「これには理由があってだな、若殿……。」  
「…………。」  
 
今の状況を、どのように説明すれば良いのだろう。  
優人の目の前には、テーブルの上で電源コードを身体にぐるぐる巻きながら派手に着物を  
着崩して身悶える緋鞠の姿があった。着崩した、と言うが実際には着物は肌蹴て乳首はお  
ろか太腿や濡れそぼった下着まで丸見えでそれはもうあられもない姿だった。  
それに至る経緯は若干複雑だ。  
 
今日は何故だか朝の5時ごろに目を覚ました緋鞠。初夏だというのに蒸し暑く、二度寝を  
しようにも寝付けない。  
 
「……暑い……この国はいつからこんなに暑くなったのじゃ……。」  
 
着物の裾をパタパタ仰ぎながら、暑さを凌ぐ方法を模索する緋鞠。過去、暑くて冷蔵庫を  
開けっ放しにして優人に怒られた事があるし、かと言ってシャワーを浴びようにも水場に  
は奴がいるし……。悩みぬいた挙句、ようやく緋鞠はある事を思い出した。  
 
「風を送る機械が、どこかにあった筈……。」  
 
それすなわち扇風機と人は呼ぶが、電化製品の知識が妖にあるはずもなく、折角容易した  
ものの使い方がそもそも解らない。  
 
「ええと、これは……???」  
 
試行錯誤した挙句、混乱。体中にコードを巻きつけてしまい身動きが取れなくなってしま  
ったのだ。  
 
「んぐ……何故じゃ……ただ涼みたいだけなのに……何故こんな事に……ん、ほどげ……  
誰、か……」  
 
とは言うものの、この時間に優人が目を覚ますわけも無く、もがけばもがくほどコードが  
緋鞠の肢体に食い込んでゆく。  
 
「いぎ、は、離れろ縄畜生め……は、ぁあ……」  
 
次第に額に汗をかき始め、もがいた分だけ着物が肌蹴る。  
 
「んぐ、ふぅぅ……ぁ、はぁぁ……」  
 
次第に呼吸が乱れる。柔肌にコードが触れる部分は次第に赤い痕が出来始め、何故だか体  
が火照り始める。  
 
「はぁ、ぁあ……何故……何ゆえ、こんなにも身体が熱い……ぁ、んぁああ……にゃあっ  
!!??」  
 
まるで盛りのついた猫のように身体をくねらせていると、バランスを崩しテーブルに仰向  
けになって倒れる。丁度、着物が肌蹴て露になった乳首が、ひんやりとしたテーブルに密  
着した。  
 
「ひ、ひゃああああっっっっ!!!!」  
 
隠していた猫耳をピンとたてて敏感な箇所につめたい感触を味わうと、いよいよ無意識に  
卑猥な想像が緋鞠をかきたてる。  
 
「ち、違う……これは、これは違うのじゃ……ぁ、はぁあ……」  
 
誰に言うでもなく首を横に振りながら、自分の意思とは正反対に、テーブルの角に股間を  
擦りつけ始めた。  
 
「はぁ、あひゃぅんっっっ!!!!」  
 
テーブルの角が緋鞠の淫核を下着越しに攻め立てる。敏感な部分を擦りつけながら、その  
たわわに実った乳房をぷるんぷるんと激しく揺らし悶える。  
 
「ぁ、んぐ、ぁぁ……違う、違うぅっっっ!!!」  
 
涙目で訴えながらも、誰も助けには来ず、電源コードを食い込ませながら雌猫が己の秘所  
を激しくこすり付けて腰をくねらせる。  
 
「い、いぐ、ぁ、や、あふ、ぁぁあ……」  
 
汗ばんで火照った体を冷やそうと、たぷたぷ揺れる乳房を再びテーブルに押し付けてこす  
り付ける。  
 
「っゃ、あ、冷たい、冷たひぃぃぃ!や、ぁ、あぐふぁぁあああ!!!」  
 
次第に艶っぽくなる息遣い。もはや盛りのついた雌猫を誰も止めることは出来ず、激しく  
股間を秘所にこすり付けて上り詰める。  
 
「ゃ、ああ、いや、いやぢゃ!ぃ、こんな、こんな事で達したくは……ゃ、あああんぁぁ  
あっっっっ!!!!!」  
 
己の意に反して絶頂に達してしまい、余韻と罪悪感に浸りながら、コードを身体に巻きつ  
けてぐったりする緋鞠……。  
 
「ん、ぁあ……この……この雌猫め……し、しっかり……ぁ……はふぅ……」  
 
遅れて数分後、異変に気づき目を覚ました優人が見たのはその姿と言うわけで。  
 

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