「捨てないでください、リンさま、捨てないで」 少女は呟く。縋るような声で。 少女――ランファンは左腕を切断されていた。 其の上下水道を奔った。 軍医の的確な処置がなかったら命を落としていただろう。 だが、少女にはそんなことはどうでもなかった。
一族の王――リン。自分はそのリンに仕えるためだけに育ち、生きてきた。 だがもはや自分の腕は使い出のないものになってしまった。 オートメイルというものがこの国にはあると聞くが、どれほど使い物になるか分からない。 少なくとも以前より戦闘力が落ちるだろう。では自分はお払い箱ではないか。
「リンさま、捨てないで……」 涙が頬を伝った。そのとき扉が開いた。 「!」 ランファンの目に映るのは紛れもないリン・ヤオであった。 「先生がしばらくなら話していいと仰った」 リンはランファンの隣に腰を下ろす。 「リンさま……私はもう……」 「言うな!」 ランファンはびっくりした。今まで見せたことのない顔だった。 「お前は俺の臣下だ。それは変わることはない。永遠にだ」 「はい……」 どちらともなく二人は口付けを交わした。
それから一週間後。的確な処置のお蔭でランファンは順調に回復し、 起き上がれるまでになった。 その病室にリンが見舞いに来る。 「リンさま!」 「いいから寝てろ、ランファン」 そう言ってベッドの端に腰を下ろした。 「俺のために苦労をかけてばかりだな」 リンはランファンの左腕の傷跡をいとおしげに撫でる。 「そんなことは言わないでください。私にはリンさまが全てなのです」 「ランファン……」 二人は再び口付けを交わした。 舌をお互いの口に差し入れ、情熱的に絡めあう。 ランファンの頬が紅潮してくる。 「ぷはぁ……」 口をはずすと唾液が糸をひいた。 「抱いてください、リンさま」 ランファンは病衣を脱ぐと、リンにもたれかかった。 「いいのか」 「リンさまになら……」 リンは何やら考えていたが、思い切ったようだ。 ぐいっと裸のランファンを抱き寄せる。 そしてその胸にしゃぶりついた。 「ああ、はあっ!!」 ランファンの口から甘い声が漏れる。 リンはランファンの胸のふくらみをやさしくもみしだき、 頂点の乳首をかわりばんこに吸っている。 「リンさま、ああ……」 ランファンの膚はますます紅潮してきてピンク色だ。 女の部分も湿ってきて、体が行為を待ち望んでいる。 「いくぞ」 そういうと、リンはランファンをベッドに座らせ、其の前に跪いた。 「はあ……」 ランファンは恥ずかしいのか足をぴっちりと閉じている。 リンは両手を差し入れると、ランファンの股を開いた。 「ああっ……」 ランファンの口から何とも言えない声が漏れる。 そこはもうしっとりと濡れそぼっていた。 「綺麗だ、ランファン」 「リンさま、私、私……」 リンはランファンの女性に顔を埋めた。 ランファンの美しい秘裂を下から上へと舐め、クリトリスにキスをする。 其の度にランファンの体が震えていく。 「ああっ、リンさまあっ、ああっ!!」 ランファンは涙を流して愉悦にむせんでいた。 「ランファン、お前が欲しい」 そう言うと、リンはランファンをベッドに押し倒した。 そのまま組み敷く。 「リンさま、私の『初めて』です。もらってください」 「ああ、最高だ、ランファン」 リンは逸物のさきをランファンの女性にあてがうと一気に腰を突きこんだ。 「!」 破瓜の痛みにランファンの背が反る。 「痛いか、ランファン」 「いいの、続けて」 リンは腰をスライドさせるように振り出した。 やがて愛液があふれてきて、二人の愛を優しく奏でる。 「ランファン、いくぞ、いくぞ」 そう言うとリンは逸物をぬきだして精を放った。
――爾後 リンは腕枕をしてランファンと寝ていた。 「ランファン……」 リンが重々しく口を開く。 「俺はヤオ族のために皇帝の娘を娶らなければならない。 だが本当に愛しているのはお前だけだ。それは永久に変わらない」 「リンさま……」 ランファンは涙を流した。
(終わり)
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