その日、夢を見た。
自分に姉が出来るという非常に奇妙な夢である。
姉は綺麗でスタイルがよく、そして妖艶だった。
姉は俺を優しく抱いてベッドに押し倒した。
そこから先があやふやなのだが、確かに覚えているのは姉の秘所に自分のモノを挿入したことだ。気持ちいいと夢の中で思った。
快楽の中をたゆたい、昂ぶっていく。
「きて・・・。」
姉のその言葉で頂点に達しようとした瞬間、目が覚めた。
「欲求不満かな?」
先ほど見ていた夢を軽く思い出しながら台所に行くと珍しく親父がいた。俺を見るなり待っていたとばかりに俺を向かいに座らせる。
珍しい。
親父が俺に話を使用なんてお袋と離婚して以来だ。
「お前に大事な話がある。」
「・・・何?」
あくびをかみ殺しながら答えた。
「実は、お前には姉がいる。」
「・・・は?」
「まあ、腹違いではあるのだがな。父さんは今までに3回結婚していてな、最初に結婚した女性との間に女の子を一人授かった。離婚してから母親のほうにいたのだが、先日交通事故で亡くなられた。だから娘を私が引き取ることにした。」
「・・・朝から何ともヘヴィな話だな。」
「それで今朝から来ることになっている。父さんはこれから会社行くから世話を頼んだぞ。」
「・・・は?おい!ちょっと待て!!」
「それじゃ、任せた。」
親父は言いたいことだけ言って出て行った。
「・・・俺にどないせぇっちゅうんじゃ。」
ピンポーン。
チャイムが鳴った。お話の通りの姉だろうか?返事をしながらドアを開けると女の人が立っていた。
綺麗でスタイルが良くて、妖艶。
そして何より今朝の夢に出てきた人と同じ女性だった。
彼女が微笑む。・・・もしかしたら今朝の夢は正夢なのかもしれない。