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シャエットの冒険 --ゴブリンの洞窟にて(後編)-- 11 シャエットは、力なく崩れ落ちそうになる。 必死に戦ってきたがまったく抵抗できずに膣内にゲレルの毒を散々に注ぎ込まれてしまい、しかも犯されるままに絶頂してしまったのだ。 スライムを体内に取り込んだゲレルには、もはや隙は全くない。 ―― このまま…死ぬまで犯され続けるのかな… ―― ゲレルの毒嚢に目をやると、たった今シャエットに注ぎ込んだばかりだと言うのに再び精製されたゲレルの毒がチャージされつつある。 シャエットはもはや絶望しかけていた。 何よりも許せないのは、犯されて、それに忠実に反応して、絶頂してしまう自分の身体であった。 人一倍敏感な身体であるばっかりに。 ―― こんな体質…こんな、風読みの力なんか… ―― それを認めるのは、シャエットの完全な敗北。これまでも、何度もこの力が危機を救ってきたのだ。 シャエットの脳裏に古い記憶が蘇る。 ―― おかげで助かったぜ。言ったろ?あきらめるな。自分を信じろ。ってよ。 ―― あれはこんな洞窟の中だった。 シャエットと、当時の仲間がダンジョンの最下層でパーティとはぐれた時のこと。 シャエットは目を閉じ、集中した。そして得意の風読みの力を更に魔法で敏感に高め、わずかな空気の動きを手がかりに、出口を探していた。 しかしその感覚能力にも限界があり、もはや集中力も尽き果てあきらめかけて居た時の事だった。 力なく座り込んでこれ以上は無理と首を振るシャエットを、その仲間はギュッと抱きしめた。 シャエットはハッとして、男の胸板の感触に心臓が跳ねる。 ―― だいじょうぶさ。きっと、抜け出せる。あきらめさえしなければ。 ―― ―― シャエット、お前にだけしか出来ない事だ。何度も俺達を助けてくれた、お前だけの力だ。 ―― ―― もう少し、信じてやれよ。お前自身の力をよ。実際、たいしたもんだぜ? ―― ―― うん…わかった…まだ、あきらめない事に…するよ… ―― 夢うつつの中で、そう答えたシャエット。 一瞬の事であったのだろうか?意識が戻ったときにはシャエットの目には光が戻っていた。 シャエットの身体は地面に投げ出されるような体勢で、しかしやはり触手に戒められている。 ゲレルは、ゲレルの毒をすっかりシャエットの子宮に吐き出し、次の毒をチャージして待っていたペニス触手と交代しようとしていた。ヌルリとペニスが抜ける感覚がシャエットの意識を鮮明にした。 「くうっ!離してっ!」 シャエットは足を思い切りバタつかせる。 少女を絶頂させ、思うままに犯しぬき、勝利を確信して油断していたゲレルは触手を振り払われてしまう。 シャエットは自由になった両足で、絡み付いている触手を蹴り払うようにして、残る両手の触手をグイグイと引っ張る。 慌てて触手を何本か飛ばすが、全てシャエットの華麗な足技で蹴り返され、思うように捕らえられない。 このままシャエットを逃がすわけにはいかない。 自らの欲望を全て受け止める事のできるのは、この愛らしい少女しかあり得ない。 もはや、シャエット抜きに欲望を満たす事はできない。 肉体はもちろんだが、その強靭で健やかな精神力を持って応えたシャエット。 ―― シャエットが、必要 ―― ゲレルの中に、明確な感情が芽生えていた。それは、あり得ない事であった。 徹底的な陵辱の果てに芽生えた奇跡。 ―― シャエットが、大好き ―― ゲレルは必死に考えた。 初めて実感した自らの感情。それはシャエットへの愛情だった。 しかし、それに気付いた今、シャエットは驚異的な精神力で再び逃げようとして、このままではそれを止める事ができない。 シャエットの足はしなやかな蹴りを放ち、もはや触手を寄せ付けない。 残った両手の触手だけは、決して離さないように力を込めるが、勢いづいたシャエットはそれすらも凌駕する力で、グイグイと引き剥がしていく。 「離せってばっ!この変態っ!」 ―― 逃げられる。愛しいシャエットに、逃げられる。 ―― ゲレルは、焦れば焦るほどシャエットを捉える事が困難になり、ますますシャエットの身体は離れていく。初めて感じた自らの感情に戸惑い、触手の動きは鈍っていた。 シャエットは渾身の力を込めて、梯子の方へ歩む。 触手に絡み疲れた手首は痺れ、とうに悲鳴を上げていたが、迷いの無くなったシャエットは遠慮なく力を込めて、触手を引き剥がしていった。 ―― 逃げられる!逃げてやる!あたし…あきらめないよっ! ―― 遂に、シャエットの片手が離れてしまった。 「は・な・せぇぇぇぇっ!!この、変態ゲレルぅ!!」 あと一息でもう片方の手も剥がれる。 そう思った瞬間、シャエットの残った片手に、冷たい感触が走った。 ガチャリ ―― !!!! ―― シャエットは、恐る恐る背後を見る。 手首に架せられた手枷は鋼鉄で出来ているようで、簡単に破壊できるようなものでない事は一目でわかった。 その手枷には太い鎖がつながっており、それは何本もの触手と絡み合い、まるでゲレルの身体の一部と化しているように見えた。 「なっ…なんでっ…ゲレルが…そんなものっ!」 ゲレルはグイグイと鎖を引っ張る。 「やっ!…いやあっ!」 必死に抵抗するシャエットの目前で、新たな「貢ぎ物」が次々に落とされた。 ゲレルが触手を伸ばして受け取ったそれは、やはり鋼鉄で出来た首輪と手枷であった。 シャエットはハッとして上を見る。ゴブリンたちは歓声を挙げてゲレルが貢ぎ物を使用する様子を見ていた。 「そ、…そんなっ!」 ゲレルは首輪を開いた状態でシャエットに迫る。 「嫌っ!やだっ!」 シャエットは必死に自由な方の手を振り回してそれを防ごうと鎖を掴むが、ゲレルは素早く鎖を掴んだ手首に、もう一つの手枷を嵌めてしまった。 「あっ!…」 しまったと思ったときにはグイッと両手が引かれている。無防備になった首に、瞬く間に首輪が架せられてしまった。 シャエットは身を翻すように逃れようとするが、首輪と手枷はそのそれぞれの鎖にゲレルの触手が何本もガッチリと絡み合い、その全てが引っ張られると、今度こそ、シャエットの力ではどうしようも無かった。 ゲレルは、ゆっくりと落ち着いて、愛しいシャエットを再び引き寄せた。 「あ…あ…」 シャエットは何が起きたのか、理解できていなかった。 いや、理解は出来ているのだが、恐怖がそれを認める事を拒絶しているのだ。 確かに、あと一歩で逃れる事はできたはず。 最後の触手を振り切って梯子にさえたどり着いてしまえば、上に居るゴブリンなど、素手でも充分に相手に出来るはず。とっくにそれは実行できているはずなのに。 両足に再び触手が絡みついてきた。 呆然としていたシャエットは、慌てて蹴りを放とうとするが、すでに両足とも無数の触手が纏わり付いており、気付いたときにはもはや足の自由は奪われていた。 再び梯子が遠のき、背後にゲレルの気配が迫る。シャエットは嫌が応にも現実を突きつけられた。 ゴブリンはゲレルにシャエットを拘束するためのアイテムをプレゼントしたのだ。 そして、それらのアイテムは、確実にシャエットの身体に装着されている。 それが意味する事実を、シャエットは完全に理解した。 「いや……いやあ――――――――――――っ!」 泣き叫ぶシャエットを自らの触手の上に引き上げたゲレルは、再び触手をザワザワと伸ばし、シャエットを愛撫し始めた。乳房が。お尻が。ほっぺが。何もかもさっきまでと同様に。 ゲレルは喜びに戦慄く。シャエットが戻ってきた。もっともっとシャエットと愛し合うことが出来るのだ。 一連のシャエットの脱出劇であまり注目されていなかったが、ゴブリンは未だに自らのモノをしごいては射精していた。 それは、シャエットが再び捉えられ、触手がいやらしい行為を再開した事で、一気に過熱する。 「いやあっ!もう許してっ!もう嫌なのっ!汚いの、もう嫌なのぉっ!」 悲痛なシャエットの叫び声も虚しく、シャエットはゲレルに良い様に愛撫されてしまう。 そして、ゲレルは何を思ったか、首輪をグイと引っ張り、シャエットに上を向かせてしまう。 シャエットの目には、次々とゴブリンの放ったモノが降ってくる様子が写った。 「やあああっ!汚いっ!いやあっ!いやあああああっ!」 悲鳴をあげる、頭を振って逃れようとするシャエット。 しかし、ゲレルは許さずに首輪をガッチリと固定してしまい、シャエットはゴブリンのモノをよける事が出来なくなってしまった。 それは、ゴブリンからゲレルとシャエットの(一方的な)愛を祝福した贈り物の様であった。 12 ゲレルがシャエットの手械と首輪をグイと引くと、シャエットの上半身は仰向けになるように上を向かされてしまう。 シャエットの可愛らしい乳房が、お腹が、全て上に居るゴブリンに曝け出されてしまう。 そこへ降り注ぐゴブリンの精液。 生暖かいゲル状の粘液が、ぱたぱたと音を立ててシャエットの身体に付着する。 「ぺっ!…ぺっ!…ふえぇえぇっ!」 シャエットは唇にかかってしまったザーメンを吐き出すように嫌悪を示した。 ゲレルはそんな様子を見て、シャエットが上から降り注ぐゴブリンの生殖目的の分泌液に対し、極度の生理的嫌悪感を持っている事を理解し、狂喜する。 もっと、もっとシャエットを虐め抜いて可愛がってやる余地があるのだ。 触手でシャエットやゲレル自身に付着した精液を拭うようにかき集める。そして、その触手をシャエットの口元に押し付けた! 「ふぇぇぇっ!いやああっ!んんっ!」 シャエットはあまりの事に必死に抵抗し、口を閉ざす。 しかし、触手は別の手段に訴えた。 吸盤触手がゴブリンの精液を吸い取り始めたのだ。 ゴブリンの貢物とも言えるザーメンを、本来の目的通りに使用するとでも言うのだろうか。 触手の中に大量の精液を含んだ状態で、その触手をくいくいとシャエットに咥えさせようとする。 「やあっ!んくっ!」 シャエットは必死に抵抗する。しかし、首輪がガチャリと音を立ててシャエットの顔を固定してしまう。 ぬちゃ! 「ひあああんっ!」 触手がグリグリと股間をまさぐろうとするとシャエットは敏感に反応して、そっちに気をとられて口を開けてしまう。 そこへすかさず触手が捻り込み、口をふさいでしまった。 「んむぅ!」 シャエットは嫌悪のあまり、思い切り噛んでしまった。 しかし、この触手に限って鈍感なのか、ダメージを与えるには至らない。 それどころか、噛んでしまうことにより、触手が含んでいたゴブリンの精液がシャエットの口の中にムニュリとこぼれてしまった。 「ん――っ!」 さっきまでとのゲレルの毒とは違う、強烈な臭さにシャエットは涙を流して嫌がるが、触手は許さなかった。 シャエットは嫌がって顔を捩じらせるが、そこに、見えたものに、再び恐怖の声を上げてしまった。 「むうううっ!」 使い切って萎んだはずのゲレルの毒嚢が、さっき以上に膨れ上がり、鮮やかに艶を放っているのだ。それはさっきよりも色が黄ばんでいる。 その色は…考えたくも無いが、先ほどから上から降り注いでいるゴブリンの貢物である事は間違いなかった。 しかも、触手と同じように自由に増やせるものなのだろうか?ゲレルの向こう側には同じように膨れ上がった毒嚢が2つ、3つ、見えた。 少し透けて見える毒嚢の中身がマーブルがかっているのは、再び精製されたゲレルの毒とゴブリンの精液がミックスされているからだろうか? そして、再び1本の触手がシャエットの股間にグイっと押し付けられる。 「んんぅ―――――っ!」 ゴブリンの精液を注ぎ込まれてしまう。その想像もしなかった行為にシャエットは触手を咥えたまま嫌がって身悶えた。 しかし両手の手枷がガチャリと音を奏でると、もはやシャエットの抵抗は無意味なものになってしまう。 ずぷずぷっ!と軽い抵抗を押さえつけて、触手はシャエットの体の中に再度侵入する。 もちろん、このペニス触手もシャエット攻略仕様、プリプリとした弾力を持ったイボイボ付きであった。 「んんっ!ふうう―――――っ!」 シャエットは再び弾けるように反応した。 嫌悪感が手伝ったのだろうか?シャエットの感覚は更に深く研ぎ澄まされていた。 それに加え、相変わらずイボイボの付いたペニス触手はシャエットの弱いところを的確に責めあげているのだ。 ジュプッ!ジュプッと音をたてて触手が出し入れされると、シャエットは再び脳髄を嘗め回されるようなどうしようもない感覚を受けた。 感覚能力が常人の何十倍にも高められてしまったシャエットは、肉体から受けたペニスの感触を誤魔化す事も紛らわす事もできずに受け止めさせられる。 触手がシャエットを突き上げる度に、イボイボが弱点を責め挙げる度に、シャエットの体は敏感に反応してペニス触手をキュンッ!キュンッ!と締め付けていた。 ペニス触手は締め付けられる快感に弾けそうになるが、その快感を更に味わおうとするかのように、こみ上げてくる射精感をぐっと堪え、締め付ける膣をゴリゴリと擦りあげる。 「んっ!んっ!んむうっ!んっ!」 涙をポロポロと溢れさせながらも、自らの意思とは裏腹に締め付けてしまうシャエット自身と、その中をゴリュゴリュと擦り抜けているペニス触手とイボイボの感触。 ペニス触手がシャエットを責め立てるとシャエットは膣内を引き締める形でペニスに反撃をしてくる。 突き上げられ反応するシャエットの動きが快感を呼び、そして快感がペニス触手を突き動かす無限の地獄が繰り広げられていた。 「んっ、んんっ!むううっ!んむっ!んむぅ!」 シャエットはもはや膣内を襲う感覚に気をとられ気づいていなかったが、いつの間にかシャエットの口を占拠している触手も激しく出し入れを繰り返し、快感を貪っていた。 そして口の中でペニス触手はゴブリンの精液を吐き出す。 「んむうっ!やっ!んむむうっ!」 股間に集中せざるを得なかったシャエットだが、口の中に不潔な臭いが充満し、ゴブリンの精液が放たれたことに気づいた。 一瞬吐き出そうとしたが、ゲレルはそれを許さずに頭を押さえたまま首輪を引き寄せ、更に触手の先から更に細い触手を何本か出し、シャエットの舌を絡め取ってしまう。 細い触手は猫の舌のようにざらざらとしており、他の触手のように滑らずにシャエットの舌を的確に捉え、押さえ込んでしまった。 「んむっ!んむうっ!」 そのまま、無防備になってしまった喉の奥へとゴブリンの精液を注ぎ込まれた、 「んっ…!ん――――――――――っ!」 満足に呼吸も許されずにビュルビュルと喉の奥へ流し込まれる精液。 次々とそれが送られてくると、どうしようもなく喉が動いてしまった。 ――いやっ!いやああああっ!―― ゴクン、ゴクン、と音を立て、プリプリと震えるゲル状の生暖かいモノが喉をくぐるのを感じる。 シャエットが順調に精液を飲み下し始めたのを確認すると、触手はシャエットの舌の上にゴブリンの精液を吐き出し、よく味あわせる。 ――ふぇええええっ!臭いっ!苦いっ!やだああああっ!―― その間にも続々とゴブリンたちは射精し、迸る精液がシャエットとゲレルに降り注いでいる。 「んむっ!んっ!むうっ!」 強烈な臭気がそのまま味になったような感覚。 嗅覚などすぐに麻痺してしまうほどの強烈な臭いではあるが、シャエットの嗅覚も増幅させられている以上、シャエットはこの不潔な臭いから逃れることすら許されなかった。 ゴキュ、ゴキュン、と喉が鳴り、最後の一滴まで飲ませた事を確認した触手はようやくシャエットの口を開放した。 「ぷはあっ!…けほっ!けほっ!」 吐き出さなきゃ、とシャエットが思うよりも早く、ゲレルはシャエットの膣を突き上げた!! ずちゅっ!ずちゅっ!と卑猥な音と共に激しい攻撃が再開された。 「ひああっ!やああんっ!」 ゴブリンの精液を飲まされると言う強烈な事を強いられた直後だけに、失念していた膣への感覚がより一層激しく感じられる。 しかし、膣を責めていたペニス触手も限界を感じていた。ピストンするペースを加速させ、一気に射精へと向かう。 「ひんっ!やん、やんっ!やぁんっ!んっ!んっ!」 戒められたシャエットの両手がグイグイと引っ張られ、ペニス触手が動くペースが速くなってくる。 シャエットは必死に集中して耐えようとするが、すぐに可愛らしくも切なげな声が漏れてしまう。 しかし、集中力も高まったシャエットはすぐに思い出してしまう。 ――あ…コッチの…ペ…触手にも…―― そう、膣を犯しているペニス触手もゴブリンの精液をチャージしているのだ、 「ちょ…っ!ひんっ!お願いだから、それだけは…っ!ひぃんっ!…やめてっ!…いやあああっ!」 シャエットは我に返ったように泣き叫んだ。 ゴブリンと人間ではハーフは確認されていない。ゴブリンは人間に対してサイズが小さすぎるからだ。故にゴブリンが人間の女性をレイプする事は殆どない。 しかし、ゴブリンの近縁種であるホブゴブリンに犯された女性がホブゴブリンと人間のハーフを産み落としてしまった事件は確認されているのだ。 ゴブリンの精子と人間の女の卵子が受精してしまうことは充分に考えられる。いや、むしろこの場合に限って受精しないと考えるほうが無理がある。 その事をゲレルが理解してこの行為を行っているのかは不明だが、ゲレルは確実にゴブリンの精液をシャエットの膣内に射精しようとしていた。 その恐怖に突き動かされシャエットは必死に嫌がったが、もちろんゲレルは許さない。 それどころか、激しくピストン運動を繰り返しながらイボイボの動きを激しくし、おまけにシャエットのクリトリスを愛撫し始めた。 「ひあああんっ!んっ!許してっ!いやあんっ!んあっ!ゆるしてぇっ!」 ゲレルはシャエットの体中の弱点をすでに見切っていた。 ぬっちゅ!ぬっちゅ!ぬっちゅ!小気味良く音を立ててゲレルは昂ぶっていく。 「やんっ!やぁんっ!ゴブリンの…ゴブリンの赤ちゃんが、できちゃうよぉっ!」 なおも健気に拒絶しつづけるシャエット。その両手に力が入り、抵抗が続いている。 しかし手枷をしっかりと固定した触手はギリリっと力を込め、シャエットを深く引き寄せた。 そしてペニス触手をうんと伸ばし、シャエットの膣の最深部に固定する。 「ふええんっ!」 そしてゲレルは我慢していた快感をイッキに解き放った。 びゅるっ!びゅるっ!びゅるっ!と溜まりに溜まった精液が、ゴブリンの子種のエキスをたっぷりと含んだ精液が、シャエットの膣内を熱く満たしていく。 「やあっ!…あっ…ひああああああああんっ!」 シャエットはもうどうする事もできずに絶頂してしまった。一度、徹底的に絶頂させられたあととなっては、もはや絶頂の波をガマンして乗り越える事など出来るはずもなかった。 そんなシャエットの中で、ペニスは精液を子宮に注ぎ込みつつも、さらにストロークを重ね、ゴブリンの子種をシャエットに確実に着床させようとするかの様に、ぬっちゃぬっちゃと精液ごとペニスを膣の最深部にたたき付けた。 そのたびにシャエットは連続で絶頂させられつつも、泣き叫び、そして絶頂させられた。 「ひいいんっ!…ふああああ…ゴブリンのが…あたしの中に…いっぱい、いっぱい出てるよぉ!…ふええんっ!」 泣き叫んで拒絶しながらも絶頂を繰り返すシャエットの中に、どくどくと射精は繰り返され、遂にゲレルはチャージされたゴブリンとゲレルの毒のブレンド精液を、一滴も残さずにシャエットの中に放った。 13 ゴブリンは有り得ない声に耳を疑った。 シャエットの艶姿を肴に、昨日の夜は大いに盛り上がり、いつの間にか寝てしまっていたのだ。 当然、力尽きたシャエットはゲレルの餌となっていたはずであった。 それを確認しようと、穴に近づいたゴブリンの耳に、少女の声が聞こえたのだ。 「んっ!…んっ!…んっ!…やんっ!」 シャエットの声にまさかと思うゴブリン。 ゲレルの攻めに1時間と耐えた少女はいなかった。まして、1晩も犯され続けて持ちこたえる人間など、ゴブリンには想像もできない。 ゴブリンは穴を見下ろした。 シャエットは犯されていた。 触手の海の中に座り込まされるような体位で、シャエットの身体はゆっくりと上下に揺れている。 両脚は触手に埋没してその様子を伺う事はできないが、その状態はもちろんシャエットの足に大量の触手が絡みつき、完全に封じている事を物語っている。 手枷で戒められたままの両手は、鎖でシャエットの後方に回され、鎖はそのままピンと張って触手の中に埋没していた。 首輪に繋がっている鎖は手枷とは反対側、シャエットの正面の触手に固定され、両手を後に引っ張られるシャエットを、しかし後に倒れこむ事を許さぬように戒めていた。 3本の鎖により均等の力で支えられたシャエットは、力尽きて倒れることさえできない。 そして、柔らかな乳房にも無数の触手が絡みつき、無茶苦茶に揉みしだき、そして、吸引していた。 シャエットの身体が突き上げられるように浮き上がる。 「んっ!…」 シャエットは敏感に反応する。 突き上げられる「ように」浮き上がっていたのではなかった。実際にペニスで膣を下から突き上げられて、その衝撃で浮き上がっていたのだ。 そして、重力によってシャエットの身体が落ちるよりも速く、3本の鎖はギチッと音を立て、乱暴にシャエットを引き寄せた。 ガクンとシャエットの身体が沈み込み、髪の毛がふわりと揺れる。 そして、落ち切る直前に、再びシャエットの身体は上昇する。 「ひんっ!」 細い悲鳴と共に、今度は菊座を突き上げられていた。 シャエットが必死に耐えているためにすぐには判らなかったが、シャエットはゴブリンの想像を遥かに超えた信じられないほどハードな責めを受けていたのだ。 シャエットが耐え続けている陵辱は、それだけではなかった。 もう何度目だろうか?ゲレルはシャエットの乳房に再び這いより、ギュムッとその柔らかな肉を搾りあげる。 「くぅんっ!」 乳房を絞り上げた触手はただの触手ではなかった。最初にシャエットが斧を奪われてしまった、あの針金のような強力な触手だ。 容赦なくキュッと搾られた乳房は艶やかに光を放つ。その乳房も既にゲレルの毒に深く侵され、触手が柔肉に食い込み強く締め付ける度に、乳首がピクン、ピクンと小さく、しかし激しく反応していた。 苛烈に搾りあげられ、艶やかな張りを持った両方の乳房。その片方には吸盤状の触手が纏わり付いており、吸盤の中央から動物の舌に酷似した形状の突起物――いや、まさしくそれは舌であろう――を伸ばし、艶やかに光を放つ乳首を舐めあげていた。 キリキリと搾られ、ツルツルプリプリとしたシャエットの乳首を最も快感を得られる形状の器官で味わっているように見える。 と、その舌が引っ込む。同時に、吸盤は乳房に吸い付いた。 「んうっ!」 電撃が走ったようにシャエットが反応し、肩を震わせる。 もう片方の乳房にも、やはり吸盤触手が舌を伸ばしている。 しかしこちらの乳房を揉んでいる触手は、その触手を乳房の先端にまで這わせており、柔らかな肉はもちろん、その乳首までキリキリと搾り立てる。 歪な形に搾り上げられた乳房の触手の隙間から逃れるように桜色の乳首がツン、と張り出している。舌は、逃れるように張り出した乳首を待ち構えて、いたぶるように舐め、ニュムニュムと愛撫する。 そうしながらも、両方の乳房を揉みしだく触手はこれ以上搾れないくらいにキリキリに乳房を搾ってもなお、更に、ギュッ!ギュッ!と執拗に責め立て、その度にシャエットが涙を煌かせならがらも乳首のあたりでピクン!ピクン!と反応してしまう様を愉しむ。 と、突然触手は乳房を開放する。 限界まで搾り上げられ、痛々しく張った柔肉は、たゆん、と元通りの柔らかさを取り戻し、それを優しく愛撫するように揉みしだいた。「はうう…」 シャエットは激痛から解放され、思わずため息をついてしまう。 まったく抵抗を許されない今、シャエットの乳房はゲレルをより楽しませるための柔らかな玩具でしかない。 そんなシャエットのガマンを嘲笑うように、ゲレルはペニスで責めるペースを上げて行く。 「ひんっ…やっ…またっ…!」 シャエットは結局のところ、今に至るまで一度も服従はしていなかった。 一晩にわたるゲレルの容赦ない陵辱劇。しかし、その凄惨なレイプに継ぐレイプの嵐も、シャエットの心を完全に折る事はできなかったのである。 「ふええ…もう…やだぁ…」 シャエットはかつて傭兵をしていたころに仲間もろとも敵国に捉えられ、尋問と称して何日にもわたりレイプを受けた経験があった。 どんなに陵辱の限りを尽くしても屈服しないシャエットは、むしろ男達をこの上なく悦ばせる結果となったが、それでもシャエットは自ら男達を悦ばせるために奉仕するようなことはしようとしなかった。 しかし最終的にシャエットは快楽に負けてしまい、自ら傭兵仲間を裏切るに等しい行為をさせられてしまう。 仲間に合わせる顔も無くなり、シャエットは男達に対して抗うのを諦めた。 後はとことん調教を施され、言葉使い一つから厳しく仕込まれた。男の射精に合わせて絶頂するように、つまり男が射精するまでは絶頂するをガマンするように。 同時に男が射精したら必ずシャエットも一緒に絶頂するようにと、骨の髄まで叩き込まれた。 それは、男達の完全勝利と言ってよかった。男達はシャエットの心までも、完全に屈服させることに成功したのだった。 かつて、仲間を裏切ったという事実がシャエットの最後の支えを打ち砕いたのだ。 しかし、今のシャエットには裏切るべき仲間はいない。 いや、仲間がいれば…そしてそれを裏切るような行為をさせられれば… 恐らくシャエットはゲレルに完全に服従し、ゲレルのお好みに合わせて奉仕する性奴隷と化していただろう。 きっと、そのほうが楽だと思った。自分が意思を持った人間であると言う事実を諦めて捨ててさえしまえば、希望なんてものが最初から無ければこんなに惨めな想いで抵抗することも無いのだろう。 しかし、ぼんやりとそう思うシャエットの想像も、また現実とは異なっていた。 ゲレルはどんなに苛め抜いても、どんなに穢して陵辱しても、決して屈服しない少女を愛していた。 「今のシャエット」にこそ惹かれていたのであった。 ゲレルは頂点まで昂ぶった快楽の堰を一気に開放した。 びゅるるっ!びゅるるるるっ! 「ひあああんっ!やあぁっ…!ふううっ!」 ゴブリンの精子がたっぷりとブレンドされたゲレルの毒が、シャエットのお腹の中を占領して行く。 ゲレルも、何度も何度もシャエットを犯して行るうちに、どのように射精すればシャエットがより激しく、愛らしい反応を示すかを理解していた。 シャエットは、もはやただ膣の中に射精するだけでは許してはもらえない。 射精の喜びに震えるゲレルの触手は、さらのその先から唇をきゅうっと伸ばし、シャエットの膣の最深部、さらにそこから更に奥へと続く穴にたどり着いた。 「ひんっ!!」 シャエットが敏感に反応するのを余所に、唇はクイクイと器用に動きその秘密の穴までもこじ開けにかかる。 「そこは、もう嫌ああっ!!」 シャエットが激しく泣き叫んだ。 しかし、もう充分だった。ゲレルは、貯まりに貯まった欲望を、一気に放出する。 「やああんっ!!そんな、また…ひいいんっ!!」 シャエットは膣内なんて生易しいものではない、最も神聖な場所をゲレルにダイレクトに犯されているのを感じた。 実際、膣内に射精されても、速やかに適切な処置を行えば妊娠してしまう可能性はそれほど高くはないが、ここまで何度も犯されるとその確率さえも奪われていく。 しかし、ゲレルのこの行為はその可能性をさらに踏みにじるものだった。 びゅるっ!びゅるっ!びゅう――――っ!粘液が子宮口を駆け上る心地よい感触と共に、シャエットの子宮が満たされてゆく。 「ひいんっ!そこはっ…それだけはっ…もう、もう許してぇっ!!」 哀願の台詞から察するに、子宮内への直接の射精はこれが初めてではないのであろうか。 シャエットはもはやゲレルが自分を妊娠させようとしていることを疑わなかった。 その証拠に、溢れたりこぼれたりしたゴブリンの精子を、丹念にすくい取り、掻き集めては毒嚢に溜め込んでいた。 シャエットは身を捩って何とか逃れようとするが、ゲレルはそれを許さないように手械と首輪をぎゅううっと引っ張り、シャエットを更にガッチリと押さえ込みに入る。 びゅるっ!びゅるっ!びゅるっ!ぴゅ―――っびゅるるるっ! 「やだあっ!やだよう…許してよう…くうぅ…ふやあああああああああああああんっ!!」 ついにシャエットも弾けてしまう。絶頂しながらも、子宮がどんどん熱く満たされていくのを受け止める。 実際のところ、ゲレルは人間の繁殖方法については正確には理解していなかった。 シャエットが最も激しく反応する犯し方をを追及した結果、このような行為に行き着いたのであった。 この行為がシャエットにゴブリンの赤ちゃんを妊娠させる結果になるとは全く思わずに、もっともっと、より深くシャエットと繋がりたいと願ってのことだった。 突然、シャエットの乳房をいたぶって愉しんでいた触手が射精した。 びゅるうっ!!と勢い良く放たれた精液を、シャエットの顔に、乳房に、全身に、髪の毛に、次々にかけて回る。 「ふえええっ!んくぅ…っ!」 シャエットの頬を、顎を、精液が滴り落ちるさまに、ゲレルは更なる興奮を覚え、強い射精感を感じた。 そして、それをガマンする理由などどこにもない。 一気にぶちまける! ゲレルは、シャエットの子宮内へ、更に激しく精液を迸らせた! 「ひゃあああああああんっっ!!」 びゅ――――っびゅるるるるっ!びゅううっ!と注ぎ込まれた精液は、ついにシャエットの子宮をみっちりと満たしてしまった。 これ以上は入れないとなれば、その精液は外へと溢れるしかない。 シャエットの膣内を、射精中の触手を押し分けて、その触手から放たれた精液が外へと向かって駆け抜ける。 ぷしゃあっ!! まるでお漏らしをするように、シャエットの秘部から精液が迸った。 「ひううっ!?ひあああああああああんっ!!」 新鮮な感覚に、シャエットは一瞬絶頂感から引き戻されるが、ゲレルはもはやデフォルトになっていたクリトリス責めを再開し、シャエットは再び絶頂の波に捉えられてしまった。 14 とうに体力の限界を超え、それでもなお、なすがままに絶頂を迎えさせられたシャエットは涙をポロポロと零しながら、今度こそ力尽きる。 しかし、ゲレルはシャエットが力尽きる事さえ許さなかった。既に何度もシャエットの身体に使用していた強壮効果のある精液を注ぎ込まれる。 もはや抵抗する気力すらないシャエットは、口の中に放たれた精液を促されるまでもなく飲み下した。 どんなに嫌がっても、結局は飲まされてしまうのだ。 膣内とお尻の穴にも同じものを注がれたらしく、ジンジンと熱く火照り、そして、シャエットの膣は再びキュウッと引き締まった。 しかし、どんなに回復させられても、一晩中犯され続けたシャエットの身体は、もう限界を迎えようとしていた。 ゲレルの精液は無尽蔵のスタミナをシャエットに与えているわけではなかった。 鍛え上げられた身体の奥にひそむ、言ってみれば「底力」を無理やり引き出させているだけなのだ。 その体力も、もはや搾り取るだけ搾り取られ、底が尽きようとしていたのだ。 鎖を前後に引っ張り、シャエットの身体を再び騎乗位のような元の体位に戻した。 シャエットは自分の心臓の鼓動が妙に大きく響くような気がした。 それは実戦の中でも何度か体験したことのある、死が迫る感覚。 ゲレルの毒に含まれる強壮効果はヴァイタリティを1消費させてHPを全回復させると言ったものらしい。 そのヴァイタリティが今飲まされた分で、ついに0になってしまったのだ。 しかし、ヴァイタリティが0の状態でHPが0になると言うことは、すなわち死を意味する。 ―― し…死んじゃう… ―― シャエットは朦朧とする意識の中で、認識した。 レイプされ、絶頂させられると、その激しい運動と疲労によりHPにダメージを受けてしまう。 更にゲレルはあらゆる手を使ってシャエットが絶頂から冷めないように、少しでも長くオルガスムスを持続させるようにとシャエットを苛め抜く。 つまり、ゲレルはHPが0になって失神するまで絶頂を止めさせてくれないのだった。 それは、次にシャエットが絶頂させられたらそのまま立ち上がることはないと言うことを意味した。 しかし、シャエットの身体のことを気遣うほど、ゲレルの知能もまた高いわけではなかった。 いや、むしろ中途半端に高い知性がこの凄惨な陵辱劇を繰り広げさせていた。 シャエットとの行為は、ゲレルにとって、これは今までに感じたことの無い世界だった。一方的に快楽を貪って陵辱するだけならば、これまでに何度もやってきた。 しかし、シャエットを攻略するうちに、ゲレルはそれは間違いであることに気づいたのだ。 シャエットをたっぷりと可愛がって気持ちよくさせると、シャエットの身体から返ってく快感は一方的なそれの何倍ものものであったのだ。 シャエットに快感を与え、シャエットから快感を得る。 ゲレルはシャエットを愛しているのだ。 愛しているからこそ徹底的に調教し、何度も何度も犯しぬいたのだ。 そしてシャエットはその全てに対して絶頂して、快感に震え、ゲレルの行為に熱く応えた。 それはゲレルにとっては「相思相愛」と言う意味である。 ゲレルは更にシャエットと愛を睦みあうべく、この可愛らしい恋人の手械と首輪をしっかりと固定した。 ―― あ…これで終わっちゃうんだ… ―― シャエットは再び侵入してきたペニスの感覚に、ぼんやりと悟った。 このまま、犯されながら力尽きて死んでしまう。思えばそれは、最初にゲレルに敗れた瞬間にもう決まっている事だったのかもしれない。 でも、ある意味マシかも知れないな。とも思った。 冒険者をやっている以上、まともに布団の中で死ねるはずがないとは思っていた。 敵の刃に切り裂かれ、苦痛の中で自分の血貯まりに沈んで行くのが自分の最後だと思っていた。 それに比べれば。 いっぱい気持ちよくしてもらって、絶頂に継ぐ絶頂、終わることのないオルガスムスの中、快感の波に包まれてそのまま終わるのだろう。 ―― それなら、もう ―― ゲレルは突然の事に驚愕した。決してありえないことが起きていた。 シャエットの膣をペニスが擦り上げる。 ゲレルはこの快感がシャエット自身によって行われているものだと理解するのに少し時間がかかった。 あれだけ鞭状触手で痛めつけても、頑として一歩も引かなかったシャエットが、ちょうど騎上位のような体位で自らの腰を上下しているのだ。 「んっ、んっ、んっ、んっ」 シャエットは、どうせ死ぬのなら恐怖も嫌悪も全て忘れようと思っていた。 何もかも忘れて快楽の海で溺れて沈んでゆこう。 そう思ったシャエットは今までの屈辱感や悔しさがスッと消えたのを感じ、そして何時の間にか自ら腰を振っていた。 ゲレルは、ついにシャエットと身も身体も結ばれたことを理解した。 ゲレルのほうからも、シャエットの騎上位を受け入れるように突き上げる。 最初は優しく、次第に激しく。 シャエットの動きに合わせるように、前と、後と、交互にペニスを突き上げた。 「ふうっ!んっ、んっ、うんっ、はあっ、はぁ…気持ち…いいよう…」 恍惚としたシャエットの声が切なく、そして艶かしく響く。 ゲレルは、言うことを聞くようになったシャエットを、更にイジめたくなる。 規則正しく前、後、前、後と突き上げていたのを、突然、ランダムに切り替えた。 「ひいんっ!」 前、後、前と突き上げられ、次は後だと思ってお尻に集中していたところを、突然前を突き上げられたシャエットが悲鳴をあげたのだ。 心の準備が出来ていないと言うだけで、感度は何倍にも跳ね上がるらしい。 しかし、シャエットはそれでも動くのを止めなかった。 更に、ゲレルは突然乱暴に突き上げる! 「やんっ!ひいんっ!くうっ!んっ!ふぅぅっ!いいよ…もっと…して…ひんっ!」 シャエットは涙を迸らせるが、しかし、ゲレルの行為を拒絶する様子もない。一生懸命ゲレルのペニスの動きに合わせて腰を振っていた。 言うまでも無くシャエットの運動神経は相当なものであった。 ランダムに突き上げられ、次にどっちの穴を責められるか判らない状況でも、シャエットはちゃんと応えて見せた。 突き上げられる瞬間、敏感にどちらの穴か、どのくらいの激しさかを察知し、そっちのほうに集中して受け止めるパッシブスキル。 極限まで高められた感覚能力を持って、始めて可能な行為だった。 ゲレルとシャエットの動きは今や完全にシンクロし、鮮やかなハーモニーを描いていた。 ゲレルがシャエットの手械と首輪をぎりりっと引き締めたとき、シャエットはさすがにビクっとした。 これはゲレルがラストスパートに入る前兆なのである。 一瞬の不協和音を読み取ったゲレルは、その緊張を溶かすためにクリトリスを愛撫し始める。 「ひゃううっ!」 途端に不協和音は消え、再び艶やかなハーモニーが戻る。ゲレルのラストスパートが始まった。 「ひううっ!んっ!んっ!んっ!」 あまりの激しさにシャエットは一瞬悲鳴を上げるが、すぐに、一生懸命腰を振ってゲレルの動きに合わせだす。 膝を一生懸命動かして、ゲレルのスピードに付いてゆく。 そして、ついにゲレルは限界まで貯めに貯めた射精感を解放すべく、ぶるるっとわなないた。 シャエットは ―― 来る ―― と感じた。そしてそれを全て受け入れようと、力を抜いた。 このまま、快楽の、触手の海に溺れたまま…。 それは偶然だろうか? 戒められ、引っ張られ、触手に埋没したシャエットの手が何か硬いものに当たった。 もはや考えることを放棄していたシャエット。 しかし、いつもの習慣だろうか、その手が無意識に触手の中にささったままの斧の柄を握り、もう片方の手もそれを掴んだ瞬間、シャエットは完全に覚醒した。 15 ―― そんな…もう諦めていたのに…これ以上どうしろって言うのよう… ―― 例え逃げられたとしても、お腹の中には大量のゴブリンの子種が注ぎ込まれてしまった。今からでも避妊は間に合うだろうか? しかし、そんな理屈は関係なかった。 重要なのは、今、シャエットがその武器を取り戻したと言う事実。 今まさに射精しようとしていたゲレルはシャエットの異変に気づいた。 体の中に残したままの武器が、彼女の手に握られているのだ。 しかし、ゲレルは慌てなかった。今更武器を握ったところでシャエットには何も出来まい。むしろ、再び従順になるまで調教する楽しみが増えたと言う程度だった。 第一、シャエットはその武器を使うことは出来ない。何故ならシャエットは精液を膣と子宮に満たされると、抵抗できずに絶頂するからだ。 一旦絶頂したら、気を失うまで絶頂を絶やさないように苛め抜いて、意識を失っている間に武器を奪ってしまえばいい。 その後、どんなお仕置きを施そうか、それを考えるとゾクゾクと射精感が高まってきた。 シャエットも充分わかっていた。一旦絶頂してしまったら、もう二度と戻れないことを。 そして、かつて捕虜になっている間にいやらしい調教の数々をうけた自らの身体。射精されたら一緒に絶頂するようにと、徹底的に仕込まれていた条件反射は、それから2年ほど経った今では薄らいでいた。 しかし、この一晩のうちに何度もゲレルに犯され、絶頂させられることによって、何時の間にかその呪いが再びその身を支配しているのを感じていた。 絶頂させられたら、終わり。 だから、一瞬で魔力を解放してカマイタチを発動させる。 精神を集中するとシャエットの手に握られた斧にブン、と魔力が篭った。 ―― いける! ―― あと一言、頭の中で開放のキーワードを唱えるだけ。それだけで魔力は解放される。そして、今、ペニスの突き上げる攻撃が止んで射精するために一瞬わなないているこの空白の瞬間だけが唯一のチャンス。 シャエットは迷わず―― 「ひああああんっ!」 不意打ちだった。射精直前の一瞬の空白。 しかし、射精は行われずに、ペニスの鋭い一撃が膣の奥に与えられたのだ。 すぐさま、お尻の穴にも攻撃が加えられる。 「ふあああんっ!」 シャエットは訳も分からずに突然再開されたピストン運動に激しく泣き叫ぶ。 ゲレルは、シャエットが何かの攻撃をしようとしている事には気づいていた。 だから、耐えた。どうしようもないほどの射精感を飲み下すように、シャエットが「何か」をしようとするその瞬間に、それを妨害するべく、耐えた。 あっさりと決着はついた。 射精する代わりにペニスで強烈な一撃を与えるだけで、簡単にシャエットは行おうとしていた「何か」に失敗した。それが何かは判らないが、とにかくシャエットの行動を妨害した。 「ひいんっ!やあんっ!やあんっ!許してっ!」 攻撃に失敗したシャエットは泣き叫びながら突き上げられ、栗色の髪をなびかせる。 ゲレルは、シャエットを今度こそ完全に屈服させるべく、とっておきの触手を出した。 今となってはお馴染みのイボイボ付きペニス触手。今もシャエットを犯しているものと同じものだ。 しかし、それを… 「ひいんっ!いやあっ!いやあっ!無理だようっ!いやああっ!!」 既にいきり立ったペニス触手を受け入れている股間にぐいぐいと強引に割り込んで行く新参者。 「はぁ…はぁ…こんな…壊れちゃうよう…」 しかし、ゲレルはもはや容赦しない。 シャエットに自ら騎上位で奉仕させるような生ぬるい行為は当分許さない。 やはりシャエットは泣き叫んで嫌がっているのを徹底的に犯しぬくのが良い。 ゲレルはシャエットが逃げられないように、再び鎖を引き絞った。 「やあああんっ!ひいんっ!ひいんっ!ひいんっ!くううっ!いやあっ!ひんっ!」 シャエットへのお仕置きは熾烈を極めた。 イボイボの付いたペニス触手がダブルアタックを、いや、お尻のを含めてトリプルアタックを繰り返す。 規則的に三本のペニスを突き上げるかと思えば、突然ランダムに攻撃を始める。 さすがのシャエットも、この攻撃を見切ることはできなかった。出来たとしても、もはや自ら動くような真似はするまいが。 まだ、斧は握っているのだ。 どんなに激しい攻撃でも射精するときには止まるはず。その機会が近づいてくるのが、触手の激しさから伝わってくる。 しかし、それさえもゲレルは見切っていた。 シャエットは、お腹の中で激しくピストン運動を繰り返しながら、ペニスがぶるるっと快感に震えるのを感じた。 「え…」 そして、ゲレルは射精した。 「ひあああっ!そんなっ…そんなあ…」 別に、ピストン運動しながら射精はできないなどと決められたわけではない。シャエットが勝手に思い込んでいただけだった。 しかし、もはや遅すぎる。 ガシガシと突き上げる激しさは変わらない。そのまま、シャエットの膣内が精液で満たされていく。 その途端、シャエットの脳髄がジン、と痺れるような感覚を感じた。 悪夢の条件反射がシャエットの意識を弾けさせようと絶頂に導いているのだ。 「くうううううううううっっっ!!」 シャエットは必死にレジストする。次に絶頂させられたらお終いなのだ。 しかし、ゲレルはまだまだシャエットを攻略する方法を持っている。それを一つ一つ試して、シャエットの健気な抵抗を一枚ずつ剥がして行くつもりであった。 膣内の二本のペニスのうち、片方を膣の奥に押し付ける。シャエットに反撃する余裕を与えないため、もう片方はピストン運動を続けたまま。 そして押し当てた触手から唇を伸ばし、子宮口をこじ開ける。 「ひいいんっ!!やだあっ!くううっ!!」 シャエットは頭をフリフリ嫌がる。 すかさず、その頭を別の触手で拘束し、シャエットが感覚を紛らわそうとするのを阻止。 そしてそのまま。 ぶぴゅぅ――っ!ぴゅう―――っ!びゅるっ!びゅう――っ! 瞬く間に子宮内が精液に蹂躙されていく。 「あっ…あっ…熱っ!熱いようっ!ひいんっ!くうぅ…!」 シャエットは涙をポロポロと零しながらも火照り上がった熱い吐息を吐き、しかしそれでも耐え続ける。 ゲレルは、イボイボの一つ一つでシャエットの弱点をグリグリし始めた。 「ひゃあああんっ!イボイボは嫌ぁっ!死んじゃうっ!やだあっ!」 シャエットはもはやガマンの限界が見えてくる。 一瞬の隙さえあれば。しかしその一瞬の隙さえ与えられる間も無く、次々とゲレルはシャエットを追い詰めて行く。 それでも陥落しないシャエット。もはやシャエットの心の防波堤すれすれまで快楽の波は押し寄せ、ギリギリのところで拮抗していた。 ゲレルの毒嚢にも限界はある。そこまで耐え抜くことさえ出来れば…! そう思った瞬間。シャエットの身体がビクンと跳ねた。 「やっ…」 やはり、シャエットの身体を知り尽くしたゲレルのほうが上手だったのだろうか? ここに及んで、ゲレルは新兵器とも言える奥の手を投入してきた。 ブラシ状触手とでも表現すると的確だろうか?イボイボ触手の発展型らしい。 触手の先端からコリコリした弾力の、そう、ちょうどイボイボと同じくらいの硬さの極細触手がビッチリと生えており、それはまるで歯ブラシのような様相となっていた。 それがクリトリスに触った瞬間、シャエットは無理だ。と思った。 ブラシ触手が小刻みに動き、ブラッシングが始まる。 「ひっ!」 一瞬シャエットの悲鳴が聞こえた。 直後、洞窟の中にシャエットの悲鳴が響く。それは苦痛や恐怖だけではなく解放された快感へ応える声だった。 「ふやああああああああああああんっ!ひいいいいいんっ!ひいいいんっ!」 シャエットの意識は焼かれていた。 所詮、ゲレルの攻撃に絶頂せずに耐えるなど無理だったのだろうか。シャエットは最大の弱点をちょっと攻められただけで、あえなく陥落してしまったのだった。 ゲレルは、ついにシャエットをオルガスムスに到達させ、勝利を実感する。 あとはあらゆる手を尽くしてシャエットを絶頂から引き戻さないように苛め抜けば良い。 いや、それだけでは生ぬるい。もっと。もっと激しく犯しぬきたい。そのためには。 子宮の中が精液でいっぱいに満たされ、子宮内への射精が止んだとき、触手の動きが止まった。シャエットの意識が少し戻る。 ―― あ……はんげき…しないと… ―― それを妨害するように、膣の中で触手が動いた。子宮担当の触手と膣内担当の触手が入れ替わったのだ。 そして、子宮内を犯していたペニスは今度は膣内をイボイボで愛撫しながらピストンを開始した。 「ひゃああああああああんっ!」 絶頂から冷めかけたところを再び強烈な絶頂に引きずりこまれるシャエット。 ゲレルはわざとシャエットの絶頂が冷め切る直前まで冷却し、しかし完全に冷める前に再び絶頂の渦に巻き込むことでシャエットを弄んでいた。 絶頂から冷めかけ、意識を取り戻そうとしたところを再び絶頂させられる。 この瞬間の絶望と快楽の入り混じった悲鳴がたまらない。 ゲレルは改めて子宮口に舌を突っ込み、欲望を解放する。 ぶっびゅるるる――――っ!!びゅううう――――っ! 「ひあああああああんっ!お腹がっ!お腹がっ!っくうううう――――っ!」 もはや満杯の子宮に強引に射精され、シャエットは絶頂しながらも膨満感に似た感覚を味わう。 そして、入りきれない精液が勢い良くシャエットの股間から噴出す。 「ひいいいいいんっ!」 プシャアッ!と小気味良く水が跳ねる。シャエットは一緒にお漏らしをしてしまったのだ。 お漏らしが終わるころ、再びシャエットの脳髄の痺れが薄れてきた。 ―― はあ…気持ち…良すぎるよ…このままじゃ… ―― そんな事があたまをよぎった瞬間にシャエットを犯している3本の触手が回転を始めた! 「ひああああああんっ!死んじゃうっ!死んじゃうよう!ひいいいいいいんっ!!」 ゲレルはシャエットのHPの限界が近いことを悟り、ラストスパートを開始する。 このスパートが終わったときがシャエットの最後なのだが、ゲレルはそんなことにはまったく気づかずに、容赦なくシャエットの心を快楽の触手で絡めとり、より深い絶頂へと引きずり込んでいった。 イボイボ付きの3本の触手で回転、射精しながらトリプルアタックを繰り返す。 吸盤触手で乳首をきつく吸引、更にクリトリスを丹念にブラッシングする。 「ひあああああんっ!ひあああああんっ!やだああああああっ!ふややあああああああんっ!」 もはやシャエットの絶頂は止まらなかった。 残りHPが一桁に突入し、どんどん減って行く。 ゲレルは触手の海に溺れて泣き叫ぶシャエットをしみじみと鑑賞し、愛おしく思う。 同時に何か胸騒ぎを感じる。このままだと、永遠にシャエットを失うような、そんな焦燥感。 いや、気のせいだろう。まずはこのまま失神するまで絶頂させて、武器を奪う。話はそれからだ。 しかしそうしようとすればするほど、焦燥感は強くなって行く。 ゲレルはふと感覚を研ぎ澄まし、普段獲物を探す際のように生体反応を検索した。 そして、シャエットの生体反応が今まさに消えようとしているのに気づく。 失神した後に再び回復させれば良い。いや、この生体反応の低下はただの疲労ではない。尽きたら回復できるようなものではない。 ゲレルの精神に激しい葛藤が起きていた。 かと言って、今手を緩めたら武器を奪い取ることができるだろうか。 時間は無かった。 「はあ…はあ…」 シャエットは必死に蕩けた脳髄を叩き起こす。なぜか、失神する前に絶頂の嵐が止んだのだ。 残りHPはわずか1。あと一回絶頂させられたらアウトだろう。 精神力は…充分にある。集中力は…言うまでも無く、限界を超えて高まっている。 常人の100倍くらいになっている気さえする。 いとも簡単に、ブン、と斧に魔力が篭った。 ゲレルは命の危険を感じ、シャエットを妨害するためにもう一回絶頂させようとした。 それは愛しい少女を殺すことになる。それはもはや確信に近かった。 しかし、このままではシャエットの握った斧の魔力が解放され、ゲレルの身体は無事ではすまないだろう。 自らを守るためにも、シャエットを絶頂させなければ。 ゲレルはシャエットを愛していた。 一方的ではあるが、凌辱の果てに生まれた奇跡として少女に対する愛情を持っていた。 ゲレルは―――――― ―― ブレイク! ―― シャエットの頭の中ではっきりと声が響いた。シャエットが必死に唱えようとしていた開放のキーワード。 斧の魔力が解放された――― 16 シャエットは酒場の裏口に回り、戸を叩く。 「ヴェルケ産のエールを持ってきましたー。」 ヴェルケ地方ではエールなど作らない。これはここでだけ通用する合言葉なのである。 「お、シャエットちゃんか、ご苦労さん。で、ヴェルケ産のエールは手に入ったかい?」 シャエットはにっこりと微笑んで紙包みを取り出した。 「もう、バッチリ!」 これが裏の仕事のやり取りであることは、その仕事を引き受ける特殊な冒険者でなければ知る由も無いだろう。 シャエットは件のアミュレットを大切に包んだ紙包みを酒場のマスターに渡した。 マスターはその中身を確認し、満足気に笑った。 「確かにヴェルケ産だね。大変だったろう?ほら、これが代金な。」 ズシッとした重みを手に受け、シャエットはようやく今回のミッションが完了したことを実感した。 と、マスターの手が報酬を受け取ったシャエットの手に触れた。 「ひゃんっ!」 シャエットの身体がビクンと跳ねるように反応し、手から皮袋が滑り落ちた。 「おっと、大丈夫かい?」 マスターが皮袋を拾い、何気なくシャエットに手渡した。 今度は落とさないように、シャエットの手を取って、しっかりと握らせる。 「ひゃうっ!…はううっ…!」 シャエットの身体がぶるぶると震えていた。 「シャエットちゃん、大丈夫かい?顔が真っ赤だよ?」 人の良いマスターがシャエットの様子をいぶかしむ様に顔を覗き込む。 シャエットはビクッと反応して壁にダン、と背中を打ちつけてしまった。そのまま壁に張り付くように取り繕う。 「だだだ大丈夫…ですから…。あはは…。」 その額にピタッとマスターの手が触れた。 「んあっ!」 再びビクンと反応するシャエット。その気持ちも知らずにマスターは自分の額と温度を比べている。 「ふーむ。ずいぶん熱いね。無理しちゃったかい?」 シャエットは顔を真っ赤にしたまま、とにかくコクコクとうなずいた。 「はうう…ちょっと…今回は…大ピンチだったかなあ。なんてね。たはは…。」 「なので、これで失礼します!また仕事あったらよろしくですっ!」 シャエットは真っ赤になったまま、酒場の裏口を飛び出した。 「はぁ、はぁ、みっともないとこ見せちゃったなぁ…」 シャエットは先ほどのマスターとのやり取りを思い返す。あれじゃ、この先思いやられると思う。 ゲレルとの一件が思い出される。本当はもう思い出したくも無いが、さっきみたいなことがある度に思い出すんだろう。 シャエットは生き延びた。 最後の力を振り絞って放ったカマイタチはゲレルの身体をズタズタに切り裂き、引き裂かれたゲレルの核からは取り込んでいたスライムごとドバッと水分が流れ出し、川に通じている穴に流れていく。 水分を急速に失ったゲレルは萎むように小さくなり、グズグズに溶けて行く。 原型を失ったゲレルは、自分の身体から流れ出した水に流されるように川へと流され、そのまま消えた。 鑑賞していたゴブリンはシャエットがジロリと睨んだだけで慌てふためいて逃げていった。 シャエットは自分を罠に嵌め、ゲレルに犯される姿を鑑賞し、しかもそれで自慰行為までしていたゴブリン達を、ゲレルに拘束具や精液を提供したゴブリンを、出来れば皆殺しにしてやりたかった。 しかし無理に戦って、HPもバイタリティも尽きていることを悟られたら、今度こそ命は無い。 だから、ゴブリンを敢えて追わなかった。 それにしても、とシャエットは思う。 ―― あの時、ゲレルは何であたしへの攻撃をやめたんだろう… ―― 正直、あのタイミングでカマイタチを発動させることができるとは思わなかった。 いや、それ以前にゲレルは勝利の寸前にシャエットへの責めを中断していた。 あの一瞬の隙がなければ、シャエットは確実に絶頂させられ、命は尽きていたろう。 それほど重大な、決定的な隙をゲレルは曝していた。まるで反撃しろといわんばかりに。 もちろんシャエットを生かしておいて、更なる陵辱を楽しみたいと言う願望があったのかも知れない。それくらいはシャエットにも判る。 しかし、そのためにゲレル本人(?)が死んでは何の意味も無いではないか。 最初にカマイタチを放とうとした時の様子から、それが致命傷を与えるほどに危険な攻撃であることはゲレルにも判っていたはずだ。 それでもなお、ゲレルはシャエットに攻撃を許した。 ゲレルは自分の命とシャエットの命を天秤にかけ、シャエットを選んだと言う事に他ならない。 ―― もしかしたら、あのゲレルはあたしの事を ―― 思い当たる節は無いかと、シャエットはゲレルにされた数々の行為を思い出す。 途端に顔がかぁーっ、と熱くなり、慌ててぶんぶんと頭を冷やした。 ―― んなわけ、ないか ―― ともあれ、シャエットは生きて洞窟を脱出することが出来た。 ゴブリンはこの住居はシャエットに奪われたと思い込んだらしく、一匹残らず居なくなっていた。 そのおかげで安全に体力を回復して、再び日の光を浴びることが出来たわけだが、ひとつ問題が残った。 それは、先ほどの酒場でのやり取り。 ゲレルの毒を、身体の中から外から大量に摂取してしまったシャエットの身体は、その感覚能力が大変なことになっていたのである。 風読みなどする必要もなく、ただ他人に触れただけで全身に電気が流れるような感覚が走る。 もちろん魔法道具店で毒への対処法を聞いた。結論から言うと解毒は不可能だそうだ。 そもそも毒の効果は最初の神経毒つまり麻痺効果だけであり、それ以降の効果は全て副作用であるために解毒で消せるような類のものではないと言う。 つまり、シャエットは当分の間この状態で過ごさねばならない。 魔法使いが使う場合は10倍以上に薄めたものを更に酒で割って摂取し、それで効果が完全に抜けるまでに30分ほどだそうだ。 好奇心の強い魔法使いが10倍のものを直接飲んだ際は、3日ほどは足腰が立たなくなったそうだ。 そんなエピソードを聞き、シャエットは気が遠くなる思いであった。 それでもシャエットは冒険者。 ミッションをこなして報酬を受け取らなければ生活できない。 この状態で果たしてまともに冒険が出来るのか? もしも冒険の途中でさっきの酒場でのような状態になってしまったら、いったいどうなるのか? 事実、これが原因でシャエットは更に色々な事件に巻き込まれ、色々な目に遭い、色々な意味で絶体絶命になったりするわけだが…。 それはまた、別のお話――― top |