「そ、曹操様…お戯れが、すぎます」 組み敷かれた男は目線をそらしてそうつぶやく。 男はいかにも武人、という体つきをしており、身体のあちこちには戦いでつけたであろう傷跡があった。 ただ男は口ではそういいつつも抵抗する素振りを見せない。 「張コウ」 「あっ…」 彼の首についた小さな傷跡を舌でなぞればわずかに体が震える。 ふと顔を見てみれば普段戦場では絶対に見せないような、まるで恥じらっているかのような表情。 「お前のそんな顔を見られるのはもしかしたら私だけかもしれぬな」 「…あまり見ないでください」 「そう言われると、見たくなるのが人の性だ」 舌を首から徐々に下部へと動かして行く。 鎖骨まわりの傷や、胸についた傷も丹念に舐めてやれば、噛み締めた唇からわずかに熱い息が漏れた。 「ふふ、そんな声も出せるのだな」 「あっ、あなたが、こんなことをなさるから」 「お前も満更ではないようだが」 日に焼けた肌に舌をはわせ、時々吸い上げてやる。 軽い沐浴をした後の肌からはまだわずかに汗の匂いと血の匂いがした。 けれどそれは決して不快なものでなく、むしろ自らの劣情をさらに高めるものだ。 「ん…、っ」 彼の中心を衣服の上から触ってみれば、もうすでにそこは硬くなりつつあった。 ぐ、と形が浮き上がるように手を押し付けてみれば、彼の一回りほど大きな手がそれを抑える。 「まだ…駄目です、そこはっ」 「"まだ"?素直でない口だな。もうここはこんなになっているのに」 「それはっ…あっ、あ」 手を押し付けるたびに衣服の下のそれがどくりと脈打っているのがわかる。 先端を撫でたり上下に手を動かしてやれば彼の手の力が抜けてびくびくと身体が反応した。 衣服を解きそれを外気にさらしてやる。 「あっ…触らないで、くださ、いっ…!」 彼のそれを軽く握り上下に擦ってやる。彼の手が自らの手を抑えようとするが力がほとんど入っていない。 しばらく擦っているとほどなくして先端から透明な液体が少しづつこぼれ落ちる。 「あっ、あ…」 その精悍そうな顔立ちはわずかにとけくずれ、頬にも朱がさしている。 透明な液体は自らの指を汚して彼の太腿までこぼれ落ちた。 「おお、もう先走りがこんなに…イきそうなのだろう?」 「ちが、ちがいま…すっ、そんな、ぁ」 「何時まで経っても強情っ張りだな」 もう片方の開いている手で胸の突起をぎゅ、とつまんでやれば彼の背中が大きくはねた。 そのままそこを刺激してやると、彼のわずかに開いた口から声が漏れる。 「…っうあ、あ」 「ほら、どうした、ここが好きなのか」 「っあ、駄目、あぁ…あ、ああ…!」 大きく身体がのけぞって握っていたそれから勢い良く白濁色の液体が飛び散る。 自らの手にべとり、と落ちた液体を彼に見せつければ、ふ、と目をそらされてしまう。 「早漏だな」 「……あの」 「別に私はそれでもかまわんがな」 顔を赤らめてそっぽをむく様は普段戦場に断ち獅子奮迅の活躍を見せる彼とはかけ離れている。 彼がわずかにこちらを向いた隙に唇を奪う。舌を入れて口腔内をかき回す。 唇を離してもういちど彼の顔を見れば、怒ったような呆れたような顔をしていた。 「…あなたという人は本当に節操なし、ですね」 「もうその言葉は聞きあきたぞ、張コウ。…夜はまだ長いぞ」 そうにやりと笑いかければ、彼は放心したような顔をうかべたあと、再度顔を赤らめうつむいてしまった。