カーマインは、ルイセの細い首筋に唇を這わせる。左手は右の乳房を揉み立てた。張りつめた乳房が優美に形を変え、硬くなった乳首が人差し指で上下左右にいじくられる。
「ん、お兄ちゃん……」
ルイセはカーマインの愛撫に肢体をくねらせた。愛する男の指と唇が、ルイセの肉体に潜んでいた女の官能を引きずり出していく。
カーマインの掌に撫で上げられる感触。硬くなった乳首が逞しい胸板に擦られる刺激。だんだんと下に向かっていく微妙な唇の動き。
愛する男が与えてくる甘い刺激に、ルイセの華奢な肉体は敏感に反応する。短い声を上げては身を震わせ、自分が感じていることの証をカーマインに示す。
カーマインの口が、熱く濡れている身体の中心に達すると、ルイセは身を反り返らせた。
ルイセの蜜はさらりとした感触の舌触りで、薄い味だった。わざとジュルジュルと卑猥な音を立てたながら丁寧に花弁を舐め、膨らんだ秘芯を唇だけで軽く含む。
「ひゃ!」
女の最も敏感な器官に与えられた感触に、羞恥と快楽に切羽詰まった叫びを上げて身をよじる。
カーマインは花弁を舌で丁寧に舐め続ける。薄味の液体はルイセの奥深く、尽きることを知らない泉の如く溢れ出てきた。舌先を尖(とが)らせて、ルイセの奥へと潜り込まる。そのまま舌を蠢(うごめ)かせていく。
「ふひゃん!」
ルイセは絶頂へと達した。ルイセは背を反り返らせ、秘所から勢いよく吹きだした蜜液が、カーマインの顔を濡らす。
顔を上げてルイセの様子を見ながら、カーマインは濡れた顔を右手で拭(ぬぐ)う。荒い息を吐いて白い胸を上下させるルイセの姿に、カーマインは満足を感じて微笑んだ。
「ルイセ、今日は好きなだけ喜ばせてあげるよ」
力の抜けた両足を開き、肉剣の切っ先を蜜を溢れさせる箇所へと当てる。
「いくよ」
「……うん、来て――」
カーマインは、肉剣をルイセの中に押し込んでいく。ルイセの熱く濡れた襞が奧へ奧へとカーマインをいざなっていく。
「ん……んんぅ……」
自分の内側に沈み込む愛する男の分身の感触に、薄いピンク色の髪を乱して悩ましげに頭を振る。
カーマインは、自分の肉剣を迎え入れたルイセの内側を堪能しながら腰を前後に動かす。動きのリズムはだんだんと早くなり、腰の動きも複雑になっていく。
突き込むごとにルイセの反応も激しくなり、カーマインもさらに興奮を増していく。
「ああっ……お兄ちゃんの、お兄ちゃんのが、また大きくなったよぅ――」
「ルイセ、お兄ちゃんじゃない。俺の名前を。カーマインと呼ぶんだ」
「お兄ちゃ……カーマイン、いっちゃう、ルイセ、いっちゃうの!」
カーマインが肉棒を抜け出る寸前まで引き抜き、一気に奧まで貫いた瞬間、ルイセはひときわ大きな声を上げる。
ルイセは両手で寝台のシーツを掴んでよじり、華奢な肢体を背骨が折れそうになるくらいに反り返らせて性の頂点に達した。同時にカーマインも、大量の精を愛する異性の再奧へとぶちまけた。
「お兄ちゃん……」
「ルイセ、お兄ちゃんじゃない。もうカーマインと名前を呼んでくれていいんだ」
寝台の上で、激しいが満ち足りた睦み合いの余韻に二人は浸っていた。
カーマインの胸板に頭を預け、身体を優しく撫でる広い掌の心地よい感触に、ルイセは穏やかで陶然とした表情を浮かべている。
「俺たちは結婚するんだ。いつまでも、お兄ちゃん呼ばわりは変だろ」
「だって、お兄ちゃんを呼び捨てにするの、気恥ずかしいの……まだ」
「仕方ないな、ルイセは」
カーマインは笑い、ルイセの言葉を受け入れた。
兄妹として過ごしていた時から、ルイセには甘かった。慌てなくても、自分のことを名前で呼んでくれる日はすぐだ。カーマインは内心でそう思う。
「お兄ちゃん」
ルイセは少し身を起こして、カーマインの顔を見つめる。
「なんだい?」
「お兄ちゃん……愛してるよ」
「――俺もだよ、ルイセ」
カーマインは左右で色違いの瞳に優しさを込めてルイセを見つめる。自然にお互いの顔が近づいていく。
かつては兄妹であり、今は愛する者同士の二人は、ゆっくりと唇を重ね合わせていった。
了
読者の方々、お待たせしました。DDD初の投稿作品がやっと完成いたしました。
この作品以降の投稿では、なんとか遅筆を直していきたいと反省することしきりです。 グローランサー・ネタでの作品予定は、ダーク入ったカーマインが、ヒロイン達を性的に支配していくという内容です。
同じ作品のネタで、純愛とダークを分けて書くというチャレンジは当初からの予定でしたが、ここまで時間かかるのは誤算です(苦笑)
よろしければ感想を下さい。誉めでも貶しでも、意見こそが書き手のエネルギー源。
感想が多いほど、次回作が投稿されるのが早くなる……かもしれません(笑)
では、また今度の作品でお会いしましょう。