妖魔に輪姦され、股に深々と男根という楔を打たれて、  
フセ姫が魔に取り憑かれてから、いったいどれくらいの時間が過ぎたのだろうか。  
屈辱的な絶頂を迎えて意識を失う前は女陰と菊門を同時に犯されていたが、いつの間にか菊門からは抜けていた。  
乱れた着物はすべて脱がされ、片隅に乱雑に散らばっている。  
姫は騎乗位の状態から、仰向けに横になって金縛りを受けており、  
妖魔どもはいつの間にか、その姿を消していた。  
しかし、姫の女陰を貫く妖異物だけは実体を保ったまま、神に仕える巫女をゆっくりと犯し続けていた。  
普通の男なら、これほど怒張を続ければ、竿が壊死してしまうだろう。  
だが、フセ姫の精気を吸収でもしているのか、その精力は尽きることなどないかの様に  
硬度を保って姫と繋がり続けていた。  
ピンと伸びた手足、舌さえも動かすことが出来ない中で、蜜壺だけは別の生き物のように  
妖根の刺激を受けて蠢き続ける。  
(う、はあああぁ〜…、ぬ、抜いてぇ、もう、やあ………  
あ、そんな、中途半端なの、……あ、だめ…く、ああ〜〜〜!  
あああ、ううんんんぅ……!  
はぁはぁ……はあああああん…あはぁ〜〜!!! あ、だめ、だめ、このままでは…!)  
黙って挿入をされているだけなら、フセ姫も耐えることができただろう。  
しかし、妖魔は挿入を意識せざるを得ない間隔で、女の奥部をネッ…トリ…、と掻き回し続けていた。  
 
取り憑いた時の激しさとは打って変って、けっして絶頂は迎えさせぬよう、  
しかし淫らな疼きは抑えられぬように、蜜壺を嬲る。  
ゆっ…くりと、抜けるギリギリまで引くと、膣口を亀頭でジュグ!ちゅく……と  
大きく広げるように押し歪ませてゆっくり掻き回す。  
それからまた、ゆっ…くりと亀頭を回し、……グニュ、クニュ………と、蜜壺の襞に押しつけ、ひと襞・ひと襞・とめくりあげながら、差し込んでいく。  
奥に到達すると、子宮をつぶすように……グニュ、クニュと回しながら子宮口の周りをなぞり、突き、じっくりと圧迫する。  
 
生殺しのような犯され方。  
姫の心は気力を失い、蜜壺の感覚に意識が集中していってしまう。  
(ああ!ダメエ!こんな、こんなされ方、ああああ〜〜〜〜!)  
あまりのもどかしさ、狂おしさに、いっそのこと自らの女陰を思いっきり指で掻き回したいと思っても、体は妖魔の支配下にあり、自由が利かない。  
わずかな抵抗として、ダラダラと愛液が流れるが、到底股間の異物を流し去ることなどできない。  
逆にそのぬめりが、さらに情欲への渇望を増す。  
(ああ…ダメ…あああ!いっそ、犯すなら激しく…、そしたら、まだ対抗心が湧くのに…)  
その目論見を知ってか知らずか、女陰から流れ出た愛液を菊門になすり付けるゴツゴツと節くれだった手。  
ぬめぬめと皺の一本一本に、たっぷりと愛液を塗りつけていく……。  
(はああ!ま、また後ろを…!嫌あ!でも、でも…)  
ズックウウウウ  
菊門にゆっくりと異物が侵入して来た。  
(あ!あああ!こ、れ、でうう!す、すこしは、あああ!だめ!)  
ジュッ!ジュポ!  
菊門への挿入が終わると同時に、女陰の異物が一気に引き抜かれた。  
 
何時間もの挿入ですっかり緩んだ淫穴は、閉じようともせずぽっかりと口を開け、愛液や精液をぼたぼた垂れ流す。  
(いやあ!前!やあ!火照るううう!ああああ!)  
中途半端に長時間高められた女陰の性感、その陰唇は陽根を求めてヒクつく。  
そんな女陰の渇望など意に介さず、菊門の妖根は、小刻みに腸を突くように動いている。  
その先端は腸壁と、その薄い壁に沿う子宮を絶え間なく刺激した。  
ツッツッツ、ズクズクズク、ツッツッツという小刻みな突きが、たまらなく子宮と女陰を熱くさせる。  
男根の栓がなくなった女陰からは、前にもまして愛液が流れる。  
(ああ、おかしくなるぅうおかしくなっちゃう〜〜〜前に、入れて、ああ、だめ!だめ!入れないで!)  
と、女陰に陽根の先端が押しつけられた。  
しかし、挿入はせず嬲るよう膣口を少しだけこねたり、陰唇をなぞったりしている。  
膣口にズイとほんの先端だけ入れ、奥に入ってくるか、と思うと引き、陰核をクニクニと擦ったり押しつぶしたり…。  
(くあ!戻して、入れて、うう!だめ、戻さないで出して、抜いて、ああ!やっぱり抜かないで!いやあ!)  
もどかしい快感と、おぞましさ、欲望と理性がごちゃまぜになり、自分でもどうしていいのかわからない。  
「ギャギャギャ!さあ、もっと狂え。お前の精気でこの村は邪気にあふれるんだ、どうだもっと欲しいか?」  
「くっくっく、さんざん焦らされて、焦らされて、もう止まらんだろ?だが、まだまだお楽しみはこれからだぞ。」  
妖魔の嘲りの声が耳元で聞こえ、またしても巫女の女陰に、赤く充血し節くれだった醜い妖根が突き刺さされた。  
(くああ、前、とうとう、また…犯され…た…あ、深い、あああああ…アアア……!)  
決して認めたくない、だが、快楽を感じてしまう。  
しかし、妖怪は淫感だけを与えるわけではなかった。  
ジュゴゴゴゴーーーー!  
菊門を犯す妖根から、信じられないほど大量の熱い液体が注がれた。  
(うあ!なに、なに?あ、熱いいいいい!!!くあああ、お腹が、苦し!お腹があ!!!)  
ただでさえ2本の妖根に圧迫された下腹部はさらに液体に蹂躙され、膨張する。  
タパパ、と、菊門からその液体が数滴漏れ、異臭が漂いだす。  
「おおっと!小便を漏らしちまった、前じゃなくて良かったなあ。」  
(ひい!よ、よくも、この!)  
妖怪に長時間輪姦されるというだけでも、考えられないほどの屈辱なのに、それ以上の屈辱があろうとは。  
怒りで、理性が戻りかけた瞬間。  
(ああ〜〜〜、ああ!お腹が!痛い!痛い痛い!ご不浄に行かなきゃ、ああ!抜いて放して、抜いてええ!)  
耐えがたい痛みに、腹が大きく波打った。  
だが、金縛りは解けず、声も出せない。  
直腸の妖根は相変わらず規則正しく突き動き、女陰の妖根は腸を潰すかのように斜めに突き動いている。  
ヒーッ!ハーッ!ハッハッハ!  
息があがり、目が眩む。  
(痛い痛い痛い痛いい!!!ああー!あ――――!!!!)  
「んん〜〜?どうしたあ?何か言いたそうだなあ??」  
その言葉とともに、妖怪が姿を表した。  
 
と、同時に身体を起こされ、胡坐をかいた妖怪に座って後ろを、対面で前を犯される体位を取らされる。  
姫をだます時に化けていたヤツフサの姿はしていない、醜いサルの様な妖怪のままの姿。  
生臭い獣のムッとする悪臭と、ゴワゴワと、体にヤスリが掛けられるのではないかと思うほど固い体毛。  
改めて自分が置かれている状況に打ちのめされるが、腹部の痛みは耐えがたい。  
必至で唇を動かそうとする。  
女陰を犯す妖怪がしゃべりかけてきた。  
「じゃあ、口だけ金縛りを解いてやろうか?」  
やけに優しげに聞いてきた。  
うなずく代わりに目を上下させる。  
「その代り、マラをしゃぶれよ?精がたっぷり出るまでなあ。」  
やはり、優しさなどではなかったのだ。  
しかし、腹の痛みと便意はもう限界に近く、その条件を飲むしかない。  
返事代わりに、また目を上下させる。  
「ほれ、解いてやったぞ。さあ、しゃぶれよ。」  
前を犯していた妖怪が立ち上がり、真っ赤に充血して湯気が立ち、ゴツゴツ節くれだった男根を差し出す。  
「あう、そ、その前に、後、抜いて!ご不浄に行かせて!」  
「そりゃあだめだな。まずマラをしゃぶってからだ、ほれ、はやくせい。」  
「くうう、お、お腹が、限界なのお!もれる、漏れちゃう!」  
「漏れることはないなあ、ほれ、がっちり栓をしているからなあ、くくく。」  
その間も菊門を犯され、腸がよじれるかのような痛みが続く。  
「わ、わかったわ、舐める、舐めるから早く!」  
フセ姫は、脂汗を垂らしながら、妖怪の竿を舐めだした。  
はやく、はやく!精を出させないと!  
痛みと焦りがフセ姫の行為を、必要以上に淫乱にさせた。  
深く口に含み、舌をじゅるじゅると絡ませつつ強く吸引する。  
裏筋を一本一本ジュブジュブと音を立てながらなぞり、亀頭のくびれを唇でキュッと咥えつつ、尿道口に固く尖らせた舌を差し込み、鈴口を掻き回す。  
と、大量の精が放たれた。  
「ぶふう、はあ」  
生臭い精液を避け、唇を放そうとするフセ姫。  
だが、妖怪はすかさず竿を唇に押し戻す。  
「おっと、出すんじゃねえぞ。さすが人妻だなぁ。旦那にもこんなことやってたんだろ?さあ、全部飲め!」  
「うう!ふぐう!」  
苦く、喉に絡まる粘っこい精液を無理やりに飲み下した。  
「おっと、そいつが終わったら、今度は俺だぞ。」  
「い、いや、いやあ゙あ゙あ!そんな、やぐそぐがぢがうわ!ああ!いだいい、おなががあああー!」  
苦い精液を大量に飲んだせいでかすれた声で抗議するが、妖魔はそんなことはお構いなしだ。  
「何が違うってんだ?誰も一人分だけって言ってないぞ?  
それに抜いて欲しきゃ、抜くなりのお礼が要るってもんだろうが。」  
そのやり取りの間に、フセ姫に先にしゃぶらせた妖怪はまた女陰に妖根を打ち込んでいた。  
その根はさらに長く延び、子宮と腸を押しつぶす様に刺激する。  
「ああが!あがあがああ゙あ゙あ゙、いだいいだいいだああああ!舐める、なめるがらあ゙あ゙!!!」  
 
「始めから、素直にそうしておけば、余計な痛い目には合わなかったんだよ、ほれ!」  
前を犯す妖怪が、尻たぶを両手でつかんで持ち上げた。腰を浮かされ、中腰になる。  
ジュボ!  
太く節くれだった男根が一気に引き抜かれ、その拍子に小便と便が混じった液体が数滴こぼれた。  
異物で拡張された菊門は、明らかに締まりが弱くなっている。  
「ふあ、だめ!だめええええええ!漏れる、漏れちゃう!!ふぐ??!」  
「ほうほう、じゃあ、さっさとしゃぶらないとなあ」  
脇に立つ妖怪は、フセ姫の顔を自分の股間に向けさせ、その可憐な唇に汚物にまみれた妖根を、容赦なく突っ込んだ。  
「くうう、うああ!」  
屈辱と、汚物の臭気と苦味に耐え、陰茎を舐める。  
舌が味を感じないように、ひたすらに唾を飲み込まないようによだれを垂らして、ベチャベチャと舐めまわす。  
(早く、早くしないと、漏らす!漏れちゃ……!)  
そんなフセ姫を嘲笑うようにして、女陰を犯している妖怪は、それまでのゆっくりとした動きと打って変って、竿を大きく激しく突動かした。  
「いやああ、前、掻き回さないで、突かないで、も、漏れるウウ!」  
「おっと、しゃべってる暇があるのか?」  
しゃぶらせている妖怪は、姫の頭をつかみ、竿を深く押し込んだ。  
「ふぐうううううう!」  
強い悪臭と嘔吐感。  
口に注意が向いたことで、締まりの緩んだ菊門は、とうとう限界に達してしまった。  
 
ブプ!ビチ!ジュボボ!  
ビシャアアアアアアア!ブブブ!  
大量の汚物が溢れ出る。  
 
「あがあああああ!やあ!いやーーーー!!嫌ああああああ!!!」  
それをみて、妖怪達は耳障りな笑い声をあげて嘲笑う。  
「おおやあ、とうとう漏らしちまったなあ、お漏らし女」  
「くっくっく、くせえくせえ、下の緩さは、マンコだけじゃないようだなあ」  
もう、その罵りの言葉も聞こえない。  
えもいわれぬ、開放感と、屈辱感と、憎しみと悲しみそして、快感。  
それらが混ざって溢れ、飽和し。  
弾けて真白なり………。  
一度溢れた排泄感は、大便だけでなく、小便にも及び、茫然と漏らし続ける。  
(ああ、どうしよう、どうしよう、漏らしちゃった、漏らしちゃった、こんなところで、  
こんな姿を、こいつらに見られちゃった。)  
激しい動悸が起こり、頭痛がして気が遠くなる。  
 
「さあて、こいつはもう思うがままだな。」  
「あの方に献上しようぜ。」  
茫然としているフセ姫を立たせ、汚物を隅に散らかしておいた腰巻で軽く拭うと、また菊門に竿を突っ込んだ。  
そして竿以外の姿を消すと、姫を操って着物を着せ、外へと連れ出す。  
外はどんよりとした瘴気で、かすんでいた。  
「くっくっく、お前の精気のおかげで、こんないい瘴気が満ちてるぜ。」  
「赤カブト様のモノは俺らよりもいいぜ、ヨガリ狂えるぜぇ。  
もっとも、でか過ぎて壊れちまうかもしれないがなあ。」  
 
赤カブトの名前が、フセ姫の耳に届いた。  
 
赤カブト!我ら一族が封じ続けていた妖怪。  
───夫の命を奪った…憎き敵!  
その名前に反応し、屈辱で萎えた精神が、再び闘志を盛り返した。  
(何とか、何とか抵抗しなくては……!)  
体を自分に取り戻すのだ。  
「おい、こいつまだ抵抗する気の様だぞ?」  
「無駄なことを、ほれ、足は確実に神宮いきだわ。」  
(せめて、犬士が1匹でもいてくれたら…!)  
 
…ワン  
遠くに聞こえる吠え声。  
それはどんどん近付いてくる。  
ワン!ワン!  
(あ、あの声は……?犬士?)  
しかし違った。  
 
白く輝く毛並みを持つ美しい狼が、フセ姫の前に現れた。  
犬士でない…並の犬や、狼では、妖怪に太刀打ちできない!  
自分の不覚に他の者を巻き込んではいけないっ…。  
「く…、不覚にも…妖怪に取り憑かれてしまいました……、ち、近寄っては、いけない…あう!」  
しかし、その狼は恐れる風などなかった。  
雄々しい雄たけびを上げ、挑むように姫に、いや、姫に憑いた妖怪に向かう。  
「グギャアアア!」「ガギャアアアア!」  
2体の妖怪が姿を現した。  
瘴気で本来の能力は出せないが、これしきの敵に臆する大神ではない。  
鋭い頭突きと蹴りで、妖魔を蹴散らす!  
フセ姫をいいように蹂躙してた妖魔は、あっけなく倒れた。  
もともと力はさほどなく、心の隙間に取り憑く妖魔だったのだ。  
 
ぱあああああ!  
妖魔が倒れると同時に、瘴気が晴れ、霞が晴れた。  
 
「あ、はああああ……」  
魔から解放され、へたり込むフセ姫。  
その時、大神の眼は心配そうに傍らに立つ亡霊の姿を捕らえていた。  
 
“そなた、私の姿が見えるのか?”  
「クウ」  
そうだ、という様に首を傾げる。  
“そうか、私は、ヤツフサという。フセ姫を助けてくれて、礼を言いたい…ありがとう。  
私の眼は盲いてすでに光を得ないが魂で感じる。あなたは何とも美しい女性の様だが、とても強いのだな。”  
そう言うと、姫の体をさするように手を背に回す。しかしその手は姫の体をスカスカと通り抜けるだけ…。  
“…こんなに近くにいるのに、守ってやれなかった…、慰めてもやれない…。”  
悲しげに顔を曇らせるヤツフサ。  
「キュウ〜」  
その悲しみを感じ取り、大神は代わりに姫を慰めるかのように、鼻面をほほに付けた。  
その冷たさに、フセ姫はピクリと反応した。  
がっくりとうなだれ、息を弾ませていた姫が、ようやく顔を上げる。  
「あ、ありがとう、狼…あなたのおかげで助かりまし…あう!?」  
 
白い狼に礼を言おうと立ち上がろうと下腹部に力を入れた拍子に、犯され通しで弛み切った女陰と肛門から、熱く泡立った精液がドロリと垂れてきた。  
「ひい!いやあああ!!!」  
よろめきつつ必死で藪の陰に隠れる。  
「ううう、こんな、こんなの、出て、全部、出ちゃってよお!」  
悔しくて、おぞましくて、涙が溢れた。  
着物の裾をまくりあげ、しゃがんで下腹部に力を入れる。  
ブジャー!ブジュジュ!!  
信じられないほど大量の白濁した粘液が陰部から溢れる。  
胃にまで注ぎ込まれたのかと思うほどだ。  
「うああ……よくもこんな、こんなにぃ…、ううう、出ろ!全部出ろ!」  
白濁した粘液は、次第に粘度を増し、出が鈍っていった。  
「グルルルル!!!」  
先ほど倒したはずの妖魔の臭いが強くなり、大神は警戒の唸りを上げ、姫の方に向かおうとした。  
それにヤツフサが立ちふさがる。  
“悪いが、今の姫を見ないでやってくれ…”  
ポト、ポト、と女陰から垂れる精液。  
もう少しで全部出し切ると思われたとき、異常なほど粘りがある粘液がビュルリ!  
と蜜壺から飛び出し、姫の口を塞いだ。  
 
(ひい?!)  
声を出す暇はなかった。  
妖怪の臭いはますます強く、大神の鼻を不快に刺激する。  
「グルガガガガガ!」  
“姫が体の穢れを出し切るまで、もう少しだけそっとしておいて欲しい”  
亡霊はまだ気がつかない。  
(ひあ!な、なに、中で、暴れ?そんな、くひい!)  
姫をだまして、はじめに犯した妖魔は3匹。  
そのうちの一匹は姿を粘っこい粘液に変え、姫の子宮にずっと潜んでいたのだ!  
妖怪は倒れたと安心し、油断する隙を狙っていた。  
そして中から姫を操り、この場を逃げ出そうとする。  
(く、股が、お腹があ!か、体が、また、勝手にい、ヒイ!ヒイイ!)  
ヅク!ヅク!と子宮をけり上げられる感覚。  
通常なら、わが子を身ごもった時にしか感じない感覚だ。  
(あひいいいい!な、何で、こんなの、に、感じちゃうのぉ!)  
本来なら、わが子から受けるのみの喜びの刺激。  
この刺激に子宮は、深い快感を感じてしまっている。  
蹴り上げられる度に、ボコン!ボコン!と腹が内側から膨張する。  
愛し子の為の肉の宮を魔に蹂躙され、妖怪の進みたい方向に蹴り上げられると、そちらの方向に足が進んでいってしまうのだ。  
(だめえ!そんなに蹴り上げちゃ!ああ、壊れちゃう、お腹が、壊れるウウウウウウウ!)  
 
「ウオオオオオ――――ン!」  
“あ、ま、まってくれ!”  
亡霊の制止を無視して、大神が駆けだした。  
フセ姫は、ふらふらと風神宮に向って歩いている。  
着物の前を大きくはだけ、ボコン!ボコン!と異常に蠢く腹が見えた。  
はだけられた肌には、薄黄色をした色をした大きな山蛭の様な物がベットリと貼りついている。  
 
それは股から腹、胸を覆い、口に貼りつき、フセ姫の声を奪っていた。  
“こ、これは一体…?”  
「グルオオオオ!」  
大神は唸りを上げ、醜く蠢くフセ姫の腹に頭突きを入れる。  
 
『グキャ!』  
姫の腹からくぐもった悲鳴が聞こえ、歩みが止まった。  
「ぐふ!はああ、い、痛い、けど、止めてくれてありがとう。」  
「グルルルル!」  
大神はその言葉には答えず、姫の股から出た蛭に咬みつこうとしたが、  
危険を察知した妖怪の一部は素早く膣に引っ込み、とり逃がしてしまった…。  
悔しそうに股に唸り続ける。  
 
『ヒキャキャ!さっきは驚いたが、それ以上どうしようも出来ないだろうが!  
俺を追い出す前に、この女が壊れるぞお!』  
耳障りな嘲り声が腹から聞こえる。  
「もう、もう、嫌あ!もう!かくなる上は、この腹掻っ捌いて……!」  
“フセ!早まるな!”  
「ワン!ワン!グルウウ!」  
姫の秘所をかぎ、舌で異物を掻きだそうとする。  
「う、ああ、だめ!そこは穢れているのよ!」  
「グルウウ!」  
前足で掘るしぐさをするが、女の胎内に届こうはずがない。  
「ワウウウ」  
筆調べを使おうとするが、この妖魔を縛り上げるのに使えそうな蔦巻は神の花にしか向かわない。  
 
『ギャギャギャ、このままこの中に居座ってやる。』  
「もう、もう、どうしようもないのよぉ!刀、腹、切っ、はあああああ〜〜〜」  
『そうはさせるかよう、ほれほれ、腹の中やら壺の中身を掻きまわされたら、腹を切るどころか足腰も立たんだろう?』  
姫の体がとび跳ね、四つん這いになった。  
と、腰が高く振り上げられた。  
「ふぎいぃ!いやああ!」  
 
体の中心で最も重く深い快感を感じる子宮。  
蜜壺の中ほどより入口寄りで腹側にある、最も敏感なツボ。  
その2か所を同時に激しく押され、掻き回され、腰の疼きを堪えることができない。  
高く尻を突き出し、全身を振り乱し、よがり狂う。  
その動きに、体に引っかかっているだけだった着物は、脱げ落ちた。  
「あああ嫌!いやあ、いやよう!いやいやいやあ!」  
とうとう腕の力が抜け、腰だけを突き出す格好になる。  
それでも、クネクネ、グネグネと、腰の淫らな動きを抑えられない…!  
 
と、その動きが止まった。  
「イグゥ!いゃあああ!イグのいぁあ゙いっ、ヒギィイ―――!!!!」  
体全体が跳ねるように痙攣し、ブシュシュ!と勢いよく潮が噴出した。  
暴力的で、強制的な絶頂!!!  
たまらずフセ姫は失神した。  
 
ゼヒゼヒと息を荒げ、弛緩し、涎を垂らす。  
だが妖怪に宿られた腰は崩れることを許されず、尻を天高く突き出した姿勢のままだ。  
そして、強制的に淫らなうねりを続けさせられる。  
失神した精神とは関係なく、体は刺激にすばやく反応する。  
またしても大量に噴き出す潮、股の内側をダラダラと伝う愛液、そして失禁……。  
 
『ゲラゲラゲラ!さっきまですぐにイけなくて欲求不満だったろうが?  
ところが、これからは俺が中にいる限りあっという間に何度もよがれるんだ、悪い話じゃあるまいがぁ?』  
“ぐう!こ、こやつ、どこまで姫を汚せば気が済むのか!”  
ヤツフサは怒りでぶるぶると震える。  
“私に体があれば、こんな奴などひねりつぶしてやるのに!”  
大神は、亡霊に顔を向けた。  
「ウルオオ」  
その顔は、力を貸そうか?と言っているように見える。  
“ま、まさか、体を貸してくれるとでも言うのか?だが…”  
「ワン!」  
四の五の言うな、と吠え、霊の体に重なる。  
次の瞬間。ヤツフサは大神の中にいた。  
 
“こ、これは、一体…、あなたは人ではなかったのか?狼の体の様に感じる……。”  
「ワン!」  
“しかし…!なんという気だ、まるで神のような高貴で力強い気、だが、この体では…。”  
「クウ?」  
“姫の体から魔を追い出すには、体の中に邪気を祓う精気を打ち込むしかない…陽根が必要なのだ。”  
その言葉を聞や、大神は自らの股間に筆を走らせた。  
―――墨煙が消えると、そこには見事な陽根が現れていた。  
“な、こんなことが!あ、あなたは一体……!??”  
ブルルルル!  
大神はごちゃごちゃうるさいとばかりに身震いすると、フセ姫の傍らに寄り添った。  
さあ、早くしろとばかりにフン!と鼻を鳴らす。  
 
“姫、フセ姫…しっかりして、聞こえるか?”  
「………うう…あふう!…誰…?」  
“姫、これから、姫の体の奥の妖怪を倒す。  
だが、そのために姫の中に入らなけばならない。”  
「…もう…誰でもいい…ひぃ!……好きにしなさい、もう…あう!  
…もう…ひああ!……何も考えたくない……考えられない…ぐうう!」  
腰はまだうねうねと動いている…妖怪の蹂躙は続いていた。  
 
子宮の中まで犯されつくされている。  
体の奥まで汚しつくされた。  
それがさしも気丈なフセ姫の気力を奪い、絶望と投げやりな心を生んでいた。  
意識は戻ったのに、もはや抵抗する気配すらなく嬲られるままに尻を振っている。  
 
“姫…!”  
必ず助けるから、信じて欲しい。だが、その言葉は呑み込んだ。  
これ以上の言葉は、逆に姫を打ちのめす。  
“行くよ、姫。”  
姫の体に馬乗りになると、うねる腰をしっかり抱えて引きよせ…。  
大神の体を借りたヤツフサは、深々とその陽根を妻の体に差し込んだ。  
 
「は!ああ………」  
『なんだあ?お前もこいつのマンコに突っ込みたかっただけかよ。グキャキャキャ!』  
妖怪の言葉は無視して、姫の体を抱きすくめる。  
中の妖怪を打ちすえるように激しく、ズ!ズ!ズ!と突きまくる。  
姫を嬲るために一部実体化していた妖怪を2度、3度と打ちすえた。  
「ひい!ああ!激し!」  
『イデデ!!っと、あぶねえ!俺を叩き潰すつもりなら、無駄無駄!もう粘液に戻ったからな!』  
“そうか、よかった”  
ヤツフサは、ビュッビュ!と勢いよく精液を放った。  
 
その瞬間!  
『ギャアアアア!な、なんだこれはぁ!』  
“妖魔を打ち払う気を込めた精だ。液体にはよく混ざるだろう。それ!まだまだ!”  
そして続けざまに2度目の精をはなった。  
「あふう!!大き、く、ふくらん…、あそこが、ああっ!いっぱい!」  
『グギャアアアアアア!にげ、逃げなきゃ!グへ!?出られない?』  
大神の陽根はその根本が大きく膨らみ、ガッチリと栓をしていた。  
 
「くひぃ!ひいいい!おおき、裂けちゃうぅ!!」  
姫の蜜壺の限界近くまで膨らんだ亀頭球は、水の一滴も外には漏らさない。  
妖魔はあわててガボガボと暴れ狂う。魔を祓う根と妖液の戦い。  
「おおお!お腹でっ、暴れてるうう!ひぐうう!」  
だがその動きが逆に魔を祓う精と妖液がよく混ざる結果になり、妖魔が浄化されていく。  
“ヒイイイ!つ、壺はもうだめだぁ!”  
妖怪の残りは、子宮に逃げ込んだ分のみ。  
 
ヤツフサは子宮の奥深くにまで隠れた妖魔を完全に払うため、膣を、子宮口をつきこねた。  
姫の体を気遣い、じっくり、しかし時には激しく、…心から愛する女に最大限の快感を捧げるように。  
…フセ姫はこれまでの凌辱によって、妖怪に精気を奪われ、気が枯れ心も萎えてしまっていた。  
その衰弱した体を気遣い、ヤツフサは、精と同時に気も注ぎ込んでいた。  
 
これまでの長い、体は燃える様に熱くなるのに頭の芯は冷たく凍りついていく凌辱とはあきらかに違う、まるで春の太陽の光を浴びている様な、温かい快感。  
体の中心に気力が満たされ、えもいわれぬ心地よさが体の隅々に広がってゆく。  
後ろから抱き締めている体は熱く、しなやかな毛皮をまとっていた。  
つややかで滑らかな、極上の肌ざわりの毛皮。その一本一本が背中を柔らかく愛撫する。  
「あ…あたたかい……、き、気持ちいい…、ああ…もっと…」  
凍りついた心に陽が差し、心が解ける、行為を素直にねだってしまう。  
 
ヤツフサは、姫の耳に口をよせて耳たぶを舐め、熱い息をかけながら言った。  
“姫お願いだ、もっともっと感じて、私の精を奥深くに吸い上げてくれ、奥に取り憑いた魔を焼き尽くすために。”  
「あ、ああ〜〜〜、ああ〜〜〜」  
姫は、己を心から救おうとする気遣いと深い慈愛を感じ、心の奥底から深い快感を感じた。  
その快感が子宮口をほころばせ、亀頭に吸いつかせた。  
子宮はさらにキュウ〜〜!っと縮まり、蜜壺は痙攣しているのかと思うほど激しく蠕動した。  
 
“くう!!フセ!いくよ!フセ!いっぱい、いっぱい受け取って!!”  
ヤツフサは、聖気を込めて大量の精を放出する。2度、3度、4度……。  
「ああ!ああ!もっと、いっぱい!いっぱいちょうだいい!イク!あ〜〜〜!」  
絶頂を迎え、崩れるフセ姫。  
そして、その絶頂を受けて、女の器官は別の生き物のように蠕動し貪欲に精を求めた。  
大神から放たれた聖液をどんどん奥へ吸い上げていく。  
『ギャアア!こ、こんな、奥まで、こんな大量に!畜生!アギャア!!!グギャ………』  
―――そして、妖魔の沈黙。  
姫に取り憑いていた妖怪の、本当の最後だった。  
 
 
“フセ姫…フセ姫、もう安心だ、妖魔は完全に消えたよ……”  
と、大神の体に走る隈取りが消え、亡霊はその体からはじき出された。  
「キュ〜〜ン」  
筆しらべで現れていた陽根も消える。  
ヤツフサが気を使いすぎたのが原因だった。  
 
「グゥ〜〜」  
けだるげに、股間の毛づくろいをする。  
“も、申し訳ない。多目に気を使ってしまったかも知れない。  
しかし、私だけでは、聖気の他に精気まで姫には与えられなかったでしょう。  
その霊力、その精力…もしやあなたは……”  
「ワン!ワン!ワン!」  
すぐさま神気を回復した大神は、ヤツフサの事は気にせず、姫の傍らで吠えかける。  
 
「んう…、智狗…?うるさいよ…キャ!」  
大神の頭突き。  
フセ姫は、意識を取り戻し、大神を見据えた。  
「ああ…私は、一体…?あ、コラ!」  
意識を取り戻したと見ると、フセ姫を背中にさっさと乗せ、着物を咥える。  
「な、何をするの!…ちょっと!きゃあ!冷たい!!」  
 
アマテラスはフセ姫を乗せたまま、池に飛び込んでいた。  
「うっぷ!ぷは!コラ!しぶきがかかるからバシャバシャしないで!  
着物も返しなさい!もう!ほんとに…ふふ…」  
「ワン!ワン!」  
姫が笑ったのを見て、着物を返し、池から上がる大神。  
「キャア!もっと離れてから身震いしてよ!」  
「クウ?」  
「まったくもう…………元気づけてくれたの?……」  
 
フセ姫はそのまま湧き水の池で体を清め、濡れた着物を羽織った。  
毛づくろいをする大神、その傍らに座り、背をさする。  
(私を、助けてくれた、…私とつながっていた、あれは、この狼?…  
でも、陽根が無い…それに、あの声…、この狼からは、言葉が聞こえない。  
犬士を育てるものとして、犬や狼の言葉は一通りわかるのだけど…。  
それに、あの声は、あれは、あの人の声にそっくりだった……。)  
しかし、怪しむ前にすべきことがある。  
「ありがとう…、本当に、ありがとうございます……」  
本当はなにが起こったのか、朦朧としていて切れ切れとしかわからない。  
しかし、少なくてもこの白い狼が何らかのことをしてくれて、助けてくれたのは疑いようのない事実だ。  
 
そして、池に飛び込んだり、着物を奪ったりしたのも、姫の心を外に向かせるため、…内に向かい、自傷をすることがないように気遣う行動の様に思えた。  
体も、…心も、助けてもらった……フセ姫は、心の底から感謝した。  
「クウ」頭を擦りつける狼。  
「まあ、ふふふ。」  
こわばっていた笑顔が徐々にほぐれてくる。  
 
妖怪の凌辱、それを乗り越えるには、長い時間が必要かもしれない。  
しかし同時に、こんなにも手を差し伸べてくれる存在もある。  
そのことを忘れなければ、きっと、大丈夫だ。  
“ありがとう、大神。本当に、ありがとう。…このご恩は、忘れない。”  
姫の様子を心配そうに眺めていたヤツフサは礼を言い、ふうっと姿をかき消した。  
 
「ォォォィ……ォォオオーイ!アマ公、どこだー!!」  
遠くから、なにかやかましい声が近付いてくる。  
「ワン!ワン!」  
「こんなとこに居やがったのか!瘴気が嫌だから村の外で待つとは言ったがよう!  
 晴れたらむかえに来てくれって言ったじゃねぇか!まったく疲れちまったぜ。」  
相棒の一寸だ。  
騒々しい妖精は、文句を言いながら大神の体によじ登った。  
と、大神がむずがゆさにブルブルと首筋を振る。  
「わあ、わあ、ちょっと静かにしろぉ!この毛むくじゃらあ!」  
 
「凸凹隊ですね、ふふふ…!」  
なんとも滑稽かつ、遠慮のないやり取り。  
それは屈託なく何気ない日常の光景。  
その日常こそが、健やかな心の寄り立つところなのだ。  
フセ姫はその姿を眩しそうに見つめた。  
 
 
了  
 
 

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