「は、袴田さん……土曜日、空いてるかな?」  
練習の後、袴田さんに声をかける。  
「うん、空いてるよ。」  
袴田さんは可愛い笑顔を向けながら返事をする。  
付き合いだしてから4年目。  
2年目の冬に初めてのキスをして以来、それ以上の進展は…無い。  
ゆっくりで良い、彼女の気持ちを大事にしよう。  
そう思ってたけど…  
「どこか行く?石塚クンは行きたい場所とかある?…石塚クン?」  
 
 
袴田さんが俯いてる僕を見て不思議そうに下から覗き込んでくる。  
彼女は昔から可愛かったけど、最近ますます可愛く…と言うより綺麗になってきてる。  
彼女が綺麗になっていくに連れて僕の自制心も揺らいでしまう。  
袴田さんに触れたい、抱きしめたい、と言うか…抱きたい。  
最近袴田さんを見るたびこんな事ばかり考えてしまう。  
もうこれ以上自分の気持ちを押さえつけていられる自信が無い。  
これじゃ袴田さんに失礼だ。正直に言わないと。  
「石塚君、どうs...」  
「そ、それで!!」  
うわ、思った以上に大きな声がでてしまった。  
落ち着け、僕。  
 
「それで、あの、僕の家さ、土.日と誰もいないんだけど…良かったら、と、泊まりに来ないかな?」  
つ、ついに誘ってしまった。  
顔に血が上ってるのが自分でもわかる。  
…袴田さん、嫌がってるのかな。返事してくれないけど…  
そっと顔をあげて袴田さんを見ると、真っ赤な顔をして頷いてくれた。  
 
 
「う、ウン………じゃ、じゃあ、土曜日に!!」  
いつもなら石塚クンと一緒に帰るんだけど、今日はとてもこれ以上一緒に居られそうになかった。  
石塚クンからの突然のお誘い。  
こ、これはアレよね、合宿なんかで一緒に泊まるのとは…違うのよね?  
実を言うと、最近の私は、いやらしい事ばかり考えていて少し自己嫌悪に陥っていた。  
以前はそんな事無かったのに、柔道着を脱いだ石塚クンにドキドキしてしまったり、  
隣の席で講義を受けてる石塚クンの髪に触りたいって思ったり。  
……石塚クンとキスするたびに、もっともっと一緒になりたいと考えたり。  
石塚クンはこんな事、考えたりしないのかな?  
やっぱり、柔道ばかりの私には、女としての魅力が足りないのかな?  
なんて、ずっと悩んでた。でも今日のお誘いってやっぱり、そういう事…よね?  
あぁー、ど、どうしよう土曜日!?  
ハッ!!ダメよ、こんな赤い顔して家に帰ったら絶対豊に勘付かれちゃう。  
あの子、こういう事に関する勘が働くからなぁ。  
自然に振舞わなくちゃ。  
 
 
もうすぐ袴田さんがこの家に来る。  
いや、何度か来てるけど、今日は泊まりに来る。  
うっ、夢にまで見た事だけど、いざ現実になると凄いプレッシャーだ…。  
試合の時より緊張してるな、僕。  
部屋は隅から隅まで掃除したし、シーツは新品。  
シャワーは朝浴びたし念のためにさっきも浴びた。  
…引き出しの中にはちゃんとコンドームも入れてある。  
ふぅ、自分でやっといて何だけどやる気満々だなぁ。  
袴田さん次第なのに。ひょっとしたら何も無いかもしれないのに。  
あぁ、そう考えると少し緊張が解けてきたかもしれな…  
『ピンポーン こ、コンニチワー』  
き、来た!!袴田さんだっ!!  
心臓が飛び出しそうだ足元がフワフワする。  
早く降りていかないと!!  
 
 
ふぅー、落ち着かなくちゃ。  
インターホンを押すだけで緊張しちゃってどうするの、私!!  
…カバンを持つ手が震えちゃう。  
「う、うわぁぁあー!!」  
えっ!?ドアの向こうで凄い物音がしたけど。  
まるで階段から転げ落ちたみたいな…。  
ハラハラしながら待ってると石塚クンが笑顔でドアを開けてくれた。  
「いらっしゃい、あがってよ。」  
あっ、石塚クン腰押さえてる。  
「石塚クン、大丈夫?」  
…転げ落ちちゃったんだろうな。  
石塚クンってたまにドジだから。…そこが可愛いんだけど。  
「え!?いや、ははっ、平気平気!!」  
石塚クンの照れ笑いを見てたら肩の力が抜けてきた。  
「ふふ、おじゃまします。」  
 
 
はぁ、カッコワルイなぁ…。  
女の子の袴田さんの方が落ち着いてるじゃないか。  
…ひょっとして袴田さんは泊まりに来るって事の意味がわかって無いのかな?  
「先に僕の部屋行っててよ。何か飲みもの持って行くからさ。」  
「おかまいなく。」  
楽しそうに答えながら袴田さんは階段をのぼって行く。  
…やっぱり、わかってないのかも…。  
ジュースを持って部屋に入ると袴田さんはお行儀良く座っていた。  
「楽にしててよ。はい、どうぞ。」  
「ありがとう。」  
袴田さんは笑顔でジュースを受け取る。  
駄目だ、手が触れただけでジュースを落としそうになるくらい動揺してる。  
いつもなら沢山話したい事があるのに、今は何を話せば良いのかわからない。  
何だか空回りしてる気がする…。  
 
 
……どうしよう。いざ二人きりになるとまた緊張しちゃう…!!  
石塚クン、黙っちゃったし…。……何だか、凄く静かだな…。  
…こんなに静かだと自分の心臓の音が大きく聞こえる。  
……この音、石塚クンに聞こえてないよね?  
「…袴田さん!!」  
「は、はいっ!?」  
は、はずかしい…突然の石塚クンの声に妙な声で返事しちゃった…!!  
「あ、あのさ、正直に言うよ。今日、袴田さんを呼んだのは…その、下心があって…。  
実は前から…その…はっきり言うと、君を抱きたいと思ってたんだ…。…ゴメン。」  
そんな、改めて言われると顔が熱くなる…。  
...私ってそこまでニブイと思われてたのかしら。  
いくらなんでも『お泊まり』の意味くらい、理解してるわよ…。  
こんなストレートに言われちゃうと何て言ったら良いのかわからない。  
「…石塚クンは、いつも素直だね…。」  
うぅ、違うでしょ、ちゃんと言わなきゃ…。  
「…ご、ゴメン…。でも、もし袴田さんが嫌だったら絶対に何もしないよ、約束す…!!」  
何て言えば良いのかわからない私は話途中の石塚クンにキスをした。  
途端に自分の取った大胆な行動に恥ずかしさが込み上げてくる。  
「あ、あの、お風呂、借りるね!!」  
 
 
立ち上がる袴田さんを抱きしめて引きとめようとしたけど、  
流石は元高校チャンプ。素早かった...。僕の腕はむなしく空を切る。  
タイミングを外してしまい、ちょっとガックリしながら袴田さんをお風呂に案内する。  
「…お借りします。…すぐに、出るから…。」  
「う、うん。僕、部屋にいるから。」  
恥ずかしそうに脱衣所に消える袴田さんを見てさっきの事を思い出した。  
…心臓がドキドキしてくる。  
こ、これからどうしよう?  
僕が不安になってどうする、袴田さんの方が不安なはず。  
しっかりしなくては!!  
部屋に戻った僕は深呼吸をして気を落ち着けようとする。  
…微かに袴田さんの香水の残り香がする。良い匂いだな。  
トントンと階段を上ってくる音がした。  
落ち着け、僕。袴田さんを不安にさせちゃ駄目だ!!  
 
 
…いつも石塚クンって良い匂いすると思ってたけど、石鹸の匂いだったんだ。  
凄く良い匂い。  
…今は私も同じ匂いなのか…。  
階段を上りながらこんな事を考えてる自分に照れてしまう。  
ふぅー。よし、ドアを…開けるわよ。  
「おかえり。」  
ベットに座ってる石塚クンは笑顔で迎えてくれた。ちょっと頬が赤いけど。  
や、やっぱり隣に座るべきなのかな?  
迷っていると石塚クンが立ち上がって私を抱きしめてきた。  
顎に手がかけられ、石塚クンの顔が近づく。  
「…ホントに良いの?…これ以上は、止められないよ…?」  
唇が重なる直前に石塚クンが聞く。  
私は黙って頷いてキスを待った。  
…今までのキスとは全く違うものだった。  
石塚クンの舌が口に入ってきて、私の舌と絡み合った。  
全身がゾクゾクして頭がぼぅっとなる。足の力が抜けていく…  
そのままベットに倒された私に重なるようにしてベットに上がった石塚クンが、私の服のボタンに手をかけた。  
ボタンがゆっくり一つ二つとはずされていくのに従って恥ずかしさが込み上げてきた。  
…は、恥ずかしい…もっと早くはずしてくれないかな…  
恥ずかしさに耐え切れなくてボタンをはずしてる石塚クンの手に触れる。  
...石塚クンの手は少し震えていた。  
石塚クンは真っ赤な顔をして一生懸命ボタンをはずそうとしてる。  
私は石塚クンが堪らなく愛しくなって手を伸ばして彼の髪を撫でた。  
 
 
袴田さんが僕の髪を撫でながら微笑んでる。…凄く綺麗だ。  
僕はもう一度袴田さんにキスをした。  
柔道をしてる時の凛とした彼女。デートの時の優しい彼女。  
真っ赤な顔で頷いてくれたさっきの彼女。今、僕に微笑みかけてる彼女。  
全部僕のものにしたい。  
乱暴にならないように注意しながら上着を脱がせ、ブラシャーを取る。  
白くてやわらかそうなおっぱい。ピンク色の乳首がつんと上を向いている。  
袴田さんの綺麗な胸を見て僕は言いようの無い興奮に襲われた。  
手を当てると袴田さんの鼓動が伝わってきそうな気がした。  
その手を動かすと柔らかな感触が伝わってくる。  
凄く気持ちが良い感触で、僕は夢中で揉みあげた。  
「んっ…ふぅぅ...ん!!」  
袴田さんの息があがってきてる。  
今まで聞いたことの無い彼女の声にますます興奮してしまう。  
「ぃ、ィタッ…」  
袴田さんの声にビクッとして手を離した。  
「ご、ごめんっ!!」  
僕は馬鹿だ、興奮して力を入れすぎた…。  
「うぅん、大丈夫。」  
袴田さんの潤んだ目を見て心底後悔した。  
袴田さんが落ち込む僕の背中にそっと腕を回してきた。  
「本当に、大丈夫だから。ね?」  
そう言って僕の首に優しくキスをしてくれた。  
 
 
…何だか石塚クンの行動一つ一つが凄く可愛く思えてくる。  
私を見つめる優しい目も触れる無骨な手も全部愛しい。  
石塚クンの背中に回した手に力を入れてギュッと抱きしめた。  
「袴田さん…」  
石塚クンが呟いて私の胸に顔を押し付けてきた。  
石塚クンが動くたび髪の毛が胸に触れる。  
「あは、ちょっとくすぐったい。」  
思わず少し笑うと石塚クンも顔を上げて少し笑った。  
石塚クンの手が私のズボンを脱がそうとしてる。  
その手を止めて、思い切って言ってみる。  
「ねえ、石塚クン。私ばっかり脱いでてズルイよ。……石塚クンも服、脱いで?」  
言ってみてから恥ずかしさが込み上げる。言わなきゃ良かったかも。  
「そうだね、わかった。」  
石塚クンはちょっと笑ってシャツを脱ぎ始めた。  
石塚クンの半裸は初めて見る訳じゃないのに、ドキドキする。  
やっぱり鍛えてるだけあって引き締まっている。  
鎖骨のラインも割れてる腹筋もたくましい腕も凄くセクシーに思える。  
「……あまり見られるとちょっと恥ずかしいな。」  
石塚クンが少し照れたように言う。  
「お互い様だよ。」  
私たちはまた少し笑った。  
 

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