マーガレット
「サエ兄ちゃん!勉強教えて!!」
お隣のサエ兄ちゃん家のベルを3回鳴らすと、私が来る合図。
その時は、いつもサエ兄ちゃんが出る。
そしてサエ兄ちゃんの部屋に上げてくれて、勉強を教えてもらう。
そんな時間をすごせるだけで私は、とっても幸せになれる。
「今日は算数?国語?」
「算数。速さの計算嫌いなんだぁ・・・・・」
「っていうより、は勉強嫌いだろ?」
「あちゃ、バレた?」
そう言って私は苦笑いした。
・・・・・・・・はっきり言って私は頭が悪い。
学校の成績は、クラスでも後ろから数えた方が早いし・・・・・・・・・
「あ、ここの問題公式違う。時間を求める公式は?」
「・・・・距離×速さ?」
「んー・・時間の求め方は距離÷速さって習わなかった?」
「・・・・・・・習った(汗)」
どうしよう・・・・・・・こんな簡単な問題間違ってて呆れられてないかな・・・・・・・・・
お隣に住む3つ上のサエ兄ちゃんは、私なんかと違って物凄く頭がいい。
私なんかに勉強を教えてくれる優しいところもあって・・・・・・・テニスも出来るんだって。
サエ兄ちゃんは六角中学校ってところに通ってて、そこでも常にトップに居座っている。
私は・・・・・・エスカレーター式の私立小学校に通う6年生。(汗)
私立に行ってるのに頭が超悪いのです(汗)
勉強はいっぱいいっぱいです(汗)
えー、だって受験したの幼稚園のときだし?
それにその時は、面接しかテストがなかったんだもん!!
「宿題は見てやれるけど、学校の勉強は大丈夫?ついていけてる?」
「う、うん。何とか。友達とかに聞いて・・・・・」
「ならよかった。わからないところあったら聞けよ?」
優しい優しい、サエ兄ちゃん。
私は、サエ兄ちゃんのその優しい笑顔が一番好きなんです。
あなたが大好きなんです、サエ兄ちゃん。
でも、・・・・・・絶対彼女いるよね?
だってサエ兄ちゃんってカンペキだし(汗)
かっこよくて、優しくて、勉強も出来て、オマケにスポーツも出来る。
他の女の人が目をつけないわけがない・・・・・・・
そんなの、勝てっこないよ。
小学生なんてフツーに恋愛対象にならないし。
サエ兄ちゃんは優しいから・・・・
私が好きって言ったら、どう断っていいか困っちゃうよね?
だから、私はサエ兄ちゃんに毎日勉強を教えてもらうだけで満足です。
「ここ。距離を求める公式は?」
「時間÷速さ」
「割ったらダメじゃん・・・・時間×速さだろ?」
「あー!そういえばそう習ったような・・・・」
「ちゃんと覚えとこうな?・・・あ、ここは全問正解。」
「ホントー?!やったー!!」
「その調子その調子。」
ポンポンとあたしの頭を優しく撫でるサエ兄ちゃん。
サエ兄ちゃんのおかげで最近は、少しづつだけど点数が上がってきてる。
この前まで一桁だった成績が、今ではなんとか半分取れるようになった。
「、ここ九々間違ってるよ」
「あ・・・ホントだ(汗)」
「頑張れよ。」
ニッコリと笑うサエ兄ちゃん。
大好き。
いつもありがとう、サエ兄ちゃん。
コメント
マーガレットの花言葉は、心に秘めた愛。
それって、要するに片想いだよね?って事で。
てか・・・・名前変換すくねぇー!!
しかもコレは愛じゃなくて恋っぽいな・・・・