸をするたびにひくひくと震え、そこに鼻を近づけるとおんぷのいやらしい臭いが微かにではあるが感じ取ることができた。

 くちゅっ……。

 男がおんぷのアナルに舌を這わせると、先ほど絡みついた愛液がお尻の穴にぬらりと塗りこまれる。

「んくっ!」

 おんぷがびくんと反応したかと思うと、同時にお尻の穴が申し訳なさそうにキュン、と締まった。

 その様子がなんとも可愛らしくて、男はおんぷのお尻の肉を両手で広げながら、更に舌を這わせる。

 ずっ……ずずっ……。

 唾液と愛液のせいですべりがいいので、未開発といえどもおんぷのお尻の穴は男の舌の侵入を簡単に許してしまう。

「うっ……。ううッ……」

 くぷっ……くぷっ……。

 卑猥な音と共に男の舌が自分のアナルの中を行き来するたびに、排泄物が逆流してくるような不快感。

 しかし、どうすることもできずに今はただ男の舌使いに下半身を任せながら目に涙をためてうめいた。

 お尻の穴がヒクヒクと痙攣し始める。

「んくっ! んふっ!」

 おんぷは口を半開きにして喘ぐ。

 こんなコト、いけないことなのに……。

 おしっこと、うんちの出る汚いところを舐められているのに……。

 押し寄せる不快感と、無理やり引き出される微かな快楽を感じながら、どうすることもできずにおんぷはただ男の行為が早く終わってくれることを望んだ。

 コンコン!

 その時、部屋の扉をノックする音でおんぷは我に帰った。

「おんぷちゃん! 高橋だけど、いい?」

 番組プロデューサーの声だ。

 おんぷは天の助けとばかりにふらふらと立ち上がるとパンツとスパッツを履き、ドアに駆け寄った。

「疲れてるところゴメンね。次回の打ち合わせなんだけど……」

 おんぷとプロデューサーのやりとりをつまらなそうに一瞥すると、男は頭をぼりぼりと掻いた。

 まあいいさ、おんぷちゃんはボクのモノなんだから……。

 男はまだ舌に残っているおんぷの蜜の味を名残惜しそうに舌なめずりをすると、後を追った。

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