ずっと、この幸せな時間が続けばいい。






いや、続くと思っていた。






あの、忌まわしい出来事が起こるまでは。
















キミノカケラ。


























AM 10:00



学校近くの公園で、俺は自家用ベンツから降りて



入り口の正面にある噴水に座っているあいつに手を振った。










「よぉ、待ったか?」




「ううん。あたしも今来たトコやで」






が、俺の元に走って駆け寄って来た。




ありがちな会話に、ありがちなシチュエーション。












「ほな、行こvレッツゴー遊園地!」



「・・・あぁ」






腕を組んで、二人でゆっくりと歩きながら遊園地に向かった。



とこうしている時間、全てが幸せな時だった。











「なぁなぁ、まずジェットコースター乗ろ!」



「アーン?初っ端からかよ・・・・・」



「え、なに?景吾、ジェットコースター恐いん?」



「なワケねぇだろ。テメェだって内心恐いんじゃねぇのか?アーン?」



「こ・・・恐わないもん!・・・ほんじゃ、二人で乗りに行くで!」



「・・・強制かよ」






の、子供みたいにはしゃぐ姿も全部愛しくて――――――――・・








「景吾ー!はよ来な置いてくでー!!!」




「あのなぁ・・・・・・・んなに慌ててもジェットコースターは逃げねぇっての」













愛しくて愛しくてたまらなかった。

















「っはぁ・・・・死ぬかと思った・・・・・!」






青ざめた顔で俺の腕に寄りかかる




「苦手なクセしやがって無理するからだろ?」



「ご・・・ごめんなしゃい・・・・・・・」



「・・・少し休むか?」



「いい!次乗ろ!!はよ並ばな、いっぱいなんで!」



「ガキ。」



「ガキちゃうわ!うるさいなぁ!景吾こそ、歳サバ読んどんちゃうん?絶対中3ちゃうやろ。」



「アーン?テメェがガキ過ぎるからそう見えるだけなんじゃねぇの?」



「うーわ、ムカつくー!!ガキガキゆうなー!!!」








からかった時の反応も、俺の腕を叩く姿も、可愛くて。



















「コーヒーカップ回しすぎー!めっちゃ目ぇ回ってんけど!!!」



「あれ位どってことねぇんだろ?そんなんじゃお化け屋敷は入れねぇぜ。ん?」



「ぜ、、、前言撤回!あんなん全然恐ないから、お化け屋敷行こう!」








いつでも強気なところも



すぐ、ガキみてぇにムキになって怒るところも









「う・・・・・・くっ・・・・ひっ・・・・・く・・・・・・・・」




「おい・・・・・・たかがお化け屋敷で泣いてんじゃねぇよ。(汗)」




「だって・・・・・・ぅ・・・・・ひく・・・・・」




「あのなぁ・・・・・・恐いなら、恐いって最初に言いやがれ。」




「恐くない・・・・・・・し・・・・ぅ・・・く・・・・っ・・・・・」












本当は、恐いクセしやがって。



隠して強がってんじゃねぇよ。



お前がこういうの苦手なのは知ってんだぜ?



・・・・・あと、照れ屋で寂しがり屋なトコロも。













「あ!今日なぁ、頑張って早起きしておべんと作ってきてんで?!」



「アーン?珍しいじゃねぇの・・・・・嵐でも来るんじゃねぇか?作ってきたんなら、俺様が毒見してやってもいいぜ?」



「・・・も、景吾にはやらん(怒)」



「冗談に決まってんだろ。一人でそんなに食うと太るぜ?」



「っ・・!景吾のアホ!!」






と、俺の背中をバシバシ叩く。



・・・・・・・・・・・・・・・やっぱガキだな。








「あ、お茶もうないやん。悪いけど購て来て」



「チッ・・パシリかよ。」



「人聞き悪いなぁ!可愛い彼女の頼みやろ。あたしにお土産買わなアカンからそこの売店おるで。」



「せいぜい、迷子になって放送されんじゃねぇぞ?」



「ならんわ!アホ!!」





は、そう言うとヘソを曲げて売店に入った。



俺は近くにあった自動販売機でお茶を買うと急いでの居る売店に入った。





「オイ、。すんだか?」




俺が声を掛けると、



慌てて手に持っていたものをショーケースに戻した。




「・・・・え?あ、うん、終わったで。ほな、行こ!」





は俺の手をとって、急いでその場を立ち去ろうとした。






「後で連絡するから先行ってろ。」



「え・・・・・景吾もお土産買うん?」



「ああ。ちょっと、な。」



「じゃあ、先行っとくなー。ゴーカートんとこ、おるから」




が行ったのを確認すると



俺は、さっきが手に取っていたペアネックレスを買った。



一つはに、もう一つは・・・・・やっぱ俺がつけるのか・・・・・・・・・!!!



まぁ、あいつの為ならペアでも何でもつけてやろうじゃねぇの。

















「遅い!何やっとったん?」



「クク、寂しかったか?アーン?」



「べっ・・・・別にぃ〜」



「ウソつくんじゃねぇよ。オラ、乗るぞ」



「あ、なぁ!どっちが早いか競争しようや!」



「良いぜ。そのかわり、お前が負けたら俺の言う事一つ聞け。」



「望むトコロや!負けへんでぇ!」





ゴーカートに乗り込み、レースが始まった。



は、物凄いスピードでスタートしたかと思うと



途中で逆走してしまいレースは俺の勝ちになった。



まぁ、当然だな。






「クククク・・・お前・・・・馬鹿じゃねぇのか?」



「煩いなぁ!あー!恥ずかしかった・・・//////」




は、珍しく顔を赤くして動揺した。





「それはそうと・・・・約束、忘れてねぇよなぁ?(ニヤリ)」



「あー!ホンマや!!忘れとった!!(汗)」





は一瞬、ハッとした顔をして



まるでこの世の終わりかと思うくらいのイヤな顔で俺の顔をむすっと見た。



オイオイ・・・・・・そんなにイヤなのかよ(汗)






「ゆーことって何やねん?!」



「観覧車、乗ろうぜ」



「無理(即答)」



「アーン?約束だろ?」



「・・・っ・・乗りゃええんやろ?!」






そう言って、ヘソを曲げて観覧車の方に大股でズカズカと歩き出す。












「あいっかわらず意地悪やな!あたしが観覧車嫌いなん知ってるクセに!!(←高所恐怖症)



「アーン?怖ぇのかよ?」



「はぁ?怖ないわ!!ボケッ!!」






「次の方、どうぞ」




係員に呼ばれ、俺とは観覧車に乗り込んだ。


は正面でずっと、手すりをギュッと持ちながら目を瞑ってプルプルと震えている。






「・・・・!」



「な・・・・に・・・?」



「あのなぁ、目ぇ開けろ!乗った意味ねぇだろ?!」



「イヤや!!!絶対開けへん!!!」



「じゃあ、俺の隣来い」



「腰抜けて・・・・立たれへん」



「なら、そっち行くぞ」



「イヤ!動かんといて!!動いたら揺れる・・・・・・!!!」






オイオイ・・・・・・どうしろってんだよ・・・・・・・・(汗)





「ちゃんと、目開けて外見ろ」



「イヤ!怖い!!!それに、もう観覧車乗ってんからゆーこと聞いたやん!!」



「誰も一つなんて言ってねぇよなぁ?」



「・・・・・・むぅ・・・・・・」



「開けろって。怖くねぇから」






正面からの手を握ってやると、は恐る恐る目を開けた。







「・・・・・・・・・。」



「怖いか?」



「ヘーキ。・・・ちゅ−か、夕日綺麗。観覧車から景色なんか初めて見たわ。」



、もっかい目ぇ瞑れ」



「えっ?何で?」



「いいから瞑れ」






俺はさっきのネックレスが入った茶色い小さな紙袋を取り出すと、そっとあいつのひざの上に乗せた。













「・・・膝になんか乗ってるみたいやけど、もう開けてもええ?」



「ああ」



「え・・・・・?開けてええの?」



「アーン?当然だろ。じゃねぇと困る。」




は丁寧にシールを捲って紙袋の中身を取り出すと、物凄く驚いた顔をした。





「何で・・・・・?これ欲しいってわかったん?」



「アーン?お前行動トロイからバレバレなんだよ!」



「・・・・お揃いやないと嫌やで?」



「だから・・・・俺も着けてやってんじゃねぇかよ!」





今まで服の下に隠していたネックレスをあいつに見えるように、ちらつかせた。





「何で?・・・景吾ってペアとか嫌いなんちゃうん?」



「お前とだったら別だ」





俺がそういった瞬間、あいつは下を向いていきなり泣き出した。





「オ、オイ!何泣いてんだよ!」



「・・・・・ふぇ・・・・・・だって・・・・・・・・嬉しい・・・ねん・・・・・・もん・・・・!!
こんなん初めて・・・・やから・・・めっちゃ・・・嬉し・・・・ふえーーーーん!!」



「ガキかお前は・・・!これ位のことで感動してんじゃねぇよ」



「そうや!どーせガキや!景吾だって観覧車で彼女にお揃いのプレゼントv≠チちゅーめっちゃ
ベタな手ぇ使ってるやん!」



「アーン?外すぞ(怒)」



「イヤ!!無理!つけてて!!おねがい!」



「ククク・・・・・最初っからそう言ってろ、バーカ」



「あ、酷!バカってなんやねんバカって!!!」







は、怒っていたが嬉しさの所為かあいつの顔には


自然と笑みが毀れ、俺たちは笑い合った。






俺もも、本当に幸せだった。





の顔を見ていれば、心が安らいで自然と元気が出る。






も俺といるときは、本当に幸せそうに笑った。





――――――――――――・・俺は、お前の全てを愛していた。





























帰り道、俺とは二人で肩を並べてゆっくりと歩いた。



もう、二人とも帰らなければならない。



皮肉だ。といる時間は、すぐに過ぎてしまう。








「あー、楽しかった!また二人で行こな!」



「暇があったらな」



「・・・・・・うん。」




は、少し寂しそうな顔をしてコクンと首を縦に振った。








明日から、また部活やら生徒会やらが忙しくなって構ってやれなくなる。






、こっち向け」



「え?何・・んっ・・・・」





俺は、あいつの顔を俺の方に向けると



の唇に自分の唇を重ねた。



長いキスが終わり、名残惜しく、お互いの唇が離れた。
























「・・・・・・・・なぁ、



「ん?何?」






そして手を繋ぎ、夜道を二人で歩いた。





「寂しいか?」



「えっ?何で?」




「部活と生徒会で、構ってやれてねぇだろ。」



「別に寂しないで。連絡は何時でも取れるんやし、クラス一緒やから毎日会えるやん。
それにこうやって、忙しい時間割いてまであたしと逢ってくれてるし、今日みたいなデートの時とかいっつもあたしに合わせてくれて
景吾めっちゃ優しいやん?せやから別に寂しないよ?」







フフ、と笑う



ちょっとした罪悪感を心に秘めながらも、俺もにつられて笑った。















この瞬間までは何もかもがうまくいっていた。



それがまさか、あんな事が起こるなんて思いもしなかった。























































コメント

随分昔に書いていたものが見つかり、
急遽続編を描くことにしました。
わーんへタレーーーーーーー!!
いっそ殺せーーーーーー!!!わーーん!!
つーか、またVSに手を伸ばしてしまった・・・・





















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