今日はカムイの収穫祭だ。村のみんなで参加し、五穀豊穣の感謝を精霊達に感謝し、命をいただいた獣たちへ、祈りを捧げる。  
長老のケムシリ爺は、祭壇で祈りを捧げ、付添人として、ピリカと、トゥスクルも参加した。祈りの祈祷を終えたら、今度は村の女達の料理で宴をする。精霊達や神々に感謝を表すために、男達も踊り、歌い、杯を交わす。  
もちろんその中にも、村を救った英雄、オキクルミがいた。カイポクはその姿を見ていたのに、いつの間にか、宴の席に、いないことに気がついた。  
 
双魔神との戦いで、村を救ったとはいえ、宝の剣を奪い、一人、討ち取りに行き、自分を見失って一人の幼子を見殺しにしようとした。  
そんな罪を、オキクルミは自分自身を許せなくなり、祝いの席にふさわしくないと、自らその場を離れたのだ。  
 
カイポクは、オキクルミが剣を持ち出した時から、いや、むしろそのずっと前。子供の時から、ずっと気にかけていた存在だ。そのオキクルミがいないと解った瞬間、なぜか走り出していた。  
彼に、何かあったら。もしものことがあったら、私は・・・  
考えを巡らせ、宴を抜け出し、村はずれにまでオキクルミを、彼を探した。  
 
探し始めてだいぶ時間が過ぎた。朝から始めた祭りはもう夕方にまで続いていた。西日が眩しくなってきた頃、カイポクはやっと、探し人の姿を見つけることが出来た。場所は、コノハナの木の下に、うつむき加減で座っていた。  
その姿は、英雄ではなく、寂しさに負けそうな、孤独で哀しみを抱いた少年に見えた。  
 
 
カイポクは、無言で近づく。  
その気配をずっと前から気づいていたかのように、オキクルミは、話しかけた。  
「宴はいいのか。まだ終わっていないようだぞ。」  
かすかに聞こえる村の賑やかな音が、二人の空間を包んでいた。  
「あんたをずっと探してたんだ。」  
カイポクは少しの怒りと、心配を含んだ声で答える。  
「・・・・俺にかまうな・・・」  
「あんたのことが心配で・・・!」  
「俺にかまうなと言っている!!」  
突然の大声。体がこわばる。それでも声を出そうとするが、カイポクはうまく声が出せなかった。  
 
「俺は罪を犯したんだ!この村の宝を持ち出し、命に代えても守ると誓った村人一人さえ見殺しにしようとしたんだ!!」  
「・・・・!!」  
カイポクは幽門扉で起こった過去のこと。オキクルミがピリカよりも敵を討ち取ることに気をとられていたこと。イッスンから聞いてしまっていた。  
 
「だから、罪人の俺は村にいちゃいけない。かまわない方がいい。」  
「・・・・」  
カイポクはオキクルミの声がどんどん哀しみに満ちていくのが解った。何故か、無性に怒りがこみ上げてきたカイポクは、オキクルミの仮面をはぎ取った。  
 
「聞かせろよ・・・・・」  
オキクルミがカイポクの手を無理矢理どける。そして、ゆっくり押し倒すと、カイポクの両手首を動かないように頭の上に押さえつける。  
その間、空いた手で、柔らかなたわみをもみしだき、反対の頂を舌で転がす。  
 
「あぁあっ!・・・くぅう・・・・んんっ」  
さっきとは比べものにならない刺激に、大きな声を出してしまい、羞恥心がこみ上げる。  
 
だが、オキクルミの愛撫は止むことはない。  
指先で頂の果実をひねり、つまみ、こねる。  
舌先で転がし、吸い上げ、甘噛みする。  
カイポクは今まで味わったことのない刺激に混乱しつつも、溺れていた。  
 
「ふあっ!・・・んあぁ・・・はぁっ・・・ん!」  
 
オキクルミは手の拘束を解き、声にも艶が増してきたカイポクの足を広げさせようと、ひざに手をかけようとしたとき、わずかに力が込められた。  
「お・・・オキクルミ・・・」  
わずかに恐怖の顔色をのぞかせ、オキクルミは落ち着いた、やや掠れた低い声でなだめる。  
 
「大丈夫・・・俺を信じろ・・・」  
「・・・うん・・・」  
実を言うと、二人の奥のうずきは破裂しそうなくらいに、ふくれあがっていた。今更止めると言われても、止めるとなど出来はしなかった。  
 
ゆっくりとカイポクの足を割り開くと、未開発の花園が潤いを満たし、ひくひくとうごめいていた。  
オキクルミは無骨で長い指を、その蜜壷へゆっくりと沈めていく。  
「んんんっ・・・・あ・・・・」  
カイポクは、未だ誰一人見せたことのない場所へ、異物が侵入し、とまどいと、愉楽の感情がめまぐるしく頭を痺れさせていた。  
その、小さな入り口のそばにある蕾をはじき、潰すと、一層、高い声で歌うようにカイポクは鳴いた。  
「ふあぁあああっ!!」  
 
 
「くく・・・・・軽くイッたみたいだな」  
「言わないでおくれよっ・・・!!」  
オキクルミの前で大胆に痴態を見られたカイポクは、恥ずかしさを押さえることが出来なかった。頬にはわずかに悦楽の涙が流れていた。  
オキクルミはぺろりと舐めとり、  
 
「・・・・いいか?」  
真剣な表情と、少し辛そうな声にカイポクは、いよいよ、と察しが付いた。生娘のカイポクは、未知の体験になるが、不思議とオキクルミの存在のおかげで、彼がそばにいてくれるおかげで、恐れは無くなった。  
 
「・・・・くっ・・・・!」  
「ううっ・・・・いっ・・・・!!」  
先ほどの指の質量とは違う熱くて、脈打つ怒張したモノが、カイポクの入り口を押し進んでいく。  
肉が引き裂かれる痛みに、カイポクは力を抜くことが出来ない。  
 
「カイポクッ・・・力を抜けっ・・・・!」  
「ふぅっ・・・・!いた・・・・ぁあっ!!」  
激痛に思考が働かず、痛みに耐えるために体をますますこわばらせる。  
オキクルミは、カイポクの唇を塞ぎ、深い口づけをする。  
「んんんっ!!・・・・んぅっ・・・!」  
酸素が無くなり、カイポクの体は自然と力は抜けていく。オキクルミはこのわずかな隙に、一気に奥へ押し進める。  
 
「んんんっ!!・・・ふぅ・・・・ん!」  
全て収まり、口づけを解放し、カイポクが落ち着くのを待つ。  
息がだいぶ整ってきたときに、カイポクが口を開いた。  
 
「オキクルミ・・・動いても・・・いいよ?」  
「・・・・痛みは?」  
「大丈夫だよ・・・あんたホントは辛いだろう?」  
カイポクの言うとおり、オキクルミのそれは限界に近かった。  
それでも、オキクルミはカイポクを気遣い、ゆっくりと律動を開始した。  
初めのうちはやはりまだ痛かったのか、青ざめた顔で、小さくうめき声を上げていたが、しばらくすると顔色にも赤みが増し、声色もわずかに艶が出始めた。  
 
「あぁっ!・・・・あぅっ・・・・あっ・・・あっ!」  
強弱をつけてみると、たちまち歌うようにあえぎ始める。そして、次第に不規則なリズムで打ち付けると弓なりにのけぞり、白い喉をさらけ出す。  
二つのふくらみに刺激を与えると、切なそうに眉をしかめ、オキクルミの頭をかき抱く。  
 
「うあっ・・・ふぁあっ・・・お・・き・・・くる・・み・・!!」  
「カイポクッ・・・!」  
お互いが高みへ上りつめようと、さらに腰を打ち付ける。円を描くように中をかき回し、二人の体液が混ぜ合わさる。泡だった粘液はカイポクの尻を伝い、着物に深い色を残していく。  
 
「・・・・!!くっ!」  
「ふあぁあああっっ!!」  
絶頂へ上り詰めた二人は同時に達した。  
カイポクの膣は引きちぎらんばかりに収縮し、オキクルミのそれを締め付ける。  
オキクルミは体の奥底から搾り取られるように、カイポクへ、己の熱いたぎりを解き放った。  
 
 
「ぁぅ・・・・・ん・・・あぁ・・」  
初めて頭が真っ白に陥る感覚にとまどいを感じつつ、二人は愉楽の余韻に浸っていた。  
 
オキクルミの自身をカイポクから抜き出すと、白濁した粘性のある体液があふれ出した。  
 
 
二人は激しい情事の後始末を、けだるい体のまま、終わらせると、どことなく沈黙が降りた。  
あたりはとっくに闇に包まれていた。  
先に沈黙を破ったのはオキクルミの方だった。  
 
「カイポク・・・このようなことをしてしまって・・・」  
「・・・・・いいの。オキクルミで良かった。」  
カイポクは、あの双魔神との戦いで、どれだけ心配したか、どれだけ寂しかったか、どれだけオキクルミの無事を祈ったか・・・静かに語った。  
オキクルミは、話しながら泣きそうなカイポクをそっと抱きしめ、じっとその言葉に耳を傾けていた。  
 
カイポクは、話し終えると、オキクルミの胸に顔をうずめながら小さな寝息を立て始めた。  
あれだけ激しくあえぎ、責め立てられたのだから無理もない。そして、オキクルミへの語りかけで、疲れが襲いかかったのだろう。  
 
オキクルミは、カイポクを一層力を込めて、愛しさを込め、深く抱きしめた。  
彼女を、カイポクを大事にしたい。守りたい。  
オキクルミはその感情に気がつき、英雄として、男として、精霊達に誓った。  
 
村では祭り囃子が小さくなり始めた。もうすぐ祭りが終わろうとしている。  
オキクルミはカイポクを抱き上げ、村へ行くために腰を上げた。  
英雄の顔と、すやすや眠るお姫様は穏やかな顔をしていた。  
 
終わり  
 

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