「おお、我らが慈母アマテラス大神」
その麗しくかがやく、清らかな白きお姿。
神の力を示す、神聖なる紅き隈取。
あなたの御力で、賽の芽を蘇らせて頂けた時、わが身には溢るる命がみなぎり、生命の歓喜に震えました。
おお、慈母よ。
あの歓びと引き換えに、ささやかな贈り物だけしか与えられないのがもどかしい。
もっともっと、あなたに歓びを奉じたいのに・・・。
「よぅ、サクヤのねーちゃん!神州平原の賽の目、蘇らしたら
大分色っぽくなって元気そうじゃねえか!プフフフフ!」
玉虫が無遠慮な声を張り上げる。
慈母の頭に遠慮なく胡坐をかいているのを目にすると、神の系譜としてはあるまじきことだが、
胸にチクリと嫉妬が渦巻く・・・。
(この身が大地に根ざしていなかったら、慈母の傍らから離れずにいられるのに。)
その胸の密かな望みをかなえている、妖精に対する嫉妬。
「ええ、慈母のおかげをもちまして。ありがとうございます我らが慈母よ。
さあ、あの実はサクヤの心ばかりのお礼です。どうぞお受け取りください。」
「おお!ご褒美、ご褒美!アマ公、さっさと一閃しろい!」
慈母の一閃がひらめくと、我が奉納の実は、ぽぽんと落ちた。
玉虫が嬉しそうに騒ぎながら、実の中身を拾いに行く。
その隙をついて、大神を我が神域にいざなう。
「大神よ、あなた様には、別にお礼がございます、私とおいでください・・・。」
「あ?あれ?アマ公?サクヤのねーちゃん?どこいっちまったんだよ!
こらー!毛むくじゃらア!」
我らは、玉虫の声を遠くに置き去りにして、私と大神だけの神域に身を移した。
麗しき大神は首をかしげながら、私を見上げる。
ああ、その瞳に映るのは、今は我が身のみ。
高鳴る鼓動に胸が震える・・・。
愛おしさがこみ上げ、その濡れた鼻面を胸に埋めるようにして、抱きしめた。
「別のお礼は何か、ご想像になれますか?」
サクヤは大神の頬の柔毛に、ゆっくりとほお擦りしながら囁いた。
「くぅん?」
首をかしげる大神。
頬から離れ、慈母に正面から向き合うが、そのつぶらな瞳をまともに見ることが出来ない。
頬が紅潮し、うつむきながら、消え入るような声で告げた。
「贈り物は、私です・・・、サクヤは樹木と花の精・・・。
我が蜜は、あなた様の旅の助けとなるでしょう・・・どうぞお納めください。」
サクヤは、自身の陰部をまさぐり、女陰の蜜を出し始めた。
その蜜は、水蜜の果液のごとくの甘みと香り。
芳醇な果実の誘惑の香が、周囲に漂う・・・。
慈母はその香りを嗅ぐと、花精の秘所に鼻を近づけ、フンフンと熱心に嗅ぎ始めた。
「あぁ、ん、おひげ・・・こそばゆいです・・・。」
太陽神に遠慮や気恥ずかしさなど、無い。
甘い香の出場所が分かるや否や、サクヤを頭で小突いて押し倒す。
「あふんぅ!大神よ、だ、大胆です、ああン。」
つい上げてしまったはしたない声など聞こえては居ないように、大神は陰部に鼻面を突っ込み勢い良く舐め始めた。
ちゃ、ちゃっ!ちゃ、ちゃちゃ、ぺちゃっ、べちゃっ!
「ああっ!そ、そんなに激しく!はぁはあ・・・、あ!あうぅぅぅん!」
はしたない声を抑えようとしてもとまらない、・・・体に灯った火が燃え上がってゆく。
そんなサクヤの惑いなどどこ吹く風で、大神の舌は花の精霊の陰蜜を如何なく味わう。
女精の秘蜜は、汲めども尽きぬ井戸のように、後から後からダクダクと溢れてくる。
「ああ!あ、おお、大神よ、お気に召して、いただけたの、でしょうか、あうん!」
女精の体は、次第にうねりだした。
その動きは、快楽を得るための行為。
神に捧げる泉を湧き出させる助けとなるのを知ってか知らずか、
その腰は自然に浮き上がり、足はかつて無く大きく開かれていた。
「あ、ああん・・・はああ、私、と、とても・・・気持ちよくして、頂いている?
慈母への奉納なのに、私が慈母に奉仕して頂いていては、申し訳・・・ああん???」
アマテラスの舌技は、かまわず我に身を任せよ、と、諭しているかのごとく。
なだめるように大きく力強く弧を描いて大女陰を舐めると、陰核を包皮の上から組み伏せるように強く鼻先で押し付けた。
「ひああああああんんん!!!」
いっとう敏感な肉芽を刺激され、たまらず矯声をあげる。
その悲鳴のような喘ぎをきくと、今度は花びらの部分を細かく繊細に舐め、蜜を促す。
気が付くと、大神の舌の動きは、ただ蜜を舐めとるというだけの動きから、
もっと貪欲に女の蜜を促すかのような、淫猥なる刺激を与える動きへ変化している。
その舌攻めは、まさに淫獣のそれであった。
「ああ、もっと、ご所望なのですね!うれしいです。アマテラス大神!」
大神は、桜の花びらのような小陰唇を薄い唇ではさみ、舌でなぞる。
「あく、くううんン」
(サクヤは、幼きころからずっと、あなたの御傍に寄り添って参りました。)
牙の先でそっと、ぷっくりと膨らんだ花芽のような陰核を刺激し、女の快感を高める・・・
「あ!あ、イイッ!」
(御柱が大蛇を封じ、その魂の器をお守りする使命を拝命してから、幾星霜。)
緩急をつけ、膣穴の縁を淫獣の舌がネロネロと舐める。
「はあ、あ、ううん!」
(御柱の宿る神器を、わが身に抱えて参りました。)
女陰の裂け目を縫って、膣に薄い舌が割ってゆく・・・。
「ひぁっあ、ああ〜〜!」
今まで自分でも触ったことも無い、未踏の膣壁をも舐尽くされる。
(あなたの魂を感じ、暖かな日の輝きを浴びるかのような温もりを、愛しさを感じていました・・・。)
べちゃ!ちゃ、くちょぐちょ!べ、ぴっち、べちゃちぇ、くちょぐちょ!
淫獣の舌が襞をなぜるたび、ヌラヌラと黒く光る鼻で陰核をこねられ、
サクヤの身の内に炎のように快感が燃え上がる。
それは土と水からなる花の精とは対極の、燃え上がる炎・・・。太陽が与える快感。
「ひ、ひぃあ、あ、だめ、気が遠く、な、あーーーー・・・。」
女精は、これまでに感じたことのない絶頂を感じ、目の前が真っ白になっていった・・・。
気が付くと、すぐ傍らに白い大きな毛の塊があった。
アマテラスだ。
(心配して頂いたのだろうか、こんなに近くにいらして下さっている。)
サクヤが身を起こすと、大神の耳がピクリと動き、あくびをしながら身を起した。
それはサクヤが最も好きな、のほほんとした穏やかなアマテラスの姿。
サクヤは、抑えられぬ恋慕を感じた。
言葉にすると、想いが薄れてしまう気がして・・・、慈母が蘇ってから幾度も胸を突きつつ告げることが叶わなかった言葉。
「幼き頃より、ずっとずっと、あなた様を、お慕いして参りました・・・。
これからもお慕いしていて良いですか・・・。」
「わん!」
太陽神は屈託無く吠える。
みなぎる生気、清らかな後光。
まぶしい神格を感じ、サクヤは目を細め・・・目を閉じ、そっと太陽神に口付けをした。
そして、ゆっくりと唇を離すとくすりと笑い、アマテラスに言った。
「愛します。ずっと。」
その言葉を受け入れるかのように、神の尻尾がぱたりと動く。
サクヤは、晴れやかな笑みを浮かべ、くすくすと笑った・・・。
「さあ、玉虫が怒っているでしょうね。参りましょうか、・・・アマテラス様。」
了