六月のこみパが終わり、『ぶらざー2』と『チーム一喝』の合同打ち上げも終わった夜中に、駅前の居酒屋から七人の男女が出てくる。
「「「「おつかれさまーーーーっ」」」」
「それじゃあまた。今度は大学かな?」
「さらばだマイブラザー、同志の部屋まで送りたいのはやまやまだが我輩はこれから戦利品の確認とビデオのチェックをせねばならん。よってここで別れさせてもらうぞ。ア〜ディオ〜ス!マ〜イスゥィ〜トハ〜ト!」
「「「「きゃぁぁーーーーっ!やっぱりせんどー君と大志君てそういう関係だったのーーーっ!!」」」」
「だああっ、ろくでもない事を口走るんじゃねぇー!」
「そーよ!大志、和樹に迷惑を掛けるんじゃないわよ」
賑やかしい会話が人通りの切れない周りの視線を集め、それに気付いた彼らは逃げるように帰路につく。
大志は一人で紙袋を抱え、まゆ、美穂、夕香の三人は自分達のマンションへ、瑞希、和樹、玲子の三人がまゆ達とは反対の方向へと歩き出す。
「あれ?玲子ちゃんは今日はこっちなの?」
和樹の肩にもたれるように身体を預けている玲子に気が付いた瑞希が不思議そうな顔で問い掛ける。
「ああ、だいぶ飲み過ぎたらしくて……あの三人の部屋じゃかえって調子悪くなっちまうだろうからウチで寝かせた方がいいと思ってな」
「ゴメンネ〜せんどー君。お世話になりますぅ〜……」
打ち上げの途中まではかなりのテンションで突っ走っていたのはいいが、瑞希に向かって見得を切ったと同時に和樹を落すといった失態を演じてしまってからはとたんにしおらしくなり。
ジョッキを開けるペースだけがアップしたため、最後になってフラフラになってしまったらしい。
「……別に…いいけど……」
「何怒ってるんだよ……瑞希?」
「イーだっ、和樹なんか知らない!しっかり玲子ちゃんを介抱するのよ」
「あ……?おっおいっ!」
いきなり背を向け歩き出した瑞希に要領を得ない顔で声を掛ける和樹に向かって、ベーッと舌を出し、それっきり振り向かずに瑞希は帰っていく。
「……何なんだ、いったい?」
何を怒られているのか見当もつかないのか、和樹は首を捻るばかりだ。
「せんどー君、駅に荷物があるんだけど取りに行っていいかなぁ?」
玲子が和樹の肩にもたれたまま聞いてくるが歩く足元は膝が笑って頼りない。
「荷物ってコスプレの衣装だろ?結構でかいのにそんな状態で持てないだろうに」
苦笑を浮かべた和樹に笑顔を向けて玲子が続ける。
「にゃはははは、その時はせんどー君が持ってくれればいいでしょー」
「ヘイヘイ……それで、今にもへたり込みそうな玲子さんはどうすれば良いんでしょうか?」
口調だけは困ったように和樹が質問を返す。
「うーん、私をおぶってくれればいいよ、お姫様抱っこでもいいけどぉ〜♪。にゅふふふふ……」
「荷物が持てないぞ?」
「あれぇ?そっか……それじゃあ私が荷物を持つからせんどー君が私をおんぶしてぇ……これで問題なしっ!」
「だああっ!そりゃ全部俺が持つって事じゃねえか!?」
名案だとばかりに笑顔で語る玲子は、すかさず突っ込む和樹の台詞にきょとんとしている。
「ええーっ?千堂君が持つのは私だけだよぉ?荷物は私が持つんだからぁ」
見事なまでに酔っ払いの論理を並べていく玲子に溜め息をつきながら肩を抱き寄せて和樹が歩き出す。
「……わかった、早いとこ酔いを醒まして家に帰ろう」
「ええーっ?私の荷物はぁー?」
「明日!コインロッカーをわざわざ漁ってコスプレの衣装を持っていく泥棒なんか聞いた事も無いから安心してくれ」
何とか玲子の話題をそらせようと和樹の方は足早に自分のマンションに向かって歩いていく。
「ああん、待ってよぉせんどー君の意地悪ー」
本人は走っているつもりなのだろう、慌てた玲子は見事な千鳥足でよろよろと和樹の後を追いかけていった。
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二人が駅前通りを少し進んだ辺りで黒のタンクトップに包まれた上着から覗く肩から顔までを真っ赤にしてハーフパンツの足元をふらつかせながら玲子が遂に音をあげる。
「せんどー君、あたしもうダメみたい」
ろれつは何とか回っているが口調がだいぶ怪しい玲子が寄り掛かっていた和樹の肩からズレるように膝が落ちる。
「えあっ?ちょっとまった……ンッ」
こっちも酔いが足にきている和樹が慌てて受け止めるように支えようと何とか踏ん張って抱き寄せると丁度玲子のおでこの辺りに和樹の唇が触れてしまい、二人の動きが停止する。
「え……?」
「あ……?」
しばしの沈黙……。
通りを歩く通行人の視線を浴びながらたたずむ玲子が飛び退くように離れるが、そのままへたり込み、腰に巻いてあったサマージャケットに土がつく。
「あ……と…大丈夫?」
慌てた和樹が手を伸ばすが、玲子は頬を染めたまま和樹の手を眺めるだけで呆けている。
しばらくの間、額に手を当てたまま動かず、和樹を見つめていた玲子の瞳からいきなり大粒の涙が溢れ、嗚咽が漏れてくる。
「ん……くっ……ふぇ…えっ、えっ……ひっく」
はたから見れば和樹が玲子を突き飛ばして泣かしているように見えるらしく(実際そうとしか見えない構図ではあるのだが)通行人達は冷たい視線を和樹に刺していく。
「え?……あ…おっおい!玲子ちゃん!?」
この状態で一番慌てたのは和樹で、事故とはいえ交際している相手にキスしてしまった挙句に泣き出され、おまけに加害者扱いで白い目で見られている状況から逃げ出すように、いまだに立ち上がれない玲子を抱きかかえて走り出した。
「だああッ!俺は何もしてないぞー」
その台詞をいったい何人が信じたかは甚だ疑問だが、通りの喧騒はいつもと変わらずに人ごみに紛れていった。
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駅前の通りから外れた中央公園の中を玲子を抱えたまま、和樹が歩いていく。
「せんどー君ごめんねー、私…重くない?」
和樹の腕の中で玲子が申し訳なさそうな声で謝るが、聞こえないかのように歩き続ける。
「ねぇ、せんどー君、怒ってる?」
やはり返事は無い。
「あの…その…さっきはゴメンネ…何でかな……恥ずかしかったけど凄く嬉しくて……よくわかんなくて……」
和樹の腕の中で小さくなっていく玲子の耳に上の方から「プッ」と吹き出す声が聞こえる。
玲子が見たのは、いつもと少し違う意地悪そうな苦笑を浮かべた和樹だった。
「そんな事じゃ怒らないよ。まぁ…ちょっとはびっくりしたけどな、玲子ちゃんいきなり泣き出すし、周りの奴らの視線は痛てぇし」
「ご……ゴメン!」
「をぉ!!」
いきなり腕の中で頭を下げる玲子にバランス取られたのか、和樹の足元が乱れ、倒れないように踏ん張っている。
「グッ……いかん、そろそろ限界だ。玲子ちゃん立てるか?」
「う……うん、大丈夫。せんどー君ほんとにゴメンねー……えっ?……ええっ!!やっぱりやだぁ!せんどー君、このままぁー」
「だああっ、玲子ちゃん!やめッ」
自分で立とうと足を付けた時に、和樹に抱きかかえられていた体勢が「お姫様抱っこ」だった事にようやく気付いた玲子は駄々をこねるように和樹の首にしがみ付いてくるが、更にバランスを崩した和樹と共に地面に崩れ落ちていく。
「いったーいっ、せんどー君の意地悪ー」
「……原因を作って、そういうことを言うのね……君は……」
二人でよろけながら立ち上がり酔いと疲れを取るために公園のベンチに腰掛ける。
酔ったまま運動をして汗が噴き出した身体に夜風が心地いい。
「あれぇー?どこにいっちゃったかなぁー」
公園の噴水の脇にあるベンチで二人で夜景を眺めながら呆けていると玲子がポケットを探り出している。
「見て見てせんどー君♪今日ね、こんな物をもらっちゃったんだ」
ようやく探り当てたのか、玲子は得意そうに一枚の名刺を和樹に見せる。
「えーーと?『カポポン営業部広報課』……なんで玲子ちゃんがこんな物を?」
街灯の明かりで何とか読めた肩書きは、有名な格闘ゲームのシリーズを出し続けているゲームメーカーのものだった。
合点が行かない和樹が素直に疑問を口にすると、玲子の方はいつもの屈託の無い笑顔で事の顛末を語り出す。
「うん、せんどー君の所で売り子をしてた時の帰りに更衣室に行く途中でねー。なんかくたびれたようなおじさんがこれ持ってきたんだよ、翔様のコスをしてる時にチェックしてくれたんだって」
「くたびれたようなって…一応相手は会社の人なんだから……」
玲子のかいつまみ過ぎた解説に和樹は苦笑で返すしかない。
「……でも、これでせんどー君にちょっとは近づけたなぁ」
小さな呟きが和樹の鼓膜を震わせる。
(俺に近づく・・・・・・?)
「……せんどー君、コミックZの編集長にスカウトされたんでしょ?大志君から聞いたよ」
いつもの明るい口調が嘘のようにトーンを落として話す玲子は和樹から目をそらせたまま言葉を続けていく。
「前に言ったよね、コスをするのはキャラへの愛情なの。せんどー君が漫画を書くのと同じで好きなキャラクターが出てきて、みんなにそのキャラの事をもっと好きになって欲しくてコスをするの。私の好きなキャラはこんなに格好良いんだよって。」
「……そうだったな」
和樹も呟くように相槌を打つ。
「でもね、私が誰よりも好きになって…みんなにその人が好きなのを知って欲しいのに、みんなには好きになって欲しくない人が出来たの」
和樹に背中を向けて玲子は更に続ける。
「出会ったのは春なんだけどね……その時には変わった趣味の人だなって思ったの。だってそうでしょ、初めて同性愛の漫画を見て冷静に感想をくれたのってその人だけだったんだ……その人が好きだって気が付いたのは去年の秋で、その人も私のことが好きになっていてくれて……私が間違った事をした時には本気で怒ってくれて…困った時には助けてくれて…もっともっとその人のことが好きになって……」
和樹は黙ったまま。
誰も通らない公園に吹く風だけが玲子の呟きのような独り言を運んでいる。
「いつもコスをしている時みたいに大好きなその人になりきるより、その人の好きな人になりたくなったの。……ねぇ千堂君、私って嫌な女の子かなぁ?」
泣きそうに呟く玲子の肩が震えている。
「その人にはずっと傍にいる人がいて……私より何でも出来て、いつもその人のことを助けて、私の知らないその人を色々知っていて、好きな気持ちも……」
わざと目の前にある噴水だけを見つめていた和樹が視線を動かしその目に映したのは、肩を震わせながらベンチの上で膝を抱えている玲子の背中だった。
「玲子ちゃん……」
突然、身体ごと振り向いた玲子が泣きながら真っ直ぐに和樹の瞳を覗き込むように見据えながら小さく唇を震わせる。
「………きなんかに負けたくない」
「……え?何を……?」
吐息のように聞こえた玲子の声は和樹の耳には届いてはいなかった。
それでも、かろうじて聞き取れた声には今まで和樹の聞いた事も無かった熱情のようなモノを感じ、玲子のひたむきな潤んだ瞳から逸らす事も出来ず和樹の動きが止まる。
少しの沈黙の後にゆっくりと噛み締めるように玲子が言葉を続けていく。
「私だって千堂君と瑞希ちゃんとの付き合いが長いのは知ってるし……二人とも相手を信じあっているのもわかってる…さっきはみんなの前で格好をつけて千堂君をあげても良いなんていったけど……そんな事……絶対…嫌!私……千堂君の一番になりたいの!何でもいいの、ただ一つだけでも千堂君の心の中の一番に!」
必死に思いを伝えようとする玲子の瞳を受け止めながら。
「……綺麗だな」
和樹の呟きに今度は玲子の動きが止まる。
そのまま向かい合った玲子の頬を包み込むように手を添え、流れる涙を拭いながらいつもと変わらない柔らかな、しかしいつもと少し違う自嘲を混ぜたような笑顔で和樹が口を開く。
「俺はさ……玲子ちゃんはいつも明るくて、サークルのみんなとはしゃいで、瑞希や大志ともすぐに仲良くなって、俺と付き合いだしても何も変わらなくて……実はただの友達のままでいるのかとも思っていたんだ……」
「そんな事……無いよ……私…誰よりも千堂君が好きなんだから……千堂君の彼女になれて幸せなんだから……」
拭う端から溢れる玲子の涙に和樹が口付けをする。
「え……?」
そのまま玲子の頬に添えていた手をゆっくりと背中に回して、力強く抱きしめる。
「千堂君?」
「……ありがとう」
抱きしめられたまま和樹の返事を耳にして玲子の瞳からさらに涙が流れ出す。
悔し涙でもなく、悲しみでもなく。
好きな人に好きだと言われる嬉しさで溢れ出す喜びの涙。
「千堂君……信じていい?今だけでも……千堂君の一番になれること……」
怯えるように玲子が和樹の背中に手を回し、唇をしっかりと重ねる。
「……お願い……信じさせて」
和樹の手を自分の乳房に導き、その上から自分の手を重ねてゆっくりと揉み絞る。
「玲子ちゃん……何を…ンムッ」
慌てる和樹の言葉を遮るように必死に唇を重ね、このまま離さないかのように身体を摺り寄せる。
タンクトップの胸元がずれ、和樹の手の平に直接乳房の柔らかさが感じられる。
吸い付くようなそれは玲子の手によって形を変えるままに和樹の指を食い込ませながら、硬くしこった乳首がそこだけ別の主張をしている。
「玲子ちゃん、こんなところで、やばいって」
和樹の方もこの玲子の乱れ方にだんだんと理性をとかされ、言いつつも手は玲子の肌から離せない、指に力を入れるだけで弾き返されるような感触を楽しみながら玲子に塞がれた唇をこちらからアプローチしていく。
「ンフゥ……千堂君……私を離さないで……私、頑張るから……千堂君のために頑張るから」
頬を上気させた玲子がタンクトップをずらし、半分剥き出しになっていた双乳を露わにし、再び和樹の手を添えさせる。
「こんなところで……玲子ちゃんは恥ずかしくないのかい?」
意地悪く聞く和樹の言葉を耳にして玲子の息がさらに荒くなり、ゆっくりと形を確かめるように手の平を滑らせている和樹の手に双乳を押し付けて快感を得ようとする。
そのまま玲子の両手は押さえつけるようにハーフパンツの股間に添えられ、電気でも流されているかのようにピクンピクンと震えていた。
「恥ずかしいけど……なんでだろう、いつもよりも千堂君を感じる事が出来るの……なんか初めて抱かれた時みたいに……ハウッ」
張りのある双乳の肌を撫でていた和樹が、指の間に玲子の乳首を挟み込みながら小刻みに震わせると、ため息とともに玲子の上半身がのけぞってしまう。
「そういえば……俺と玲子ちゃんの初めてって……こみパの時の屋上だったっけ」
禁止されるかもしれないコスプレを何とか続けようと奔走をしてもうまくいかず、全てを諦めてしまいそうな玲子に何とか立ち直って欲しかった和樹が取った行動は、自分の思いを全てぶつける事だけだった、その時に初めて玲子が和樹に心も身体も頼る事を示した瞬間でもあった。
だからと言って初体験がイベント会場の屋上(本来は立ち入り禁止)で処女を散らすのは別だとは思うが……
「千堂君……こんな時に言うのは反則だよ」
その時も玲子は和樹の隣りで翔のコスプレをしたまま、沢山の参加者の気配で溢れる眼下を視界に入れながら抱かれた事に、初めての痛みが快感に変えられた興奮を思い出していた。
「あんな体験をしたら普通じゃ満足できないのかなぁ?」
和樹の方も今の状況に興奮が止まらなくなっている、玲子の儚げな姿や普段なかなか見せてくれない思いを突きつけられ、愛しさが増している時に積極的に身体を求められている。
意地悪い笑みを浮かべながらクルリと玲子を噴水に向かせ、膝に座らせたまま後ろから抱きつくようにタンクトップを捲り上げ、剥き出しになった乳房を正面に見せつけるようにすくい上げて優しく揉みこむ。
「ヤッ……千堂君こんなのダメェ」
ショートカットの一見青年にも見えそうなシルエットにはアンバランスとも取れる柔らかく膨れた双乳の量感を晒しながら切れのある瞳を潤ませて、後ろから弄ぶ和樹に向かって手を伸ばすが、和樹がかわすのは簡単だった。
「ダーメ、誘ったのは玲子ちゃんだよ。俺がいつも玲子ちゃんの事を思っているのに今更疑っている悪い娘にはおしおき♪」
右に左に逃げようとする玲子を膝の上に座らせながら、乳肉を揉み込み震わせたり、乳首を指先で転がして玲子の反撃を全て封じ込めていく。
「あっ……ヤダッ…千堂君、恥ずかしいよ…感じすぎるのぉ……それに……千堂君のがお尻に当たってるぅ」
すでに和樹の方も玲子の胸の感触と足の間にはまるように動く尻肉に刺激されて肉棒が痛いほどに勃起している。
「それじゃあ、やめようか?」
そのまま押し付けるように玲子の尻肉の割れ目に股間の膨らみを擦りつけていた和樹が動きを止めても、膝の上の玲子は悶えながら動き続けていた。
「やだぁ、もっとぉ……千堂君、お願い……もう止められないの……私、どこか壊れちゃったみたいなの」
逃げる事を忘れた玲子の両手は和樹の肉棒をさらに感じようとするようにハーフパンツのボタンとチャックを外し、秘唇の隙間からジワリと滲み出している愛液のせいで透き通りはじめた下着ごとずらしていく。
「玲子ちゃん、誰かに見られても良いのかい?」
「うん、いいの……千堂君の物を頂戴、見られてもいいの……千堂君のが欲しいの」
外にいる事を忘れたかのように和樹の肉棒を受け入れるための準備を整えていく玲子の秘所は少し薄めの陰毛に縁どられながら蜜を吐き出してゆっくりと開いていく。
ここまでされたら和樹も我慢が出来るはずも無く、ベンチに腰掛けたまま玲子を振り向かせ、片手で胸に顔を埋めるようにして抱き締めつつ、もう一方の手で猛った肉棒を見せつけるように玲子の秘唇に擦りつけた。
「千堂君の意地悪ゥ…早く入れてよぉ……それともこんなエッチな娘はいやぁ?」
胸元を抱きしめられたまま焦らされていく玲子の腰が前後にいやらしく振られ、肉棒をクチャクチャと舐めるように刺激していき、本当に唇があるかのように蜜にまみれた小陰唇が開いたり、閉じたりして和樹の肉棒の先に刺激を加えていく。
「れ……玲子ちゃん、わかったからそんなに慌てないで…ほら、ゆっくり入れてあげるから……んっ」
「はぁぁぁぁ……ん…くはぁぁぁ」
和樹が腕の力を抜いて玲子の身体を解放して行くと柔らかなヒップが形を変えながら和樹の太腿に腰掛け、肉棒をゆっくりと小陰唇の間にぽっかりとあいた膣口に飲み込んでいく。
玲子を焦らすためにやったはずの和樹もその亀頭の先からゆっくりと包まれていく感触に先走りの汁を滲ませながらすぐにでも射精しそうになる快感に耐えていた。
「玲子ちゃん、好きに動いていいよ」
「……動けない…千堂君のが入ってるだけでイッちゃいそうなの、このままじゃダメ?」
タンクトップがずり上げられ、和樹の目の前にフルフルと揺れた乳房を見せ付けながらはにかむように聞いてくる玲子には外でしているというシチュエーションのせいか感じやすくなっているらしい、今年に入っても何度か身体を重ねていた和樹もここまで乱れる玲子を見るのは久し振りで、すぐにでも欲望を吐き出そうとしている肉棒を何とか押さえ込んで余裕のある演技を続けていく。
しばらくしても動き出そうとしない玲子だが、その膣口は息をするように和樹の肉棒を包み込み、リズムを刻むように締め付ける。
「玲子ちゃんが良くても、俺の方が我慢できないんだ……いくよ」
どうにか射精感の山を超えた和樹が玲子の乳首に吸い付きながらその身体を突き上げ始めた。
「ヒヤァァァァ……千堂君ッダメッ…イッちゃう……イッちゃうよぉ、噛んじゃだめぇ!伸びちゃう……胸…きゃうぅぅ……乳首ぃ……引っ張らないでぇ…イくっイくっ……本当にイッちゃう!!」
和樹の突き上げに翻弄されながら玲子の甘い悲鳴が辺りに響く、その声に負けないほどに和樹の肉棒を飲み込んでいる結合部からはクチャクチャと濡れた音が響き渡り、和樹は腰の辺りから冷たい固まりのようなものが背骨を伝わって這い上がってくる感覚に身を任せ、睾丸の付け根から熱い塊が肉棒の中を走り抜ける感覚に、さらにペースアップしながら玲子の秘部に腰を突き上げていく。
「玲子ちゃん……俺もイきそうだ……もっと動くからな!」
「ハッハッハッ…ヒック…ヒィィィッダメェ!壊れるッ…壊れちゃうぅ……千堂君怖いよ…私壊れちゃう……イクッイッちゃうの…ダメッ…クゥウ!…ウアアアアアァァァァァァァァ!!!」
「うあっ…俺もッ……ふっ……んッ………はぁぁ」
辺りに聞こえても構わないような嬌声を上げて身体を痙攣させた玲子の膣から肉棒を引き抜いた和樹が亀頭の先端から白濁した欲望の塊を噴き出して公園の石畳を汚していく。
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「……はあっはあっはあっ……ふぅぅ……………凄かった」
気持ちが落ち着いてきた玲子が身なりを整えながらベンチに座りなおす。
「玲子ちゃん……大丈夫?」
「うんっ♪」
和樹の声にいつもの明るい笑顔を浮かべて頷く玲子には、先ほどまでの悲壮な陰は漂わせてはいない。
「しっかし……凄い乱れ方だったよなぁ……もしかして玲子ちゃん……こういうの好き?」
ニヤッと意地の悪い笑みを浮かべながら聞く和樹に、慌てたように頬を染めて玲子が拳を振り上げる。
「せんどー君……意地悪ばっかり言ってると嫌いになっちゃうぞ!」
「玲子ちゃんが嫌いになっても俺が好きなのは変わらないよ」
「……せんどー君の意地悪〜」
いつもの柔らかい苦笑で返す和樹の台詞に玲子は身体中を真っ赤にして固まった。
「あら、和樹君に玲子ちゃんじゃない、こんな遅くにどうしたの?」
聞きなれた声に二人して目を向けると私服に着替えた南が立っていた。
「「南さん!?」」
思わずハモった二人にクスリと笑みを浮かべ。
「こみパの事後処理ですよ、スタッフには色々と仕事が残っているのでいつもこの位の時間になりますね、それにここを通り抜けた方が近道なんです」
普段通りのおっとりとした話し方で解説をする、そのまま不思議そうな顔で和樹達二人にむかって。
「和樹さん達は何をしていたんですか?こんな遅くに公園になんて……まさかっ!」
ギクッ!!
という書き文字が脳裏に浮かぶ二人が笑顔と身体を引きつらせながら南の台詞の続きを待つ。
「今まで打ち上げで飲んでたんですか?ダメですよっ一応二人とも未成年なんですから!」
「「えっ……ええっ……まぁ………はぁぁ」」
二人で溜め息を吐き論点がずれた事に安心していたが、南の去り際の一言が胸をえぐった。
「それじゃあ二人ともおやすみなさい。それと和樹君、くれぐれもこんな所で玲子ちゃんを襲ったりしちゃあダメですよ。この公園は覗きとかが多いって話ですから」
「「え゛っ!!」」
南の姿が見えなくなったと同時に和樹と玲子の二人も駆け抜けるようにマンションへと帰っていった。
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目の前が明るい、何時の間にか朝になっていたようだ。
「にゃははは、せんどー君、朝だよー」
いつもの明るい玲子の声が寝起きの耳に心地いい、その声をBGMに和樹はもう一度寝なおそうとするが、次の言葉で意識が無理やり覚醒する羽目になる。
「……起きて、あ・な・たッ…チュッ♪」
「うぇ?」
耳元に囁かれたその台詞と頬に触れる柔らかな感触に飛び起きた和樹の目に映ったのは、朝の光に負けないほどの玲子の笑顔だった。
「……ああ、おふぁよう」
それでもまだ寝呆けている和樹の返事に玲子の不機嫌そうな声が返ってくる。
「もうっ、せっかく雰囲気を出して言ったのに……こんな格好をして起こしに来た女の子を前にせんどー君が起きてくれないんならやめようかなー」
「んんー?……格好?…………ああっ!!玲子ちゃんっ、その格好!」
ここ数ヶ月、変わらないはずだった朝の風景にいくつか入ったスパイスの一つはとてつもなく強烈だった。
ショートカットに、悪戯を企んでいる猫のように目を細めた笑顔はいつもの通りだが、なだらかな肩を剥き出しにしてエプロンを着けている。
そのまま視線を下に向けると、引き締まった太腿が眩しく目に入ってきた。
いつものようにショートパンツでも履いているのだろうと思っていた和樹の目に真っ白な丸い肉の塊が二つ飛び込んできた。
「にゃははは!どぉ?せんどー君、目が覚めた?」
玲子はエプロン一枚でその胸と、恥毛に飾られた秘部を隠しただけの姿で、唖然とした和樹の前でクルリと回る。
背中は首と腰の辺りの紐だけをアクセントに、剥き出しの背中と張りのあるお尻、そこからすんなりと伸びた太腿までもが一気に覚醒した和樹の脳に叩き込まれていく。
「れ……玲子ちゃん……その格好って…どうしたの?」
夢か現実か区別が付かずに混乱している和樹に言えたのはこれだけだ。
視線はしっかりと玲子の姿態に釘付けなままになっている。
「せんどー君の一番になるために取り合えず出来る事から初めようかなって、ど〜ぉ?今は寒くないからいつもこの格好で起こしてあげるよ?」
「なんか方向が間違っているような気がするんだけど……」
「うーんと……それじゃやめよっか?」
「イエ、ぜひともよろしくお願いします」
和樹はベッドの上に正座して頭を下げる。
こんなに美味しい目覚めを提供してくれる彼女がいるのに断る愚か者もいないだろう。
「にゃははは、オーケーオーケー大好きなせんどー君のためなら何でもしてあげるよー♪朝ご飯の用意も出来てるから早く食べよーね」
キッチンに向かう玲子の後姿(主にその丸いお尻)に見とれながら和樹は呟いた。
「大志や瑞希にばれたら……言い訳はどうしよう」
続く
いかがでしたでしょうか、ここに立派なバカップルの誕生です(爆)
グレン様こんなんでよろしいでしょうか。
玲子の陵辱ネタが欲しかったのでしたら、「プレゼント」ワールドでは出来ませんのですみません。
この話は『プレゼント』の第一話と同じ時間軸のお話です。
つまり同じ頃に瑞希はあんな事をして、三人娘もとんでもない事をしている訳です。
第一話に入れようかとも思っていたのですが、完全に別視点にした方がいいのではと思いこのような形にしました。
成功か失敗かは今後の実力次第なのですが……破綻しないように頑張ります(汗)
「プレゼント」の方がまだ続くので今後も「アナザー」が二本位書かないとバランスが取れなさそうです。
しかし……純愛って難しいです、Hシーンを書くのがこんなに難しいとは(苦笑)
十行書くのに三日もかかったり、オチまで書き上がっているのにこれ(Hシーン)だけすっぽりと抜けていたりで仕事中にまでうなる毎日でした。(仕事しろよ自分)
次回はまた瑞希いじめに戻ります。
色々ネタはあるのでペースはキープ出来るとは思いますが……いいのか?こんな口約束して。
次回予告
「いらっしゃーい、瑞希ちゃん待ってたよー」
「ええーっ!なんなのその格好?」
裸エプロンで出迎えるまゆに驚く瑞希、平穏な週末を迎える事が出来るのか?<無理!
次回 『第三話 羞恥のパジャマパーティー』をお送りします。