「…くしゅんっ」
隣の小さなくしゃみで目が覚める
(冷房効き過ぎてんな)
リモコンに手を延ばすと
背中に温もりが纏わり付く
(ん?)
見ると、自分の背中をぴったりと併せ暖を取っている
(……)
ピピピ
温度を3度下げ、タオルケットを被り直す
強引に転がして抱き寄せると
「ぅ…ん」
と少し呻き、薄目を開けた
「まだ寒いか?」
海老塚はへらっと笑い
「ん〜ん、へーき…」
と俺の胸に頬を寄せ目を閉じ、すぐに規則正しい寝息を立て始めた
(寝ぼけてる時は素直なんだよなぁ)
緩む口元で海老塚の頭に軽く触れ、ギュッと抱きしめて目を閉じた
おしまい