A.D.2049、東京第24区を襲った変事。
発端は軍事企業A.R.M.A社の研究施設での生体兵器の暴走だった。
暴走した生体兵器群は第24区内のA.R.M.A社の施設を破壊、
破壊された研究施設の機能暴走により、時空の歪みが引き起こされた。
時空の断層によって陸の孤島と化した第24区には
時空同士が相互に複雑につながりあった危険な次元迷宮が生まれていた。
次元迷宮内には暴走した生体兵器群が潜伏し、
破壊を免れて生き残った人々を恐怖に陥れていた。
A.R.M.A社社長・甲斐英一郎は第24区を封鎖し、
制御下に残った戦力を動員して事態を収拾にあたった。
最新型の生体兵器『ミューティノイド』であるアスカとカエデは、
破壊された研究施設から脱出し、24区内の難民キャンプに身を寄せていた。
2人は、放置されていた地下ガレージに様々な電子機材を運び込み、
簡易型テレポーターやリペアポッド、記録・解析用の端末などを設置して、
普通の地下ガレージを、即席の研究施設に仕立て上げた。
A.R.M.A社の本社ビルにいるシズカから2人にテレパスが届く。
離れ離れになりながらも、互いの無事を喜び合う3人。
だが、シズカは甲斐が命じた過酷な任務を2人に伝えなければならなかった。
『東京第24区の解放と、暴走した生体兵器群の根絶』
次元迷宮と化した無数のA.R.M.A社施設を調査し、
生体兵器の基地を一つずつ潰していくという作戦だった。
アスカとカエデの表情が厳しいものに変わっていく。
不安定な次元迷宮に潜入する事ができるのは一度に一人、
高い生存能力を持つ戦闘型ミューティノイドとはいえ、危険過ぎる任務だった。
次元迷宮を徘徊している生体兵器のデータも、
研究施設がことごとく壊滅してしまったため、失われていた。
「─―私が行く。私に任せて」
未知の危険に最初に立ち向かうのはアスカだった。
「…カエデ、心配しないで。私はこんなところで死ぬわけにはいかないから」
最初の調査地である、水質調整施設へ潜入したアスカ。
すでにこの施設内の時空も歪んでおり、
その内部は複雑に入り組んだものになっていた。
侵入者を排除しようと、暴走した生体兵器たちがアスカに襲い掛かる。
彼女は、得意の逆手二刀流で次々と生体兵器を倒していった。
愛用のチタン合金製のクナイを流れるように振るい、
アスカは“ソルジャー”の群れを斬り捨て、薙ぎ倒していく。
(兵器として生まれてこなければ、こんな死に方をせずに済んだのに…)
彼女にとっては楽な戦いだった。
ここを徘徊する“ソルジャー”の戦闘力はそれほど高いものではなく、
アスカの変幻自在の動きについてくる事さえできなかった。
(遅い…これじゃ、まるで虐殺みたいだわ…)
あまりの敵の脆さに、この美しい戦闘マシンにも慢心の感情が芽生えた。
アスカは感情的なところもあるが、決して傲慢な性格ではない。
だが初めての本格的実戦という空気に呑まれていたアスカは、
平常心を失い、その動きには少しずつ隙が生まれていく。
その隙を突く事のできない敵が、彼女の慢心をさらに増大させた。
(思ったより、早く済みそうだわ…あっ)
気がつけばアスカの体温は限界近くまで上昇していた。
手持ちの冷却剤も底をついている。
(冷却剤さえあれば、まだまだいけるのに…仕方ないわね)
一応、初めての実戦である。
不意のオーバーヒートだけは避けたかった。
アスカはベルトに装着したリターナーを起動させ、
自らの身体をガレージへ転送した。
「ええー、ズルいよ、私も行きたい!」
カラダの冷却を済ませたアスカが、続けて潜入すると言いだしたのを聞いて
カエデが抗議の声をあげる。
(アスカ、油断は禁物よ。気のせいかもしれないけど、今の貴女は…)
シズカも制止しようとするが、アスカの耳には入らなかった。
「ごめんカエデ、シズカ。もう一度だけ私に行かせて」
アスカは一人でも施設全体を制圧できる、そう考えていた。
「ぶぅー」
ふくれるカエデを尻目に、テレポーターで施設へと飛ぶアスカ。
彼女らしくない、浮ついた気持ちを抱えながら。
後に残され、ふくれっ面でガレージを歩き回るカエデ。
だが、彼女はアスカのとんでもないミスに気がついた。
「あっ、アスカ、リターナーの補充、忘れてるんじゃっ!?」
リターナー無しでは次元迷宮から帰還することができない。
呆然とするカエデの頭脳にシズカの声が響く。
(…施設を制圧すれば、あちらの端末から通路を開く事ができるはずよ)
そう言ったシズカも、不安を隠す事は出来なかった。
カエデは近くのドラム缶の上に座り込み、天井を見上げながら嘆息した。
「大丈夫かなぁ、アスカ…」
前回よりさらにペースを上げ、施設の最深部へと向かうアスカ。
彼女は、心なしか敵の動きが鋭くなっているように感じた。
「敵が手強くなった…でも、まだまだ!」
実際、彼女にはまだ十分な余裕があった
逆手二刀流の必殺剣舞“飛燕”で相手を斬り捨て、
絶対フィールドを展開して群がる雑魚を吹き飛ばす。
そんな激しい戦闘の中、一瞬だけアスカの動きが止まった。
戦闘マシンであるはずのミューティノイドに、
小杉博士が植え付けられた人の子らしさ。
だが、人としてまだまだ未熟なアスカは、慢心に溺れてしまっていた。
油断から生まれた隙を、敵は見逃さなかった。
背後から忍び寄った“アサシン”が、不意をついてアスカの首に腕を絡ませた。
「うっ…!?」
アサシンの腕からは微量の電流が送り込まれ、
アスカの首を走る重要器官を徐々に弱らせていった。
「う、うぅ……ち、力が……?」
じわじわと締め上げられて、徐々に身体機能が低下していく。
敵が弱ったのを察知して、周囲の生体兵器たちも逆襲に転じた。
アスカの華奢なボディを“ソルジャー”の拳がえぐる。
「ぐふぅぅっ!?」
体内の空気が逆流し、無様な悲鳴をあげるアスカ。
容赦のない拳が、続けて脇腹にも沈み込む。
「うふぅぅっ!」
“アサシン”の締め技から解放されたアスカが、膝から崩れ落ちる。
致命傷というわけではなかったが、無視できないダメージだ。
(…悔しいけど、一度退くしか……あぁっ!?)
ようやく、アスカは気がついた。
ベルトに装着しているはずのリターナーがない。
(しまった…補充を…!)
今更ながら、自らの慢心を悔いて恥じるアスカ。
だが、すでに彼女は絶体絶命の窮地に陥っていた。
傷つき倒れ伏したアスカに、なおもアサシンの手足が絡みつく。
「あっ…う、くっ…!」
左腕と左足を同時に極められ、身体の自由を奪われていく。
股間を晒すような格好にされてしまい、アスカの表情が羞恥に染まる。
「いやっ……は、放してっ…!」
顔を赤らめながら、必死にもがいて抵抗を試みる。
だが、周囲の生体兵器たちも弱った獲物を逃がすつもりはない。
目の前の“ソルジャー”が腰から警棒を抜き放つ。
表面には電流が走っている、放電属性の警棒だ。
「こ、このままじゃ…!」
焦るアスカだったが、拘束を解く事はできない。
「…あぁっ!? はぅあぁぅっっ!!」
警棒はアスカの股間にある循環液の補給口に挿し込まれ、
電流が循環液とともに体内を駆け巡った。
筋肉組織が加熱され、アスカの体温が異常上昇してゆく。
必殺技や絶対フィールドを使い続けて、すでに身体は高熱状態にあった。
「い、いやぁぁぁぁっっ……!」
視界が赤く染まり、人工頭脳から非常事態を報せる警告が発せられる。
オーバーヒートすると、あらゆる感覚が過敏化してしまう。
警棒が股間の補給口をかき回し、電流が全身を駆け巡る感覚が
何倍にも増幅されてアスカに押し寄せた。
「あぁぁっ……あぁ、はあぁっ…あぁっっ!!」
華奢な身体がビクンッビクンッと大きく跳ね返る。
(こ、股間がっ、股間が熱いっ……!!)
警棒で股間をかき回している“ソルジャー”に右足を抱え込まれ、
アスカは、下半身の動きを完全に封じられてしまう。
上半身をよじり、反り返り、激しく身悶えるアスカ。
すでに左の手足も“アサシン”に極められており、自由なのは右手だけだ。
蹂躙されながら必死に握り締めていたクナイを振るい、反撃を試みるアスカ。
だが、快感に翻弄された無理な体勢から繰り出される攻撃は、
“ソルジャー”の装甲に虚しくはじかれてしまう。
抵抗の代償に、股間をかき回す警棒の動きはさらに激しいものになった。
「あっ、ぐうっ! うぅっ、うぁあぁっっ……!!」
電流を放ちながら補給口をかき回す警棒に、
アスカは悲鳴を抑える事が出来ない。
頭を左右に振って、何とか意識を保とうとしていた。
「あぁっ、あぁぁっ!」
(て、抵抗できない…!)
悲鳴をあげていたアスカの口が、突然塞がれた。
生体組織が腐り落ちたグロテスクな顔。
ゾンビ兵士の“アライブ”がアスカの口内を貪り、
彼女の唾液、つまり新鮮な循環液を摂取しようとしていた。
“アライブ”の舌が口内を這い回る感触に、嫌悪感を抑えられないアスカ。
「ンムッ…ンッ、ンンッ…!」
新鮮な循環液は“アライブ”に奪われていき、
代わりに毒性を帯びた腐敗液が流し込まれてくる。
(か、身体が…)
体内に直に電流を流された上に毒液を流し込まれて、
アスカの循環機能は完全に狂ってしまった。
辛うじて生き残っていた生命維持機能も完全にマヒしてしまい、
末端の神経機能が次々とダウンしていった。
(あ…あぁ……)
意識は朦朧となり、抵抗を続けていた右手もパタリと落ちた。
握力を失った手からクナイが落ちる音が虚しく響く。
もはや為す術もなく、生体兵器に嬲り尽くされるアスカ。
“アライブ”は彼女の口内をたっぷりと味わうと、
レオタードのような戦闘服を引き裂き、
ツンと立った乳首をねっとりとねぶり始めた。。
「あっ……はぅっ……! ぅぅっ……はぅぅっ……!」
アスカの形の良い豊かな乳房は揉みほぐされ、
そこから漏れ出す循環液を“アライブ”が舐めとっていく。
体内に残ったわずかな循環液も、乳首から強く吸いだされ、
毒性の強い腐敗液だけがアスカの全身を犯していた。
(て……抵抗……抵抗しなくては……)
わずかに身体をよじり、形ばかりの抵抗を試みるアスカ。
下半身を犯す“ソルジャー”は、いまだ抵抗を続ける獲物にとどめを刺そうと、
もう一本、電流警棒を取り出してアスカの下半身に狙いを定めた。
(そんなっ……だ、ダメ……)
ズブリ、とアスカの尻の穴に挿し込まれる警棒。
「あぅぁ……ぅぅ……っ……」
排泄器官から流れ込む電流に、脳髄まで犯されていくようだった。
股間の補給口と尻の排泄口を同時にかき回され、
アスカは何も考えられなくなっていた。
「ぅ……ぁぁ……」
(い、いや、壊れる……や、やめてぇぇ……)
ビクンビクン、と無言のまま跳ね返るアスカの姿が無惨だった。
二箇所から流れ込む電流が全身を駆け巡り、あらゆる機能を狂わせていく。
すでに、彼女の人工頭脳は『機能停止』の警告を繰り返し発していた。
(も、もう…立てない…シズカ─―)
最後の力を振り搾り、救援信号を送るアスカ。
(…アスカ!? しっかりして、アスカ!!)
(……ぁ……ぅぅ……)
不明瞭な思念波、そして明らかに異常なアスカの呻き声。
(返事をして、アスカ! カエデ、アスカが…!)
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